• プロフィール

    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

  • 検索フォーム

  • QRコード

    QRコード
  • FC2カウンター


2009/10/03(Sat)

(No.22) 「思考の四原則」を経営改善に活かす

「思考の四原則」とは、以下の四つです。
 
 第一は、目先だけを考えないで、出来るだけ長い目で考えること。
 第二は、物事の一面だけを見ず、多面的に、できれば全面的に見ること。
 第三は、枝葉末節にとらわれないで、根本的に本質を見ること。
 第四は、消極的、悲観的に考えず、積極的に思考すること。
   (積極的な言葉・行動・感情につながり、人生や運命まで変えることが可能です。後述)

 上記の様に「ものを目先だけで考えて、一面的に見る」あるいは「枝葉末節に走る」、「消極的に考える」場合と、反対に「長い目で、多面的に、根本的にかつ積極的に思考する」場合では、意思決定する結論が異なったり、時には全く正反対にもなります。

 また、その結果や成果も大いに異なるものとなっていきます。従って、思考のステップや判断の基準は、この「思考の四原則」に徹しなければいけない、という大事な思考の原理であります。

  次に、経営を改善する際のステップについて、お話しします。
「経営の改善」は「人の改善」です。人の改善は、人の「意識の改善」です。意識の改善は、人の「思考(思い・考え)の改善」です。

 また、思考の改善は → 「言葉の改善」 → 「行動の改善」 → 「感情(喜怒哀楽)の改善」  → 自分が変わる → 他人・周りが変わる → 会社の内部・外部も変わる → 「経営の改善」 ・成長・発展・永続と良循環していきます。社長の人生の変化へと連なっていきます。

  もう少し話ししますと、どんなことを思い、イメージし、どんな言葉を使い、どんな行動をとるか、この「思い」と「ことば」と「動作」の3つが、脳のソフトを作っているそうです。また、3つが複雑に関連し合って、その人の思考パターンを作り、その人の重要な潜在意識の中に落ちていく(インプットされる)と言われています。

 意識を変えれば人生が変わる。その意識とは我々が普段使っている「言葉」(くちぐせ)のことなんです。「言葉」を変えれば、経営改善にもつながるし、人生や運命までも変えることができるんですね。

 少し長ったらしいステップですが、日常の生活・仕事で実践なさって下さい。 きっと、経営が変わる。人生が変わる。すばらしい教えであります。

[補足]
西洋には、科学的思考、全体的思考、長期的思考、バランス思考、システム思考の原則
STLoWS(ストロウス)の原則』があります。ご参考に。
Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/10/10(Sat)

(No.23) “志のある人”と“志のない人”の違いは何か?  (道元禅師)

  道元禅師と弟子との有名な問答をご紹介します。

弟子: 「人間になぜ成功する人と、しない人がいるのですか?」
道元: 「教えてもよいが、一度自分でよく考えてみなさい」
弟子: 「昨晩考えてみましたが、やはり分かりません。教えて下さい」
道元: 「それなら教えよう。成功する人は努力する。成功しない人は努力しない。その差だ」
弟子: 「昨日は分かったつもりになって帰りましたが疑問が生じて、どうして努力する人としない人がいるのでしょうか?」
道元: 「努力する人間にはがある。しない人間には志がない。その差である」
  再度次の日、四度目の質問に出向いた。
弟子: 「昨日は先生の教えに大いに感嘆して喜んで家路につきましたが、昨夜またまた疑問が湧きました。人間にどうして志がある人とない人が生じるのですか?」
道元: 「志のある人は人間は必ず死ということを知っている。志のない人は人間は必ず死ぬということを本当の意味で知らない。その差である」

との問答です。
 この逸話は「成功する人、しない人のわかれ道は何なのか?」という疑問から始まり、
努力する人としない人 → がある人とない人 → 人間は必ず死ことを知っている人と知らない人 と理路整然と問答を続けています。

  私はこの問答を初めて知ったとき、心が強く動かされたのを今でも覚えています。
「志」という言葉は古典の中に頻繁に出てきます。「易経」には「すべては志からはじまる」と何度も書かれています。それ程、仕事や経営や人生の中では重要なキーワードであります。
 
 しかし何となく、わかったつもりでいた私が、この道元の逸話にふれて、ハッとその本質に気付かされ、心のわだかまりがスーッと解けたのを鮮明に記憶しています。

 やはり我々人間は「人生は二度なし」「一回限りの命」「人間は必ず死ぬ」という寸言を魂から身につけ、見識として、また信念として自分のものにしなければいけないのだと思っています。
 
 単に知識として理解し「人生は長いものだし、いつまでも、このまま生きていけるさ」程度では、「志」を確固たるものにはできないと思います。
 
 精進するか怠けるかは「」が切実かどうかの違いによります。「志」が切実でないのは、人間は「無常」(常でない、一定でない、変化する、死ぬ の意)を思わないからです。
 
 人は皆、刻々と死に向かって生きています。 こうして生きている時間を大切にして、自分を磨いていかなければならないのです。 心したいものであります。自戒を込めて。

Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/10/17(Sat)

(No.24) 知識と知恵はどちらが重要なのか?

