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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2012/04/07(Sat)

(No.153) 見込み型と受注型の違いとは?今後の戦略は?(1/2)

成長企業のタイプと戦略について

 一般的に企業の形態は「見込み型」と「受注型」に区分ができます。それぞれ一長一短を持っています。見込み型は不安定でいつもハラハラの経営で、受注型は儲からない形態で下請的体質が多い様です。

 そこで成長企業は一体どの様にしているのでしょうか?その答えは、それぞれの長所を意識的に戦略的に活用して成長発展していのが現実の姿であります。

 つまり、見込み型は受注的に経営、受注型は見込み事業を取り入れて経営を実践している所が多いです。不況下にもかかわらず、結果として業績も順調で「安定」的体質を作り上げて、かつ「成長」しているのが実体であります。

 今後の成長発展の為に、また業績のキープの為に参考にして頂き、経営に活用して頂ければありがたいと思います。 以下、見込み型と受注型の特徴や戦略や対象事業はどんな業種かなどに関して考えていきたいと思います。

(Ⅰ)見込型の特徴について

①外部から商品を仕入れて販売している事業で、限界利益率が低いです。固定費が変動費に比べ小さいのが特色です。

②自社で商品を開発しそれを販売している事業で、自社で限界利益率を設定している事業です。儲かる事業構造になっていて、固定費が変動費より小さい特色があります。

投機性や冒険性に富んでいるので不安定であります。限界利益率がほんの少し低くなっただけで赤字に転落します。見込みがはずれれば、売れずに在庫になる場合もあります。逆にヒットすれば損益分岐点を越えて売上げが伸びて大儲けする特徴があります。

④「商品が命 いのち」で商品に事業の命が掛かっています。「不特定多数」の顧客を相手に、量も値段・価格も自社で決できます。大儲けできますが、大損する事もあり不安定」でハラハラの体質が多いです。

見込で商品を仕入れるので、見込みが違ったら全て在庫に残り大損します。ポイントは見込み形態であっても「受注的」に経営することが重要になります。

 例えば車のメーカーがやっている受注生産がその良い事例であります。店頭ショールーム以外の車は全て受注してから生産しているので見込み違いがなくなり、いつも「安定」して経営しています。もちろん永遠に受注できるとは限らないので常にマイナーモデルチェンジをして、固定客・愛用顧客のユーザーに「反復」して販売を仕掛けています。

 現況は市場が成熟して満杯になっているため車メーカーも常に、省エネ車や低価格車などの新商品開発を余儀なくされています。競争が一段と激化しています。

見込み型形態の戦略について

① 販売網の戦略では  自社の販路を使い直接販売網(専売店スタイル)で行くのか?他社のディーラーや小売店と提携して間接販売網(混売店スタイル)を敷くのか?のテーマです。地域や拠点を拡げるやり方や、FC展開などもこれに含まれます。営業構造改善の視点で、売れる仕組み造りです。社外の組織を今後どう造るのか?のテーマです。

② 供給制限の戦略では 商品の数量やレストランの椅子や広さを制限することや、営業時間を制限するなどで、効果を狙う戦略があります。前提として商品力が他社よりも優っていることが必要です。

③ 複数の商品の柱戦略では 単一商品や単品経営は不安定であるため、コンセプトや理念にあった商品の柱を5つぐらい持つやり方です。単品の品揃えとは少しニュアンスが異なります。

④ 販売方法の戦略では 店頭販売 訪問販売 インターネットや通信媒体販売 展示催事販売 配置販売(ベンダーマシン)の組み合わせを考える戦略です。

⑤ 車メーカーの例で前述しましたが、すべて見込みで仕入れたり開発したりせずに、受注型の長所を取り入れて経営することなどが主な施策になります。

主なる対象事業や業種は?

