• プロフィール

    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

  • 検索フォーム

  • QRコード

    QRコード
  • FC2カウンター


2011/09/03(Sat)

(No.122) 感性と感動こそが意欲と志を育む原動力 (2/2)

 我国を振り返ってみますと、1990年代のバブル経済崩壊以降、経営者や実業界は、これ以上状況が悪くならないようにという非常にマイナスの発想で時代の問題に対応してきました。

 どういうことかと申しますと、時代は脱近代化という方向に進んでいるんだという自覚がないまま、まだまだ理性の延長線上で理性的に問題を解決しようとするような活動しか見られませんでした

 その結果あっという間に20年が過ぎてしまいました。失われた20年とも呼ばれています。
 

 先回述べましたように、大変化の時代とは、変化を求める感性の時代と言ってもよいと思います。感性がますます重要になってきているのです。
 
 バブルの崩壊は理性を原理にした近代の金銭資本主義経済が行き詰まりを露呈して、理性中心の生き方は大きな問題を生じるのだという結果が暴露されました。

 簡単に表現しますと、第一義的にお金を目的に働くという時代は終わったんだと考えてよいと思います。

 2008年9月に米国が発生地として金融パニックが起こりました。リーマンショックという言葉は全世界の人々に広がりました。サブプライムローン問題によって発覚致しました。

 従来のまま現在も続いているかのようにみえますが、原理としては終わりを告げたのです。それから3年経った今でも米国は我国同様、経済の低迷にあえいでいます。

 そこで従来の資本主義ではない、まったく新しいシステムを創造しなければいけないという課題が、いま我々人類に投げかけられていると思われます。今しばらくは世界中混沌とした時代がこのまま推移するのでしょう。

 とにかく「みんな激しく変われよ」と時代が叫んでいるのですから、政治も経済もその他も激しく変えなきゃいけないのではと考えています。

 先回、劇的変革期にあると申しましたが、具体的に挙げてみますと、

 ①細分化から統合という新しい価値観が芽生え始めてきたこと、

 ②人間が人間を支配するという縦の構造から横型の社会に転換していること、

 ③競争という勝ち負けの世界から、相互に依存して力を合わせてエネルギーを結集して
  新しいものを創造していくということ

などが考えられます。
 
 細かな事例はいちいち書かなくても、現実の世界では具体的な現象がすでに“兆し”として発生していると思われます。

 最後にまとめとして。これらの劇的な変化に対応していくには感性が非常に重要と思います。感性に対する言葉で理性がありますが、この理性というのは、あらゆるものを固定化し、断定して変化を求めない性格があります。

 逆に感性というのは、常に変化を求める性格があります。だから、激動の時代こそ、まさに「感性が、待ってました」とばかりに、「ずばり、感性中心の時代」が到来したと考えてよいと思います。

 皆さん一緒に、感性を発揮して変化変化変化しようではありませんか!!

 
Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2011/09/10(Sat)

(No.123) 引き算をするか足し算をするか?

 私達の人生は、苦しいこと、困ったこと、悲しいことがいくらも起きます。大きいか小さいかは別としても、日常茶飯事いつでも起きるもので、それは避けることができないものです。

 その様な場面や時に、救いとなる考え方や対処の仕方はどうすれば良いのかということを考えてみたいと思います。

 結論から申しますと、意識の持ち方、物の見方、考え方を変えることで対処することが可能であります。それはその場面に遭遇した時に、引き算をするか、足し算をするかの意識で結果が180度も違うという事、ただそれだけのことであります。もちろん、足し算をお勧めしたいと思います

 どういう考え方をするのかについて具体例を引きながら説明したいと思います。
 
 私達の社会や日常生活では、いろいろと順調にいかずに、具合が悪いことや困ったことやトラブルが頻繁に発生するものです。家庭内や職場や組織の中など、また仕事上では、お客様や仕入外注先との関係など考えたらきりがないほど、いろんな場面があり、それぞれに人間と人間が接触して関係性を持っているものです。
 
 その各種の人間関係の中で、物質的金銭的精神的な面で関係性を保ちながら、また新しく関係性を創りながら社会生活を営んでいるものであります。その時に損をした、得をした、満足した、不満である、自分の都合が通った、通らなかった、裏切られたなどと感情が動くものであります。
 