  我々の生活や仕事においては知恵の方が重要な意味をもっています。
その人がどこまで「先の見通し」がきくか否かが尺度の根本になります。

 辞書や百科事典では知識は得られますが、「先の見通し」には役に立ちません。
学校でいろんな事柄を教わっても、そのままでは、この実人生を生きてゆく上には、人々が考えている程には役立たないという事です。
 
  「知識」と呼ばれるものと生きた「知恵」とは別ものであります。

 では、知識と知恵はどの様に違うのかを考えてみます。

 知識とは原理や理論を学ぶもの、記憶されるもので内容であり、また蓄積が可能であり、受身的であります
一方、知恵とは応用や実践で出すもの、使うもので、方法であり判断されるもので、能動的であります

  次に、知恵を出すにはどのような条件が必要なのでしょうか?次の4条件が必要です。

① 競争環境があること。

② 資源不足や不足感・不安感をもっていること。(人物金が充分でなく不足している状態、
現状に満足してない思いや感情、将来が危ぶまれるとの思い)

③ 問題意識(現状を何とかしたい、何とかしなくちゃの意識)

④ 適切な思考方法 「思考の四原則」(コラム№22掲載)をご参照下さい。

以上の4つの条件です。 私たちは、特に「思考の四原則」を日頃の仕事の中で重要視しています。

  人間の大脳は追い込まれた時しか本気にならない№10 で述べましたが①②③の条件は、追い込まれた時の状態と同じです。特に知恵とは生まれつきのものではなく、④の思考方法を変えることによって体得ができるのです。是非とも身に付け、自分のものとして下さい。

  繰り返しになりますが、知恵とは学歴や知識とは無関係であることを心にとめておくことです

 最後に、知恵の働きと役割について考察します。次の4つに集約しました。

① 見通しがきくこと。(根本的働きです)

② 潮時を知って誤らないこと。タイミングです。遅くても早くてもだめ。時機の遅速の判断を間違わないことです。学校では一切学べません。

③ 手の打ち方(打ち手) 見通しOK、潮時OKでミスしなくても、手の打ち方・やり方を誤っただけで失敗することがあります。もう一つ知恵が足らなかったからです。例えば独立や新事業など失敗例は多いものです。

④ ものの程度や加減を知ること。身の丈を知ることです。仕入の量・借入額の多寡(たか)・投資額の大小などです。物だけでなく人相手・対人的な事柄は特に難しいので注意を要します。ものの言い方一つで相手を傷つけたり誤解されたりとデリケートです。知識の他に体験と知恵が要求されます。

 以上4つに絞りましたが、生きた知恵の働きが、いかに重要な役割を占めるかの解説を示しました。
知識も大切でありますが、毎日の実生活や経営をうまく進めていくには、それ以上に知恵が必要であるという事であります。

 「知識教育より知恵教育が重要」という教訓です。

Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/10/24(Sat)

(No25) 「経営理念」の大切さについて

    経営者に求められる資質や条件は何か?
それは、統率力・決断力・先見性・実行力・知識・見識・胆識・責任感など色々とあげられますが、極めて重要なことは、しっかりした「経営理念」をもつことであると、私は考えています。 日常の判断の根本の基準になるからであります。

 「経営理念」とは、「自分達の会社は何のために存在しているのか?」「この会社をどういう方向に進め、又、どのような姿にしていくのか?」の会社の基本的なあり方についての考えをまとめたものです。「経営理念」が明確に固まり、経営に芯が入ると先程の条件資質が生きてくるものなのです。社員を一致団結させ統率していくのも「経営理念」が中心になります。

 先見性もそうであります。先見性とは、単に未来を予測するというだけでなく、むしろ未来を創造していく点にあります。つまり、ビジョンを描き、それを実現させていくということであります。そのビジョンというものも、やはり「経営理念」に基づいて生まれてくるものであります。

