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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2010/02/05(Fri)

(No.40) 人間と企業の成長過程について(2/2)

 前回の人間の成長過程を企業経営に応用して考えてみたいと思います。

 自社が独立した会社であるとします。先述の例に当てはめると、二段目の“自立”の状態に相当します。
自社単独で創造性を発揮し、“企業の2大基本機能”である、“革新機能”と“市場開拓機能”を大いに働かせ、現在の激変激動、全ての業界がオーバーカンパニーで過当競争の環境の中で、企業を成長発展させ、生き残って行くのは並大抵の事ではありません。

 まして、体力体質で劣る中堅中小企業については、語るまでもありません。
今日では、“攻める経営”より“守る経営”、もしくは、成長拡大で“成功する経営”より横ばいや減収でも“失敗しない経営”をなさる社長が多いと思われます。

 自立の状態である企業でも、瀕死の重症の状態の企業もあり、将来の展望も描けないまま、目先の受注や売上、資金繰りで追われ、暗中模索で右往左往している企業も多いと思われます。
 その様な状態の時に、現状を打破し、将来に明るさを灯す考え方・方法の一つが、先述の“相互依存”の概念であります。
 
  「私たちは相互に協力し、さらに私たちが保有している才能と能力と強みを合わせれば、もっと素晴らしい成果や創造性を発揮できる」との考え方を実践に応用するのです。

 大手企業で頻繁に行なわれているM&A(合併買収)は、その考え方の一つでしょう。中堅中小企業でも、今後事例がますます増加すると言われています。

  そこで、中堅中小企業の経営者に、ご紹介したい原理があります。
分離再結合の原理」と呼ばれている手法です。 創造性を高める決め手と言われて、有名な考え方です。
詳細は割愛させて頂きますが、概要を説明します。

 空高く上の方から地上の企業群を眺めて見ると、それぞれ自立し、バラバラに存在して、分離の状態であります。それぞれが強みや弱み、長所や欠点を保有しながら各社営みをしています。それら各社の強みと強みを結び付けると、より創造性が発揮されるとの考え方です。強みで弱みを補えるとの考え方もあるでしょう。
 
 要はバラバラに分離されている要素や機能を、お互いが適合するように、また依存できるように、再結合させれば、創造性を高められ、より成長できるとの原理であります
 
 どうか、この原理を経営実務に応用活用され、現状打破されんことを期待するものであります。
おそらく、この原理を応用した事例が今後、沢山でてくるものと思っています。

 最後に、実際に実現するとなると種々の課題を解決する必要がありますが、大事なポイントを一つだけ挙げます。企業同士が同業種・異業種にこだわらず、ネットワークを形成し、リンクしてつながりを持つことが重要であるといえます。

 そして、人間関係やコミュニケーションを深め、相互に相手を充分に理解することが、最低条件として考えられます。待っていても一歩も進みません。積極的にネットワーク作にチャレンジしましょう。ヒントがきっと見つかります。

〔補足〕

本日のテーマのネットワーク作りで何か創造性を発揮して頂きたいと存じます。(YMCグループのホームページ http://ymc-g.com/bl-net.html をご参照ください )
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2010/02/12(Fri)

(No.41) 指導者は見識と胆識を育てよ (安岡正篤)

  現在の日本を覆う、凄まじいばかりの価値観の崩壊や心の荒廃は、人間の精神形成よりも、頭でっかちな知識主義に価値を置いた結果であると言っても過言ではありません。
 
 私達は従来、科学的で合理的な欧米風の知識主義こそが大切だとして、日本の精神や伝統・文化を古いものとして軽視して来ました。その中で、特に軽視されたのが、人間の“精神(心の)形成”の大切さであります。
 
 では、“精神の形成”にとって大切なものは何でしょうか?

