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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2009/08/22(Sat)

(No.16) あなたの会社の将来のあるべき姿を示すことが出来ますか?

  『経営とは、金儲けでもなんでもなく、あるべき姿を思い描きどうすれば実現できるかという方法を考え取り組むこと』と言われています。
 
   この考え方によれば、経営者の最大の仕事は『将来のあるべき姿を示せるかどうか』であります。この会社を5年後10年後にどんな姿にしたいのかという理想(目標・ビジョン)を示すことが出来るのが真のリーダーであります。

  逆に5年後10年後の姿を語れないということは、目的地が無いまま羅針盤も持たず、大海に航海に出るようなものです。それは、目先のこと自分のことに終始するだけに陥るからです。前回述べた通りで、目先のこと自分のことばかりでは必ず行き詰まります。目標・理想がないのは、船で言えば漂流しているようなもので、嵐で沈没したり座礁するかも知れません。

  それでは、どのような形で将来のあるべき姿を明示すれば良いのでしょうか?

 それは、6項目経営の体質(下をご参照)を掲げる必要があります(売上高などの数値のみでは体格は見えますが、体質は見えません)。また、この6項目を半年や1年で改善したり強化するには無理であり、どうしても中長期的時間軸(5年程度)の中で解決するしか方法がありません。

 従って、『中期経営計画』(経営体質改善計画)をぜひ立案する必要があるのです。

 1年を期限とした単年度の売上・利益計画(数値計画)のみでは、経営体質を決して改善することはできません。それは経営管理改善計画であり、『中期経営計画』とは本質的に異なるものです(要注意)。単年度計画とは『中期経営計画』を前提として作成されるべきものであります。

6項目の経営体質とは?

   <目的> ①営業構造 ②商品力
   <手段> ③経営陣の経営能力 ④管理者の管理能力 ⑤社員の帰属意識と能力
   <結果> ⑥財務体質

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2009/09/12(Sat)

(No.19) 教育予算と人の採用について

-ある社長との対話から-
私:   売上が減ったからと言って、教育予算を削る会社が増えていますが、御社はいかがでしょうか?
社長:   教育は優先順位が高いので(どの会社も共通だと思いますが)将来を展望したら削らないほうが良いと思います。勿論、無駄な費用やコストはカット致します。少々利益が減っても重要度が高い“投資”と考えていますから。
(感想) (“企業は人なり”、人づくりの重要性が理解されていると感じますネ。)


私:  売上が減少したから人を採用するのをストップする会社がありますが・・・
社長:   営業メンバーは、成果に拘わらず採用し続けます。我社は販売業です。そうしなければ来年以降勝負ができませんし、営業体質改善の為必要なんです。
  その代わり役員報酬や賞与は、前年に比べて押さえたりカットしたりして、しのいで行きます。
  目先で短期のみを追っかけた経営はもううんざりですから。従来と違った発想で経営しています。
(感想) (将来の展望・姿が明確。営業構造の強化の重要性が理解されています。)


私:  なかなか経営の本と末を理解した決定ですね。重要度や優先順位のランク付けが整理され成行きでなく計画的経営でチャレンジされていますね。
社長:   中期経営計画の必要性を痛感したおかげで、数年前に策定したからです。
私:  また、普通一般の社長と比べて、積極的で前向きな気持ちが感じられ将来に期待が持てていいですね。先が楽しみですね。


[教訓]   『今日の収益は過去の意思決定の遺産である』(P.F.ドラッカー)
 
逆に読むと『将来の収益は今日の意思決定で決定される』

 『今日の意思決定を間違えば、将来だって保証はない』となります。
さて、あなたの会社はいかがでしょうか?


[補足]   経営には様々な因果関係(原因と結果の関係)があります。

上の会話の因果関係は、
  ① (原因)教育予算の確保    → (結果)社員の能力向上
  ② (原因)営業メンバーの採用  → (結果)営業体質改善      となります。

 また、それぞれの結果が原因となり収益の向上という結果をもたらすことでしょう。
収益の向上が実現すると、教育予算も取れ、営業マンも確保できるという好循環経営になります。
  しかし、実際の経営では景気等の影響も受け必ずしも好循環経営になるとは限りません。そこで、中期経営計画が必要になってくるのです。つまり、将来の経営環境等も考慮し、好循環経営に向けて経営の因果関係を計画に織り込むことです。
 
 これが、私たちが必要性を提唱する中期経営計画の本質です。(数値の利益計画のみでは、結果の計画であり、その達成は運まかせということです)


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2010/05/15(Sat)

(No.54) 売上を確保するための3つの条件 (1/2)

 経営の主要機能には次の5つがあります。 開発・生産・販売・人事・財務の5つの機能です。その中でも販売機能は付加価値を生み出すそのものの機能であるため、最も重要であると言わねばなりません。

 では、売上や受注を確保するためには何が必要なのか、また、どの様なことに留意せねばならないのかを考えてみましょう。
 
 そもそも販売機能には2つの視点があります。1つ目は、売上を確保する活動と、2つ目は、売れる仕組み・構造をつくる活動の2つがあります。1つ目は現在の売上を上げるための活動であり、2つ目は将来において現在よりももっと売上を上げるための販売(営業)構造をつくるための活動をいいます。従って販売機能を考えるには2つの視点で検討することが大切であります。

 本日のテーマは、当面の売上を上げるための“売上確保の3条件”について述べてみたいと思います。
売上を確保するには次の3つの条件が揃っていることが必要になります。

 ①販売促進政策が正しくつくられていること。
 ②動機付けられた販売部隊がいること。
 ③十分な技能をもった販売部隊を有していること。   の3点になります。ひとつひとつ考えて見ることにします。

 まず①の販売促進政策が正しくつくられていること。(各種の管理データを分析した結果で)
 
 販売促進政策とは、誰に何をどのように販売すればよいかを決めたものであります。対象とする顧客も絞らずに、ただぼんやりと待っていても商品が売れるはずもありません。昨今のように厳しい販売競争・受注競争の環境にあっては積極的に「提案をしていく」「需要を創造する」「必要性、効果性を訴える」「情報を発信していく」という姿勢がいずれの業種においても必要であります。

 ともすれば経営者や社長は、この様な積極的姿勢が必要であることは十分承知していると言われるかも知れません。また、既に販売促進にも十分な投資を実行していると言われるかも知れません。しかし、それらの販売政策や販売促進政策が本当に効を奏している、成功していると言える自信があられるでしょうか。

 正しい販売政策や販売促進政策を実施するには販売活動を克明に分析した管理データが必要になります。 具体的には、顧客管理や商品管理、例えばどの様な層が一番顧客比率が高いか、平均単価は、売れ筋商品は、店舗販売とネット通販、また訪問販売それぞれの比率と傾向はどうかなどのデータです。また、セールスマンの行動管理などがそれらのデータを得るために必要な管理になります。

 現在日進月歩中のITを活用することによって、それらに関するデータは充分に収集可能な時代になっています。今日では、IT環境(ハードやソフト)は充分整っていると思われますが、使いこなす技能面(ユースウェア)の水準が低い企業も多い様です。

 このIT活用は、専門性が高い分野でもありますから、IT専門家のアドバイスがどうしても必要です。ただし、中小企業のITアドバイザーとしては、ITだけではなくマーケティングを理解している専門家がベストです。

 次は②の動機付けられた販売部隊がいること。
 
 人を動機付けすることは販売機能を考える上で重要なことであります。同じことをやるにも、動機付けられ自発的に取り組む人と、いくら能力があっても言われたことだけしか行動しない人では、その結果に大きな差が生じることは想像するまでもありません。

 企業としては、人材の活性化の意味でも販売機能に関する人々の動機付けには力を注いで下さい。この場合、単に「頑張れ、ガンバレ、もっとやる気を」などの精神論による働きかけではなく、具体的な制度施策を整備することが重要です。例えば、報酬制度、資格制度、職務評価制度などが考えられます。やればやっただけのことは確かに報いられると実感させ、保証することは、仕事への意欲をかき立てる大きな要素であることを忘れてはいけません。

次回に続きます。
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2010/05/22(Sat)

(No.55) 売上を確保するための3つの条件 (2/2)

 前回は、「①販売促進政策が正しくつくられていること」と「②動機付けられた販売部隊がいること」を述べましたが、今回は、「③十分な技能をもった販売部隊を有していること」です。 (業種にもよりますが、ネット社会が進めば進むほど販売活動の効率化が可能となり、今後は販売部隊の規模の大きさではなく、少数精鋭部隊が望ましい時代になるでしょう。)

 前回述べました正しい販売促進政策動機付けられた販売部隊ができたとすれば、次は販売能力そのものを高める工夫をしなければいけません。ただやる気だけで、がむしゃらに活動したとしても、それが必ずしも期待通りの成果を生んでくれるとは限りません。やはり確かな販売能力を身に付けさせることも販売機能を充実させる重要な要素になります。

 販売能力を高めるための方法としては、教育訓練を実施する、体験・経験・場数を踏ませるなどが考えられます。教育研修は既に多くの企業で実施されている場合が多いでしょう。しかし、集合教育ももち論、価値あることには間違いありませんが、むしろ重要なのは、日々の活動を通して育成(OJT)することであります。

 個々のセールスマンが毎日どの様に活動し、それがどれだけの効果をもたらし、不都合があればどの様にして変えていけば良いのかをひとつひとつチェックすることが極めて大きな教育効果をもたらすものであります。
 
 例えば、個々の商談をきちんと時間をかけ誠意をもって商談を管理することなどで、人材の育成が可能なのです。 営業部長や営業マネージャー、営業担当の役員などの力量が問われるところであります。
 
 最後にまとめますと、販売機能を効果的に働かせるためには、以上述べたような3つの条件がすべて整っていることが望ましいのです。どれか一部だけとか、形だけ存在しているのでは好ましい販売成果に結びつけることは決してできません。これらの諸条件を自社の状態に当てはめて、一体どこが、何が不足しているのか、将来どの様にすれば良いのかを常に考えていただき、(経営機能の中で)最も重要機能である販売機能の充実に努めていただきたいと思います。

 従来の“考え方”、“やり方”、“やる気”これらを、徹底的に考えぬいて変化させ実行するのが経営(マネジメント)であります。一番考えぬく時はいつかと言えば、順調な時ではなくて、うまくいっていない時なのです。

 「好況よし不況さらによし」(松下幸之助氏)
 「不況こそ最大のチャンスだ」(稲盛和夫氏)

 といわれているのは、そういう意味だと思います。 今だからこそ、販売機能のチェックを行ってみてはいかがでしょうか。

 〔補足〕

営業管理」と「営業戦略」の視点の違いについて

 当面の売上を確保する活動とは営業管理的視点であり、 ①顧客管理、②商品管理、③セールスマン管理、④販売促進企画管理 の4つの管理のポイントがあります。

 将来の売れる仕組みや構造をつくる活動とは、営業戦略的視点つまり営業構造改善の視点になります。

産業構造内ポジションの分析 ・・・・ 事業分野・事業領域は将来とも成長できるのか否か?
販路構造内ポジションの分析 ・・・・ メーカー機能、卸機能、小売機能の中で川上・川下のどちらの方向に移動するのが適切なのか?
取引構造の分析 ・・・・ 仕入販売の規模や偏り、あるいは決済条件は適切か否か?
営業組織形態の分析 ・・・・ 将来にわたって今の営業組織でよいのか? 他に適切な営業組織や販売形態があるのでは?ではどのような販売形態が最適なのか?

 販売形態 店舗、訪問、媒体(DM・TV・ネット通販)、展示、配置(自動販売機など)これらのミックス形態
と4つのポイントがあリます。ご参考になさって下さい。

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2010/05/29(Sat)

(No.56) 5年後に生き残るには経営をどう考え実践すれば良いのか? -その1-

 (1)過去5年間であなたの会社はどの様に変革してきたのでしょうか?