 商売や事業というものは、“私事”でなく“公事”(公器)であると言われています。経営思想の根本であり、全ての事業体に共通であります。 たった一人の商店であれ、何万人もの会社であれ、公共の人・物・金を活かす・活用する限りにおいては、全てが公の場であり、“公事”であり、“公器”であるとの考え方が根本・本質であります。私のものではないということです。そのことを誤らずにしっかりと堅持することが大事であります。
 
    現実は公私混同が多く、私の為、自分の為、利益のみがほとんどであります。(該当しない方には、悪しからずお許し下さい)企業は社会と共にある限り、発展するし、そうでなくなったらやがて衰退するものです。 これも規模の大小に関係なく、どの企業・商店にも当てはまる真理(天地自然の理)であります。

  結論として要は、経営を行なう場合、トップやリーダーの心の芯を明文化した「経営理念」が基礎であり、根本であり、“根”に当たります。“根”を深く深く掘り下げてないと、上に伸びて行かないのが「天地自然の理法」であります。自然の樹木と同じであります。
 
    現実では、基礎をないがしろにして固めずに、上に上にと伸びようとする応用やテクニックばかりを追いかけるために、行き詰まり、行き詰った後で基礎の大切さを後悔してくやむ人が多い様です。日本では、今の法体系では、再起はほとんど難度高しで不可能に近い様です。

  社会や社員に対する「使命観」や「人間観」「人生観」「世界観」を確立し、それらに裏付けられた「経営理念」を確立なさることを心から期待(祈念)いたします。 成長発展している企業には確乎たる「経営理念」が必ず保有されているものです。

  また、「経営理念」は社長自ら創るものであり、外部のコンサルタントなどに依頼して作成するようなものではないことを最後に付け加えておきます。

Home | Category : 経営学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2009/10/31(Sat)

(No.26) 「人間学」と「経営学」は車の両輪どちらが欠けても前に進めない

私:  社長はこの頃、中国の古典といわれる書物をじっくり読まれている様ですが、何かきっかけがあられたんですか?
また、社長の言動を以前と比べてみますと、どっしりと落ち着かれて右往左往しておられず、何か自信めいたものを感じますが ・・・・?


社長:   あなたから勧められたのがきっかけでした。一冊読んでみると、やはり「人間学」(人間の本質を探求する学問)というものを一度も勉強していなかった自分がわかったんです。ただ、経営に関する知識や技術・テクニックが中心の勉強ばかりで、「人間学」を学んでみて、経営者としてではなく、人間としてまだまだ学ぶべきことが沢山あることがわかったんです。

  松下幸之助氏や稲盛和夫氏の勉強もして見ましたが、やはり、言われていること、教えられていることがお二人とも同じことをおっしゃっているんですね。
もっと早く気が付けばよかったと反省ばかりです。

 順調に推移している時は謙虚さが足りず、過去や現在の成功した方々の歴史や考え方に学ぶことが非常に大事だという点に気付かなかったんです。傲慢でした。自信過剰になっていました。恥ずかしい限りです。
  社長である前に人間。経営者は人間であり、経営全般すべて人間が営み人間のことばかりなんですね。事業が苦境に陥り、行き詰ってハット気付かされました。

  私は「人間学」という学問があることも知らず、「経営学」さえ学んで力を付ければ経営は安泰でうまく行くものと信じていました。それが落とし穴でした。この年50才を越えて初めて気付きました。もっともっと学んで人間として根を深く掘り下げないと、上にも伸びていけないと悟りました。
 
 学問すると人間性も良い方向に変わるんですね。あなたのアドバイスがきっかけです。有難く嬉しい限りです。


私:  いいえ、そんなことはありません。社長の実践努力の結果です。「敏にしてかつ求めた」からです。(No18参照)


〔補足〕   経営とは人間を対象とした営みであるために、どうしても人間がわからないとうまく進展しないものです。人間がわからないと、人の上に立てないということです。統率することすら難しく、また、組織や企業を引っぱって行き、社会的信用を継続し業績を出し、多勢を養っていくのは至難の技なのです。
従って、経営者は繰り返し、人間の本質をしっかり探究する必要があるのです

 「経営学」だけでは、経営の仕事は短期的やある期間だけは推進できるのですが、中長期的に長くとらえれば、継続・永続的に維持成長させるには力不足なんです。
 
 今回のテーマの「人間学」」を身につける必要性が、社長全ての方々に言えるのです。将来、後悔なさらない為に早期のうちから「経営学」と共に「人間学」にふれて頂きたいと念じております。「後悔先に立たず」です。

  「人間学」については、別な機会であらためて触れたいと思います。

Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
Home Home | Top Top