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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2009/09/05(Sat)

(No.18) 人間は哲学の泥棒にならないといけない (孔子と安岡正篤)

  『孔子は述べて作らず』(述而第七)の有名な語句を紹介します。
孔子は古人・聖賢の残した教えを述べて伝えるだけで、自分自身で新しい説を作っている訳ではありませんと言っています。
 
 私も当コラムを毎週執筆していますが、多くの先達の話や古典の中から深く感銘を受けたことを形にしてお伝しているだけであります。

  また、『子曰く我は生まれながらにして之を知る者にあらず。古(いにしえ:聖賢の書)を好み、敏にして以て之を求めたる者なり』と語っています。

 自分は努力もせずに色んな知識に通じているのではない。聖賢の書を絶えず吸収しようと努力したから通じて行ったんだと。生まれつき知っていたのではない。自分が苦境を体験して苦しかったから、乗り越えるため何かを学ぼう学ぼうと求めていたから身についていったんだと言っています。

 続けて孔子は、『敏なれば則(すなわ)ち功(こう)あり』(陽貨第十七)とも言っています。つまり、敏の人は必ず成果が表れてくると言っています。言葉・書物・機会・人との出会いなど『自分を向上させる全てに敏であれ』と教えています。『敏にしてかつ求める』事がキーポイントなんですね。

 経営に置き換えて考えると、『明確なビジョンや理念あるいは目的があり、組織として求め、強烈な達成意欲がある』状態と言えるでしょう。このような状態では、不思議に必要な情報が集まり、価値ある出会いが起こることを、私たちは経験しています。

  孔子から転じて、私淑する安岡正篤氏は、『人間は哲学の泥棒にならないといけない』と言われました。

 他人の文章や言葉を自分の骨髄にして自分のものとする。自分の信念にまで高めて行く、そして自分の人間性を一歩ずつ高めて行く、これが学ぶ真の姿勢であり多いに実践・活学せよと教えておられます。

 哲学の泥棒は相手に損害を与えませんから、恥ずかしいことではないとも師は言われています。それ以来、私は、安岡先生や聖人賢人の哲学を泥棒させて頂き実践で活学させて頂いています。

  二人の師は表現は違っても同じ事を教えておられます。『敏にしてかつ求める』このような経営者が増えることを私たちは望んでいます。

(参考) 哲学とは自分自身の経験などから築きあげた人生観や世界観のこと。

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2009/09/12(Sat)

(No.19) 教育予算と人の採用について

-ある社長との対話から-
私:   売上が減ったからと言って、教育予算を削る会社が増えていますが、御社はいかがでしょうか?
社長:   教育は優先順位が高いので(どの会社も共通だと思いますが)将来を展望したら削らないほうが良いと思います。勿論、無駄な費用やコストはカット致します。少々利益が減っても重要度が高い“投資”と考えていますから。
(感想) (“企業は人なり”、人づくりの重要性が理解されていると感じますネ。)


私:  売上が減少したから人を採用するのをストップする会社がありますが・・・
社長:   営業メンバーは、成果に拘わらず採用し続けます。我社は販売業です。そうしなければ来年以降勝負ができませんし、営業体質改善の為必要なんです。
  その代わり役員報酬や賞与は、前年に比べて押さえたりカットしたりして、しのいで行きます。
  目先で短期のみを追っかけた経営はもううんざりですから。従来と違った発想で経営しています。
(感想) (将来の展望・姿が明確。営業構造の強化の重要性が理解されています。)


私:  なかなか経営の本と末を理解した決定ですね。重要度や優先順位のランク付けが整理され成行きでなく計画的経営でチャレンジされていますね。
社長:   中期経営計画の必要性を痛感したおかげで、数年前に策定したからです。
私:  また、普通一般の社長と比べて、積極的で前向きな気持ちが感じられ将来に期待が持てていいですね。先が楽しみですね。


[教訓]   『今日の収益は過去の意思決定の遺産である』(P.F.ドラッカー)
 
逆に読むと『将来の収益は今日の意思決定で決定される』

 『今日の意思決定を間違えば、将来だって保証はない』となります。
さて、あなたの会社はいかがでしょうか?


[補足]   経営には様々な因果関係(原因と結果の関係)があります。

上の会話の因果関係は、
  ① (原因)教育予算の確保    → (結果)社員の能力向上
  ② (原因)営業メンバーの採用  → (結果)営業体質改善      となります。

 また、それぞれの結果が原因となり収益の向上という結果をもたらすことでしょう。
収益の向上が実現すると、教育予算も取れ、営業マンも確保できるという好循環経営になります。
  しかし、実際の経営では景気等の影響も受け必ずしも好循環経営になるとは限りません。そこで、中期経営計画が必要になってくるのです。つまり、将来の経営環境等も考慮し、好循環経営に向けて経営の因果関係を計画に織り込むことです。
 
