FC2ブログ
  • プロフィール

    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

  • 検索フォーム

  • QRコード

    QRコード
  • FC2カウンター


2009/05/09(Sat)

(No.1) 効率的な企業は、問題中心主義ではなく、むしろ機会中心主義である。

  経営者としては、『企業の問題をどう解決するか』を考えるよりも『どんな機会やチャンスがあるのか』を問うことがより重要だと私達は考えています。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/05/29(Fri)

(No.4) 不況を悲観的に見ず、積極的な心で光明を見出す。 (松下幸之助)

 人は、苦しい時には『不況だから』『環境が悪いから』『社員がこうだから』・・・・と、何だかんだと他に責任転嫁をしがちなものです。


 逆風が吹いている時こそ、考える姿勢を自責(自分の責任)にしなければ強くなれません。業績が芳しくなく苦境に陥ってもそれは不況のせいではなく、全て自分の責任であると考えるべきです。


  成功した人(企業)は、不況の時、ピンチの時にこそ厳しさと信念から、知恵と才覚を発揮して真の革新を起こしています。

 
 不況は、企業のこれまでの人・物・金・システム等の無駄な膿を吐き出し、新しく進化した組織をつくるために与えられたプレゼントなんだと考える事が大事です。


 今回の世界的な不況は、経営者にとって大変なピンチではなくて、百年に一度あるかないかの大チャンスなのです。
 

 今こそリーダーの資質が求められる最高の時なのです。これを超えた先には、素晴らしい未来が待っていると確信しています。


 心の使い方は自由自在、自分の意志で制御できるんです。如意棒(孫悟空が使う)と同じです。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/06/20(Sat)

(No.7) 経営のプロの3条件とは?

  プロの経営者とは、『景気悪化など経営環境がどのように変化しても対応でき、明確な経営ビジョンのもと、社会的にも貢献できている経営者』と私たちは考えています。
以下は、そのための3つの条件です。

① “経営知識”があること。
   (自社の問題点を正しく把握するための経営知識が必要です)

② “経営理念”が確立していること。
   (社会や従業員に対する使命観、経営哲学、人間観、世界観に裏付けられた経営理念)

③ “経営経験”を積んでいること。
   (経験年数の問題ではありません。問題意識を持って経営課題解決に取組んだ経験)

  社長としての免許証はありません。タクシーの運転手は二種免許証が必要ですが、経営者は免許が無くても経営はできます。しかし、3条件が満たされないと、無免許運転と同じ様なもので、いつ事故を起こしても不思議ではありません。

 経営のプロとしての力をつける為には、役員の教育予算をとり、十分な教育投資を行なう必要があります。また、社長が役員と十分なコミュニケーションを図ることも重要です。方針があいまいであると、無駄な投資になってしまうからです。

  新入社員教育には時間と費用をかけますが、役員陣の教育を重要視していない企業が多いようです。役員陣の教育を予算化し、ぜひ、計画的に役員陣の教育に取り組んでみてはいかがでしょうか。

  教育は下からではなく、上から順に行なうことが鉄則です

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/07/11(Sat)

(No.10) 『今こそ疾風(しっぷう)に勁草(けいそう)を知る』  (後漢書)

 強い風が吹いて初めて倒れない強い草(勁草)か否かがわかる。つまり、困難に直面してこそ本当の強さがわかるとの意味です。

 今回の百年に一度の世界同時不況に遭遇して、強い企業と弱い企業が判別されています。現実には多くの中小企業の経営者の方々が苦しまれていると思います。

 松下幸之助氏は、『好景気よし、不景気さらによし』とおっしゃって、肯定的に捉えられています。また、人間の大脳は追い込まれた時しか本気にならないとも言われています。

  逆に面白い様に業績を上げている企業も沢山あります。それは、今までコツコツ努力して革新(イノベーション)を繰り返して来たからです。

 裏を返せば、今苦しい状況にある企業は、厳しい言い方ですが、本当の努力と革新をされてこなかったということになるでしょう。だからこそ、今この時にこそ本気になって知恵を絞っていただきたいと考えます。

  経営者のみならず、苦境にある方は、今自分は本物かどうかの篩(ふるい)にかけられているのだ考えて頂きたいのです。自分の耐える能力、突破する能力を試されているのだと。

 そして、今を克服できればワンランク上に上がれるのだと思って、何としてでも乗り越えて頂きたいと私たちは念じております。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/07/18(Sat)

(No.11) 養いの道(経営の道) ~上あごの大事さ~  (易経)

  “頤(い)”という字は“おとがい”とも読み顎(あご)のことです。顎は上顎と下顎からできています。易経では、この“頤”は『養いの道(経営の道)を教えています。

  食べ物を食べる時は、上顎と下顎を噛み合わせますが、上と下のどちらが動いているのでしょうか?下顎ですね。下顎をしっかり動かして、その動く下顎をがっちりと上顎が受け止めて、私達は食べ物を噛み砕き食べています。そして、栄養を吸収して体を養っています。

 だから“頤”は『養いの道』を教えている訳です。また、これは食べるだけではなくて、会社でも国でも家庭でも上顎がしっかりしていなければ下顎がどんなに一所懸命に働いても『養いの道』は成り立たないことを教えています。

  家庭の主は、上と下のどちら側かといえば上顎にあたります。国家の主である為政者や会社の主である社長も同じです。これらは動いてはいけないのです。動かないというのは自分は働かないという意味ではありません。

  この動かない上顎とは、会社でいえば社長の経営理念あるいは価値観や考え方と私達は考えています。これらが動いてしまっては、社員とも言える下顎と上手く噛み合いません。社長がブレると『養いの道』は成り立ちませんよ、と教えているのです。つまり、社長がブレると、まとまりがある組織をつくることは出来ないのです。
 
 さて、あなたの会社の上顎は如何でしょうか?
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/07/25(Sat)

(No.12) “営業”と“経営”は全く違う

  優秀な営業マンが会社を起こしたものの、倒産してしまう例は多くあります。これは営業力さえあれば会社経営が出来るという大きな誤解から生まれたものです。(教訓)

 実は、営業と経営は全く反対で『営業は“売る』、『経営は“買う”のが本質なのです。
驚かれたと思いますが決定的に180度違うのです。

  営業とは、自社の商品サービスを売って売上をつくることなんです(他の役割もありますがここでは省略します)。
 
 経営とは、お金を使って売上を(つくる)買うものなんです。例をあげると、①商品を買う(仕入)②人材を買う(雇用)③機械を買う(設備投資)等々、様々な“買う”が経営にはあります。

 このように考えると、経営はほとんど買うことばかり、売ることは経営活動の一部であることが理解できます。

  つまり、『経営とは、人・物・金の三要素を“買い”バランス良く手当てし、仕組みを造り、上手に運用すること』で、維持安定成長発展を続けることであると私たちは考えています。

  『販売なくして事業なし』とも言われていますが、今一度、販売に向けた“買う”ことの大切さを考え直してはいかがでしょうか?

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/07/31(Fri)

(No.13) 経営者に一番大切なことは、人間観を確立することと、宇宙の哲理を把握すること

  ある経営者セミナーで、講師の松下幸之助氏に経営コンサルタントが質問しました。


(経営コンサルタント)『経営者に一番大切なことを一つあげるとすると何でしょうか?』
(松下幸之助)     『それは人間観を確立することと、宇宙の哲理を把握することです


 意外な回答に会場は、驚きの空気でした。

 しかし、この様な答えが返ってきた時に、ピーンと気付く人がいます。これが打てば響く人(感性の高い人)なのです。部分にとらわれず大きく大きくとらえ、表面より本質をとらえる人です。


  この回答は経営者として何が大切かという次元ではなく、人間として大切なことは何ということを示唆しているのです。

 私自身、数十年も前にこの話にふれた時には、ピーンとくるものがなく何を言おうとしているのかが理解できませんでした。体験不足で若かったからです。経営者という言葉にこだわり、それ以前に『一人の人間である』という見方が欠けていたからでした。今では、松下幸之助氏のこの言葉は私の座右の銘の一つです。

  経営というものが、経営学やハウツーあるいはテクニックだけではなく、底知れない奥深さが秘められており、何か別なものに経営が左右されているように私たちは思っております。
                       
                            次回につづく・・・『松下幸之助氏の人間観について』
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/08/29(Sat)

(No.17) 経営は成功と失敗の経験科学である

 どんなに知識があり、経営学を極め理論的であっても、経営が上手でうまく行くかというと、必ずしもそうではありません。

  経営とは、成功経験と同じように、敗経験も数多く必要とする経験科学であるからです。
従って、致命傷にならない小さな失敗経験を若い頃にもつことは、特に重要なことであります。

 厳しい表現をすれば、経験不足では、永続して売上を伸ばし利益を確保していくことは、難しいと思っておいて下さい。 毎期、増収増益は理想的ですが現実には厳しいものです。

  しかし、人間は誰でも、限られた時間の中でそう沢山の経験を積むことは、なかなか出来ないものであります。

  そこで、経営学・人間学等の書に頼り、師に指導を受け、あるいは、経験した人の貴重な体験を自らの体験と同じように拝聴(黄金の耳をもつ)して、疑似体験(他人の体験を聞き、自分なりの考察を加え消化すること)をすることなどが大切になります。

  それが、実際経験という場を踏まないで、生きた経験をする近道になるのです。
『いかに、他人・古人・先達の教えを活用する事が重要なのか』の気付きが極めて重要な点である、と私たちは考えています。

 ある人が言いました。
 『他人の過ちから学べ。自分で全ての過ちを経験するには時間が無い』と。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/09/19(Sat)

(No.20) 会社を永続させるには? キーワードは“感動”

  これには秘訣はありません。楽で簡単な道もありません。方程式もありません。 私は、経営者として、人から感心されるようなことをやっていては不十分で感動(強く心を動かされること)のレベルまで高めていかなくてはならない、感動されるような人間にならなければならないと思っています。

  それでは、感動される人間になるにはどうしたらいいのでしょうか? これは方法としては簡単ですが、実行するのが難しいのです。 つまり、感動を与える為には、自分にとって割に合わないことを次から次へと進んで引き受けてやり遂げればいいのです

 現代人の多くは①目先だけ、②自分だけ、③損得だけ、の3拍子のみで自分に割に合うことばかりを追いかけて暮らしています。損得のみを重視して、お金で数値で表現できないこと、お金にならないことは避けてしまいがちです。原価は1円も発生しないことでも遠避けてしまいます。