 「企業は環境適応業である」と定義付けされています。あなたの会社は環境に充分適応してきているでしょうか?この3~5年間、同じ商品、同じサービス、同じ売り方、同じ販路でやっている限り、どんな会社でも例外なく成長はできていないところが多いと思います。
 
 将来3~5年後、いやもっと将来にわたり、成長させようとすれば、何か新しいものを常に継続的に取り込んでいかなければいけないのです。つまり“革新機能”を大いに発揮させなければならないのです。
 
 要するに、環境の変化に適応できてない事業体(企業や商店)は、規模の大小にかかわらず、どんどん衰退没落していっているのです。
 
 チャールズ・ダーウィンが唱えた“自然淘汰”と全く同じことが言え、「外界に適応する生物は栄え、適応しないものは滅びる」という進化論と全く同じ現象が経済界でも起きているのです。
 
 “革新機能(イノベーション機能)”と“市場開発機能(マーケティング機能)”は、企業がぜひ持たなければならない基本的2大機能と呼ばれ、この2つの機能発揮なくしては環境の変化に対して決して適応ができないことを示しているのです。

 まして変化のスピードは誰もが感じているように、一昔前に比べて比較ができないほどハイスピードになり、10年一昔どころでなく、大げさかもしれませんが、1年一昔の感がいたします。そのスピードの速さに適応するとなれば企業の対応の仕方やスピードも昔と同じ様な方法では適応は難しいと言わざるを得ないのです。企業内部も外部の変化に合わせてハイスピードで変えなくてはならないのです。

 まず、“革新機能”について。

 現在の売上や成長を支える商品サービスは、ライフサイクル(寿命曲線)がある以上、必ず成長が衰える時期が来ます。次の成長の源となる商品サービスは成長している時こそ数年先の柱となる商品を開発しなければなりません。

  更に今の成長の柱となっている商品のさらなる改良改善を行い、マーケットの要求に応え続ける努力を怠ってはいけないのです。つまり、常に“革新機能”を働かせて、何か新しいものを取り込む努力を続けないと存続成長発展は難しいということです。

 次に、“市場開発機能”について。

 「利益獲得を目的とするのではなく、買って頂ける顧客がいる状態を創り出すこと」を目的とするという意味であります。企業経営の目的は、お金儲けでもなんでもなく「顧客の創造」(P・F・ドラッカー)であるといわれています。
 
 例を挙げますと、エスキモー人に冷蔵庫を提案して食べ物がカチンカチンに凍って食べられない状態から、程良く調理ができて保存もできる装置を開発した話があります。常識で考えれば住んでいる世界が冷蔵庫の中にいる様な地域で冷蔵庫は不要と考えますが、創造性を発揮し工夫して「顧客の創造」を成し遂げたのです。

 もう一つの例は、南方の島の土着の原住民が靴を履く習慣がなかったために、ケガをしたり、足の皮膚からばい菌が入って炎症を起こしたりの病気が発生していました。
 
 ある営業マンが、この地を訪問して、本社に電報を打ちました。「この地では靴を履く習慣がないため、靴や履物は売れないでしょう」との内容でした。もう一人の営業マンは「靴を履く習慣は持っていないが、ケガや病気を予防できるメリットや効果や快適性を指導し啓蒙すれば、きっと将来、喜んで履いて頂けるはずなのでマーケットは充分望めます」との内容を打電しました。

 言うまでも無く後者の営業マンの予想通りで、努力の結果、靴は順調に販売を伸ばした、とのストーリーです。この話も「顧客の創造」を実現した有名な話であります。

 そもそも、マーケティングや経営や商売では、根底にある哲学や理念は同じ思想が流れているのです。具体的に例をいくつか紹介しますと、
 
商人は人様のお役に立つことによって利益を得なさい
論語とソロバン」 「道徳と経営は表裏一体」 「利と義は表裏一体
忘己利他」 「自利とは利他をいう」 「自喜とは喜他をいう」 「先義後利
君子は義にさとり、小人は利にさとる」 「利によりて行えば怨み多し
企業は私器でなく公器である」 「一流企業には哲学があるが、二流企業にあるのは商品のみ
自分のみ目先のみ損得のみでは、必ず行詰まる

 等々参考にするべき価値ある名言や格言などが多く言い伝えられています。

 最後にまとめますと“革新機能”や“市場開発機能”を発揮させる場合には、顧客の立場に立って不足・不満・不便・不安・恐れ・不要さ・不快などの解消をして差しあげて人様の役に立ち、充足・満足・便利さ・安心・安全の提供、必要性の提示・提案、心地良さの提供、快適さなどを与えることギブすることが全ての事業の根底になければならないことを教えているのであります。心したい重要なテーマであります。

次回に続きます。
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2010/06/05(Sat)

(No.57) 5年後に生き残るには経営をどう考え実践すれば良いのか? -その2-

(2) では未来に向かって今後の経営のあり方はどうあるべきなのでしょうか

 これまでの経営のやり方と考え方では、今後企業の変革、経営体質の改善、企業風土の転換はできないのです。要は従来の経営手法では役に立たないのだとお考え下さい。理由は前述の通りで、環境変化のスピードが格段に速くなり、経営もハイスピードマネジメントで、素早い意思決定と素早い行動が要求されるからです。

 また経営の専門家同士による激烈な競争の時代に入り、経営能力に自信がない経営者ではどんどん衰退し、何も対応せずに手をこまねいているだけでは残念ですが、つぶされていく運命が待っているだけなのです。
 
 ところで、そもそも企業の実態とは、解決すべき問題の集合体であります。また、その問題は複雑で大きな目に見えない問題が非常に多いものです。答えが明確であるような定型的問題よりも、答えが不明確で沢山あるような非定形的問題が圧倒的に多いものです。
 
 しかも、経営者の毎日は、問題発見と問題解決の連続であります。日々発生する問題に翻弄されている様です。目先の問題を追っかけている社長が多く見受けられます。
 
 ここで、海の上に浮かぶ氷山を思い浮かべて下さい。目に見える現象として海の上に出現している氷山の一角のみを見て(10%以下)、これが問題だ、これは大変だと思い対応しているのです。海面下に存在する大きな氷の塊(90%)を含めた全体が氷山なんですが、目に見えないために事実の一面一部分しか見ずに構造全体を把握できずに対応しているのです。つまり氷山の例のごとく、問題の構造(仕組み)が分からなければ問題を解くことにはならないのです。

 松下幸之助氏の名言で「経営者の仕事は問題を発見することであり、問題さえ分かったら、あとは専門家(幹部以下の衆知を集めて)に任せればよい」とあります。

(3) ではどのようにすれば問題が発見できるのでしょうか?問題意識が芽生えるのでしょうか
 
 その答えには2つの要件があります。2つの要件を満たして下さい。きっと問題が見えてくるはずです。

 1つ目の要件は、現状を正確に認識することです。自社の現状はどうなっているのかを正しく知ることです。過大評価したり甘い評価ではいけません。30点ぐらいなのに80点をつけてはいけません。将来禍根を残します。経営体質を総点検するのです。自分達で自社を診断するのです。

 2つ目の要件は、目標を明確に持つことです。目標とは将来、我社が実現したい状態を文章で表現することです。どうしたいのか?どうなりたいのか?どうなれば良いのか?を明確にイメージしビジョンを描き想像し実現した状態を心の中で映像化するまでやって下さい。

 以上2つの要件が満たされれば、現状と目標の間にギャップ・差異が必ず見えてきます。このギャップが問題であります。問題意識がやっと芽生えてきます。このギャップを経営課題として整理して下さい。課題とは解決すべきテーマや事柄のことを言います。一つずつ、それらの課題を今後どうすれば良いのか、手段や方法を考え抜き行動計画まで具体化し解決策として整理します。あとは優先順位を決めて実行するだけであります。方法論は以外と簡単なことであります。
 
 2つの要件のうち、どちらか一方が欠けていると問題が明確に見えてないはずであります。 またその他に、(イ)現状に満足し、現状に安住している人、(ロ)現状のやり方に疑問を持たない人、(ハ)不満や不足感はあっても意欲のない人などは問題が見えてない人であります。ご注意下さい

 問題がはっきりと見えてない社長や経営者は非常に危険な状態であります。よしんば、見えていたとしても具体的に課題解決策として立案整理をしないまま、毎日、日常業務に追われ忙しい毎日であっても、目先のことだけにとらわれた活動を繰り返しているだけでは、将来的には危険信号が点滅していますので充分にご注意なさって下さい。

次回に続きます。
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2010/06/12(Sat)

(No.58) 5年後に生き残るには経営をどう考え実践すれば良いのか? -その3-

先週のコラムを読まれてやっと問題が発見できたと思います。

(4) 一般的には問題には2つのタイプがあります。

 今後の経営改善のキーポイントなので活用して下さい。 次の2つのタイプです。
 (Ⅰ)発生型の問題(見える型)と
 (Ⅱ)設定型の問題(自らつくり出す型)です。

 まず(Ⅰ)の発生型の問題について説明いたします。 この問題は過去に原因があり、現在に問題(結果)が発生している型です。大体このパターンであり、そのほとんどは、3~5年前の意思決定の誤りや遅れ、あるいは充分な経営努力がなされなかったために生じているのが圧倒的です。

 この問題は、過去の振り返り型で原因追求型であります。“因果の法則”の通りであります。この結果(現在に発生している問題)は誰も変えることは不可能であります。

 P・F・ドラッカーの言葉「今日の収益は過去の意思決定の遺産である」(当コラム№19参照)は有名で、どなたもご存知です。逆に読み換えますと「今日の衰退は過去の意思決定の誤りである」となります。これは、このタイプ(Ⅰ)発生型の問題を如実に示している名言です。

 しかし、この(Ⅰ)のタイプは問題発見はできますが思考が後ろ向きになり過去思考になるため、また会議等で話し合う時に前向きの姿勢から遠ざかっていくため、実務での活用はすすめられません。

 次に(Ⅱ)の設定型の問題について説明いたします。この問題は将来に向けて今、何を為さねばならないのかの思考形態です。当コラム№57で前述しました、どのようにすれば問題が見えるのか?問題意識が芽生えるのか?を応用するタイプです。目標志向型、未来志向型で前向きタイプといえます。

 ぜひこのタイプを実務で活用されんことを提言します。説明いたしました様に、この型の問題は将来の企業の目標やイメージやビジョンつまり、意思が明確にならないと出てこない見えない問題であります。

 要するに将来の方向性や中長期的展望に立脚した中期経営計画や中期事業発展計画がぜひとも必要になるのです。中堅以上の企業では一般的に普及している“経営戦略”の立案構築のことであります。

 もしも、あなたの会社で将来に向けた目標がないならば、問題が見えていない可能性が高いので、どうしても目先のみの受注や売上利益だけを追求する日常活動に陥ってしまい、経営の体質が日々劣化していきます。

 最も重要な経営体質の改善強化は、なおざりのまま推移していきます。しまいには沈没する可能性すらあり、自立できない企業へと退化衰退していきますので大いに注意なさって下さい。 もちろん、今後の成長発展は望めませんので、経営トップ・社長は充分理解され注意なさる必要があります。

 結論として重要なことは、“将来、企業を成長発展させたい”と考えるならば、ぜひとも早急に自社の3年~5年後の企業目標や企業像ビジョンを描いて欲しいという点であります。それらを具体化して中期経営計画を立案することであります

 そもそも、人間の行動パターンとは「目標が変われば手段・行動も変わる」のです。例えますと1,OOOkm離れた所に行きたいのなら飛行機のチケットを予約する行動をします。100kmなら電車か車で行動するでしょう。ほんの1㎞先なら徒歩か自転車などを利用するでしょう。卑近な例でもわかるように、目標や目的が定まれば行動や手段は変化していくのです。

 登山でも同じです。近くの低い山であれば当日の準備だけで行動し実現できますが、遠く離れた最高峰のエベレスト山に登ろうとすれば準備の時間も相当かかり、資金面・体力面・交通手段・宿泊予定地、他様々な面で計画立案に時間やエネルギーがかかります。

 経営も全く同じなのです。将来どこへ登ろうとしているのか?富士山なのかエベレストなのか、すぐそばにあり、実現も簡単な近くの低い山なのか、まず目標を設定するところから始めて下さい。
 
 大きな目標、企てを持っている経営者に大企業が生まれ、小さな目標、企て、ビジョンしか持たない人はいつまでたっても小企業のままであります。

 目標は持っている、計画は作ってあると言われますが、単年度の数値計画での売上利益計画はどこの企業でも持っています。これらは結果としての数値目標であり、結果をつくる原因である体質改善まではほとんどできない計画なのです。

 体質改善とは言うのは簡単ですが、半年や1年そこらで解決できるものではありません。どうしても3~5年間の時間軸の流れの中で解決しなければできない大きなテーマばかりなのです
 
 そもそも、体質改善の対象となる領域は次の6項目に広がります。①営業構造 ②商品力 ③経営陣の経営能力 ④管理者の管理能力 ⑤一般社員の帰属意識と能力 ⑥財務体質の6領域で経営体質が構成されています。

 これらの6項目にわたる経営体質を改善するのですから、短期間で改善強化される特効薬はありません。ないのです。経営はそう簡単なものではありません。結果である売上利益計画(数値のみの計画)を立案するのは数時間で可能ですが、中期の体質改善計画は6項目にわたるため立案時間の長さも中身も全く違ったものになります。

 経営の体質改善と成長発展は中期的時間の流れの中で準備し、また地道に進むしか方法がないのであります。

次回に続きます。

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2010/06/19(Sat)

(No.59) 5年後に生き残るには経営をどう考え実践すれば良いのか? -その4-

(5) 今後あなたの会社が(環境に適応するために革新機能場開発機能を発揮して)成長発展を志し生き残ることを目指すならば次のことを提言いたします。

 初めに「経営の改善は究極には人の改善」であり、「人の改善とは人の意識の改善」であります。つまり、人の改善とは人材の育成、人をつくる、人の質を向上させるという大きなテーマであり、すごく時間がかかるものであります。その理由は人づくりは促成栽培がほとんど不可能で無理であるからです。

 また「経営の改善とは経営体質の改善・強化である」ため、同様に大きなテーマであり、領域も広いため半年やそこらで解決できる問題はほとんどなく、最低3~5年かかるものがほとんどであります。

 従って今後、経営改善を実現するには、当コラム№58で前述した通りで、ぜひとも中期的な展望のもとで「中期経営計画」を立案して実行なさることを提言いたします。単年度計画だけでは無理なのであります。

 もし、「中期経営計画」をお持ちでない企業の場合は、本来なら3~5年ぐらい前から立案して実行中であれば良かったのでしょうが、残念なことに時が既に経過してしまっているので、過去の時間を呼び戻して再生して使用するわけにはいきません。

 時間とは万人共通ですが、お金のように貯金しておいて引き出して後日使うというわけにはいきません。再生のきかない経営資源であり最大のエネルギーの一つであります。「時間を管理できなければ他は何もできない」との名言があります。時間とは貴重なのであります。