 これが、私たちが必要性を提唱する中期経営計画の本質です。(数値の利益計画のみでは、結果の計画であり、その達成は運まかせということです)


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2009/09/19(Sat)

(No.20) 会社を永続させるには? キーワードは“感動”

  これには秘訣はありません。楽で簡単な道もありません。方程式もありません。 私は、経営者として、人から感心されるようなことをやっていては不十分で感動(強く心を動かされること)のレベルまで高めていかなくてはならない、感動されるような人間にならなければならないと思っています。

  それでは、感動される人間になるにはどうしたらいいのでしょうか? これは方法としては簡単ですが、実行するのが難しいのです。 つまり、感動を与える為には、自分にとって割に合わないことを次から次へと進んで引き受けてやり遂げればいいのです

 現代人の多くは①目先だけ、②自分だけ、③損得だけ、の3拍子のみで自分に割に合うことばかりを追いかけて暮らしています。損得のみを重視して、お金で数値で表現できないこと、お金にならないことは避けてしまいがちです。原価は1円も発生しないことでも遠避けてしまいます。

 つまり、すぐに売上や収入につながらないことは、自分にとって割に合わないからやらないのです。 要は感動される人間になるには、人様がほとんどやらない、自分にとって割に合わないことを進んで引き受けて続けることが、とても大切なのであります。 その時初めて人は感動して下さるのです。

  感動を与えることは 「絶対差」を付ける世界のことです(「絶対差」とは絶対に追いつかれないレベルの差のことです)。それに対し、目先の価格競争などは「相対差」の世界の典型です。一般ビジネス社会は、ほとんど「相対差」の世界で勝った負けたと右往左往しているのが現実なんです。 割に合わないことをする、実はこれは大変素晴らしいことなのです。

  将来良いことが起きるための種蒔なのです。必ずそれが将来良いことになって現れてきます。 それが私の実感です。「良いことをして忘れる」ことです。
 
 割に合わないことを「バカバカしくてやってられない」と避けて、自分に都合の良いこと、利益のあることばかり選んでやって行くと、その時は要領良くうまくいったような気がしますが、長い目で見ると将来良いことは一つも起きません。逆にマイナスのことが次々と発生します。
 
 たとえ、その時は自分にとって都合の悪いことであったとしても、良い原因を作っていくことを私はお勧め致します。 それが仮に骨が折れることであっても会社を永続させていく最も大事な考え方だと思っています。

 これは、世の中の法則・真理(因果の法則)であります。 信じる信じないに拘わらず。人生観の問題なのです。

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2009/09/26(Sat)

(No.21) 会社を大きくするためには? キーワードは“質”の充実

 会社を大きくするというよりは、質の良い会社にすると自然に大きくなっていくものであります。 現代は、どの業界もオーバーカンパニーの時代で過当競争に入っています。ジリ貧経営の会社も多くなっています。 そういう状況ですから無理に大きくしようとしなくても、今はとにかく会社の質を高めることです。それが自然に量の拡大につながっていくと思います。

  では、質を高めるとはどういうことなのでしょうか? 何も設備を近代化したり、本社にお金をかけて立派にしたり、社員数が多いことではありません。 それよりも、社員の人間の質を高めるということが大切だと思います。

 さらに言うと、社員全員の知識・技術・テクニックを高めるより人格(人間性・人間力)を高めことに尽きると思います。 何故ならば、知識や技術や資格などは全て仕事や人生の道具であって、どんなに立派な道具を揃えても、それらを使う本人が人間として立派でない限りは、絶対にいい仕事はできないからであります

  人格が高い人は、同じ言葉を発しても相手に与える印象が全く違います。 態度がごく自然で飾らないで、一言一言に温かみがあるとか、内面が立派だなあ~と思われる人とか、人に与える“気”というものが温かい人、優しさに満ちた方などが人格の高い方々だと思います。
 
  一方、人格が低いと、どんなに訓練をしても、すべてご破算になってしまうのです。人格が備わっていないと何をやっても決して相手には良く伝わらないものなのです。

 人格というのは、一人一人の言葉・挨拶・表情・まなざしの全てに表れてくるものです。 営業の方々はお客様に接する時間が長いため特に注意をして下さい。うまく商談が成功して、お客様が満足なさったら次から次へと広めてくれるものなのです。(無声呼人という)
 
 逆にたった一人でも不届きな人がいるだけで、あの会社は不親切だ、なっとらん、態度が悪い、不愉快な思いをしたとなり、悪評が悪評を呼び、成長など難しくなります。(顧客の喪失という)

  あなたの会社と接点を持った人から全員「あの会社はいい」と感動していただけるように、社員の方々の質を高めて頂きたいと思います。時間を掛けても ・・・・・。

 これが、中小企業の場合、企業ブランド・企業イメージとして地域に根付いていくものなのです。 “感動”それは会社を永続させるキーワードなんです。(前回 №20と相関)

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