 つまり、すぐに売上や収入につながらないことは、自分にとって割に合わないからやらないのです。 要は感動される人間になるには、人様がほとんどやらない、自分にとって割に合わないことを進んで引き受けて続けることが、とても大切なのであります。 その時初めて人は感動して下さるのです。

  感動を与えることは 「絶対差」を付ける世界のことです(「絶対差」とは絶対に追いつかれないレベルの差のことです)。それに対し、目先の価格競争などは「相対差」の世界の典型です。一般ビジネス社会は、ほとんど「相対差」の世界で勝った負けたと右往左往しているのが現実なんです。 割に合わないことをする、実はこれは大変素晴らしいことなのです。

  将来良いことが起きるための種蒔なのです。必ずそれが将来良いことになって現れてきます。 それが私の実感です。「良いことをして忘れる」ことです。
 
 割に合わないことを「バカバカしくてやってられない」と避けて、自分に都合の良いこと、利益のあることばかり選んでやって行くと、その時は要領良くうまくいったような気がしますが、長い目で見ると将来良いことは一つも起きません。逆にマイナスのことが次々と発生します。
 
 たとえ、その時は自分にとって都合の悪いことであったとしても、良い原因を作っていくことを私はお勧め致します。 それが仮に骨が折れることであっても会社を永続させていく最も大事な考え方だと思っています。

 これは、世の中の法則・真理(因果の法則)であります。 信じる信じないに拘わらず。人生観の問題なのです。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/09/26(Sat)

(No.21) 会社を大きくするためには? キーワードは“質”の充実

 会社を大きくするというよりは、質の良い会社にすると自然に大きくなっていくものであります。 現代は、どの業界もオーバーカンパニーの時代で過当競争に入っています。ジリ貧経営の会社も多くなっています。 そういう状況ですから無理に大きくしようとしなくても、今はとにかく会社の質を高めることです。それが自然に量の拡大につながっていくと思います。

  では、質を高めるとはどういうことなのでしょうか? 何も設備を近代化したり、本社にお金をかけて立派にしたり、社員数が多いことではありません。 それよりも、社員の人間の質を高めるということが大切だと思います。

 さらに言うと、社員全員の知識・技術・テクニックを高めるより人格(人間性・人間力)を高めことに尽きると思います。 何故ならば、知識や技術や資格などは全て仕事や人生の道具であって、どんなに立派な道具を揃えても、それらを使う本人が人間として立派でない限りは、絶対にいい仕事はできないからであります

  人格が高い人は、同じ言葉を発しても相手に与える印象が全く違います。 態度がごく自然で飾らないで、一言一言に温かみがあるとか、内面が立派だなあ~と思われる人とか、人に与える“気”というものが温かい人、優しさに満ちた方などが人格の高い方々だと思います。
 
  一方、人格が低いと、どんなに訓練をしても、すべてご破算になってしまうのです。人格が備わっていないと何をやっても決して相手には良く伝わらないものなのです。

 人格というのは、一人一人の言葉・挨拶・表情・まなざしの全てに表れてくるものです。 営業の方々はお客様に接する時間が長いため特に注意をして下さい。うまく商談が成功して、お客様が満足なさったら次から次へと広めてくれるものなのです。(無声呼人という)
 
 逆にたった一人でも不届きな人がいるだけで、あの会社は不親切だ、なっとらん、態度が悪い、不愉快な思いをしたとなり、悪評が悪評を呼び、成長など難しくなります。(顧客の喪失という)

  あなたの会社と接点を持った人から全員「あの会社はいい」と感動していただけるように、社員の方々の質を高めて頂きたいと思います。時間を掛けても ・・・・・。

 これが、中小企業の場合、企業ブランド・企業イメージとして地域に根付いていくものなのです。 “感動”それは会社を永続させるキーワードなんです。(前回 №20と相関)

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/10/03(Sat)

(No.22) 「思考の四原則」を経営改善に活かす

「思考の四原則」とは、以下の四つです。
 
 第一は、目先だけを考えないで、出来るだけ長い目で考えること。
 第二は、物事の一面だけを見ず、多面的に、できれば全面的に見ること。
 第三は、枝葉末節にとらわれないで、根本的に本質を見ること。
 第四は、消極的、悲観的に考えず、積極的に思考すること。
   (積極的な言葉・行動・感情につながり、人生や運命まで変えることが可能です。後述)

 上記の様に「ものを目先だけで考えて、一面的に見る」あるいは「枝葉末節に走る」、「消極的に考える」場合と、反対に「長い目で、多面的に、根本的にかつ積極的に思考する」場合では、意思決定する結論が異なったり、時には全く正反対にもなります。

 また、その結果や成果も大いに異なるものとなっていきます。従って、思考のステップや判断の基準は、この「思考の四原則」に徹しなければいけない、という大事な思考の原理であります。

  次に、経営を改善する際のステップについて、お話しします。
「経営の改善」は「人の改善」です。人の改善は、人の「意識の改善」です。意識の改善は、人の「思考(思い・考え)の改善」です。

 また、思考の改善は → 「言葉の改善」 → 「行動の改善」 → 「感情(喜怒哀楽)の改善」  → 自分が変わる → 他人・周りが変わる → 会社の内部・外部も変わる → 「経営の改善」 ・成長・発展・永続と良循環していきます。社長の人生の変化へと連なっていきます。

  もう少し話ししますと、どんなことを思い、イメージし、どんな言葉を使い、どんな行動をとるか、この「思い」と「ことば」と「動作」の3つが、脳のソフトを作っているそうです。また、3つが複雑に関連し合って、その人の思考パターンを作り、その人の重要な潜在意識の中に落ちていく(インプットされる)と言われています。

 意識を変えれば人生が変わる。その意識とは我々が普段使っている「言葉」(くちぐせ)のことなんです。「言葉」を変えれば、経営改善にもつながるし、人生や運命までも変えることができるんですね。

 少し長ったらしいステップですが、日常の生活・仕事で実践なさって下さい。 きっと、経営が変わる。人生が変わる。すばらしい教えであります。

[補足]
西洋には、科学的思考、全体的思考、長期的思考、バランス思考、システム思考の原則
STLoWS(ストロウス)の原則』があります。ご参考に。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/10/24(Sat)

(No25) 「経営理念」の大切さについて

    経営者に求められる資質や条件は何か?
それは、統率力・決断力・先見性・実行力・知識・見識・胆識・責任感など色々とあげられますが、極めて重要なことは、しっかりした「経営理念」をもつことであると、私は考えています。 日常の判断の根本の基準になるからであります。

 「経営理念」とは、「自分達の会社は何のために存在しているのか?」「この会社をどういう方向に進め、又、どのような姿にしていくのか?」の会社の基本的なあり方についての考えをまとめたものです。「経営理念」が明確に固まり、経営に芯が入ると先程の条件資質が生きてくるものなのです。社員を一致団結させ統率していくのも「経営理念」が中心になります。

 先見性もそうであります。先見性とは、単に未来を予測するというだけでなく、むしろ未来を創造していく点にあります。つまり、ビジョンを描き、それを実現させていくということであります。そのビジョンというものも、やはり「経営理念」に基づいて生まれてくるものであります。

 商売や事業というものは、“私事”でなく“公事”(公器)であると言われています。経営思想の根本であり、全ての事業体に共通であります。 たった一人の商店であれ、何万人もの会社であれ、公共の人・物・金を活かす・活用する限りにおいては、全てが公の場であり、“公事”であり、“公器”であるとの考え方が根本・本質であります。私のものではないということです。そのことを誤らずにしっかりと堅持することが大事であります。
 
    現実は公私混同が多く、私の為、自分の為、利益のみがほとんどであります。(該当しない方には、悪しからずお許し下さい)企業は社会と共にある限り、発展するし、そうでなくなったらやがて衰退するものです。 これも規模の大小に関係なく、どの企業・商店にも当てはまる真理(天地自然の理)であります。

  結論として要は、経営を行なう場合、トップやリーダーの心の芯を明文化した「経営理念」が基礎であり、根本であり、“根”に当たります。“根”を深く深く掘り下げてないと、上に伸びて行かないのが「天地自然の理法」であります。自然の樹木と同じであります。
 
    現実では、基礎をないがしろにして固めずに、上に上にと伸びようとする応用やテクニックばかりを追いかけるために、行き詰まり、行き詰った後で基礎の大切さを後悔してくやむ人が多い様です。日本では、今の法体系では、再起はほとんど難度高しで不可能に近い様です。

  社会や社員に対する「使命観」や「人間観」「人生観」「世界観」を確立し、それらに裏付けられた「経営理念」を確立なさることを心から期待(祈念)いたします。 成長発展している企業には確乎たる「経営理念」が必ず保有されているものです。

  また、「経営理念」は社長自ら創るものであり、外部のコンサルタントなどに依頼して作成するようなものではないことを最後に付け加えておきます。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/11/07(Sat)

(No.27) 経営者の運命を良くする7ヶ条

  経営者の運命を良くするにはどうすれば良いか?ということに関して長年考えてきました。
私は、長い経営コンサルタントの体験のなかで、経営者を運命づけるものがいくつかあることに気付きました。その中で特に優先順位の高い方から以下の7つに絞り込んでお伝えしたいと存じます。

プラス発想をすること。
 起きたことは「絶対必然」、全て「絶対必要」で無駄ではない。「絶対最善」でベストであると思うこと。何かを自分に気づかさせるために天(サムシンググレート)が与えたものだと考えること。
「逆境は神の恩寵的試練(おめぐみで祝福なんだ)である」との言葉もあります。(西洋の教訓)

徹底的に反省し、徹底的に感謝すること。自己を深く深く掘り下げること。
  縦のベクトルの工夫(当コラム№9参照)。
絶対感謝」すると「絶対謙虚」になれるもの。謙虚になれば衆知(沢山の知恵)を集めることができ、必ず協力者や指導者が現れてくるものです。
社員からも信頼され尊敬されます。逆に傲慢で自信過剰になれば、人の意見やアドバイスを聞かなくなり、人が離れていき、裸の王様になって行く。
亢龍(下り龍)になり、先は衰退・破綻・倒産の落とし穴が待っているだけです。(最大に注意)

自分で自分を励まし続けること。
 “確乎不抜の志”があれば、気(元気・やる気・気力・気骨)が強くもてる。「絶対積極」の心の状態を保持できる。
エゴ・我執・我欲・私欲など対立軸や対抗軸がない心の状態をいいます。何かと比較しない(相対的でない絶対的な)心です。