 次に、経営計画立案した後は、実行に移り日常の管理活動に落ちていきます。その管理を時系列的に区分しますと3つに区分されます。
 
  ①過去(遅行)管理 と
  ②現在(進行)管理 と
  ③未来(先行)管理 の3つです。

 ①の過去管理ではタイミングが一番悪く、すでに時間が過ぎてしまって結果が生じていますから1円の売上も増やすことはできません。発生した原価や経費も1円もコストダウンやカットは不可能です。何一つとして改善ができなくて無駄な管理・仕事になります。よって①の過去管理は、やめることを提言いたします。

 ②の現在管理も走りながら考えて行動するので時間的に切羽詰って余裕がなく、これも効果性に乏しいため、中止することを提言いたします。

 ③の未来管理は未使用、未利用の明日以降の時間を如何に有効に活かすかにかかっているため、受注や売上も利益も全てに関して改善が可能になります。よってこの未来管理を取り入れることを提言いたします。具体的には行動計画を管理する仕事になっていきます。(既に実践中の企業様には釈迦に説法でお許し下さい。)

 ここまでの説明で、如何に時間とタイミング、時機という概念は重要性が高く貴重なものであることが理解されたことと思います。また、「時間を管理できなければ他は何もできない」との意味も理解されたことと思います。

 最後に先人の残した名言を紹介します。

心の貧者は過去のために今日生きて、今日の時間を使う人」、
心の富者は明日のために今日生きて、今日の時間を使う人」、とあります。

 どうか明日のために、将来のために今日の時間を有効に活用しようではありませんか。経営に対する考え方と行動を変えようではありませんか。それがトップ・リーダーの最重要な仕事の一つなのです。きっと結果も良い方向に変わっていくのは間違いありません。

[補足Ⅰ]

 「中期経営計画」というと、中期の売上利益計画と思われがちですが、それは単なる数値計画であり結果としての数値の目標にすぎません。また、数値のみでは結果をつくる原因である体質改善はほとんどできません。本来は体質改善行動計画のことを意味してまして、数値計画とは根本的に異なりますので、ご注意いただきたいと思います

 「中期経営計画」とは、自社の将来の方向性を決めていくことであり、経営体質を改善し、強化させマーケットの変化に、つまり環境の変化に適応させることを目的とするものであります。この概念を「経営戦略」と呼びます。目先の売上や利益から少し離れても中長期的視点で、ロングレンジで如何に費用や時間がかかっても体質強化を実現するために実行するものになります。

 過去の実例で、如何に豊富な資産と高い技術力と優秀な人材の3拍子が揃っていても、うまくいかず倒産した企業が続いたため、「経営戦略」が企業の存続と成長のために一番重要なテーマ要素であり、存続と成長を保証してくれるものは、「経営戦略」以外はありえないとの定義付けがマネジメントの世界に普及し定着したのであります。

[補足Ⅱ]
 
 経営体質を構成する6項目の関係を簡単に補足説明します。
大テーマに関する所のみで詳細については割愛させて頂きますのでご了解下さい。

  ① 商品力の強化             (目的)
  ② 営業構造の改善            (目的)
  ③ 経営陣の経営能力向上       (手段)
  ④ 管理者の管理能力向上       (手段)
  ⑤ 一般社員の帰属意識と能力向上  (手段)
  ⑥ 財務体質の向上            (結果)

 ①②が、[目的]で3~5年計画で実現していきます。この2つが、ライバルより相対的に勝っている時は、どなたが経営しても当面の成長発展が続きます。

 ③④⑤は、[手段]となります。人材の質の向上を目指す人材戦略です。時間がかかるテーマになります。総社員数が多い程、時間が必要になります。

 ③が一番重要となります。意思決定の権限を保有しているためです。また組織においてはトップやリーダーの存在が如何に重要であるかを示しているからです。

 ⑥は[結果]としての目標です。①~⑤の活動の結果として売上の向上、利益の向上、B/Sの改善、好不況の波に左右されない盤石な財務体質をつくることです。

 より詳細についてのお問合せ、ご質問がございましたら、お気軽にメールでのお問合せをご利用下さいませ。お待ちしております。山口経営コンサルタント事務所のメールアドレスはmailto:yamacon@har.bbiq.jpです。

 以上4編にわたっての長いコラムでありましたが、根気よく目を通して頂き誠に有難うございました。
あまりにも経済界に元気が感じられないために緊急提言として筆を執りましたが、少しでもお役に立てて企業や会社を発展させて頂きたいとの思いで執筆させて頂きました。
 
 ご活躍されますことを心から祈念しながら筆を置くことにいたします。

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2012/04/07(Sat)

(No.153) 見込み型と受注型の違いとは?今後の戦略は?(1/2)

成長企業のタイプと戦略について

 一般的に企業の形態は「見込み型」と「受注型」に区分ができます。それぞれ一長一短を持っています。見込み型は不安定でいつもハラハラの経営で、受注型は儲からない形態で下請的体質が多い様です。

 そこで成長企業は一体どの様にしているのでしょうか?その答えは、それぞれの長所を意識的に戦略的に活用して成長発展していのが現実の姿であります。

 つまり、見込み型は受注的に経営、受注型は見込み事業を取り入れて経営を実践している所が多いです。不況下にもかかわらず、結果として業績も順調で「安定」的体質を作り上げて、かつ「成長」しているのが実体であります。

 今後の成長発展の為に、また業績のキープの為に参考にして頂き、経営に活用して頂ければありがたいと思います。 以下、見込み型と受注型の特徴や戦略や対象事業はどんな業種かなどに関して考えていきたいと思います。

(Ⅰ)見込型の特徴について

①外部から商品を仕入れて販売している事業で、限界利益率が低いです。固定費が変動費に比べ小さいのが特色です。

②自社で商品を開発しそれを販売している事業で、自社で限界利益率を設定している事業です。儲かる事業構造になっていて、固定費が変動費より小さい特色があります。

投機性や冒険性に富んでいるので不安定であります。限界利益率がほんの少し低くなっただけで赤字に転落します。見込みがはずれれば、売れずに在庫になる場合もあります。逆にヒットすれば損益分岐点を越えて売上げが伸びて大儲けする特徴があります。

④「商品が命 いのち」で商品に事業の命が掛かっています。「不特定多数」の顧客を相手に、量も値段・価格も自社で決できます。大儲けできますが、大損する事もあり不安定」でハラハラの体質が多いです。

見込で商品を仕入れるので、見込みが違ったら全て在庫に残り大損します。ポイントは見込み形態であっても「受注的」に経営することが重要になります。

 例えば車のメーカーがやっている受注生産がその良い事例であります。店頭ショールーム以外の車は全て受注してから生産しているので見込み違いがなくなり、いつも「安定」して経営しています。もちろん永遠に受注できるとは限らないので常にマイナーモデルチェンジをして、固定客・愛用顧客のユーザーに「反復」して販売を仕掛けています。

 現況は市場が成熟して満杯になっているため車メーカーも常に、省エネ車や低価格車などの新商品開発を余儀なくされています。競争が一段と激化しています。

見込み型形態の戦略について

① 販売網の戦略では  自社の販路を使い直接販売網(専売店スタイル)で行くのか?他社のディーラーや小売店と提携して間接販売網(混売店スタイル)を敷くのか?のテーマです。地域や拠点を拡げるやり方や、FC展開などもこれに含まれます。営業構造改善の視点で、売れる仕組み造りです。社外の組織を今後どう造るのか?のテーマです。

② 供給制限の戦略では 商品の数量やレストランの椅子や広さを制限することや、営業時間を制限するなどで、効果を狙う戦略があります。前提として商品力が他社よりも優っていることが必要です。

③ 複数の商品の柱戦略では 単一商品や単品経営は不安定であるため、コンセプトや理念にあった商品の柱を5つぐらい持つやり方です。単品の品揃えとは少しニュアンスが異なります。

④ 販売方法の戦略では 店頭販売 訪問販売 インターネットや通信媒体販売 展示催事販売 配置販売(ベンダーマシン)の組み合わせを考える戦略です。

⑤ 車メーカーの例で前述しましたが、すべて見込みで仕入れたり開発したりせずに、受注型の長所を取り入れて経営することなどが主な施策になります。

主なる対象事業や業種は?

 一般小売店 飲食店 ホテル 食品 化粧品 建て売り住宅 弱電・家電 自動車 カメラ 時計 メガネ 文具 既製服アパレル 出版 映画館 一般商社 その他見込みで商品を製造・仕入れ・販売する事業などです。
 
 さて、あなたの会社は見込み型か受注型か、何れの形態に近いのでしょうか?

(次回に続きます)
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2012/04/13(Fri)

(No.154) 見込み型と受注型の違いとは?今後の戦略は?(2/2)

 先回の「見込み型」に続き、今回は「受注型」について考察を続けることに致します。
(Ⅱ)受注型の特徴と対応について

① 一般的に変動費が少なく加工賃、技術賃、企画賃、といった固定費要素(人件費が主)を強調して売り物にしている事業が多いです。設備投資型、労働集約型、頭脳切り売り型といった固定費の科目が多い事業が大半であります。

② 特に売上げ規模の割に人員が多い様です。人間が財産だからという考え方ですから、人件費への配分(労働分配率)が高いのが特色です。

③ 変動費科目も原材料費と外注費が多く、変動費率は30~65%の会社がほとんどです。限界利益率が高くても固定費が高いため、結局、経常利益は儲かっていない会社が多いです。

④ 損益分岐点の位置はほとんどの受注企業が高いです。つまり経営安全率が低ということです。儲からない体質が多く、その代わりに安定性があります。 

 ところが、必達の売上げ目標の未達成でバランスが崩れ即赤字に転落することもあります。不況下の諸々の影響を受けて、売上の減少があれば赤字転落します。また変動費が急激に上昇したりして、売価に転嫁できない時は赤字に転落をすることもあります。

 競争が激化して単価競争になると、安い値段でないと受注ができず利益が出ません。このケースが多く赤字体質が多いです。また得意先の倒産による連鎖的赤字や倒産も特徴になります。

⑤ 「得意先顧客が命 いのち」で得意先が我が社の事業の興亡を支配しています。数量も値段も得意先が握っています。「安価」で「儲からない」形態が多いです。とにかく得意先を大事にすることです。

 「特定少数」の得意先を相手にしている事業体質です。農耕的な形態のため、一気に花や実は収穫できません。改善するには時間がすごく掛かります。

⑥ 「形のない商品を売る」競争をしている事業形態で(最終的には形となるが)、「形の見えない信頼性」という商品を売っています。

 「生産能力」「技術力」「企画力」「信頼性」を買って頂いています。万一、期待通りでないと二度と買ってもらえません。二度と発注しないものです。競合他社はごまんといるからです。

  顧客は絶対に間違いのない「品質」を買っています。遅れない「納期」を買っています。他社より安い「値段」を買っています。「サービス」を買っています。時には「安心」を買っているのです。

 その為には、他社にできない高い技術を持ったり、サービス体勢を万全にする、品質を抜群に良くする等がポイントです。すると次第に口コミの宣伝で次々と顧客を呼んでくれるものです。

 技術や納期やサービス(ビフォア・アフター両方)に独自の創意工夫をすることです。商品の機能や品質をこれまで以上に高める等が考えられる施策になります。

⑦ 最終的には得意先との「人間関係」といった形のないものを売っていて、それで興亡が決まります。人間関係という強い絆で結ばれた信用と信頼性を高めて行くことが重要になるでしょう。

 特定少数の得意先との「人間関係」をどんな競争相手よりも強力に築くこと以外にありません。顧客の心に迫ることです。日頃の活動で得意先との「人間関係」を確固たるものにする努力が大変重要になります。

 従って顧客の都合に極力合わせる体勢を採り、ビジネスを通してWin-Winの状態もしくは共存共栄を実現しようという理念や思想の共有化が大切になります。そうでないと成長発展は望めないでしょう。
 
 わざわざ説明するまでもないでしょうが、Lose-WinやWin-Loseの関係では一時的には可能でしょうが、継続や永続は当然望めないでしょう。
 
 その為には経営者の人間力が従来以上に求められるでしょう。人間力とは、知識や技術や理屈やテクニックとは違った力と考えても良いでしょう。人間的魅力と表現しても良いでしょう。

 受注形態の将来の戦略について(主に下請けを対象として)

 下請けもしくは下請的事業であれば「自社で商品を開発」し「売る体勢」を採ることが戦略的に重要な施策になります。自立です。そうでないと将来、利益を大きくはできません。 将来生き残るために、時間を掛けてでも、ぜひチャレンジしてください。

 次に、危険分散を考えて得意先を散らすことです。1社や2社に依存しているとリスクが高いです。繁盛しているときや、危険な状態になる前に種を蒔くことです。準備することです。潰れるときは依存度の高い得意先に裏切られたり、得意先が倒産したために連鎖倒産することが多いのも事実であります。 ご用心を。

 主なる対象事業や業種は?