  私淑する安岡正篤師は、「見識」と、それに基づいた行動を支える「胆識」をあげておられます。「知識」はそれ自体では何の役にも立たない。 頭の中に、いくら豊富な知識を持っていても、それだけでは人間の形成にならない。 「知識」を自分の心身の血肉としなければならない。 そこから得られるものが「見識」であると、師は教えられています。

  例えば、ある問題について沢山の知識を持った人が解答を出したとしても、それはあくまでも知識上の解決であります。問題を現実的に解決するには、判断力と行動力が求められます。 それには人格や体験、あるいは、そこから体得したものが必要であります。 これが「見識」であります。つまり「見識」とは、思慮・分別・判断ができるもので、単なる「知識」では、出てこないものです

 さらに「見識」をもって、果断に問題の解決に立ち向かうためには、「胆識」が必要であります。「胆識」とは、自分の心と体から発揮される力であります。この「胆識」がなければ、優れた「見識」を持っていても問題解決に対しては優柔不断な対応と結果に終ってしまいます

 この「見識」や「胆識」を育てるには、常日頃から、自分が目指すべき理想や目標を持っていること、つまり「」をしっかりと抱いていることが大切であります

 この「志」を一時的にではなく、永続的に保つこと、それが「」であり、「志操」を持てということであります。この様に「志操」を持ちながらも、問題に当っては、物事に筋・節を通すことが又、大切であります。それが「節操」であると教えられています。

  まとめとして整理しますと、知識主義ではなく、心身を通した「見識」と、それを支える「胆識」を鍛え、さらに「志操」と「節操」を持つことが、人間形成には欠かせないと、安岡師は強調され教訓を我々に残されています。

 「志操」と「節操」又、一段と難しい段階があるのですね。 人間の“精神形成”には、この様に数段階の過程があり、簡単にはいかない様です。

  今日の話しを、皆様の日頃の経営実務に当てはめて考えてみましょう。 経営者として、判断して意志決定する時や、決定後の行動している姿など想像されながら読まれますと、「なるほどそうだ。そうか、あの事のことだ」など、次々と過去の事例が浮かんで来ると思われます。

 本日の話しは、お互いに日頃、努力したい、“精神の形成”という、大事なテーマであることでしょう。活学を!!

〔整理〕
  「知識」→「知恵」の形成→「見識」→「志」を立てる・「志操」をもつ→「節操」をもつ→「胆識」→「決断と行動」の展開→繰り返し続け身に付ける→経営で活学する→成果を出す の10ステップです。

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2010/02/22(Mon)

(No.42)  大きくても倒産し、小さくても発展するのが経営

 規模が大きくても倒産し、規模が小さくても発展するのが経営であります。
今回のJALは、その代表例と言えるでしょう。

 ところが、中小企業の経営者の中には、会社の規模が小さいから成長は難しいとか、うちは製造業だから、建設業だから、卸売業だから、小売業だから、サービス業だから・・・・と、自社の規模の大きさや、自社の属する業種・業界の経営環境の悪化を、ただただ嘆いてばかりおられます。

  本質を見ずに、表面のみを見て、ああだこうだと嘆かれています。

 まず最初に、規模が大きいか小さいかで会社や企業を区別するのは、学生さん達が就職先を探す時の見方・考え方であり、固定観念として“大きいことは良いことだ”、“大きければ将来安泰だ”、“寄らば大樹の陰”という物差しで判断するからであります。

  一社を構える社長が、その様な考え方や見識では全くおぼつかない限りであります。
現在、一流と呼ばれ規模も体質も堅固な企業でも、数十年さかのぼれば、創業時は零細企業からスタートし、中小・中堅・大企業へと成長過程を履(ふ)み伸びてきているものです。

 一足飛びに成長した所は一社もありません。松下(現パナソニック)でも、約90年の時が経過しています。 中には急成長中の企業もあるかも知れませんが、“急成長イコール急降下”との鉄則もあり、永続を保障されている訳でもありません。

 また、たまたま“時流”に乗り、ブームに押されて上昇中の企業もあるでしょうが、時流というのは、一過性の現象であり、必ず循環するものですから、時流が止んだり、去ったりすれば衰退していきます。

 時流に乗って、成長したいと思われる経営者が多く、仕方のないことですが、“時流に乗った企業は時流と共に滅びる”とも言われています。 たまたま、時の流行に偶然に出会っただけなのです。

 次に、うちはメーカー・製造業だからとか、小売だからと業種で区別する見方もあると申しましたが、物を造るか(内作と外作の二通りある)、又は仕入れるかの相違だけで、良い品質の物を顧客に提供しなければならない事に何等変わりはありません。