公心と私心のバランスをとること
  失敗する人には「私」がある。成功する人には「私」がない。私事をはさまず極力少なくすること。
利他の追求、喜他の実践、公心・公欲・公的精神で世のため、人のために貢献するんだ、役に立つんだと考え行動すること。“企業は私事・私器ではなく公事・公器である”の教えを実践することです。
  「忘己利他」「自喜喜他」が最高哲学です。

⑤無理をしないこと。“身の丈”に応じた意思決定と行動を取ること。
 経営者は競争する事になれすぎてますから、他人より早く成功しようと焦ったり、早く大きくしようと思うからどうしても“身の丈”以上に早成を求めがちです。
結果として無理をしがちです。早成を求めず競わないことです。
  早く行くよりは遅れ気味で、むしろ控えめに、地道に着実に進んだ方が逆に成長する、育つということにつながるものです。
  将来ハッと気付いた時には実に見事に大成している。
目に見えなくても確実に伸びていて、最後は大木となり人々から仰ぎ見られるような存在になるのが“良い成長プロセス”と言えるのです。
 求める心が先に走ると必ずつまずきますから、注意をなさって下さい。“急成長イコール急降下”という鉄則を覚えていて下さい。“漸進(ぜんしん)”が良いのです。

よく学び働く人・勤勉な人であること
  当然ですが勉強好きで、読書好きで、仕事好きで、一心不乱に全力投球をする人です。
重要性が低く、また、緊急性も低いことで時間を割かないことです。

⑦最後に素直な心の持ち主であることです。
 “砂のように素直な心”だと全てを吸収できるんです。“人間力”がすくすくと育っていきます。
それに加えて、明るく、又元気であることも大切です。三つ揃えて「明元素」の社長ができ上がります。
くれぐれも「暗病反」の社長にだけはなりません様に(ご注意下さい)。

  以上7つに絞り込んでお伝えしましたが、私自身が完璧に実行できている訳ではありません。
習慣になるまで高めないと、ただの知識に終わりなんら価値はありません。
  キーワードだけを整理しますので、ご活用頂ければ幸いです。自分の魂の言葉にして下さい。

『絶対必要・絶対必然・絶対最善』、『絶対感謝』、『絶対謙虚』、『確乎不抜の志』、『絶対積極』、『公的精神』、『忘己利他』、『自喜喜他』、『身の丈』、『漸進』、『一心不乱に全力投球』、『明元素』

  最後に、上記の7項目を完璧に実現できている経営者はいないでしょう。ただ、努力することが大切であり、“人事を尽くして天命を待つ”姿勢も必要であると思います。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/11/21(Sat)

(No.29) 企業の求めるべき4つの優先順位とは (易経より)

 企業の最大の宝は「社会的信用」です。また、企業はステークホルダーと呼ばれる顧客・従業員とその家族・株主・地域社会などを「養う」という自覚が必要です。その為には大きな「」・「」の心が必要とも言えます。つまり、経営者にとって

① まず、大切なのは思いやり「仁」であり、大きな「愛」を持つことなのです。(当コラム№3参照)何をもって「社会的信用」を守るかというと、この大きな「愛」によってです。リーダーたる者、社会に貢献しなくてはなりません。自分の本業を通して、まずは社会に安全でおいしい水(自社の商品・サービス)を提供し、人々を「養う」ことが責務です。はたして、それが出来るかどうか社長の「志の高さ」が問われてきます。

② 次に何をもって人を集めるのでしょうか。財です。これは利益の追求は企業の義務であることを示しています。江戸時代、心学の祖といわれる石田梅岩は、「利益をあげない商人は商人にあらず。商人は人様のお役に立つことによって利益を得なさい」と説いています。まずは、大きな「愛」と「仁」。その次は、利益を出すこと。財を理(おさ)めて正しい経営を行うのです。

③ 辞を正しくする。発信する言葉を正しくし、明確に目的や理念を示す広報が重要になります。社長が本気かどうかを世間に示すことです。現在の経営で考えれば、自社のホームページやパンフレットなどの正しい発信も必要です。

④ 次に従業員が非をなすを禁ず。これは企業倫理・社員教育であります。それを「」(人間としての正しい道)」と言います。(正しい経営です)。この「義」によって大きな財(金銭以外も含めて)を得ることが出来るのです。営業利益の追求と企業倫理の追求はバッティングしません。

  経営の原動力とは“正しい経営”を行うことであり「正義」を行うことです。それが“企業の価値”を高め中長期的な発展につながり、「社会的信用」を得ることになるのです。最近の企業不祥事を見ていると良く理解できると思います。

  最後にまとめて整理しますと、

 ① 仁・思いやり・大きな愛をもつこと。(社長の志の高さ)
 ② 利益を追求して財を理(おさ)めること。(適正な利益は義務)
 ③ 辞を正しくすること。(社長の本気度を内外に示す)
 ④ 組織の人間が非をなすを禁ずること。(正義の追求) 以上の4項目です。

  企業の規模に拘わらず大事な視点です。ご参考に。5千年前からの教えを現代風に解釈し直したものです。大昔の考え方が現代でも充分活用できるものであります。

【補足】
 
 ここで④の「義」について、もう少し考えてみたいと思います。 この「義」が基(もと)となり、ベースとなって生み出されるものが、「」であり「信用」「信頼」につながって行くものなのです。   

 「信義」と呼んでも良いでしょう。「信」は社会存立の基礎であり、「信」が失われたら社会は崩壊します。親子・兄弟・夫婦・友人・経営陣と社員・企業とお客様・仕入先・銀行他など事業経営でも政治でも同じであります。「不信」では生きていけないのです。
 
 では、「信」を創るにはどうしたら良いのでしょうか?

 口で言うには簡単ですが、お金では勿論買えません。
 
 ・約束を守ること。うそを言わないこと。
 ・正直であること。要領やテクニックを弄(ろう)しないこと。
 ・仕えた仕事に全力で誠意をもって取り組むことなどです。
  一旦失墜したら回復は非常に困難です。「」は、人や組織企業と付き合うべきか否かを決定する判断の物差しになります。“商売の原点”とも言われるものなのです。
 
 当然ですが企業の最大の宝である「社会的信用」を獲得することにつながっていくものです。また、社長にとっては、最大の宝なのです。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/11/28(Sat)

(No.30) 成長する企業の“3つの技術”と“3つの追求”

  企業は潰れるべくして潰れ、伸びるべくして伸びる。それぞれ潰れる条件あるいは伸びる条件を自ら創り出しているということです。零細企業から大企業へと成長した会社は成長する条件を創り出したから成長したのです。それでは、何が“潰れる”あるいは“伸びる”条件となるのかを考えてみると、以下の“3つの技術”と“3つの追求”があります。

(Ⅰ)固有技術とは・・・例えば、一人の男がある製品の製法をマスターして製造し、商品として販売するところから起業したとします。商品が良ければお客様が喜んで買いに来る。作るのが間に合わなくなる。そこで奥さんや親戚が手伝い数人の協力者で生産販売をする。この個人事業が生まれたのは商品を作る固有技術があったからで、固有技術とは世の中の人々が困っていることを解決する技術であります。

(Ⅱ)管理技術とは・・・この固有技術が格別に優れていたり、同業と比べて高い水準ならお客様は殺到します。この弱小企業でも“人・物・金・ノウハウ”が動き出す。収入と支出との差し引き=儲け(利益)があったかどうか成果が数枚の決算書にあらわされる。ソロバンを無視するわけにはいかない。“人・物・金・ノウハウ”をコントロールする管理技術が必要になっていきます。

  どんなに固有技術が優秀でも管理技術が付いていかないと、利益はあがりません経営はあくまでもソロバン採算で成り立ち、係数を土台にして物事を判断し行動に移すものです。
  この固有技術と管理技術を備えておけば、売上は伸びて利益は確保されていきます。

(Ⅲ)社会技術とは・・・創業者は何でも自分でやらないと承知しないタイプの人物が多いから、人を信用しないし、人に任せることをしない人が多いようです。その為、優れた部下が育たない。固有技術・管理技術を備えていても小企業でストップしてしまうのが、このタイプの特徴であります。

  そこで、社会技術(人の動機付け技術)を身に付け経営者として「人の使い方」の名人になれば企業は組織として成長していきます。働く人を「いかに上手に動かすか」であります

  この3つの技術が、自社と競合他社を差別化するものとなります。つまり、競合他社との競争力の源ということです。 この3つの技術の必要性と重要性を理解して頂いたと思います。

  次に忘れてほしくない“3つの追求”についてです。主に社長の経営姿勢に関するテーマです。

(Ⅰ)生産性の追求・・・金・効率・利益優先の経営です。企業を維持する必要条件の一つでありますが、この追求のみでは長続きしません。失敗例が多いようです。

(Ⅱ)人間性の追求・・・人を大切にする経営です。特に人の心を尊重し温かく思いやりの心が重視されます。対象となる人は、社員やお客様だけではなく、地域社会・取引先・銀行など全ての関与者まで広く広く考えるべきです。

最後に最も大事な
(Ⅲ)社会性の追求・・・法令遵守(コンプライアンス)・企業の社会的責任(CSR)です。これを無視した企業は市場から瞬間的に抹殺されます。実例を示すまでもないでしょう。

  企業の最大の宝は「社会的信用」です。信用はお金では買えないものです。信用を生み出すのは「」(正義の心)が必要で経営の芯であるべきものです。心したいものです。(当コラムNo.29を参照)

  以上“3つの技術”と“3つの追求”を解説しました。ただ、企業は毎日状況が変わり、それぞれの技術や追求の優先順位をつけて重点的に取り組むことが大切です。また、見極める眼力を備えておく必要もあります。この“3つの技術”と“3つの追求”という視点で自社をチェックされてみてはいかがでしょうか。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/12/18(Fri)

(No.33) 商売とは何か? (松下幸之助)

  商売とは「知恵」でするものである。「知恵」を構成する要素に「知識」があるが、この「知識」だけで商売をしてはいけないと言う。

  「知恵」とは、「知識」に熱意(情熱)を掛け、それらに体験を加えたものである。
経営者は特に熱意に関しては誰に負けてもだめ、その代り知識や才能は他人に劣っていても良いと言う。