 建設 土木 工事施工業 下請け 一般加工業 運輸 給食 注文住宅 印刷 設計 デザイン 部品製造 造船 大型設備機械 重電 PB(自主企画商品)・OEM(相手先ブランドの製造)商品を造る事業 その他受注して仕事をする事業などです。

 最後に繰り返しますが、将来の成長発展の為に、また業績の維持の為にも、ぜひ参考にして頂き、経営実務で活学して頂ければありがたいと思います。

 
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2012/05/18(Fri)

(No.159) 最低必要売上高の設定(安定)について

 どこの企業でも新しい事業年度のスタートにあたり、売上利益計画を作成立案なさっていると思いますが、その売上利益計画に関して注意事項を2回にわたって述べてみたいと思います。

 安全と安心を求める最低必要売上高の設定とは、必達売上目標のことで、内部費用から算出するものです。内部起因から算出し、一年間で、短期計画で、局部的で、技術的で、戦術的であります。 従って、数値のみの、単年度の「売上利益計画書の作成のことになります。

 最低必要売上高と挑戦目標売上高(次回にふれます)はどちらも大事であります。両方の目標を作ってチャレンジするのが正しい経営になります。今回は最低必要売上の設定に関して述べてみたいと思います。

 必達の売上目標は初めに売上があるのではなく、初めに必要固定費と必要利益があって、その固定費と利益を獲得するためには「これだけの売上がないと生きていけない」と言う社長の意志を込めた数字が最低必要売上高であります。

 例えば「必要固定費と必要利益が増えて、現在の売上では賄えない」と言う社長がよくおられますが、それは売上を伸ばす以外に方法はないのであります。もし売上を伸ばすことが100%不可能ならば必要固定費を再度徹底的に見直して切りつめる方法に移っていきます。

 現在の経営環境はデフレで低成長の時代ですから、売上成長を目指すのはかなりの経営努力が必要です。できれば、売上が横這いでも、もしくは万が一売上が20%~30%減少しても黒字になるような方法(減収増益)を考えておくのも「備えあれば憂い無し」で安心のできる経営かもしれません。

 売上に合わせて経費や利益を決めていては、経営は成り立ちません。過去の高度成長の時代は通用したかも知れませんが、環境がガラッと変化してしまいました。よって必要固定費と必要利益を賄える売上を達成するのが社長の仕事であります。

 山勘でまず売上を設定し、PLの上の方から引き算で利益を求めるのではなく、下の方から必要利益と必要固定費を足し算して必要限界利益を求め、最後に限界利益率で割り算をして売上を求めていくものです

 
その後の作業は、その算出した売上高目標を達成する具体的な検証に入ることになります。営業メンバーとの会議などに移るでしょう。

 必要利益の額とは、最低、長期借入金の元金返済額(年間の)を当てて下さい。必要固定費の内訳は、人件費、一般経費、支払利息、減価償却費のことになります。それぞれ明細を積み上げて計算して下さい。

 最低必要売上高とは、この様な流れで計算された、必達の売上高なのです。実績を出してからでは遅すぎます。売上実績を出す前に、この必達の売上目標額を算出し、「この数字を達成しなければ会社の存続は難しいのだ」と、意識を込めた経営をして頂きたいと思います。 万難を排して達成しないといけない、最低ラインの売上目標の設定であります。

【補足】 
 限界利益とは、売上から変動費を引いた数値です。また変動費とは、売上の増減に比例して増加減少をする費用です。もし売上がゼロであれば発生がなくゼロの数値になります。具体的には商品仕入・材料仕入や外注費などが一般的であります。

 次に固定費とは、売上とは無関係に発生する費用のことで、売上がゼロであっても必ず発生する費用です。期間や時間に比例して発生する費用です。人件費などは固定費の最たるもので、年間費用を狂いもなく計算できるものです。

(次回に続きます)
 
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2012/05/26(Sat)

(No.160) 挑戦目標売上高の設定(成長拡大)と将来の事業構造改善について

 先回の最低必要売上高に関連して今回は、成長拡大を目指す、挑戦目標売上高の設定について述べてみたいと思います。

 これは、外部要因から算出するもので、中長期的で、全体的で、思想的で、戦略的なものになります。従って、5年程度の「中期事業発展計画書」の作成になります。

 この計画は、数値計画だけでは当然不足であります。その他の肉付けが必要になります。 新しい商品をどうするのか、新しい得意先をどう開拓するのかなどを実現しないと、決して付加価値を増やすことはできません。

 具体的に述べますと、①営業構造改善計画や ②商品力強化計画や ③経営陣の経営能力向上計画や ④管理者幹部の能力向上計画や ⑤一般社員の帰属意識の改善と能力向上計画や ⑥財務体質改善計画などが必要になってまいります。

 従って作成の所用時間も何十時間もかかることになります。会社の規模にもよりますが、ページ数も数10ページから数100ページにわたることもあります。作成のメンバーに関しては、役員は当然ですが幹部の方々もメンバーに入れて討議や会議を通して作り上げることが望ましいと思います。

 私の経験で申し上げますと、この中期事業発展計画を作る過程を通して「経営とは何ぞや?」が体系的にかつ細部まで良く理解できるようになります。また出席メンバー全員の経営能力向上が図られ、一石二鳥の効果を得ることが可能になります。

 特筆したいことは、経営に関する知識もさることながら、経営に関しての意識の向上が喚起できる点であります。私が常々口にする能力の差はどんなに開いても5倍ほど、意識の差は100倍開くことであります。意識を変え、意識を高めれば経営改善はどんどん進化するものなのです

 もう一言加えますと、「経営の改善は人の改善」であり、「人の改善は人の意識の改善」といわれています。この言葉は、格言であり、箴言であります。実務にて多いに活学して下さい。(経営コラムNo.22 参照)

 現実的な話になりますが、初めて中期事業発展計画策定を体験される方は、難度が高いために簡単には進まないとお考え下さい。その時は実務経験があるプロの経営コンサルタントに指導協力や支援をお願いし、ナビゲーター役を務めていただくことで、計画作成をなさることが得策だと考えられます。

 その場合は、少し時間とコストはかかるでしょうが、外部の専門家を上手に活用するのも将来から考えますと、経営体質改善強化が実現でき、費用対効果で考えても、きっと満足のいくものと考えられます。

 反復になりますが、最低必要売上高(単年度の売上利益計画書)挑戦目標売上高(中期事業発展計画書)はどちらも大事であります。両方の目標を作ってチャレンジするのが正しい経営なのです。

 ぜひとも我が社の中期事業発展計画書を策定なさることを提言したいと思います。(経営コラム No.16、No.19、No.56~No.59 参照)

 経営者の方々から「中小企業だから、まだそんなものは必要ないさ」「もう少し大きくなってからで間に合うさ」「計画を作るのにそんなに時間や費用がかかるなら無理だ」などの声が聞こえてきそうですが、「中小企業だからこそ、またこの様な先が見えない時代だからこそ必要なのだ」と意識づけすることが企業の将来の命運をかけた分岐点になると考えて下さい。  

 現業だけで何年食べていけるのか?総需要や市場サイズはどれ程の規模か?成長か成熟か?衰退か?ライバルや業者数の動向は?などを検討する作業が求められます。

 自社の事業は、百科事典販売や住宅建築や墓石建築の様な「市場縮小型」のマーケットなのか?それとも化粧品販売・消耗品・消費財販売の様な「市場拡大型」なのか?の将来の見極めや見通しが大切なポイントになります。

 また繰り返し繰り返しの「反復」がある商品なのか?否か?必需品・雑貨品のコモディティ商品なのか?専門品・特殊品のスペシャリティの商品なのか?などで採り得る施策や戦略が全く異なってくるのです。

 我が社の事業の形態は「見込み型」か?「受注型」か?(経営コラム No.153、No.154 参照)また形のある見込み商品か?形のない受注商品か?市場縮小型か?市場拡大型か?反復が見込めるのか?見込めないのか?一回購入したら次の購入までどのくらいの周期で反復が可能なのか?我社の本当の商品は何なのか?存在意義は何か?強み弱みは何か? など、これらの複数の見地より考えて理論や法則にのっとり戦略を立てることが非常に大事であり、それが社長の大事な仕事であります。

 この中期事業発展計画なくしては、将来の成長拡大は決してあり得ないし、決して望めない妄想に過ぎないのであります。ただ安定や安心を得るために、毎年毎年、必達売上目標(最低必要売上)だけで経営を続けるのみであります。ご一考を。
 
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2014/07/19(Sat)

(No.272) 経営戦略とは?立案のすすめ (1/2)

経営改善とは経営体質の改善です。だから3~5年の時間が最低必要になります。時間を管理できないと経営改善は何もできないのです。体質改善には中期事業発展計画を立案することになります。つまり体質改善行動計画のことになります。
 
この計画は数値計画とは根本的に異なります。数値計画だけでは体質改善は絶対に不可能なのです。体質改善行動計画は未来を創造する計画とシナリオになります。一言で言うと経営戦略立案構築のことになります。過去管理・現在管理から未来管理へと切り替えることです。未来から逆算して今年何をやるべきかという思考になります。
 
そもそも経営体質には領域が6項目あります。その6項目に関して方向性・成長シナリオを決め体質を改善しマーケットの変化や環境の変化に適応させることを目的とするものです。これを経営戦略と言います。
 
6項目を目的・手段・結果に区分すると、目的商品力と営業構造の改善と強化、手段(経営者・管理者・一般社員の能力向上と動機付け)、結果財務体質になります。手段の中でも経営者トップリーダーは意志決定の権限を持っているため一番重要になります。
 
経営戦略の立案構築は衛生要因の一つになります。衛生要因とは社員の不満の増加減少にのみ関係する要因であり、具体的には賃金を初め、人間関係や職場の環境や戦略戦術など会社の政策のことを指しています
 
だから戦略を立案したからと言って、社員の満足感の増加減少に直結はしませんから、戦略立案イクォール社員の満足感の増加、イクォール動機付け(モチベーション)とは直接には関係がありません。そういう理由で、経営戦略立案だけでは、社員がやる気をかもし出し自発的に活動する動機付けの効果を出すことはできないことを認識しておいて下さい
 
多くの企業の社員の気持ちの中には「うちの会社には戦略がないので、トップリーダーが何を考えているのかわからない。我が社の将来の姿がさっぱり見えてこない。先行きが不透明で将来どうなるか不安である」と言う不満や不安があるのも現実の姿なのです。この意味でも社員の不満や不安を解消するために戦略立案の必要性が理解されることと思います。
 
  一般的に経営者の多くは、「戦略を立案したから、ますます今後は成長と発展が実現できるぞ」と意気込まれますが問屋はそう簡単には卸してくれません。
 
よって戦略立案だけでは組織の活性化を促す社員の動機付け要因にはなり得ないのです。戦略は無いよりは、はるかに有るに越したことはありませんが、戦略立案だけでは社員の不満が減少するだけにしか過ぎないのです

  つまり戦略立案のみで社員の満足感を増加させ、モチベーションを喚起し、組織を活性化して成長を実現するには片手落ちということです。ご注意をなさって下さい。
 
戦略立案だけという施策では、経営者が常に期待されているほど、組織の活性化や成長発展には寄与しないのです。されど将来の成長発展を目指すなら、絶対に必要なのは経営戦略立案構築なのです。「戦略なき企業には成長発展は望めない」と言えるのです。
 
結論として、戦略立案とは別に「動機付け要因」を学び、一人ひとりを動機付けしないと組織の活性化や革新機能の発揮は難しいのです。戦略だけでは成長発展も望めないし戦略は絵に描いた餅に過ぎません。残念ですが経営者の自己満足だけに終わり、折角時間を掛けた戦略立案が画餅(ガベイ)に帰して徒労や無駄に終わってしまいます。
 
逆に日頃、動機付けが進んだ組織であれば、すでに組織は活性化しているため戦略遂行が行われるでしょう。結果も自ずと出てくるものです。「経営戦略と動機付けは一対の関係であり、切り離してはいけない」と言うことを知っておいて下さい。
 
では衛生要因でなく、肝腎のモチベーションを起こす「動機付け要因」とは一体何か?について簡単に説明をしておきましょう。
 
1.達成感 2.承認感 3.仕事そのものの誇り 4.責任感や使命感 5.昇進感や自己の成などが「5つの動機付け要因」と呼ばれるものでありキーワードになります。一人ひとり要因が違っていますので、一人ひとりを評価して各人の感情脳(大脳辺縁系)の中にある扁桃核を快にすることでモチベーションが実現できるのです。短時間で実現するのはそう簡単ではありませんが・・・。
 
しかし、トップリーダーの最大で最重要な仕事・役割である素晴らしいリーダーシップを発揮することは、モチベーションを行うことと同義語になります。実務を通して日々の精進が求められます。
 
(次回に続きます)
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2014/07/26(Sat)

(No.273) 経営戦略とは?立案のすすめ (2/2)

そもそも管理者の真の役割とは何でしょうか?それは「戦略を描き戦術を作る」ことです。戦略とは「どの山に登るか」ということであり、戦術とは「どの様なルートで登るか」ということになります。例えば「ある業界を攻める」は戦略、「飛び込み訪問をして開拓する」は戦術になります。
 
もし戦略を立案して、数年やって効果が出ない時は戦略や戦術を見直すことになります。「戦略のミスは戦術ではカバーができない」と言われます。戦略や管理は手段であり、永続発展する価値ある企業体質の強化や目標達成することが目的です。管理や戦略が目的になってしまったら本末転倒になります。
 
  管理者が部下を管理するだけに止まっておれば、優秀で自己管理ができる部下を持った管理者は不要な存在になってしまいます。基本的な目的と手段を理解していない管理者が多いのも現実であります。この点は多くの中小企業で共通の課題になっているテーマであります。
 
