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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2018/04/20(Fri)

(No.465) 布施の教えに学んで人間性を高めましょう  (4/5)

 耐え忍ぶ力を養う忍辱(にんにく)】について

 

次に「六波羅蜜」の三番目の波羅蜜である「忍辱」(にんにく)は、人から受ける迷惑を耐え忍ぶ、また、耐え忍ぶ力を養いなさいということです。苦難や嫌なことをがまんして、じっと耐えて忍ぶことです。忍耐のことです。今の日本は物質的に恵まれています。だからもう、全然この忍辱(にんにく)・忍耐がありません。耐え忍ぶ力、精神力が弱くなっています。もう、すぐに嫌になる人ばかりです。こういう人は絶対に成功しないと思います。

 

忍辱(にんにく)は人間の根を生(は)やして強くするとも言えます。根を生やせない人はすぐに倒れてしまいます。だから忍辱(にんにく)は大事なのです。嫌なことから逃げないで耐え忍ぶ事を身につけて下さい。じーっと耐え忍んでいくと、人間の根が生えてくるのです。耐え忍ぶと言えば辛い様な気がしますが、我々すべてにとって、人間力が身についてゆきますから、とても嬉しいこと、又、喜ばしいことであります。

 

忍辱(にんにく)について、特に考えさせられるのが日本の教育についてです。学校の先生や親は子供に対して「人に迷惑をかけてはいけません」と教えますが、宗教的な教育をしている国では「あなたは人に迷惑をかけているのですよ」とはっきりと教えているのです。人間は誰かに迷惑をかけないで生きることは絶対にできません。しかし、「私たち日本人は人に迷惑をかけてはいない」と断定して真理を誤解して生活をしている様です。ある面では我々は甘い国民なのかも知れませんね?

 

大学入試でも入社試験でも、一人が合格すれば、一人は落ちることになります。あるお店が繁盛すれば他のお店のお客様が減りますし、あなたがお店で商品を買えば後ろの人を待たせるわけです。それでも他人に迷惑をかけていないと言えるのでしょうか?ですから、「あなたは人に迷惑をかけているのですよ。だから、あなたは人から受ける迷惑を耐え忍ばなければなりません」というのが忍辱(にんにく)の本来の意味なのです。

 

一所懸命・一心不乱に打ち込む精進(しょうじん)】について

 

このことは次の「六波羅蜜」の四番目の「精進(しょうじん)にも当てはまります。努力することが精進の意味であり、一所懸命・一心不乱に打ち込むことを言います精進というのは別に滝の行をしたり、断食をしたり、坐禅を組んだりすることではありません。仕事に一所懸命で一心不乱に打ち込むこと、それが精進で、これを続けることで自然に人格という人間性が磨かれていくものなのです。他人を犠牲にしてまで何かを求めて努力することは、精進ではありません。

 

今の日本人は努力を強調して頑張れ頑張れと言いますが、ビリの人の成績が上がったとしても、その代わりに誰かがビリになるだけなのです。人を貶(おとし)めるような努力を仏教は認めてはいないのです。縁によって成り立っているこの世の中で、みんなが幸せになることが仏さまの願いだからです

 

仏教の根本精神は「中道」(ちゅうどう)にありますが、それは頑張ることでも怠けることでもなく、自分が自分であることを肯定して、ゆったりと歩みなさいという教えなのです。極端な生き方はダメですよというものでした。この様にゆっくりとした進歩を続ける努力こそが精進(しょうじん)の意味になります

 

(次回に続きます)

 

 

 

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