(No.772) 稲盛和夫氏の残された一言に学ぶ Ⅱ (1/3)
前回のNo765~No767のコラムに続いて、その続きを書いてみたいと思います。稲盛氏の人生学に学び自己をステップアップさせましょう。
【六つの精進】
心を磨く指針として、次のような「六つの精進」が大切ではないかと考えてきました。
① 誰にも負けない努力をする 人よりも多く研鑽する。また、それをひたむきに継続すること。不平不満を言うひまがあったら、1センチでも前へ進み、向上するように努める。
② 謙虚にして驕らず 「謙は益を愛く」という中国古典の一節のとおり、謙虚な心が幸福を呼
③ 反省ある毎日を送る 日々の自分の行動や心のありようを点検して、自分の事だけを考えてい
④ 生きていることに感謝する 生きているだけで幸せだと考えて、どんな小さなことにも感謝す
⑤ 善行、利他行を積む 「積善の家には必ず余慶あり」と言う。善を行い、他を利する、思いやり
⑥ 感性的な悩みをしない いつまでも不平を言ったり、しかたのない心配にとらわれたり、くよ
以上の「六つの精進」を毎日実践し続けて行けば、やがて自分の能力以上の素晴らしい人生が開けて行くのではないかと思いますし、事実、私自身はその様にして人生を歩んで来ました。
素晴しい人生、幸福な人生、平和な人生を得たいと思うならば、また立派な企業経営をしたい、社員に喜んでもらえるような素晴らしい経営をしたいと思うならば、この「六つの精進」を忠実に守ることが大切です。
【心は心を呼ぶ】
確かに人の心ほど、はかなく移ろいやすく頼りのないものもありません。しかし、世の中でこれくらい強固で重要なものもないのではなかろうかと思います。歴史をひもといてみても、人の心の結びつきがもたらした偉大な業績は枚挙にいとまがありません。また逆に、人心の荒廃が、集団の崩壊をもたらした例もわれわれは数多く知っています。心は心を呼ぶということを忘れてはなりません。
【可能性を信じることから生まれるもの】
新しいことを成し遂げられる人は、自分の可能性をまっすぐに信じることができる人だ。可能性とはつまり、「未来の能力」のこと。現在の能力で、できる、できないを判断してしまっては、新しいことや困難なことはいつまで経ってもやり遂げられない。
【能力は向上する】
「能力を未来進行形でとらえる」ことができる者が、困難な仕事を成功へと導くことができる。「何としても夢を実現させよう」と強く思い、真摯な努力を続けるならば、能力は必ず向上し、道は開けるのである。夢や思いというのは人生の飛躍台である。
【一つを極める】
一つのことに打ち込み、それを極めることによって、人生の真理を見出し、森羅万象(しんらばんしょう)を理解することができるようになる。もし広くて浅い知識しかなければ、それは何も知らない事と同じだ。
【人生は素晴らしい】
自分の人生は素晴らしく明るいと信じて、困難、苦労、苦難にめげず、未来を明るく描いていく。厳しい現実の中で、つい負けそうになる自分を励ましながら、明るく振る舞っていく。その様な姿勢こそが人生を拓いていくのです。
(次回に続きます)
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