トップリーダーが危機感に乏しくリスクを恐れて「何もしないで環境が変わるのを待つ」「何も考えないで手をこまねいている」のは戦略ではありません。ライバルに先駆けて戦略立案構築ができた企業だけが真の勝ち組になれるのです。将来生き残っていける企業になれるのです。今のままじっと耐えて他社が市場から退出するのを待とうとすれば、どの会社もじり貧になって行くのは目に見えています。
 
国内市場縮小の中で大胆に攻めて戦略を打ち出し、事業展開している企業が少ないように感じています。固定費を削り損益分岐点を下げ(経営安全率を上げ)有事に備えた経営も重要ですが、守りだけの経営では増収成長軌道に乗ることはできなくなります
 
野球に例えれば、守りだけで点が入らなければ勝てないと言うことと同じであります。経営者の中には「業界の常識から比べれば、現状維持はまだ頑張っている方である」と話される方もおられますが、自己満足してはいけないと思います。企業活性化のためには微増でも成長を続けることが必要なのです
 
  しかし成長戦略立案をしても、具体的な資源配分をしないために展開が進まない企業もあります。具体的には新規事業発足に際して専任担当者を配置したにも拘わらず、設備投資や販売促進の費用を認めずに事業展開が一向に進まないケースがあります。従来の発想や常識にこだわり、固定費アップを避けて人材採用や投資を実行しないため事業が一歩も進展しないのです。中途半端な戦略立案と言うことです。
 
そもそも戦略立案には資源の配分が伴うものです。長い間不況が続いたために、先行投資つまり攻めの経営ができなくなっているのでしょう。管理優先の守り型の経営者やトップリーダーが多くなってしまったのでしょう。前向きに攻めて成長発展を目指す強いリーダーシップを備えた革新的な経営者・トップリーダーが減少しているのでしょう。
 
「私は、代表取締役の担当業務を粛々とやっています」だけでは「代表取締役担当者」に過ぎないでしょう。経営者は「担当者」ではありません。担当がないのが経営者です。こういう人から戦略ストーリーは生まれないでしょう。「商売を丸ごと全て動かせる人」でないと戦略は構想できないのです。
 
  これまでの経営環境が、経営者の心理状態まで影響を与えてしまって「リスクは将来を考えれば怖くて負えない」という恐怖と悲観の観念が、潜在意識の中に刻印されてしまったのでは?と想像しています。一種の心理的トラウマが経営者を萎縮させているなら残念で仕方ありません。全体的に企業は元気もなければ、その上に各社の基礎体力まで弱ってしまっているのではないでしょうか?消極的な話で申し訳ありません。
 
  そもそも市場経済というものは、本来企業を担う経営者が前向きに挑戦・チャレンジする場であり、楽観楽観競争し戦い、最も強い楽観主義が生き残る制度であります。「悲観主義・消極主義気分によるもので、楽観主義・積極主義意志によるものである」とも言われます。楽観主義を貫くには意志の力、つまり勇気度胸覚悟などの決断力が絶対的に必要であるとの意味です。さて、あなたはどちらの主義に近いのでしょうか?
 
また本来、事業経営にはリスクは付き物であります。リスクとハンディを背負っているからこそ企業は成長できるのです。好況不況とは全く関係のないものです。企業の成長はアンバランスとウェルバランスの繰り返しの中で成長していくものです。成長発展のためには意図的に一旦バランスを崩してアンバランスになることも必要なのです。
 
反復しますが、思い切った資源配分が伴わないと戦略とは言わないのです。無借金・無投資・無成長企業で、リスク回避型の思想と経営では未来の創造はできないのです。ビジョン勇気を持って管理者を巻き込み、将来の成長戦略を描き経営戦略の立案構築を是非ともして頂きたいと心から願っています
 
  例えは少し悪いかも知れませんが、車を運転する時はブレーキを踏むばかりで事故を起こすよりは、少し勇気を出してアクセルを踏んで事故を回避した方が賢い運転(経営)と言えるのと同じかも知れません。
 
  最後に提言としてまとめてみます。まず戦略立案の必要性を認識し、戦略立案を決断することが第一歩になります。どうか中堅中小企業の社長やトップリーダーの方々は、戦略立案することから経営を再スタートされてみてはいかがでしょうか。
 
決断に際してPFドラッカーの教えが思い出されます。「過去でなく未来を選べ、問題でなく機会に焦点を合わせよ、横並びでなく独自性を持て、無難で容易なものでなく変革をもたらすものを選べ」と教えています。この哲学に学びたいと思います。
 
なお、ご参考のために、私共「YMCグループ」では新たに「経営戦略研究会」を企画致しておりますので、ご関心のあられる方は下記ホームページをご参照頂ければ幸いに存じます。 
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
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2017/07/01(Sat)

(No.423) 求められる戦略構築の視点とは 戦略シリーズ(その1)

―経営戦略の体系と考え方―

今回から戦略シリーズと題して、数回にわたり経営戦略についての考察を進めてゆきたいと思います。

 

そもそも、戦略とは目的ではなく手段になります。では戦略を構築する目的は何でしょうか?「企業経営の真の目的とは、永続発展をする価値ある企業へ挑戦し続けることである」と提唱されています。この目的達成のために、企業は世代を超えて次の世代へ、さらに次の世代へとバトンを繋ぎ続けなければならないのです。

 

 企業を受け継ぐ後継者にとっては、戦略思考を磨き、高めることが必要不可欠になります。また、戦略を構築する目的や前提が明確でなければ、どんな戦略を打ち出したとしてもそれは無価値に等しいものでしょう。そこで、上記目的に沿って戦略を構築するための押さえるべき「戦略の三原則」について触れておきたいと思います。

 

 【1】第一原則:成長戦略勝てる場の発見と勝つための条件づくりのこと

 

 「昨日と同じままの今日であれば、その企業は衰退するのが企業経営の原則である」と言われていますので、企業たるもの常に成長への挑戦が欠かせないのですよということなのです。また、そのスタートは「企業の強みを勝てる場の方向へと充てること」になります。

 

 勝ち組と呼ばれる企業は、決して負け戦に出て行くことはありません。ここで言う負け戦とは「自社の存在価値が認められることのない場で努力を続ける(事業を継続する)こと」になります。つまり、勝てる場とは「存在価値が認められる場」のことになります。

 

 【2】第二原則:競争戦略ライバルの弱点に自社の強みをぶつける法のこと

 

 「ライバルと明らかに違う“顧客に選ばれる違い”をつくる戦略のこと」になります。ライバルと同じことをやっていれば、ますます競争が激しくなり消耗戦に陥るだけでしょう。ライバルにできないことをいかに差別化して提供するのかがカギとなるでしょう。

 

 【3】第三原則:撤退戦略戦略のミスは戦術ではカバーできないのです

 

 戦略とは、言い換えれば「どの山に登るのか?」であり、「戦略のミスは登る山を間違えている」ということになります。戦略の下位概念である戦術や戦闘がいかに強固で充実していても、戦略のミスは容易には取り返すことができないということを意味しております。

 

 この撤退戦略には大きく分けて2つの視点があります。1つは「予測通りでない」場合であり、もう1つは「企業らしさを保つ」ための視点であります。この2つの視点に対して「今ある(やっている)ことを止める」、あるいは「これから始めることを止める」基準をつくることこそが撤退戦略となります。

 

 外部環境が構造転換レベルで激変・激動している今だからこそ、経営者や後継者の方々は自社の未来を創るという使命のもとに、新たな戦略を構築していくことが求められているのです。ぜひ戦略思考を磨き、より高めることで「永続発展をする価値ある企業」へと挑戦していただきたいと思います。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/07/08(Sat)

(No.424) 資源配分を伴わなければ戦略とは言えない 戦略シリーズ(その2)

  国内マーケット縮小の中で大胆に“攻め”の事業戦略を打ち出し、事業展開をしている中堅中小企業が少ないのではないかと危惧しております。

 

固定費を減らし損益分岐点を下げ、有事や不測の事態に備えた経営をすることも重要ではあるでしょう。がしかし“守り”の経営だけでは会社が倒産する危険性が低くなる分、その反面、増収や成長軌道に乗せることができなくなる恐れも同時にあります。これを野球に例えますと、守りだけでは点が入らずに勝てないということと同じであり、絶対に攻めが必要であるということになります。

 

少子高齢化による国内マーケット縮小の中で、「業界の常識から比べると我が社の“現状維持”は頑張っている方である」と自画自賛して自己満足をしてはいけないのです。企業活性化のためには、微増であっても成長を続けることが必要なのだと考えて下さい

 

  しかし、本テーマの様に成長戦略構築をしても具体的な資源配分がなされないために、戦略実行スピードが上がらない事例も見受けられます。

 

  例えば、新規事業立ち上げに際して、兼務ではなく専任担当者を任命した点は良いのですが、設備投資や販売促進費用を渋ったために、事業展開が遅々として進まないケースがあります。あるいは、重点事業と言いながらも固定費アップを避け、思い切った人材採用や出店投資をしないために事業拡大が思うように進まないケースなどの事例も見受けられます。

 

  戦略とは基本的に資源配分を伴うものでありますが、今までの日本経済の長過ぎたデフレやマーケット規模の縮小によって、思い切った事業への先行投資、つまり攻めの経営ができなくなっている経営者が多く見られます。

 

つまり革新的なリーダーの不在と言ってもよいのではないでしょうか。すなわち、これまでの経営環境が「リスクは負えないし、これ以上のリスクも負いたくない」という心理面のマイナス思考を常態化させているからなのでしょう

 

  もともと事業にはリスクは付きものであります。また、企業の成長というものは、アンバランスとウェルバランスの交互の繰り返しの中で成長してゆくものであります。だから企業成長のためには、意図的に一旦バランスを崩すことも、成長過程においては必要なのだと言うことになります。

 

ではここで、リスクに関する短歌を二つ振り返っておきましょう。

経営は リスクを負って やるものだ リスクなければ 発展しない つまり、リスク無きところに利益は無しです。またリスクを取れない人であれば、リーダーになんてなれないのです。

 

経営は 投資が先で 回収だ リスクが先で リターンは後だ」 リスクを取らないこと自体が、将来のリスクそのものであるとお考え下さい。先苦後楽の考え方と似ているかも知れませんね。

 

  そもそも小手先の経営資源配分は、それだけのリターンしかありません。自社の復元力を見極めながら、戦略実現のための思い切った資源配分により、未来に向かっての競争優位性の向上と、同時に収益性の向上を図って頂きたいと思います。

 

 繰り返しますが、資源配分とある程度のリスクを伴わなければ戦略とは言えないのです。無借金で無投資で無成長企業には5年から10年後の未来は絶対と言ってよいほど描けないのですよとお考え下さい。もし今後の成長発展を求められるのならば、ビジョンと、強い意志と、勇気を持って資源配分を実行して頂きたいと思います。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/07/15(Sat)

(No.425) 戦略実行における「決断」という強い意志力 戦略シリーズ(その3)

  トップリーダーが為すべきことの一つに「決断」があります。それとよく似た言葉に「判断」や「決定」と言った言葉もあります。それぞれを辞書で調べてみますと、次のように記載されています。

 

  ※「判断」・・・自分の考えを定めること

  ※「決定」・・・物事をはっきりと決めること

 

そして「決断」を辞書で調べてみますと“意志をはっきりとすること”と書かれています。したがって、「判断」や「決定」は「決断」するまでのプロセスであり、「決断」という強い意志こそがリーダーシップそのものであるのだと言ってもよいでしょう。

 

  ある老舗企業の後継経営者は、過去の成功体験との断絶(過去の主力商品や主力取引先からの撤退)をしました。つまり過去は収益を上げていましたが、現在では不採算になっている商品や取引先とのしがらみを絶つ決断」を思い切って実行したのです。

 

  このように、社内の誰もが「やめたほうが良い」と思っていながら、なかなか過去のしがらみにより撤退できずに、ズルズルと継続しているケースは実務ではよくあることなのです。

 

  しかしながら、戦略を実行していく上での最も重要な「決断」とは、“やめる・やらない”という意志をはっきりさせることであり、「強い意志を持って撤退する」ということになります

 

  実は戦略実行の第一ステップは「撤退」になります。ここで言う「撤退」は、もちろん「やめる」ことが目的ではなく、「新たな戦略を推進していく上での経営資源をフリーにしておくこと」が目的になります。

 

  なぜかと言いますと、中堅・中小企業は経営資源に限りがあるために、撤退することなくして新たな事業や新たな商品を増やし続けますと、必ずどの事業も中途半端になるという“中途半端病”や“分散病”に陥る危険性が非常に高いからであります。なるほどそうなのかとうなずいて頂けたと思います。

 

  よって「撤退して集中する。集中して拡大する」という「撤退・集中・拡大3つのステップ」は、中堅・中小企業における戦略実行の3大原則なのです。

 

  トップリーダーの皆さまは、この3大原則を決して忘れることなく、強い意志を持ち続けて、成功体験を積み上げていただきたいと思います。あれもこれもと追いかけ過ぎますと、どれも中途半端になる可能性がありますから、くれぐれもご注意願いたいと思います。

 

真の老舗企業」と呼ばれる会社の共通点に、常に本業を第一と考えていて、目先の儲けだけの新規事業には決して手を広げないと言われていますが、この「撤退・集中・拡大戦略実行の3大原則」の考え方に通じるものがあるのかも知れませんね。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/07/22(Sat)

(No.426) “戦略”と“経営”が分かる幹部を育成せよ 戦略シリーズ(その4)