 人間という動物は、一番いいのでないと許せないのです。100点ばかり、最上ばかり、満足ばかりを求めるのです。だからその結果として不満が増えて増加するばかりで、不満を許すことができずに全部引き算をしてしまうのです。

 具合が悪いことや自分の都合に合わないものがあると、全部引き算して不満になってしまうのです。その結果、うまく通る話も塞がったり、人間関係に亀裂が生じたり、ビジネスもご破算になったり、友人や恋人との関係も気まずくなったり、家族内では夫婦喧嘩や兄弟親子喧嘩などが発生します。

 引き算をするから不満になり、物事がうまくスムーズに通らないと述べましたが、反対に、足し算の哲学を説明したいと思います。

 それはゼロを基本にすることです。ゼロから見れば、わずかなことも増加されたことになるし、わずかな救いも、無いよりは、はるかにましになります。もっと考えれば、一番悪い所に基本を置くことです。すると全部、それより良いはずですから、足し算の幸福が感じられると思うわけです。

 要点をまとめますと、100%や100点を最初から求めないことです。求めるとどうしても引き算に陥ります。引き算の意識になると、不満やイライラや怒りが生じます。ストレスも発生するでしょう。できれば、0%を基本とすることです。

 すると全ての事柄や出来事に対して、足し算の思考が働き、不満どころか満足感が芽生え、全てが感謝でき心の中も静かで安心感を感じ物事がうまく通っていき幸福感を享受できると思います

 現代は豊かで物は溢れてますので、恵まれすぎています。ちょっと満たされないと、ここで損した、あそこで損したとの思考が蔓延しています。引き算の哲学の横行のみです。不満ばかりが多い世の中だと眺めております。

 私の世代をはじめ、年代を重ねた方々は、昔の状態を知っておられますから、さぞかし足し算の哲学を持った方々が多いだろうと想像しております。しかし、実態を検証するのは不可能でもあります。

 命に関する事柄だったら、自分は死んだものだと思うことです。今生きているだけで不満は満足になります。感謝感激感動の心も湧いてきます。死んだ気になったら、何事にもチャレンジする勇気も出てきます

 物質や金や財産だったら、最初はゼロだったと気付くことです。すると足し算の哲学がよみがえります。自分一人で創ったものでないとも気付きます

 「人間本来無一物」という箴言も残されています。足し算の哲学がもっともっと広まれば、もっと世の中、うまく推移するはずなんですけど、皆さん如何でしょうか?
 
Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2011/09/16(Fri)

(No.124) 人間の値打ちについて (1/2)

 私は常に「人間力」をつけよ、それがひいては「仕事力」や「経営力」につながっていくものだと話をしています。

 一般の経営者の方々には、その意味がなかなか理解されにくく、とにかく先に売上を上げたり伸ばす方法論やテクニックばかりを求める人が多く、利益が捻出されるような状態になったら、それで安心されたり満足する社長やリーダーが多いようです。

 そういう考えをされる心理は充分承知しているのですが、根本を改善したりメスを入れずに、枝葉末節の末だけをいじくるだけですから、時間の経過とともにまた従前の状態に戻っていくものであります。

 そもそも、物にはがあり、事には終始があり、仕事の進め方には順番やステップが必ずあるもので、これらの原理や原則に則ってない場合には、物事は決してうまく通るものではなく途中で塞がってしまうものであります。

 先程の例では、「人間力」が本で、「経営力」は末という関係であります。本と末が転倒していたという話です。

 今回のテーマは人間の価値、人間の値打ちとは?というもので、人間力とか人間的魅力という領域とは隣接したものでありますが、少し視点を変えて考えてみたいと思います。
 
 さて、人間の価値というものは、一見して見ただけでは偉いのか偉くないかは、よくわかりませんが、やることが立派であれば、その人には絶対の価値があると言えると思います。
 
 ですから、人間の値打が何によって決まるのかと言えば、地位が高いとか、頭がよいとか、金持ちだとかいうことよりも、何をするか、何をやっているかによって人間の値打ちが決まると思います
 
 一般的に世間では、社長の地位にある人や政治家、有名人などで偉そうに見える人が偉いと思うわけです。誤解するものです。表面や一面のみでレッテルを貼ってしまうのです。だからみんな偉そうなふりをして大いに偉そうな演技をするわけです。その本人も世間も実に情けないものであります。