 部下に対する説明でも、「経営学をどんなに専門的に学んでも、小さな露店一つ経営できない。学問を否定するわけではないが、“知っている人間”ではなく、“できる人間”を育てなければならない」と、繰り返し話されていたとの事です。ただただ頷(うなず)くばかりです。

  ある時、経営者にとって一番大切な資質は何か?とある人が問うと、「それは“感受性”である」と断定した。打てば響く、一を聞いて十を知る。
同じものを見て、同じ情報を聞いて、どれだけ深く感じ取れるか。

 人には大の体験、中の体験、小の体験とありそうだが、本来は区別はないものだ。その人が大ととるか中と認識するか、または全く活かさずに小のままにしてしまうかで、同じ体験でも分かれてしまう。普通の人なら小さな体験にしかならないものを大にできるほどの“感受性”を磨き続けないといけないと言う。

 この“感受性”こそが、新しい商品を開発したり、新しいマーケットの開拓などの様々な経営の革新するときの原動力になっていく。これを“才覚”と言う。

知恵”も出て、“才覚”も出た。次に、これに商売の“怖さ”を知って一人前と言う。“怖さ”を知れば“謙虚”になる。経営には様々なリスク(怖さ)が付き物であり、色んな人達のおかげで成り立っています。傲慢になると、“才覚”も磨いていくことは出来ないでしょう。

 “謙虚”になると何が生まれるか。それは、“器量”である。この“器量”で商売をしなければいけないと結論づけている。

  商売とは、こんなにも深い深いものであります。と教えを残されています。さすが経営の神様と言われる名経営者の教訓であります。

 経営者の皆さん、今日の教えを参考にしたいものですね。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/12/26(Sat)

(No.34) 長所・強み伸展法を活用していますか?

  良い所だけ伸ばせば良いとのノウハウです。プラス発想を具現化したコンサルティングノウハウです。その様にすれば、ぐっと売上が伸びるものです。人間でも同じことです。

  自分の子供に欠点ばかり言えば、子供はそのうちにきっとダメになります。
欠点是正というのは一番要領の悪い方法です。

  数学が一番得意なら数学を、野球が好きなら野球を一所懸命させればいいのです。そうすれば英語もできるようになります。これは学習塾などで成績を伸ばすもっとも簡単な方法として使われているものです。

  他の事例を紹介します。デンマークで一流のお医者さんを約50名集めました。国民600人を選んで一年間徹底的な健康管理を実施しました。一方で健康管理など何もしなかった600人を選んで両方の結果を比べましたら、健康管理を徹底的にした人達の方が、皆、悪くなっていたのでした。

 理由は簡単なことで、医師による健康管理とは悪いところばかりを指摘するからなのです。人間ドックでは受診者に悪いところを言わないほうがいい様です(お医者さん達に怒られそうですが・・・)。

  良い所だけ言って、あとは黙って良くなる方法を教えてあげることが良い結果を示しているようです。

  私も経営コンサルタントという仕事がら経営相談をよく行ないますが、まずは必ず褒めるようにしています。どんな状況でも「良い会社ですね。良いお店ですね」と言ってその次に「何が一番得意ですか」と聞き「その得意なものでうんと伸ばしなさい」と言っています。これでうまく行くのです。

  「欠点はここですよ」などと欠点を指摘しても結果は良くならないのです。欠点是正や不得意分野を克服させるという方針では悪循環に陥るケースが多いのです。注意をなさって下さい。
(経営面で基本となる項目が満たされていない場合は、当てはまらないケースもありますのでご注意を)

〔補足〕

 「効率的な企業は、問題中心主義ではなく、むしろ機会中心主義である」(当コラムNo.1記載、PFドラッカー)と同じ様な考え方です。

  企業の経営手法として、問題をどう解決するかに苦心するよりも保有している強みや長所を発見してそれらを伸ばす方が効率的でチャンスが拡大しますよ、と経営学の師ドラッカーは教訓を残しています。

 あえて忠告しますが、現在の様に環境が激変している時代では、今の強みが将来にわたってずっと強みであり続けるという保障はありませんので、この点も充分にご検討なさって下さい。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/01/02(Sat)

(No.35) 「エントロピー」と「シントロピー」

  一本の釘がある。それはいつかは錆びてボロボロになる。この様に、物事が破壊や崩壊へ向かって進む過程を「エントロピー」といいます。「エントロピー」の変化の速度は、環境によって大きく左右されます。塩分を含んだ海沿いの場所では釘は錆びやすいが、塗料でコーティングすれば錆を抑えることができます。
 
  また逆に破壊・崩壊の流れを修復・再生へと向かわせる過程を「シントロピー」といいます。
全ての命、生きもの、組織や企業は死が宿命づけられている以上、「エントロピー」の流れの中に存在しているのです。

 しかし、自然の摂理は「エントロピー」の機能と同時に「シントロピー」の機能も命に与えています。
 
 人間の体は驚異的な機能である新陳代謝で再生されています。病気になれば、自然治癒力(回復力)が働きます。全て「シントロピー」機能の働きなんです。有難い機能です。

 しかしながら、「シントロピー」機能が正常に働くためには、自然の摂理に則した日常の生活が必要なんです。
例えば「よい食事」や「よい生活習慣」や「精神力の状態モチベーション」や「水・休養・運動」などが必要です。その結果、細胞・血液などは約120日(4ヶ月)でほとんど入れ替ると言われています。

 人間の体は正直そのもので、ウソはつかないものなんですね。自分の体で実践してみると「シントロピー」の機能を確認できるかも知れません。

  話は転じて、経営も人間の体と全く同じであります

 信じ難いでしょうが、経営体も「エントロピー」と「シントロピー」の機能を保有しています
「シントロピー」の機能が正常に働くには、経営者が「天地自然の理」を知り、これに従って実践することが必要であります。
 
 この事は№15にて、松下幸之助氏が同じことを教えられています。
「天地自然の理や宇宙の哲理に反したことをすれば必ず滅びます。それは真理に反しているからです」と。

 「目先のこと、自分のことばかりに執着すると真理に反しているから必ず行き詰まる」と、ドキッとする程、厳しい教えでしたね。
 
  幸之助氏は「エントロピー」と「シントロピー」の機能をその当時から、ひょっとしたら、ご存知だったのかも知れませんね。今となったら知るすべもありません。 「エントロピー」と「シントロピー」、聞き慣れない言葉でしたが、ご参考に。

〔追伸〕

  新年明けましておめでとうございます。
当コラムがスタートしてから早いもので2年目に入りました。
昨年は読者の皆様から励ましの言葉・感謝の言葉などを賜り厚くお礼を申し上げます。
 本年も一心不乱の気持ちで執筆させて頂きますので、宜しくご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げます。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/01/16(Sat)

(No.37) P/PC バランスとは? (スティーブン・R・コヴィー)

  イソップ物語に“ガチョウと黄金の卵の有名な童話があります。
毎日、黄金の卵を生むガチョウがいましたが、一日一個しか生んでくれません。農夫は町へ出かけて行き、黄金の卵をお金に換えて、金銭的に裕福になっていきました。

  ある日、農夫は一度にもっと黄金の卵がほしいと考えて、ガチョウを殺してしまいました。お腹の中を開けてみてガックリ、中には一個の卵もありませんでした。

  欲張って目先のみ、自分のみ、損得のみの判断で結果(利益)ばかりを一度に求めようとした為に貴重な資源(ガチョウ)を無くした愚かな者(経営者・社長)、この様なストーリーです。

 経営や仕事、日常の生活で活用・応用が充分できる含蓄のある論理であり、“P/PC バランス”の教えになっています。
とは、Performanceの頭文字で、目標達成・結果を出すことで目的です。

 PCとは、Performance Capabilityの頭文字で、目標達成能力、結果を繰り返し生み出す資源のこと原因であり手段です。
 
 このストーリーでは、金の卵がPで、目標を達成すること、又は結果を手に入れること、経営で考えると生産性の向上や利益を意味します。

  ガチョウがPCで、目標達成能力であり、結果を繰り返し生み出すための資源であり、経営で考えますと、人的・物的・金銭的資源を意味します。つまり、経営の三要素と言われる、ヒト・モノ・カネに相当します。

  この物語はひとつの法則、あるいは原則を教えてくれています。
つまり“真の効果性とは何か”を示唆しているのです。

 ほとんどの人は、効果性あるいは成功について考える時、黄金の卵のことだけを考えがちであります。生産や売上を上げ、目標を達成しさえすれば、それが効果的だと思いがちです。しかし、“真の効果性”とは一方だけでなく二つの側面があるのです。

 反復になりますが、目標達成や結果を得る(黄金の卵)ことと、結果を得るための資源、又は目標を達成する能力(ガチョウ)の二面が必ず存在しているのです。

  つまり、ガチョウをおろそかにし、黄金の卵ばかり追い求めてもダメだし、反対にガチョウの世話ばかりして黄金の卵のことを全く考えないのも、収入が途絶えてしまいダメになってしまいます。

 要するに“真の効果性”とは、この二つの側面の“バランス”にあることがわかります。だから先述の“P/PC バランス”と呼ばれて有名な言葉なのです。

 先程、経営の三要素(資源)、ヒト・モノ・カネはPCに相当し、目標達成能力だと説明しましたが、人的資源が一番重要だと考えられます。何故ならば、人が物や金の資源を全て支配し、コントロールしているからです。又受注活動や販売活動、生産サービス提供活動など全て顧客との人的関わりが有り、接触しますから特に重要になります。
 
 顧客をおろそかにし、信用信頼を裏切った結果として、固定客という資産(ガチョウ)を失くしてしまった例などは枚挙にいとまがありません。

 多くの会社で口先では顧客満足をうたい文句にしながら顧客と接する社員のことを全く無視している会社も多い様です。

  この“P/PC バランス”の原則で考えるなら、「顧客満足を願うなら、一番大切な顧客に接するのと同じ様に社員にも接しなさい」と言えます。

 人の手足はお金で買う(採用・雇用)ことはできますが、心を買うことはできません。熱意と忠誠心は人の心の中のものです。背中は買えても頭の中を買うことはできません。

  経営者がいつも欲している社員の創造力、創意工夫、改善の精神は頭の中に宿るものです
組織の目標達成能力で最重要な人的資源(PC)を育成するには、社員を顧客と同様に扱う必要があるのです。現在の様に、激しい環境変化に対応しなければならない組織にとっては、社員が率先力を発揮し、熱意と知恵を自発的に活かしてもらう以外に成功する方法は考えられなのであります。