「企業経営を進めていく上で最も大切なことは、人材育成を継続して行うことである」と言われております。このことを頭で理解している経営者・経営幹部は非常に多い様ですが、実行に移しているかと言いますと言葉で言うほど簡単ではなさそうです。

  現在のような経済環境下で優先的に育成をしていかなければならないのは、どのような人材であるでしょうか それは「戦略経営が分かる次世代経営幹部」になります。「組織は戦略に従う」という言葉の通り、戦略構築ができ、その戦略にコミットしながら実行推進していく必要があるからです。その大きな流れは次の通りです。

1.戦略(中期ビジョン)構築プロジェクトチームを発足させる
2.プロジェクトメンバーで定期的に事業戦略・経営戦略の策定を行う
3.トップのフォローのもと、策定した事業戦略・経営戦略の推進を行う の3ステップになります。

  実際には「戦略と経営」といっても、プロジェクトに選ばれたメンバーには最初からピンとはこないでしょう。事業戦略と経営戦略の違いがわかり、事業領域単位で戦略を構築していく方法や、事業戦略に沿った経営戦略の構築方法などを学びながら進めなければいけないと思います。

  戦略構築の着眼ポイントは、事業別の現状認識存在価値の明確化組織戦略の構築収益構造のイノベーションなどになるでしょう。これらに経営管理システムの再構築をしてゆけば良いのです。

  これまで述べたとおり、「戦略経営が分かる次世代経営幹部」を育成していくためには、自社のビジョンを具体的に設計することに関与させ、次世代経営幹部メンバーで構築した自社のビジョンを実行具体策まで落とし込み、スケジュール化して推進していくことになります。

  もち論、トップのフォローが必要ではありますが、経営管理システムを条件として整備しておくことで、経営の舵取りができるようになりますし、問題点や課題を早期に発見することができるのです。

  いずれにしても、次世代経営幹部の育成をしていくには、経営に積極的に関わらせる取組みを起こさなければ、成果は上がらないでしょう。実は幹部やリーダーの育成については、「7対2対1の経験則」という教えがあります。以前にご紹介したことがありますが、今一度振り返っておきたいと思います。

 

「7対2対1の経験則」は「リーダーを育てる3要素」とも言われていますので、ご紹介しておきましょう。具体的には、経験7割に対して、優れた上司やリーダーの下に付けて感化や薫陶を受けるのが2割、研修で力を付けるのはほんの1割というデータのことになります。初めて聞かれた方はエッと少し驚かれたかも知れませんね。

 

講師がいて手取り足取りの研修では、幹部やリーダーは育てられないと言う意味です。如何に本人に経験や体験・実践をさせるのかが重要であり、ポイントになるかと言うことなのです。研修で知識は学べて増えるでしょうが、知識と実践・実行はまるで違うのですよと言うことなのです。常々私が口にしています「知行合一」の教えと同じ考え方です。「知るとは実践が伴うものである、実践して初めて力が身に付くのですよ」という教えなのです。

 

従って、研修だけでリーダーを育てるのではなく、ビジネスの現場が次世代のリーダーを育む場として最適であるということなのです。経営戦略を通して、新サービス・新事業・新ビジネスモデルの創造など、変革(イノベーション)の経験をさせる必要があるということなのです。そのためには失敗を恐れずに、チャレンジをさせることが重要になると思います。失敗を恐れるが故に何もしないのでは、一歩も前には進まないのですね。

 

現在の様に大きな変化の時には、最大のチャンスがあるものです。その変化に早く対応しなければいけません。世の中が変わってしまったのを待って「じゃあうちもやります」では遅いでしょう。とにかく早く決断して人より先にやることです。先に着手していれば、失敗しても取り返しがつくものです。チャールズ・ダーウィンの「強いものが生き残るのではなく、変化に適応できるものが生き残る」この言葉をかみしめたいと思います。

  目先の業績改善と合わせて、将来を担う「“戦略”と“経営”が分かる次世代経営幹部」の育成に力を注ぐ意志決定を、経営者は今まさに決断すべき時ではないのかと思います。

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/07/29(Sat)

(No.427) “人づくり”は“企業づくり”なり 戦略シリーズ(その5)

前回に続いて、人を育てることや人材育成について触れてゆきたいと思います。中小企業が経営戦略を考えるに際して、まず心すべきことは、中小では限りある「ヒト」そして「モノ」と「カネ」の3つの経営資源をいかに有効に活用するかになります。

 

 「モノ」とは、言うまでもなくその会社の扱っている商品あるいはサービスのことです。この「モノ」に関する経営戦略として商品戦略、開発戦略、市場戦略などがあります。「カネ」に関しては財務戦略、投資戦略などが考えられます。

 

 各社ともに「モノ」と「カネ」については戦略レベルの取り組みをするのが普通の考え方になるでしょう。ところが、「ヒト」に関しては優先順位を少し下位にレベルを落として、戦術的に取り組んでいるケースが多いように思われます

 

どういう意味かと言いますと「モノ」と「カネ」がダイナミックに経営を動かしていくための資源として考えられているのに対して、「ヒト」は状況に応じて、一段階ほど下位にレベルを下げて、その場限りの局地的に配置する資源として考えられている様な気がするからです

 

  だから「ヒト」への対応は“その場限りその場しのぎ”的に考えている経営者が多い様です。「ヒト」については「いかなる戦略も人が立案するもので、人が実行するものである」とか「企業を大きくしたいと思うなら、その前に人をつくれ」という原点を再認識して、経営戦略の中でも重点的に取り組むことが大事であると常々考えています。この点に関しては「モノを作る前に人をつくれ」と経営の神様と言われる松下幸之助氏も言っておられます。3大経営資源の中でも、人の優先順位が一番高いのですよ、勘違いしてはいけませんよという意味になります。

 

  ましてや、人への投資は、機械・設備の投資と違って、将来の生産性に大きな格差がつくものであります。即座には信じがたいとは思いますが・・・。よって人づくり戦略はより実践的に展開することが不可欠になってまいります。この様に人材育成や人材開発なくしては、経営戦略の実現はあり得ないのだと考えて良いと思います。

 

  なぜ経営戦略の一部として考えなければならないのかと言いますと、人は促成栽培ができませんから「人づくり」とは十年サイクルの事業の一つであると考えることが必要なのです。「人づくり」こそ「企業づくり」であり、「企業づくりとは人づくりのことである」「経営とは人を育てることである」という信念のもとに、長期的に体系的に総合的に人材づくりに努力する必要があるということなのです。「人財」という財産づくりに努力することは経営トップの重要な使命であり、かつ重要な役割なのであります。

  

  中小企業の経営者に多いのは「人材教育が肝要である」とか「やはり一番最初に人を育てよ」と口では発信する人が多い様ですが、肝心の具体的な「ヒトづくり」は教育担当者に任せっきりの人が多い様です。ひどいケースは、人材育成などまったく興味や関心がない経営者もおられます。困ったものであります。有言不実行の口で言うだけでは、成果は決して上がらないのです。

 

前回にも触れましたが、経営は知行合一であり、有言実行がポイントなのです。経営学の書を読むだけでは頭デッカチになるだけであり、実践せねば意味がないのです。本当に知るとは実践を伴うことなのです。「知行合一」と言ってとても凄い教えなのです。

 

  そして、「人づくり」にはお金と時間と労力がかかるものです。しかも、成果もすぐには表れません。これをじっと我慢して継続し、長期的に実施することが大切であり、これこそが経営者の理念・信念に関わる問題なのであります

 

人づくり」に関しては、短期的な思考では絶対に駄目であります、あくまでも中長期的思考が重要なのです。「思考の四原則」どおりであります。と同時に次の「思考の五則」も忘れない様にお願いしたいと存じます。思考を変えれば経営の成果も変化するものです。今後の参考として、下記に「思考」についての短歌を挙げておきたいと思います。活学を。

 

「思考とは 四原則だ 長い目で 多面根本 積極的に」   「思考の四原則」と言います。

「思考とは 前向きプラス 積極で すべて肯定 可能思考だ」 「思考の五則」と言います。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/08/05(Sat)

(No.428) 真の管理者に求められる使命と役割 戦略シリーズ(その6)

  多くの企業が抱える課題の一つに「マネジメント経営管理の欠如」があります。その主たる原因はマネジメントする側、つまり管理者側にあります。

 

  我々は管理者研修を実施し、マネジメントのイロハについて教育を行なっています。マネジメントとは、人を動かし、成果に結びつけることであります。しかし、管理者の役割について研修参加者に尋ねてみますと、「それは社員一人ひとりを管理することです」という声をよく聞きます。確かにその通りなのですが、それは管理者の最低限の仕事にしか過ぎないのです。

 

  もし「社員一人ひとりを管理すること」が管理者の唯一の役割だとすれば、自己管理(セルフマネジメント)ができる部下が揃えば、そもそも管理者としての存在価値はなくなってしまうでしょう。では管理者の真の役割とは一体何でしょうか? それは「戦略を描き、戦術をつくること」であります。

 

 「戦略とはどの山に登るのか?」ということであり、「戦術とはどのようなルートで登るのか?」ということになります。これを営業活動に例えれば、「A業界を攻める」というのが戦略であり、「飛び込み訪問をして顧客を開拓する」というのが戦術になります。そして「各担当者が毎月の目標件数を訪問する」これが戦闘になります。

 

  もちろん、目標件数を少しずつ増やしつつ提案の質を高めるという方法もありますが、いずれにせよ仮にA業界で飛び込み訪問を3年間実施しても、さしたる成果が出ない場合には、戦略や戦術を見直す必要があると言えるでしょう。

 

  多くの企業は、戦略(A業界を攻める)や戦術(飛び込み訪問)を見直さず、「毎月の訪問件数を増やす」という戦闘面の見直しをすることで打開を図ろうとしますが、これは多くの場合誤りになります。「戦略のミスは戦術ではカバーができない」とよく表現されますが、同様に「戦略・戦術のミスも戦闘ではカバーができない」のであります。

 

  現場の仕事は誰の目にも見えやすく、管理も容易であります。だが、管理はあくまでも手段であって、目標達成することが目的になります。「部下に毎月何件訪問をさせるのか」という管理(手段)が目的となってしまっては本末転倒になるでしょう。

 

  目標訪問件数の100%管理が実現した時には、果たしてその先には一体何が残るのでしょうか? 恐らくそこに残るのは、「現場を管理できている」という管理者の自己満足と、各々のメンバーが疲弊し切った組織が残るだけになることでしょう。最悪の場合は、売上げ目標達成という成果(目的)を求める部下ではなく、「毎月の訪問件数を守ること(手段)」を目指す部下達が育つだけかもしれませんね。

 

  では、問題の「本質」はどこにあるのでしょうか? マネジメント経営管理)に関わる人は、常にそれを真摯に問う必要があります。セルフマネジメントができない管理者は論外ですが、「社員を管理することが管理者の仕事」という発想もまた、管理者としては失格になるでしょう。企業経営者はぜひとも、一人でも多くの“真の管理者”を育てて頂きたいと思います。

 

そこで真の管理者の方々には基本として最低知っておいて欲しいことがあります。それは、経営管理の“本質”には2つあるという点です。“本質”の1つ目は、① 経営管理とは「事前に障害を除去する活動」であるということです。つまり障害や問題が発生する前に、取っ払ったり、除いて除去してしまえと教えるものです。

 

特に重要な考え方は「結果を管理するのではなく計画を管理せよ」という点になります。結果は変えられませんが、計画はどんなにでも変えることができるからです。これは重要で大事な視点ですから、読者の皆さんはぜひとも身に付けて頂きたい考え方になります。「計画を管理することこれを実践するだけでも、即効果が期待されるものです。今日からでも直ちに実践なさって下さい。

 

“本質”の2つ目は 経営管理とは「機会損失を極力減少させる活動」であるということです。経営の究極は業績の実現です。利益の最大化か、損失の最小化になります。「機会損失」のことをチャンスロスとも言います。この機会損失を少しでも減少させるのですよと教えるものです。

 

初めて耳にされた方もあられるかも知れませんが、具体的な事例については、日常の色んな場面で発生しているはずですから、ご説明するまでもないと思いますので省略させて頂きます。

 

私の長年の指導体験を通して感じていることは、この①の事前に障害を除去する活動の不足と、②の機会損失のロスが相当あるのが中小企業である、この2点が実務体験としての私の実感になります。

 

この2つの「事前障害除去活動」と「機会損失減少活動」を少しでも改善できれば、つまり「経営管理」の水準を上げ、機能を強化することで、まだまだ業績を向上できる会社や企業が世の中にはごまんとあります。御社もひょっとしたら、そのうちの一社に該当しているかも?知れませんね。

 

この経営管理の“本質”は、今までご説明して参りました経営戦略の構築以前のテーマになります。それほどこの「マネジメント経営管理」というテーマは、会社経営にとっては重要な機能になります。今一度御社の足もとを振り返って見られ、「マネジメント」について診断・チェックをなさって下さい。色んな気づきがきっと発見されることと思われます。

 

  (次回に続きます)

 

 

 

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2017/08/12(Sat)

(No.429) 経営のバックボーンは整っているか? 戦略シリーズ(その7)

 どこの会社でも、本決算が近づいてきますと、今期の業績の確定に向けて、詰めの最終段階に入るのではないでしょうか? と同時に、将来ビジョンや経営戦略・戦術の確認や再設定、今年度の反省と次年度の課題、来期の重点策づくりといった事柄に、全社をあげて取り組み、来年度の経営方針書としてまとめる段階に入るのではないかと思われます。

  その経営方針について、会社幹部の方々とお話しをしますと、次のような言葉がよく返ってきます。「うちの会社は方針とか計画については、毎年同じ様なものが多くて、内容はあまり変わりませんよ」とか「私は経営計画書を年に数回ほどしか目にすることがありません、幹部としては、これではいけないのでしょうけれども」とか「我が社は実行したのかどうかの評価はしておりません。そもそも具体的に何をするのかが明確になっておりませんから、その評価ができないのです」と言ったことを耳にすることが多いものです。残念で仕方ありません。

 

また「会社の方針があってもなくても、私達がやることは、ちっとも変わりません」という方もいらっしゃいます。何のための経営方針書なのか、なんだかあまり役に立っているとは思えない言葉が多く並んでいて、悲しくなってしまいますね。この様な現実は、意外と中小及び零細企業では五十歩百歩であり、数的には多いのかも知れませんね。御社ではいかがなものでしょうか?