 東洋思想や哲学では、偉く見えるうちは偉くない、自分でも偉い人だか偉くない人だかわからなくなってしまう状態が究極の姿だと教えています。真実を得れば得るほど人間は普通の人と区別がつかなくなる。

 だから偉さがギラギラと見えている間は、本当に偉い人かどうかわからないと説かれています。本当に偉い人というのは偉く見えないということらしいです。
 
 つまり、真実を得ているということが大切なのであって、真実を得たように見える、あるいは人から思われることはどっちでもよいことなのであります

 (次回に続きます)
 
Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
2011/09/24(Sat)

(No.125) 人間の値打ちについて (2/2)

 昔から、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と言います。偉くなればなるほど、謙虚な態度姿勢がにじみ出て決して威張るような態度をせず、偉さを外にギラギラと見せないでも、自然と相手が尊敬する、心服するという人物でしょう。

 また、いつも相手の言うことに耳を傾け、良ければ「大丈夫でしょう」、悪ければ「さて、どうでしょうか」と判断が明確にできるような人物でしょう。また、相手からどんな質問をされても、すぐに結論が先に出せる人物で、ごちゃごちゃと話す人でなく、たくさんの人をまとめるだけの力を持っている人物などが想像できると思います。

 このような人物が、未来のリーダーの姿であり、我々が目指すべき人物像であり人間の価値がある人物と考えてよいと思います。
 
 とにかく世間は広いもので、「偉い偉い」と言って褒めないけれども、「この人は本当に偉いなあ」と思える人がたくさんいます。そういう人達が、企業や社会や国家を支えているのだと思います。
 
 次に考えられるのは、その人の生き様と思想というか、どういう生き方をしているかという視点です。どういうことかというと、人間というものはその人がどういう哲学や価値観で生きているかによって、その人の住んでいる世界の大きさが決まってくるという視点です。
 
 世のため、人のためという理念で、他己中心の人、忘己利他の人(己を忘れて他の人の利益や喜びのために尽くす人)つまり利他の人、喜他(他を喜ばせる)の価値観で生活し、一所懸命に生きている人の世界は、人間社会全体の広さと同じになります

 一方それらの人達とはまるっきり反対の思想で、自己中心で、損得勘定だけで、自分さえ幸せならば、それで良しの人、目先のみを追っかけている人で要は自分のことだけ考えて、何でもかんでも自分と私と我に取り込もうとする人は、自分自身の広さから一歩も外に抜け出せないのです。つまり、いつも狭い世界で生きている人になるでしょう。

 考えてみますと、本来、私達は決して狭い世界に生きているのではなく、宇宙という大きな世界に生きているのです。ですから、人に褒められるとか偉いと思われるとかは、小さくてつまらないことと考えてよいと思います。

 中には、人のやらないことをやって「俺の生き方は大きいぞ」と自惚れている人は、そういう小さな世界から抜け出せない人で、宇宙の大きな偉大さに比べると偉くもなんともないと言えます。
 
 そういう意味では、きわめて慎ましくありながら、一人の人間としてやるべきことをきちっとやっている人の方が、はるかに大きな生き方であると考えてよいと思います。

 最後にまとめてみますと。

 人間の価値は何によって決まるかは、地位や才能や財産などではなく、何をするか何をやっているかであります。偉く見えるうちはまだまだ偉くはありません。真実を得れば得るほど普通の人と区別がつかなくなり、本当に偉い人は偉く見えないものであります。真実を得ていることが大切であります。そのための修養修業が当然必要でしょう。
 
 真実を得て人間の値打ちが高い人は、いつも謙虚な姿勢で、自然に周りから尊敬され、周囲に耳を傾け、判断が正確明確で、結論を早く出し、大勢の人をまとめ統率力のある人でありましょう。

 どういう哲学や価値観で生きているかで、その人の人間としての大きさや広さが決まります。他己中心か自己中心かで、分岐点となるでしょう。我々はそもそも宇宙という大きな世界に生きているものであります。

 それを思い出し、その大きなもの偉大なものに哲学や思いを合わせて生きるべきであると考えておりますが、皆さんいかがでしょうか?

Home | Category : 人間学 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback
Home Home | Top Top