  最後に、どうかPばかり追求せずに、PC活動の重要性を理解され、経営や日常生活で活用されんことを切に望むものであります。きっと良い効果が期待できることでしょう。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/01/23(Sat)

(No.38) 創業〔未済(びせい)〕と守成〔既済(きせい)〕の違いについて (易経より)

 未済(びせい)とは未完成から完成に向かう時を表しています。未(いま)だ済(ととの)わずです。済(せい)とは、大きな川を渡るの意味です。まだ川を渡っていない状態で創業したての会社の時・状況を想定して下さい。

 「未済(びせい)は亨(とおる)」と教えています。創業はやり方一つでうまく行くので、心配はご無用です。

 小狐が川を渡るのは大変なことで、渡れっこないが、どんな小狐でも渡る方法があると言っています。
大人の狐なら川を渡る方法は全てわかっているが小狐は何も知りません。体験もしていません。
 
 だから、「まず自分には力がないことを知りなさい」と言う。しかし、力はないけれど確乎不抜の“大いなる志”は必要なのです。“志”を成就させるために“謙虚に学ば”なくてはいけません。 先人の知恵に先達者に学ぶこと、力もないのに焦って渡り始めるのではなく、自分に足りないものを時間をかけて“謙虚に学ぶ”ことです。
 
 同時に体力や筋力(資本力・社員の力量・固有技術等)をつけておく必要もあります。なにせ大きな川を渡るのですから体力がないと、途中で溺れ死ぬこともあります。
 
 “謙虚に学ぶ姿勢”があれば、必ず指導者や協力者が現れてくると教えています。 時が来たと察知できれば、十分に警戒しながら勇気をもって果敢に渡り始めなさい、と教えています。

  創業の時は、時の勢いがあります。“謙虚に学ぶ姿勢”さえあれば、必ず物事は成就します。助けてくれる人も必ず出て来ると教えています。創業したての会社には、創業に失敗しない道があります。それが未済(びせい)創業(時)の教えであります。心したいものであります。

  次に既済(きせい)とは、完成から未完成に向かう時を表しています。既(すで)に済(ととの)っているから、既に渡ってしまっているからの意味です。
 
 企業では、例えば創業者が事業を軌道に乗せ後継者に承継した時期に当たるでしょう。「既済(きせい)は亨(とおる)こと小なり」と教えています。

 「初めは吉にして終わりは乱れる」と言い、一旦、済(わた)ったものは、必ず時と共に乱れていくとの教えです。 向こう側(対岸)から過去に渡った場所や時を振り返って見ることです。初心やその当時に努力したり、苦労を乗り越えた過去がありありと思い返されます。

  既(すで)に渡った者は、その力に驕(おご)ることなく今の状態をどれだけ長く保てるかを慎重に慎重に警戒していかなくてはだめですよと教えています。

 大きな船のメンテがうまく行かず、あちこちに穴があいて水がしみ込んでくるから慌てて、あたりにあるボロ切れやボロ雑巾で穴を塞(ふさ)ぐが、ふさいでもふさいでも水がまたしみ込んで来ます。
 
  企業や会社でも同じであります。守成の重要さが言われています。 既済(守成)は、社会的に盤石だと思われても、「存して亡ぶるを忘れず」の精神を忘れたら、いつの間にかボロ船となって沈んでいくのですよと戒めています。

  さて、あなたの会社は未済(創業)と既済(守成)のいずれに近いのでしょうか?ご参考に!!

〔補足〕

  「創業と守成といずれか難(かた)きや」との名問答も残っています。唐の太宗と、諌臣(かんしん)達との議論です(貞観政要)。どうも守成の方が難度が高い様です。

 その理由は、業歴が長い企業でブランド力・認知度シェアも高い企業が滅びていくのを現実に見ますとその様な気が致します。

 “永続”は本当に難しい様であります。“永続”するという視点での経営が一番ランクの高い経営哲学であります。 目先や一時的や短期主義での経営は末節の思想で本質ではないとお考え下さい。将来、必ず行き詰まるのです。 それで良いのだとお考えの方は一人もいらっしゃらないと思っております。古典に学び活学を!!
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/02/05(Fri)

(No.40) 人間と企業の成長過程について(2/2)

 前回の人間の成長過程を企業経営に応用して考えてみたいと思います。

 自社が独立した会社であるとします。先述の例に当てはめると、二段目の“自立”の状態に相当します。
自社単独で創造性を発揮し、“企業の2大基本機能”である、“革新機能”と“市場開拓機能”を大いに働かせ、現在の激変激動、全ての業界がオーバーカンパニーで過当競争の環境の中で、企業を成長発展させ、生き残って行くのは並大抵の事ではありません。

 まして、体力体質で劣る中堅中小企業については、語るまでもありません。
今日では、“攻める経営”より“守る経営”、もしくは、成長拡大で“成功する経営”より横ばいや減収でも“失敗しない経営”をなさる社長が多いと思われます。

 自立の状態である企業でも、瀕死の重症の状態の企業もあり、将来の展望も描けないまま、目先の受注や売上、資金繰りで追われ、暗中模索で右往左往している企業も多いと思われます。
 その様な状態の時に、現状を打破し、将来に明るさを灯す考え方・方法の一つが、先述の“相互依存”の概念であります。
 
  「私たちは相互に協力し、さらに私たちが保有している才能と能力と強みを合わせれば、もっと素晴らしい成果や創造性を発揮できる」との考え方を実践に応用するのです。

 大手企業で頻繁に行なわれているM&A(合併買収)は、その考え方の一つでしょう。中堅中小企業でも、今後事例がますます増加すると言われています。

  そこで、中堅中小企業の経営者に、ご紹介したい原理があります。
分離再結合の原理」と呼ばれている手法です。 創造性を高める決め手と言われて、有名な考え方です。
詳細は割愛させて頂きますが、概要を説明します。

 空高く上の方から地上の企業群を眺めて見ると、それぞれ自立し、バラバラに存在して、分離の状態であります。それぞれが強みや弱み、長所や欠点を保有しながら各社営みをしています。それら各社の強みと強みを結び付けると、より創造性が発揮されるとの考え方です。強みで弱みを補えるとの考え方もあるでしょう。
 
 要はバラバラに分離されている要素や機能を、お互いが適合するように、また依存できるように、再結合させれば、創造性を高められ、より成長できるとの原理であります
 
 どうか、この原理を経営実務に応用活用され、現状打破されんことを期待するものであります。
おそらく、この原理を応用した事例が今後、沢山でてくるものと思っています。

 最後に、実際に実現するとなると種々の課題を解決する必要がありますが、大事なポイントを一つだけ挙げます。企業同士が同業種・異業種にこだわらず、ネットワークを形成し、リンクしてつながりを持つことが重要であるといえます。

 そして、人間関係やコミュニケーションを深め、相互に相手を充分に理解することが、最低条件として考えられます。待っていても一歩も進みません。積極的にネットワーク作にチャレンジしましょう。ヒントがきっと見つかります。

〔補足〕

本日のテーマのネットワーク作りで何か創造性を発揮して頂きたいと存じます。(YMCグループのホームページ http://ymc-g.com/bl-net.html をご参照ください )
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/02/22(Mon)

(No.42)  大きくても倒産し、小さくても発展するのが経営

 規模が大きくても倒産し、規模が小さくても発展するのが経営であります。
今回のJALは、その代表例と言えるでしょう。

 ところが、中小企業の経営者の中には、会社の規模が小さいから成長は難しいとか、うちは製造業だから、建設業だから、卸売業だから、小売業だから、サービス業だから・・・・と、自社の規模の大きさや、自社の属する業種・業界の経営環境の悪化を、ただただ嘆いてばかりおられます。

  本質を見ずに、表面のみを見て、ああだこうだと嘆かれています。

 まず最初に、規模が大きいか小さいかで会社や企業を区別するのは、学生さん達が就職先を探す時の見方・考え方であり、固定観念として“大きいことは良いことだ”、“大きければ将来安泰だ”、“寄らば大樹の陰”という物差しで判断するからであります。

  一社を構える社長が、その様な考え方や見識では全くおぼつかない限りであります。
現在、一流と呼ばれ規模も体質も堅固な企業でも、数十年さかのぼれば、創業時は零細企業からスタートし、中小・中堅・大企業へと成長過程を履(ふ)み伸びてきているものです。

 一足飛びに成長した所は一社もありません。松下(現パナソニック)でも、約90年の時が経過しています。 中には急成長中の企業もあるかも知れませんが、“急成長イコール急降下”との鉄則もあり、永続を保障されている訳でもありません。

 また、たまたま“時流”に乗り、ブームに押されて上昇中の企業もあるでしょうが、時流というのは、一過性の現象であり、必ず循環するものですから、時流が止んだり、去ったりすれば衰退していきます。

 時流に乗って、成長したいと思われる経営者が多く、仕方のないことですが、“時流に乗った企業は時流と共に滅びる”とも言われています。 たまたま、時の流行に偶然に出会っただけなのです。

 次に、うちはメーカー・製造業だからとか、小売だからと業種で区別する見方もあると申しましたが、物を造るか(内作と外作の二通りある)、又は仕入れるかの相違だけで、良い品質の物を顧客に提供しなければならない事に何等変わりはありません。

 何も業種という、物差しで、わざわざ分類したり、区別して考える必要はないということです。
要は規模の大小や業種で区別したりすることは、経営の本質から見ると重要ではない事を理解して頂ければ良いのです。

 社長業とは事業を経営という視点から、売上を伸ばし、利益を増大し、繁栄させるためには、どう将来を考え、将来自社をどんな姿にしたいのかを描き、どういう手を打てば実現できるのかの方法を考え抜き、一心不乱に取り組むことなのです。
 
 経営思想(人間学)経営技術(経営学)の両面を探求していけば、良いのです。
例え、経営環境がどうであれ、社長が意図する力強い経営を推進して頂きたいと存じます。

 最後に、本質的には不景気で倒産した会社は一社もありません。 環境変化に対応出来なかったから、倒産するのです。
企業は環境適応業である”とはよく言ったものです。

 要は、倒産の原因は、外部にあるのではなく、全て内部にあるという事です。

感奮興起を期待致します。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/02/27(Sat)

(No.43) 人脈は量の多さではなく、質の高さを求めよ

 自分の器・力量とレベルを高め、向上させる人脈を創りましょう。

  人間は、どんな人でも友人や知人を持っています。人脈と呼ばれます。
まして、経営者となれば、得意様・お客様・仕入購入業者などのステークホルダーや同業者や組合関係者など一般の人々より数倍近い数の人との関係を持ち、人間関係を築いて生活を営んでいるものです。