  実は「経営とは、トップの考えを、幹部を通して、社員全員の協力により実現させること」と定義づけされています。その経営トップの考えている設計図を「経営のバックボーン」(背骨)として確立し、整っていなければいけないと私は考えております。その「経営のバックボーン」(背骨)とは、次の通りの6項目に相当すると考えております。まず6項目の全体像を下記に示しておきたいと思います。


【1】グランドデザインの立案と明文化 (経営理念とビジョンを含みます)

【2】経営戦略 このシリーズで数回にわたりご説明を致しました。

【3】目標中期経営計画の立案作成のこと)

【4】組織(戦略を実行する体制づくりのこと)

【5】単年度計画(全社方針を部門方針や個人目標へと落とし込む)

【6】日々の実行と成果マネジメントサイクルによって、計画を確実に実行させ成果を出すこと

以上の6項目になります。これらを企業の背骨として力強く組織の中を貫いて、理念やビジョンを個人の行動計画まで落とし込む必要があるでしょう。それでは上の項目を一つずつ説明を加えながら見てゆくことに致しましょう。

最初に【1】グランドデザインの立案と明文化について、見てゆくことにします。以下に示す様に①から④までを含んだものが、グランドデザインでありますから是非とも4項目すべてを考えてみて下さい。

 

経営理念(経営の目的使命は何か? 何のために経営をするのか?)

ビジョン(どんな会社にしたいのか? 将来の実現したい状態は? 目指すべき姿は何か?)

どんな価値を世の中に提供したいのか?(いかなる社会貢献をなすのか?)

誰のために自社は存在するのか?(存在意義は何か?) 以上の4項目です。

 

これらを明文化したものがグランドデザインになります。トップの経営哲学が含まれたものになります。組織というものは全て、このグランドデザインが原動力であり、組織構成員一人ひとりの結束力、すなわち全社の組織力もこのグランドデザインなくしては決して生まれることはないのです。大事なものであります

 

  普段の経営活動において、トップが目先のことや損得や売上高や利益ばかりを追求していますと、上の4項目がなかなか浮かんで来ないものでしょう。これを機に一所懸命考えてみて下さい。経営者としても人格的にも一段と見識が向上してゆくものです。ああでもない、こうでもないと何回も何回も反復して文字にしてみて下さい。時間がかかっても自分のものになるまでやってみて下さい。きっと何かが見えてくると思います。

 

 一般的に、企業や会社というものは「年商や利益やシェアなどの数値目標と、それを達成するための経営戦略や戦術さえあれば上手くゆき、順調に推移するものである」と勘違いをなさっている経営者が非常に多い様です。それは大きな間違いであります。少し驚かれたかも知れませんね。

 

やはりトップの理念や哲学が含まれていて、ブレルことのない信念がないと企業経営は簡単には進まないし、長くは続かないのだとお考え下さい。つまり、その企業の根幹グランドデザインがあるかないかによって、組織全体の働きはまるで変わってゆくものなのです。当然ですが業績も変わるものであります

 

  まとめますと、会社経営というのは、第一ステップとして、まずこのグランドデザインが土台にあり、それに基づいて第二ステップとして、経営戦略・戦術の順に上に組み立ててゆくものなのです

 

  これを機に、御社にはグランドデザインに相当するものが有るのか無いのか?足もとを振り返って見られたらいかがなものでしょうか。

 

(次回に続きます)

 

 

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2017/08/19(Sat)

(No.430) 中期経営計画を持って目標は明確か? 戦略シリーズ(その8)

前回は「経営とは、トップの考えを、幹部を通して、社員全員の協力により実現させること」と定義づけしました。そのトップの考えている設計図を「経営のバックボーン」(背骨)として確立していなければいけませんよと述べてきました。その6項目あるバックボーンの中でも、一番根幹に相当するのが【1】グランドデザインであると説明致しました。今回はその他の項目の説明に入りたいと思います。紙面の都合で【3】を中心において説明をしたいと思います。

 

【2】経営戦略

  勝つための方向性と成長シナリオ、競争優位の確立などでした。このコラムのメインテーマであるため数回にわたってご説明してまいりましたので、ここでは省略させて頂きます。


【3】目標中期経営計画の立案作成のこと)

中期事業発展計画書と名付けておられる企業・会社もあります。なぜ中期経営計画なのかと言いますと、単年度の「売上利益数値計画」だけでは計画としては不十分であるからなのです。3~5年間を対象にした計画が是非とも必要になるからです。その理由は、経営の改善と言うものは、経営体質の強化改善になるため、半年や1年そこらで解決できる問題はほとんどないからなのです。

 

体質を改善してゆくには、大きなテーマばかりで6項目もあるために、最低3~5年は時間が必要なものばかりなのです。従って「経営体質改善計画」である「中期経営計画」(経営戦略も含まれています)が是非とも必要になると言うことなのです。単年度の計画だけでは、経営体質の改善は、時間が不足していて無理なのだと考えて下さい。

 

では、「経営体質の6項目とは一体何を意味しているのでしょうか? 経営体質を構成する6項目の関係を簡単に説明しておきましょう。ここでは大テーマに関する所のみであり、詳細については割愛させて頂きますので、ご了解を頂きたいと存じます。

 

商品力の強化 (目的

営業構造の改善 目的

経営陣の経営能力向上 手段

管理者の管理能力向上 手段

一般社員の帰属意識能力向上 手段

財務体質の向上 結果

 

①と②が、[目的]であり3~5年計画で実現してゆきます。この2つが、ライバルより相対的に勝っている時は、どなたが経営しても当面の成長発展が続きます。

 

次の③④⑤は“”に関するテーマで、[手段]となります。人材の質の向上を目指す人材戦略になります。時間が非常にかかるテーマになります。総社員数が多い程、時間が必要になります。戦略シリーズ(その5)で触れてきた人材育成のことになります。「人材育成は経営戦略の一部である、人材育成なくして戦略の実現はあり得ない、人づくりには短期ではなく長期的思考が必要である」などの言葉を思い出してほしいと思います。

 

その中でも③の経営陣の経営能力が一番重要になります。意志決定の権限を保有しているためです。また組織においてはトップやリーダーの存在が如何に重要であるかを示しているからです。

 

最後の⑥の財務は、[結果]としての目標になります。①~⑤の活動の結果として売上の向上、利益の向上、B/S(バランスシート)の改善、好不況の波に左右されない盤石な財務体質をつくることが目的になります。

 

ここまでが中期経営計画の骨格に相当する項目になります。簡単な説明で申し訳ありませんでしたが、経営体質を形成している6項目の説明でありました。

  読者の中で、企業を思い切って成長発展拡大させたいと念願されるのであれば、是非ともこの中期経営計画を立案なさってチャレンジして下さい。必ずやびっくりされるほどの効果がありますから、きっと驚かれることと思います。だまされたと思ってやってみて下さい

  毎年毎年、単年度の売上利益の数値計画だけを立案する経営体質であれば、残念でありますが横ばいの業績が毎年続いてゆくだけであります。将来の成長拡大は望むべくもありません。

  
もし中期経営計画を持たずに、ビジョンや戦略が不明確な企業であれば、目先の業績が中心の行動となり、企業体質そのものを変えていくという発想が不十分となってゆきます。それが単年度経営の弊害であり、目指すべき企業像へ体質改善強化させていく力、将来の業績のための行動がとれていない状態の企業になってしまうからであります。

【4】組織(戦略を実行する体制づくりです)詳細は省略させて頂きます。

 

【5】単年度計画(全社方針を部門方針個人目標へと落とし込む)単年度の「売上利益数値計画」も含めて良いと思います。詳細は省略させて頂きます。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/08/26(Sat)

(No.431) マネジメントサイクルは機能しているか?戦略シリーズ(その9)

経営のバックボーンの最後の項目のマネジメントサイクルについて説明してゆきたいと思います。

【6】日々の実行と成果マネジメントサイクルにより、計画を確実に実行させ成果を出すことです)

 そもそも経営管理には「6つの機能」があり、マネジメントサイクルと呼ばれています。プランドゥーチェックアクションとかプランドゥーシーとも言われております。

 

では早速、マネジメントサイクルの説明に入ってゆくことに致します。次の「6つの機能」を含めた概念になります。6つの機能とは、①目標 ②計画 ③組織 ④実施 ⑤統制 ⑥調整の各機能のことになります。この機能は、仕事の流れや、時間の流れを示したものであり、マネジメントサイクルと呼ばれています。サイクルですから、一通り終われば、また最初に戻り、何度も何度も循環してゆきます。では①から⑥までを一つずつ見てゆくことに致します。

 

目標機能

将来の実現したい状態を「定量的」に数値で表現することを言います。経営は、ほとんど数値で表現することができます。数値以外の表現だと抽象的になり他の人に伝えることが難しく、意志統一ができないからです。言葉や文章は抽象的ですが、数値であれば具体化して他人に伝わりやすいからです。

 

計画機能

これも重要な経営機能であり、社長や経営陣の大切な仕事になります。一般的には弱い機能でもあります。最終的には、「WH」まで落とし込んで下さい。計画は最後は行動計画までブレイクダウン(具体化)する必要があります。「定量的」よりは、むしろ「定性的」領域になるでしょう。具体的には、目的と手段の連鎖体系表を作成することもあります。

 

組織機能

計画を達成するための役割を明確にする機能のことです。社内の組織図を作成することではありませんから注意して下さい。役割分担を明確にすることを言います。

 

実施機能

組織を動かす、部下を動かす、人間を動かす、人間を知る、“ 素晴らしいリーダーシップ ”を発揮する機能のことです。管理者の本領発揮の「他動性」の機能です。「自動性」ではありません。部下からの視点では“ 私に強い動機付け(モチベーション)をして下さい ”ということになります。「リーダーシップ」や「モチベーション」を十分勉強していなければ、なかなかすぐには力の発揮は無理かも知れませんね。

 

 人を自由自在に動かすことぐらい難しいものはありません。性別・年齢・育った環境・思想・仕事観や価値観などが一人一人全く異なったものだからです。簡単そうに見えますが一筋縄ではいかないでしょう。リーダーを悩ませるものばかりなのです。

 

また「経営の改善は人の改善であり、人の改善とは人の意識の改善である」と言われます。また「その意識の改善とは、潜在意識の改善である」ことを意味しています。いかに実在(顕在)意識ではなく、その人の潜在(深層)意識まで切り込まないと、意識の改善は難度が高くて、リーダーにとっては部下の意識の改善は、難問中の難問であるということを示しております。

 

人間とは能力の差はあるが、どんなに大きく開いても五倍ほど、だが意識の差は百倍にも広がる」と言うのもこのことを示唆しています。当然、意識とは潜在意識のことを指しています。意識を変えれば何でも可能なんだよと教えています。

 

普段の実務での実施機能は、地位や肩書きや権限などの力で部下を動かそうとする「ヘッドシップ」型が多い様です。それは相手に恐怖を与えることによって人を動かそうとするもので、恐怖のモチベーションといいます。部下にとっても、いつもこの方法で実施を迫られるのであれば、いやになることでしょう。

 

また、上司が保有している知識や技術だけでは部下はついていかないものでもあります。上司に対して「信頼と尊敬」が基本にないと素晴らしいリーダーシップを発揮することは難しいでしょう。

 

 リーダー本人の人間性・生き様・理念・経営そのものの姿勢など、目には見えない魅力や品格・徳性が人を引きつけるものであります。「経営学」よりいかに「人間学」が大切なのか、つまり、「経営力」より「人間力」の方が根幹の力であり、影響力が大きいのかが痛感されます。また言うまでもなく、「志と礼節」がリーダーには必要であり、上司やリーダーには、究極的には人間的魅力が求められているのです。

 

 経営は、リーダーによって業績の差が当然の如く発生します。特にトップのリーダーシップという格差や力量の差が業績に反映していきます。「企業は人に始まり人で終わる」と申します。1にも2にも3にも「人財」なのです。また「企業の格差は人財の格差である」とも言われますが、実は「経営者の格差」が本質を突いた核心の原因になります。「社長の器以上に、企業は大きくはならない」とは良く言ったものであります。

 

統制機能

計画通りに実施がなされているか否かを、部下と一緒に振り返りをする機能のことです。「レビュー機能」とも言います。 もし計画通りに実行されていない時は、その理由や原因を部下と一緒に考えてあげて、もし部下の考え方が未熟で醸成されていない時は、部下を温かく見守ってあげて、部下の成長を祈って、愛情を持って指導する行為になります。大きく捉えると、人を育てる、人材育成のことであり大切な機能になります。