 何も業種という、物差しで、わざわざ分類したり、区別して考える必要はないということです。
要は規模の大小や業種で区別したりすることは、経営の本質から見ると重要ではない事を理解して頂ければ良いのです。

 社長業とは事業を経営という視点から、売上を伸ばし、利益を増大し、繁栄させるためには、どう将来を考え、将来自社をどんな姿にしたいのかを描き、どういう手を打てば実現できるのかの方法を考え抜き、一心不乱に取り組むことなのです。
 
 経営思想(人間学)経営技術(経営学)の両面を探求していけば、良いのです。
例え、経営環境がどうであれ、社長が意図する力強い経営を推進して頂きたいと存じます。

 最後に、本質的には不景気で倒産した会社は一社もありません。 環境変化に対応出来なかったから、倒産するのです。
企業は環境適応業である”とはよく言ったものです。

 要は、倒産の原因は、外部にあるのではなく、全て内部にあるという事です。

感奮興起を期待致します。
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2010/02/27(Sat)

(No.43) 人脈は量の多さではなく、質の高さを求めよ

 自分の器・力量とレベルを高め、向上させる人脈を創りましょう。

  人間は、どんな人でも友人や知人を持っています。人脈と呼ばれます。
まして、経営者となれば、得意様・お客様・仕入購入業者などのステークホルダーや同業者や組合関係者など一般の人々より数倍近い数の人との関係を持ち、人間関係を築いて生活を営んでいるものです。

 経営者の人脈リストアップをしてみると結構多いものであり、ただ関係が深いか浅いか、ただ知っているだけで、ゆっくり話し込んだ事がなかったり、ただなんとなく挨拶のみの関係で、どんな人柄なのかふれたこともない人とか、今まで意識すらしたことがない人などと、リストアップしてみるとわかるものです。

 経営者は、いつも受注や売上や販売などを意識する為、お金に結びつく人、つまり損得に関する人達とのコミュニケーションが多くなり、時間を掛けますが、反対にあまりお金に関連が少ない人となると、どうも意識が働かずに無視したり、重視せずに人間関係が深まって行かないのが多いようです。

 人間関係が少しでも深まりますと年賀状をしたため、相互に賀状を交換し、長い間、年に一度の賀状の文通をするようになります。

 顧客や業者に賀状を出すのはビジネスでのつながりの人々に儀式として礼儀として出すのであり、心があまり入ってないのが一般的でしょう。(そうではないと反論も聞こえそうですがお許し下さい。)
人間関係が切れたら困るので、慣例に従って出すのでしょう。これだけでは本来の意味の人間関係はちっとも深まりません。

 本来の人間関係を深め、良好な人間関係を維持し、人脈を増やすには賀状以外でも、日頃の言動が大切になります。
縁を知って活かさず”の人が多いようです。

  本題に戻りますが、営業面で考えますと人脈は多いに越したことはありませんが、経営的に考えますと、人脈を広げるという視点よりもその質を変える、その質を上げるという視点の方が大事であります。

 長い間、経営が低迷しスランプが続いている時などは、思い切って人間関係を変えてみることも脱出の一つの方法であります。要は“量より質”の方が大切という点です

 いくら人脈が多くても質が伴わなければ、ただの仲間に過ぎないと思われます
「質」とは、その付き合いによって、自分の視野が広がり思考や発想が豊かになるかどうか、それらによって経営能力が高まるか向上するかどうかの一点で考えるべきだと思います。

  最後に結論として、経営者にとって言えることは、いつも同じレベル同じ仲間との付き合いでは、経営の質的向上はなかなか図れないということです。

 自分よりレベルの高い人達との交流を通して自分の力量とレベルを高めていく必要があると思われます。

 私が常々、古人でも良いから私淑する人物を持ちなさい、親炙する人物を持ちなさいというのも、そのことに通じると思います。

 吉田松陰も「徳を成し材(才能)を達するには師恩友益多いに居(い)る。君子(社長・トップ・リーダー)交遊を慎む」(士規七則より)と同じことを教えています。 ご注意を!!(経営コラムNo31参照)
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