 経営者の人脈リストアップをしてみると結構多いものであり、ただ関係が深いか浅いか、ただ知っているだけで、ゆっくり話し込んだ事がなかったり、ただなんとなく挨拶のみの関係で、どんな人柄なのかふれたこともない人とか、今まで意識すらしたことがない人などと、リストアップしてみるとわかるものです。

 経営者は、いつも受注や売上や販売などを意識する為、お金に結びつく人、つまり損得に関する人達とのコミュニケーションが多くなり、時間を掛けますが、反対にあまりお金に関連が少ない人となると、どうも意識が働かずに無視したり、重視せずに人間関係が深まって行かないのが多いようです。

 人間関係が少しでも深まりますと年賀状をしたため、相互に賀状を交換し、長い間、年に一度の賀状の文通をするようになります。

 顧客や業者に賀状を出すのはビジネスでのつながりの人々に儀式として礼儀として出すのであり、心があまり入ってないのが一般的でしょう。(そうではないと反論も聞こえそうですがお許し下さい。)
人間関係が切れたら困るので、慣例に従って出すのでしょう。これだけでは本来の意味の人間関係はちっとも深まりません。

 本来の人間関係を深め、良好な人間関係を維持し、人脈を増やすには賀状以外でも、日頃の言動が大切になります。
縁を知って活かさず”の人が多いようです。

  本題に戻りますが、営業面で考えますと人脈は多いに越したことはありませんが、経営的に考えますと、人脈を広げるという視点よりもその質を変える、その質を上げるという視点の方が大事であります。

 長い間、経営が低迷しスランプが続いている時などは、思い切って人間関係を変えてみることも脱出の一つの方法であります。要は“量より質”の方が大切という点です

 いくら人脈が多くても質が伴わなければ、ただの仲間に過ぎないと思われます
「質」とは、その付き合いによって、自分の視野が広がり思考や発想が豊かになるかどうか、それらによって経営能力が高まるか向上するかどうかの一点で考えるべきだと思います。

  最後に結論として、経営者にとって言えることは、いつも同じレベル同じ仲間との付き合いでは、経営の質的向上はなかなか図れないということです。

 自分よりレベルの高い人達との交流を通して自分の力量とレベルを高めていく必要があると思われます。

 私が常々、古人でも良いから私淑する人物を持ちなさい、親炙する人物を持ちなさいというのも、そのことに通じると思います。

 吉田松陰も「徳を成し材(才能)を達するには師恩友益多いに居(い)る。君子(社長・トップ・リーダー)交遊を慎む」(士規七則より)と同じことを教えています。 ご注意を!!(経営コラムNo31参照)
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/04/03(Sat)

(No.48) 不況をいかに克服するか

不況はチャンスである」と考えることです。
一般的なことわざで「苦労は買ってでもせよ」と言いますが、不況とはその苦労がお金で買わなくても手に入れた状態であり、求めずして目の前にある時です。 一面ラッキーな面でもあるのです。

 不況に直面して右往左往して経営者仲間で酒やビールを飲みながら、困った困った、今後どうしようどうしようかと悩んでいるとか、先が全く見えないとかの悲観的な話題で終始したり、誰のせいだ、何のせいだと愚痴のこぼし合いをしていませんか?

 そうではなくて、「この不況こそ会社の体質改善や発展へのチャンス到来なんだ」と考えることであります。

 一般的に想像しますと、消極的で悲観的発想になりがちですが、こういう時こそ積極的で前向きの姿勢に転じるこであります。 後向きに考えて成功した人はいません。前向きが正しいのです

 以前に「思考の四原則」で述べた通りであります。(経営コラム№22参照してください
思考方法を変えるだけで気持ちも気分も変わり、意思決定する結論が異なってくるものです。
その結果や成果も大いに異なるものになっていくのです。きっと新しい道も開けてくるものと思われます。ただ嘆いている社長とは雲泥の差が生じていきます。

 この広い世界の中で私だけが、又私達の会社だけが辛いのではありません。みんな多かれ少なかれ影響を受けているものです。

 経済環境の変化は公平そのものなのです。21世紀に入り時代の潮流に大きな変化が生じているのです。世紀をまたぐその変化の谷間に居るのだとお考え下さい。

 改めて原点に返り基本に戻り、理念や志に照らしてみて今後の進むべき道を見定めて下さい。どんなプロでもスランプに陥れば基本に立ち返ると言われます。

 大手で一流と呼ばれている大企業でさえ原点に返り経営体質を総点検し、将来の進むべき方向や戦略再構築を余儀なくされているのです。船と同じで図体が大きいからこそ小回りがきかず簡単に方向転換ができずに途方にくれている大企業が多い様です。

 中小企業の優位性である小回り武器にする事も可能なのです。強みをもっと伸ばそうとする考えは常識的でありますが、ただ注意して頂きたいのは、これまでの強みであった点が環境が大変化している時には、将来も強みであり続ける保障がないという事です。

 競争の世界では、弱みが強みに急に変わることはあまり例がありませんが、今までの強みが将来も続き会社は安泰であるという考えには疑問符が付きますから充分に検討され、慎重に進むべき道や政策立案を熟慮される事を望みます。

 強み弱みを徹底的に分析され、冷静な気持ちで現状を正確に認識し自社を評価し、自社の実力・経営力を正しくつかんで下さい。甘く評価すると誤った評価になり、過大評価になり将来破綻を招くことだって考えられます。

 ある面不況期は非常時でもあり、危機感や緊張感も組織には走っていますので、一体感をかもし出し統率はやり易いと考えられます。ただ過去の経験則だけでものを考え行動しても、うまく行かないものです。従来、当然のこととされていた習慣や商売経営の仕方なども徹底的に見直して下さい。

 具体的には、仕入先、外注委託先、顧客ターゲット、取扱い商品・サービス、販売経路と方法、職制や組織、責任と権限の見直し、基本的な就業規則の見直し、営業マンの意識の改善、行動活動の見直し、管理職の管理活動の見直し、ITの活用度合の見直し、時間活用の見直し、会議体系のチェック等々、全て再検討をゼロから実施してみて下さい。

 順風が吹き、順調で順境の時には、なかなか変革はやりにくいものです。そういう点でもピンチの時は大チャンスなのです。あらゆる領域での改善や改革はやり易いものです。どうか断行してみて下さい。きっと先々効果が現われてきます。

 終りのない不況はないのです。そのうちに好況が少しずつ見えてくると思われます。時期は断定できませんが・・・・?

 その時には断行の効果や断行して良かったと思われることが必ず出て来るものと確信しています。心の使い方と考え方一つなんです。(経営コラム№4と関連)

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/05/08(Sat)

(No.53) 社長の座を譲る人と譲られる人の心構えについて

 世代交代の時期には、どこの会社でも多かれ少なかれ各種の問題が発生します。何事もなくうまく行くことは本当に少ない様です。
 時によっては、大半の社員が会社を辞めてしまうことだってあります。世代交代には、そうした危険性もあるのです。

 譲る側と譲られる側の両面から考察します。

譲る側の注意事項について-

 譲ったからには、全てを任せることが大切です。譲ったからには、一切口を出さないことです。名目上は役員(会長・相談役)で残られるにしても、取締役会(役員会)には出席しないことです。

 前社長(現会長)が出席されれば、どうしても前社長の顔を全員が見ます。周りの役員が前社長と現社長の顔色を見て、どちらの言うことを聞いたら良いのかと迷ってしまいます。これが会社にとっては一番危険なことであります。結局自分達の都合の良い方の意見を聞くようになります。その結果、思いもよらないことも沢山起こるのです。

 そうならないためには、譲る側は譲られる側に、はっきりとその危険性を説明して、一線をきちっと引くことを譲られる側に話をしてから後を引き継ぐという形にすることが、重要な点だと考えます。

 譲るからには潔く譲ることです。それは譲られる側からも「譲るからには、きちっと一線を引いてもらいたいです」とお願いすべきだと思います。「それが出来ないのなら、現状のままやって下さい」とお話しすべきだと思います。

 一般的な世代交代のケースとして2つ考えられます。

 一つ目は、譲る側(前社長)は、いつまでも背後で操るようなことはすべきでないと思われる方々で一線を最初から引く人。
 二つ目は、譲っても暫くの間は、新社長の力量や経験不足から、前社長も不安な状態に陥り、ついつい余計な口出しが多くなり、権限委譲のタイミングを逃がしてしまうケースです。

 新社長もその方が気楽であるため、前社長の院政のもとで名前だけの新社長を演じることになりがちです。そうなると、新社長は前社長の「操り人形」になり、本来、仕事を通して付くべき力も付かず、新社長としてのリーダーシップが発揮できずに悪循環に陥るケースが考えられます。

 どちらを選択されるかは、譲る側の本人の「経営観」「人間観」「人生観」へ委ねるしかないと思います。

譲られる側の心構えについて-
 譲られる側も今まで幹部としてやって来た訳ですが、社長になると責任の重さが今までと比べようもない程重たくなります。
 先代が社長の時は、「ああして欲しい」「こうして欲しい」と望み、「どうしてこんなことが分かってもらえないのか」と悩んだりしますが、今後すべてが自分の双肩にかかってくると、今まで自分が言っていたことを今度は部下から言われる様になります。立場が全く逆転するのです。
 
 その時にどうすれば良いのかと言いますと、まず足元から、下座行のすすめ(当コラム№5参照)を実践なさって下さい。
自分が会社の仕事の一番上の部分を引き受けると同時に、一番下の部分(下座)を引き受けて下さい。真ん中の部分は幹部に委ねて任せて下さい。この様な考え方で引き受けて頂きたいのです。

 「俺はトップだから」と大言壮語してはいけません。まず足元の簡単なこと(ゴミ箱の掃除、流し場の片付け、雑巾でテーブル拭き等)でも良いですから実践してみて下さい。
 
 きっと、自分自身も周りも良い方向に変わって行きます。それが出来て初めて社長の仕事が待っているのです。
 「社長である前に一人の人間である」ことを、いつまでも忘れないことが重要なのです。
 
 「商い(仕事)の中に行があるのではなく、行の中に商い(仕事)がある」のです。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/09/18(Sat)

(No.72) 倒産に至る根本の原因は一体何なのか? (1/2)