 

調整機能

企業が成長して従業員数が増えて少し規模が大きくなりますと、この機能が必要になってゆきます。 他部署との調整をする機能のことで、管理者の大事な仕事の一つになります。 ある程度規模が大きな組織では、会議体系を整備することで解決することができます。現状の会議体系を表にして見て、自社の現状をチェックなさって下さい。必要な会議や、逆に不必要な会議などが発見できることと思います。

 

今までの6つの各機能の説明を読まれて、自社のマネジメントサイクル「6つの経営管理機能」の現状を正確に認識なさって下さい。もし弱い機能や改善すべき点が発見されたならば、早速、強化改善をして下さい。きっと従来にない成果が得られると思います。それは管理機能の水準のレベルが向上するからなのです。

  繰り返しになりますが、
マネジメント(経営管理)のテーマは、戦略構築をする以前の基礎的なテーマになります。マネジメントなくしては、戦略なしです。マネジメントが基礎で戦略は応用になるでしょう。

 

また、マネジメントサイクルは、問題発見や問題解決の道具や物差しにもなります。もし業績が低迷していたり、問題が生じているならば、6つの物差しに当てはめて下さい。すると現状は、どの機能がどの様な水準なのかが、明らかになってゆきます。その水準を向上させたり、機能を強化するだけで、容易に問題解決、引いては業績の向上につながってゆくものです。恐らくその効果に驚かれることと思います。

 

最後になりますが、戦略シリーズも、この回でおしまいにしたいと思います。戦略という大きなテーマから、即実践ができる日常の仕事の仕方まで、一通り触れられたのではないかと思います。最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。実務で何か一つでもお役に立てて頂ければ嬉しく思います。活学実践を心から期待したいと存じます。

 

 

 

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2017/09/02(Sat)

(No.432) 戦略シリーズ まとめ編 (1/2) 

これまで経営戦略について、戦略シリーズとして9回にわたって述べて参りましたが、皆様が実践するに当たって、今後の参考のために要点だけをピックアップしてまとめ編として、コンパクトにしておきたいと思います。

 

戦略シリーズ(その1)より 戦略を構築するための押さえるべき「戦略の三原則」について

  第一原則:成長戦略である・・・勝てる場の発見と勝つための条件づくりのこと。企業たるもの常に成長への挑戦が欠かせないということ。また、そのスタートは「企業の強みを勝てる場の方向へと充てること」になります。

第二原則:競争戦略である・・・ライバルの弱点に自社の強みをぶつけること。ライバルと明らかに違う“顧客に選ばれる違い”をつくる戦略のこと。ライバルにできないことをいかに差別化して提供するのかがカギとなります。

第三原則:撤退戦略の可能性もある・・・戦略のミスは戦術ではカバーができないからです。戦略とは、言い換えれば「どの山に登るのか?」であり、「戦略のミスは登る山を間違えている」ということを意味します。戦略の下位概念である戦術や戦闘がいかに強固で充実していても、戦略のミスは容易には取り返すことができないということを意味しているのです。

 

戦略シリーズ(その2)より 資源配分を伴っていないと戦略とは呼べない

“守り”の経営だけでは会社が倒産する危険性は低くなりますが、その反面、増収や成長軌道に乗せることができなくなる恐れも同時にあります。だから絶対に攻めが必要であるということです。また、戦略とは基本的に資源配分を伴うものであるとも言えますし、同時に事業にはリスクが最初から付きものであります。小手先の資源配分は、それだけのリターンしかありません。戦略実現のための思い切った資源配分により、未来に向かってさらなる発展を図って頂きたいと思います。

 

戦略シリーズ(その3)より 戦略実行の第一ステップは「撤退」

「判断」や「決定」は「決断」するまでのプロセスであり、「決断」という強い意志こそがリーダーシップそのものになります。戦略を実行していく上での最も重要な「決断」とは、“やめる・やらない”という意志をはっきりさせることであり、「強い意志を持って撤退する」ということを意味しています。

 

実は戦略実行の第一ステップは「撤退」することなのです。なぜかと言いますと、中堅・中小企業は経営資源に限りがあるために、撤退することなくして新たな事業や新たな商品を増やし続けますと、必ずどの事業も中途半端になるという“中途半端病”に陥る危険性が非常に高いからです。よって「撤退し、集中し、拡大する3つのステップ」は、中堅・中小企業における「戦略実行の三大原則」になります。

 

戦略シリーズ(その4)より 「人づくり」「人材育成の重要性

企業経営を進めていく上で最も大切なことは、“戦略”と“経営”が両方分かる人材育成を行うことです。次世代の経営幹部育成をするには、経営に積極的に関わらせる取組みをしなければ、幹部の育成は実現しないと考えて下さい。

 

幹部育成をする時は「7対2対1の経験則」という教えがあります。「7対2対1の経験則」は「リーダーを育てる3要素」とも言われます。具体的には、経験7割に対して、優れたリーダーの下に付けて感化や薫陶を受けるのが2割、研修で力を付けるのは、ほんの1割に過ぎないということです。

 

本人にいかに、経験や体験をさせるのかが重要であり、ポイントなのだと言うことです。研修で知識は増えるでしょうが、知識と実践・実行はまるで違うのですよと言うことです。私が常々、口にしています「知行合一」の教えと同じ考え方です。

 

戦略シリーズ(その5)より 「人づくり」「人材育成の重要性 (つづき)

人材育成は経営戦略の一部である、人材育成なくして戦略の実現はあり得ない、人材育成には短期ではなく長期的思考が必要である」などの言葉を思い出してほしいと思います。人材育成なくしては、経営戦略の実現は決してあり得ないのだと考えて良いと思います。このことは私の体験を振り返ってみても、まったくその通りでありました。常に即効性を求めておられる方々には、信じたくない考え方になるかも知れませんね。

 

  なぜ経営戦略の一部として考えなければならないのかと言いますと、人間は促成栽培ができませんから「人材育成」とは十年サイクルの事業の一つであると考えることが必要だからです。「経営とは人を育てることである」とも言われますが、同じことを指摘していると思います。

 

戦略シリーズ(その6)より マネジメント(経営管理活動)の欠如はないか?

多くの企業が抱える課題の一つに「マネジメント(経営管理活動)の欠如」があります。また、経営管理者の真の役割とは一体何なのでしょうか? それは「戦略を描き、戦術をつくること」になります。

 

また、経営管理には2つの“本質”があるという点も非常に大事なテーマです。“本質”の1つ目は、① 経営管理とは「事前に障害を除去する活動」であるということ。つまり障害や問題が発生する前に、取り除いて除去してしまえと教えるものです。

 

特に重要な考え方は「結果を管理するのではなく、計画を管理せよ」という点になります。結果は変えられませんが、計画はどんなにでも変えることが出来るからです。今後は結果よりも計画に、より注力していただければ有り難いと思います

 

2つ目は 経営管理とは「機会損失を極力減少させる活動」であるということ。経営の究極は業績の実現です。利益の最大化か、損失の最小化になります。「機会損失」のことをチャンスロスとも言います。

 

この2つの「事前障害除去活動」と「機会損失減少活動」を少しでも改善できれば、つまり「経営管理」活動の水準を上げ、機能を強化することで、まだまだ業績を向上できる会社や企業が世の中にはごまんとあるということです

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/09/09(Sat)

(No.433) 戦略シリーズ まとめ編 (2/2) 

戦略シリーズ(その7)より  経営のバックボーン」(背骨)について

経営とは、トップの考えを、幹部を通して、社員全員の協力により実現させることと定義づけされています。その経営トップの考えている設計図を「経営のバックボーン」(背骨)として確立し、きちんと整理されていなければいけません。バックボーン(背骨)の体系は以下の6つになります。

 

(1)グランドデザインの立案と明文化・・・経営理念とビジョンを含みます。

(2)経営戦略・・・このシリーズでご説明をしてきました。

(3)目標・・・中期経営計画の立案作成のことです。

(4)組織・・・戦略を実行する体制づくりのことです。

(5) 単年度計画・・・全社方針を部門方針へと落とし込むこと、単年度の売上利益数値計画も含みます。

(6)日々の実行と成果・・・マネジメントサイクルの実践によって、計画を確実に実行させ成果を出すことです。

 

以降では(1)グランドデザイン(3)中期経営計画(6)マネジメントサイクルの三大重要項目に絞って要点のみを解説致します。

 

まず最初に(1)グランドデザインの立案と明文化について

経営理念(経営の目的、使命は何か? 何のために経営をするのか?)

ビジョン(どんな会社にしたいのか? 将来の実現したい状態は? 目指すべき姿は何か?)

③どんな価値を世の中に提供したいのか?(いかなる社会貢献をなすのか?)

④誰のために自社は存在するのか?(存在意義は何か?) 以上の4項目の答えが骨格になります。

 

  これらを明文化したものがグランドデザインになります。トップの経営哲学が含まれたものです。組織というものは全て、このグランドデザインが原動力であり、組織構成員一人ひとりの結束力、すなわち全社の組織力もこのグランドデザインなくしては決して生まれることはありません。大事なものです。

 

その企業の根幹にグランドデザインがあるかないかによって、組織全体の働きはまるで変わってゆきます。当然ですが業績も変わります。

 

  会社経営というのは、第一ステップとして、まずこのグランドデザインが土台にあり、それに基づいて第二ステップとして、経営戦略・戦術の順に上に組み立ててゆくものになります。

 

戦略シリーズ(その8)より (3)中期経営計画を持ち、将来の目標は明確になっているか?

経営の改善というものは、経営体質の強化改善になるため、半年や1年そこらで解決できる問題はほとんどありません。体質を改善してゆくには、大きなテーマばかりで6項目もあるために、最低3~5年は時間が必要なものばかりです。従って「経営体質改善計画」である「中期経営計画」が是非とも必要になると言うことです。経営の体質には以下の6項目があり、この6項目で経営体質が構成されているのです。

 

 ① 商品力の強化 (目的)

 ② 営業構造の改善 (目的)

 ③ 経営陣の経営能力向上 (手段)

 ④ 管理者の管理能力向上 (手段)

 ⑤ 一般社員の帰属意識能力向上 (手段)

 ⑥ 財務体質の向上 (結果)

 

企業を思い切って成長発展拡大させたいと念願されるのであれば、是非ともこの中期経営計画を立案なさってチャレンジして下さい。必ずやびっくりされるほど効果があります。きっと驚かれることと思います。騙されたと思ってやってみて下さい。

 

毎年毎年、単年度の売上利益の数値計画だけであれば、横ばいの業績が毎年続いて行くだけでしょう。成長拡大は望むべくもないでしょう。その理由は、数値だけの計画であれば、目標設定のみになり、経営体質の改善は不可能だからです。

 

戦略シリーズ(その9)より (6)マネジメントサイクルはきちんと機能しているか?

日々のマネジメントサイクルの実行で成果がでているのか? というテーマです。そもそも経営管理には「6つの機能」があり、マネジメントサイクルと呼ばれています。6つの機能とは、①目標 ②計画 ③組織 ④実施 ⑤統制 ⑥調整の各機能のことです。この機能は、仕事の流れや、時間の流れを示したものであり、マネジメントサイクルとも呼ばれます。下記に概要を示しておきましょう。

 

① 目標機能 ・・・将来の実現したい状態を「定量的」に数値で表現することを言います。
② 計画機能 ・・・重要な経営機能であり、社長や経営陣の大切な仕事になります。最終的には「5W1H」まで落とし込んで下さい。計画は最後は行動計画までブレイクダウン(具体化)する必要があります。良く言われていますが、アクションプランのことになります。
③ 組織機能 ・・・計画を達成するための役割を明確にする機能のことです。
④ 実施機能 ・・・組織を動かす、部下を動かす、人間を動かす、人間を知る、“ 素晴らしいリーダーシップ ”を発揮する機能のことです。部下からの視点で言うと“ 私に強い動機付けをして下さい ”ということになります。
⑤ 統制機能 ・・・計画通りに実施がなされているか否かを、部下と一緒に振り返りをする機能のことです。「レビュー機能」とも言います。
⑥ 調整機能 ・・・従業員の数が増えて少し規模が大きくなりますと、この機能が必要になってゆきます。他部署との調整をする機能のことで、管理者の大事な仕事の一つです。ある程度規模が大きな組織では、会議体系を整備することで解決することができます。

 

これまでの説明を通して、自社のマネジメントサイクル「6つの経営管理機能」の現状を正確に認識して下さい。もし弱い機能や改善すべき点が発見されたり、業績が低迷しているならば、早速、強化改善をして下さい。きっと従来にない成果が得られると思います。恐らくその効果に驚かれることと思います。それは管理機能の水準のレベルが向上するからなのです

 

また、マネジメント(経営管理活動)は、経営戦略構築をする以前の基礎的なテーマになります。マネジメントが基礎編で経営戦略は応用編になるからです。つまり「マネジメントの存在なくしては、戦略はあり得ない」ものであります。

 

以上で、要点のまとめの整理を終わりにいたします。今回のコラムは3項目全て、経営者にとっては最重要な項目ばかりでした。身に付けて実践できるまで何回も何回も振り返りをなさって下さい。活学実践で成果を出されんことを心から期待しながら筆を置くことにいたします。

 

 

 

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