 経営を体験しますと知識や知恵もつき、才覚も芽生えていきます。時間が経てば経営の怖さも体験します。怖さを知れば謙虚さが身についていきます。謙虚になれば人間としての器量(知識技術で才のこと)と度量(人間性や心の広さで徳のこと)がついていきます。この人間的度量で経営を行なって下さい。
 
 事業や会社経営とは、こんなにも奥が深い深いものであります。知識技術才能だけでは決してうまくは出来ないものです。それらは、人より少々劣っていても大丈夫であります。テクニックや策を弄するだけでは、永続や長期的繁栄は無理であります。経営は手品ではありません。マジックの様にはいきません。

 経営で一番怖いのは今回のテーマである倒産です。直接的には、不渡りや資金ショートで倒産が発生します。が、ずっと以前から兆候・予兆の信号が何回も何回も点滅します。皆さん成功する経営をして頂きたいですが、その前に失敗しない経営をつかんで下さい。その為には、倒産を研究し他人の失敗や過ちに学び、現実の経営に活かすことが近道なのです。

 ①まず倒産が芽生える時期やプロセスについて考えてみます。ほとんどの事例で言えることは、「順調の時に失敗の種を蒔いている」と同時に「自分の落とし穴を、社長は、自ら掘っている」また、社長が自分で本当の自分が見えなくなり、「裸の王様」になっていくと危ないです。いつかは倒産が待っています。

 ②次に、倒産の根本的原因について考えてみます。一番本質の原因は、社長の人間性である“傲慢さ”(おごり高ぶり、人を侮り、人の意見を聞かないこと)と、経営能力に対する“自信過剰”です。「事業の大病は、ただただ、これ“傲”の一文字なり」(王陽明、伝習録より)との戒めの言葉もあります。古今東西を問わず、破れた者の全ての原因は傲病であります。歴史に学びましょう。
  
 中小企業では、経営の良否は、95%ほとんど社長一人で決まります。経営の本質と根本は、社長の人柄と社長の人間性であります。知識・技術・才能より重要な要素です。経営の体質の6項目(当コラム№59参照)も重要な要素ではありますが、人間性のその次に重要な2番目の要素とお考え下さい。

 ③番目に、倒産の結果と教訓について考えてみましょう。会社は倒産破綻します。従業員は解雇・失業・離散します。その他多くの関係先に、多大な迷惑をかけてしまいます。罪をつくります。喜ぶ人は誰一人としていません。
 
 「亢龍(降り龍で社長のこと)悔い有りです」(易経)。泣いても後悔してもすでに手遅れです。「夏にいて冬を忘れるな。存して亡ぶるを忘れず。順境にあって逆を思え」と古典は教えています。どんなに順調であっても絶対に謙虚さを忘れてはならないとの教訓を残してくれています。

 ④番目に、倒産の回避策と予防について考えてみましょう。持つべきは、社内社外の参謀や師匠です。また、「社長が人間観を確立することと、天地自然の理法や哲理を把握すること」が、基本中の基本であり、社長にとって最も重要な点になります。その為には、聖賢の書などに私淑(秘かに学ぶこと)するか、自分と縁があり、師と仰げる人に親炙(親しく接することで感化を受けること)することです。
 
 「どこまでも、まず人間をつくれ。それから後が経営であり事業である」(中村天風氏)との箴言(教訓戒めとなる言葉)もあります。

 経営者として「経営学」を身につけるだけでは不十分で、人間としての「人間学」を学び、人格と身心を磨くことが重要なのです。「人間学」と「経営学」は車の両輪(当コラム№26参照)で、どちらも大切で優劣はつけがたい関係であります。

(次回に続きます)
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/09/25(Sat)

(No.73) 倒産に至る根本の原因は一体何なのか? (2/2)

 ⑤番目に、社長の今後の経営姿勢と経営観について考えてみましょう。

 「経営の基礎に“人間の道”があってこそ盤石である」(中国古典「大学」より)とあります。これは経営者としての特別な生き方があるのではなく、経営者である前に人間であることを決して忘れてはいけないと言っているのです。一人の人間として確立していないとだめですよと言っているのです。
 
 そもそも社長やリーダーの位置におられる方は人間として立派でないと、人や部下はついてこないものです。「面従腹背」か?「心服随従」か?この二つは、顔で従ったふりをして腹では背いた心を持っているか、心の底から尊敬して従っているか、を意味する熟語です。当然ですが、社長やリーダーの方は、尊敬され、信頼される人間づくりが重要でしょう

 一般的に現代人の多くは、世の中の変化のスピードや社会の複雑化に惑わされ、過激な刺激や情報にただ反応しているだけで、自分というものを見失っている様に思われます。

 「目先のみ、自分のみ、損得のみ」の人間の物差し3拍子が中心で生活しています。これを続けますといつかは行き詰まりが露呈していきます。また、経営判断の物差しも、この3拍子が中心となっているものが少なくありません。
 
 今後は、自分というものを深く深く掘り下げて根を深くすることが肝腎であります。その結果、自然に上に上に伸びていくことができます。目に見えない根を養うことなのです。「人間学」の中に「経営学」は含まれています。また、「人間力」の中に「経営力」や「仕事力」も含まれていますから、「人間力」を高めると「経営力」や「仕事力」も自然に力をつけていけるのです。自然の樹木の成長と何ら変わりはありません。同じことなのです。人間も宇宙天地自然の一構成物で本質は同一のものなのです。

 天地自然の理法(真理)に従って生きなければなりません。この理法に反したり、無視した言動では悩んだり失敗したりする様になっているのです。真理に反すればいつか必ず行き詰まり滅びるのです。(当コラムNo.13・No.15参照)このことが④で述べた「天地自然の理法や哲理を把握する」ことの意味であります。

 最後⑥番目に、私の本業を通しての反省をまとめてみます。

 私も上に上に伸びよう伸びようと、知識・技術を身につけるために努力して参りました。本来、私達には業績面の早期伸展をクライアントから望まれるために、仕方のない面もありました。が、経営コンサルタントの業歴30年を通して初めて経営の本質に気づくことができました。
 
 「経営学」の指導だけでは、知識・技術・テクニックに偏ってしまい、これらの要素だけでは長期的視点で眺めればうまく行かない、不足するのだと気づきを与えられました。私も若かったからでしょうが、一所懸命、指導業務に励み、経営会議・役員会議に参画し、中期経営計画を討議しながら経営戦略をおり込み、立案し、計画通りに実行がなされているのかをレビューし、幹部をフォローし、その結果、各社の年商も20億、30億、50億、70億、100億とそれぞれ、ある程度の規模までは伸長していきました。その過程で喜びも嬉しさもまた、生き甲斐、やり甲斐も向上し各社のクライアント様と一体になって喜びを感じて来たものであります。

 しかしながら、過去を振り返って見ますと、やっぱり基本の部である「人間学」を基礎に据えた指導をしないと企業は永続的な成長が難しいのが悟れました。 時代背景や環境が激変しているのも、影響してるとは思いますが・・・・。私がプロとして指導しなかったのではなくて、私の力量不足のために「人間学」領域の深い指導が出来なかったのであります。

 要は、私自身が「経営学」を懸命に学び、「経営学」に重心を置きすぎて努力不足の結果、人間ができていなかったために、「人間学」領域の指導ができなかったのであります。今思えば反省することばかりであります。

 過去を振り返れば私は、20年ぐらい前から古典に興味を持ち、読書を続けていたのが効を奏したのでしょうか?人生の体験を重ねて還暦を過ぎてから、やっと人間とは?人生とは?経営とは?事業とは?永続とは?などが、少し分かってまいりました。

 まだまだ修養中の身で半人前の人間ですが、今の指導スタイルは「経営学」より「人間学」に重心を置いたスタイルに変化致しております。その理由は前述のごとく「人間力」を高めれば、自然に「経営力」や「仕事力」も身につき業績も向上するのを実感として感じているからであります。いつから切り替えたのかとのご質問には答えにくいものですが、自分自身の心や意識の中では信念まで高まった指導スタイルであります。

 大切なことは、経営か人間かの一方に偏らないバランス感覚ということでしょう

 倒産というテーマで書きすすめ、私自身の恥をさらす結果になり申し訳なく思います。社長様方に長期的視点に立って、尊大とは存じましたが、絶対に倒産を回避して頂きたいとの一念で、ご提言申し上げた次第であります。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/10/09(Sat)

(No.75) 21世紀型の経営手法について (1/2)

 2008年秋のリーマンショック以来、2年が経過し世界的に影響が広がり、環境激変の結果、従来の経営手法では、もはや対応が難しい時代に入ったような感を深めています。 では今後どの様な経営の手法や考え方で臨むべきなのかを要点を絞りながら考えてみたいと思います。

 まず、①世界標準(グローバルスタンダード)が基準になっていきます。経営指標を守る経営が望まれる時代になり、ただ何となくや、ただ偶然にこうなったの経営では危険が大きすぎます。

 ②業の評価基準は?総資本利益率(ROA)をいかに上げるかが問われます。もっと厳密に言いますと、償却前税引後総資本利益率(CROA)が問われます。

 経営は「額」ではなく、「率」で見ることが大事です。私の体験で申し上げますと、売上規模が数十億とか百億近くに成長しますと、額の大きさに翻弄され、額が増えたから良しとする風潮になるものです。よって「率」で押さえておけば、桁が増えてもジャッジ可能になるのです。

 次に、③経営の基準は?流動資産や固定資産を使って、どれだけの利益を上げたのか?が問われます。流動資産や固定資産は、所有することが目的ではなく、売上や利益を獲得する手段と考えて下さい。所有から使用利用への変化です
 
 いかに少ない資産を使って、どれだけ大きな利益を上げたのか?が問われる時代になりました。少額資産で大きな利益主義の概念が大切です。一昔前までは、大きい資産を所有することが、ステイタスシンボルでありましたが、経営手法がまるっきり変わってきたのです。
 
 先程の総資本利益率(ROA)は=売上高利益率×総資産回転率の積になります。(参考目標値10%=5%×2回転) デフレ時代には、売上高を伸ばすより、資産を削って回転を上げた方が簡単であります回転主義経営といいます。いかに回転を上げるかが世界共通の経営課題でありテーマになりました。
 
 今期や来期に、どうやって儲けるか?ではなく、いかにB/S(貸借対照表)を儲かる体質に転換するか?がポイントになります。今後は、P/L(損益計算書)よりB/Sに、より関心を示して下さい。1年間のP/Lより、創業以来、蓄積された、資産・負債にこそ問題点が隠されています

 回転主義経営」を実践すれば、結果として、「キャッシュフロー経営」が実現できます。一石二鳥の経営です。「キャッシュフロー経営」をすることが、企業を継続的に成長発展させる条件となります。

 ④人事制度は自社の必要人材は?量と質の両面から研究して下さい。できれば、少数精鋭高賃金体制を目指して下さい。従業員の量だけが多いのは、自慢にならない時代に変化しました。人事・組織とは固定的なものではなく、経営戦略を実現するための手段でありますから、戦略に応じて量と質を考慮して人事計画を進めて下さい。
 
 人事とは、中期経営計画に沿って人事計画立案、募集採用活動、面接、適性検査、採用、配置、教育訓練、動機付けシステムの整備などとステップと手順があります。一人の人間が20歳前後から60歳近くまで約40数年の間に関する問題を扱う領域ですから、経営では、一番難度の高いテーマです。

 年功序列や終身雇用の制度も時代と共に、変化してきました。自社にとって最適な人事制度とはどんな制度なのかを個別企業毎に考えなくてはいけない時代に突入しています。簡単に欧米流をまねしたり、他社の例をそっくり参考にして導入したりしますと失敗する可能性が高いですから、自社独自の個性あるシステムや制度を構築なさって下さい。

 時間をかけてじっくり研究なさり、最高でなくても最適な制度を確立なさって下さい。 中小企業においては、受注や売上や利益や、商品の改良、サービスの改善や、財務面・資金繰りなどのテーマばかり追いかけて、人事管理の領域はどうも関心が薄いようで、あまり勉強や研究の時間も割かず、力が注がれてない領域の様な気がします。軽視されてる様な気もします。

 本来は一番大切な領域で、時間を大いにかけて研究すべきテーマなんですが、営業面や財務面などに重心がかかり過ぎた結果、ほとんど社長の頭の中でその都度、考えたり決定したりの思い付きの人事が横行しているようです。

 「企業は人なり」と言われ、誰でもご存知な言葉ですが、現実は何も改良改善されず、その都度、その場限りで処理されているのが現実ではないのかなぁと感じております。
 
 人事制度とは、将来に向けて自社にふさわしい人材を採り、いかに育て、いかに価値ある人財に育てていくのか、また本人にとっても企業にとっても幸せな方法は何なのか?の重大なテーマであります。

 他社の参考になるやり方は沢山ありますので、それらを、ヒントになさり、自社に応用して我社にとって最適な人事制度はどういうものなのかを考え構築されるのが大切だと思われます。

 (次回に続きます)
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/10/16(Sat)

(No.76) 21世紀型の経営手法について (2/2)

 ⑤給与体系は④の人事制度と関連するテーマです。動機付けシステムの整備ということを書きましたが、そのシステムの中の一つになります。年功序列型の給与体系は、徐々に崩れつつあります。徹底した能力主義・成果主義・分配主義を研究して下さい。人物評価から、達成度評価に変わりつつあります。保有能力から発揮能力へと評価が変化しました。
 
 ただ注意して頂きたいのは、過度の成果主義に走り導入した結果、弊害が発生したために反省が起こり見直しされつつあります。やはり欧米主義を尊重し、そっくり真似すると日本人の風土や国民性に合わないのがやっと分かった企業が続出したのです。当然の結末であります。

 ⑥会社組織の編み方は単純でフラット(平坦)が良いです。トップから市場の接点まで、いかに階層を少なくするかの視点が大切です。階層を多くすればするほど、意思決定や対応が遅くなり、ハイスピード経営から遠ざかっていきます。中小企業でもフラットが主流になりつつあります。

 ⑦意思決定のスタイルはワンマン経営は弱いですチーム経営を導入することを薦めます。社外スタッフでも良いです。今後は社内社外の壁をなくす柔軟な発想が求められます。リーダーシップとパートナーシップがキーワードになるでしょう。伸びる企業には必ずブレーンがいるものです。 最終の判断と決定は社長です。当然、実行は部下になります。

 ⑧社長業の最低必須の条件は?中小企業の社長は、「計数」と「戦略」に強くなければなりません。絶対条件になっていきます。

 経営というものは、不確定で見えない要素の連続です。しかし、不確定要素の確定化作業が計数管理です。「数字に弱い者は経営をしてはならない。弱いなら時間をかけて力を付けよ」が私の持論です。社内に、最高財務責任者(CFO)がいたら話は別です。いないなら、最低外部スタッフとして活用しましょう。経営センスのあるCFOでないとダメです。最高経営責任者(CEO)とCFOのコンビが理想です。会計税理士事務所に任せきりはいけません。

 ⑨戦略と財務のバランスは?いかに優れた「経営戦略」を保有していても、「盤石な財務体質」を築いてないと、戦略の実現は非常に難しいです。この二つは、車の両輪と同じで、どちらが欠けてもうまくいかないものです。③で述べたように回転主義経営」と「キャッシュフロー経営」実践した結果、盤石な財務体質を構築することが可能であります。

 ⑩ラインとスタッフの関係は?最後に、21世紀型経営手法では、「クリエイティブスタッフ」のいない組織では、経営体質が弱くて成長発展は、決して望めないと考えて下さい。「クリエイティブスタッフ」とは、戦略の立案、成長の方向性の検討、財務(経理や会計とは異なります)、企画、マーケティング、ITシステム活用技術等、長期的視点で稼ぐことや成長を考える組織です

 「中小企業だから必要ないさ」などと考えていると将来、何が生じるか分からない時代に突入しています。成長も発展も望めなくなっていきます。特に地元の中小企業は、外から見てますと遅れている印象が強いです。

 社長の一存で、いか様にも変化、革新、改革は可能であります。今やっておられる仕事全般を経営手法というテーマで、足元を振り返られてはいかがでしょうか。今が、絶妙のタイミングで、チャンス到来だとお考えください。頭で考えているだけでは、何も変化しませんし、前へ一歩も進みません。実行あるのみです。ご参考に。

 [ 補足 ] テーマの振り返り 10項目

 ①世界標準が基準になる
 ②企業の評価基準は?
 ③経営の基準は?
 ④人事制度は?自社の必要人材は?
 ⑤給与体系は?
 ⑥会社組織の編み方は?
 ⑦意思決定のスタイルは?
 ⑧社長業の最低必須の条件は?
 ⑨戦略と財務のバランスは?
 ⑩ラインとスタッフの関係は?
 
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2010/10/30(Sat)

(No.78) 社長として断固なすべき10の仕事 (1/3)

 社長がやるべき仕事とは、一体何がどれくらいあるのでしょうか?考えてリストアップすると数えきれないくらいの仕事があり、自分でも驚かれる程多いのに気付かれると思います。
 
 また社長一人で出来ることの限界もあります。確かに激務であります。一人で激務を続けられて生身の体が何年持つのであろうか?と考えられてる方も多いのではないでしょうか。(中には暇を持て余した方もおられるでしょうが・・・・)
 
 社長業を簡単にまとめますと、判断業務と意思決定業務が中心です。それらを周りの人々に、“言葉で伝え理解させる”仕事が殆どであります。また、相手の“心を読む”のが重要な仕事であります。
 
 今回は沢山の仕事の中から、優先順位の高いものから10項目を選び考えてみたいと思います。果たしてどれだけ実行できているのか日頃の社長業を振り返りながら活読して下さい。一つずつ進めていきます。

① “経営理念を決め”、企業に命を吹き込むことです。

  理念なき企業は、長期に発展はしないものです。歴史が実証済みでもあります。「言うは易く行うは難し」。経営に目覚めていない状態では、「経営理念」はそう簡単には作れるものではありません。何のために経営しているのか?を常に自問自答することが必要です。
 
 経営哲学(自分自身の経験などから築き上げた人間観や人生観や使命観や経営観のこと)が確立して初めて、理念が固まっていくのです。理念が確立して初めて、内部の人づくり、外部の人脈づくりが可能になり、組織の拡大、事業の発展もできていくのです。
 
 何より、誰からも理解され、納得される理念なら関係する方々が進んで企業を応援してくれるようになります。よって“経営理念は経営の根幹である”と知ることです。
 
 強者や勝者ほど、誰もが納得する哲学を持っています。一方、弱者や敗者ほど、その様な哲学はなく、ただあるのは商品があるのみです。また、目先のこと、枝葉末節、競争のノウハウ、販売や受注のテクニックなどが好きであり、欲しがるものであります。順番をはき違えている経営者、本と末がわかっていない経営者が非常に多い様です。心したいものであります。

次に、② “「経営戦略」の策定”です。

 経営の長期展望と将来進むべき方向を決める仕事です。
 「経営構造改善計画」の策定です。単年度の計画のみでは無理であります。5年程度の計画が必要です。経営とは、金儲けでも何でもなく、将来のあるべき姿を描き、どうすれば実現できるのかという方法を考え抜き、取り組むことです。この点がわからない社長が多い様です。詳細は当経営コラム№56~59(経営戦略編)をご参照下さい。

 目標がはっきりすると燃える原動力になります。大きな目標であればあるほど大きく燃えることができます。
 大きな目標、企てを持っている経営者に大きな企業が生まれ、小さな目標、企て、ビジョンしか持たない人はいつまでたっても小企業のままであります。
 
 大事なことは目標を明確にすることで、その難易度はほとんど関係ないとお考え下さい。「心に鮮明に描く目標は、何事も実現する」という信念の大事さは、今や一般的な考えとなり成功者がほとんど口にする言葉であります。

③ “「適正利益」を確保する”こと。

 絶対赤字を出さない経営をすることです。「盤石な財務体質」を作ることです。財務体質は1年や2年で一気に改善するのは難しいのです。時間をかけて毎期毎期、地道に利益を積み上げて下さい。数年後には自分でも驚かれるほどの体質が実現できます。
 
 車のハンドルには遊びがあるからこそ、安全運転ができるのであり、それと同じく経営にもゆとりや余裕がないと安全経営ができないからです。
 
 いかに「戦略」が優秀でも「財務」が弱体なら、「戦略」の実現は不可能であります。
利益とは、企業目的を遂行するための将来の必要経費であります。利益の出ない企業は罪悪であるとも言われます。赤字とは、収益と、費用のバランスが崩れた結果であります。

(次回に続きます)
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
Home Home | Top Top