 一般小売店 飲食店 ホテル 食品 化粧品 建て売り住宅 弱電・家電 自動車 カメラ 時計 メガネ 文具 既製服アパレル 出版 映画館 一般商社 その他見込みで商品を製造・仕入れ・販売する事業などです。
 
 さて、あなたの会社は見込み型か受注型か、何れの形態に近いのでしょうか?

(次回に続きます)
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2012/04/13(Fri)

(No.154) 見込み型と受注型の違いとは?今後の戦略は?(2/2)

 先回の「見込み型」に続き、今回は「受注型」について考察を続けることに致します。
(Ⅱ)受注型の特徴と対応について

① 一般的に変動費が少なく加工賃、技術賃、企画賃、といった固定費要素(人件費が主)を強調して売り物にしている事業が多いです。設備投資型、労働集約型、頭脳切り売り型といった固定費の科目が多い事業が大半であります。

② 特に売上げ規模の割に人員が多い様です。人間が財産だからという考え方ですから、人件費への配分(労働分配率)が高いのが特色です。

③ 変動費科目も原材料費と外注費が多く、変動費率は30~65%の会社がほとんどです。限界利益率が高くても固定費が高いため、結局、経常利益は儲かっていない会社が多いです。

④ 損益分岐点の位置はほとんどの受注企業が高いです。つまり経営安全率が低ということです。儲からない体質が多く、その代わりに安定性があります。 

 ところが、必達の売上げ目標の未達成でバランスが崩れ即赤字に転落することもあります。不況下の諸々の影響を受けて、売上の減少があれば赤字転落します。また変動費が急激に上昇したりして、売価に転嫁できない時は赤字に転落をすることもあります。

 競争が激化して単価競争になると、安い値段でないと受注ができず利益が出ません。このケースが多く赤字体質が多いです。また得意先の倒産による連鎖的赤字や倒産も特徴になります。

⑤ 「得意先顧客が命 いのち」で得意先が我が社の事業の興亡を支配しています。数量も値段も得意先が握っています。「安価」で「儲からない」形態が多いです。とにかく得意先を大事にすることです。

 「特定少数」の得意先を相手にしている事業体質です。農耕的な形態のため、一気に花や実は収穫できません。改善するには時間がすごく掛かります。

⑥ 「形のない商品を売る」競争をしている事業形態で(最終的には形となるが)、「形の見えない信頼性」という商品を売っています。

 「生産能力」「技術力」「企画力」「信頼性」を買って頂いています。万一、期待通りでないと二度と買ってもらえません。二度と発注しないものです。競合他社はごまんといるからです。

  顧客は絶対に間違いのない「品質」を買っています。遅れない「納期」を買っています。他社より安い「値段」を買っています。「サービス」を買っています。時には「安心」を買っているのです。

 その為には、他社にできない高い技術を持ったり、サービス体勢を万全にする、品質を抜群に良くする等がポイントです。すると次第に口コミの宣伝で次々と顧客を呼んでくれるものです。

 技術や納期やサービス(ビフォア・アフター両方)に独自の創意工夫をすることです。商品の機能や品質をこれまで以上に高める等が考えられる施策になります。

⑦ 最終的には得意先との「人間関係」といった形のないものを売っていて、それで興亡が決まります。人間関係という強い絆で結ばれた信用と信頼性を高めて行くことが重要になるでしょう。

 特定少数の得意先との「人間関係」をどんな競争相手よりも強力に築くこと以外にありません。顧客の心に迫ることです。日頃の活動で得意先との「人間関係」を確固たるものにする努力が大変重要になります。

 従って顧客の都合に極力合わせる体勢を採り、ビジネスを通してWin-Winの状態もしくは共存共栄を実現しようという理念や思想の共有化が大切になります。そうでないと成長発展は望めないでしょう。
 
 わざわざ説明するまでもないでしょうが、Lose-WinやWin-Loseの関係では一時的には可能でしょうが、継続や永続は当然望めないでしょう。
 
 その為には経営者の人間力が従来以上に求められるでしょう。人間力とは、知識や技術や理屈やテクニックとは違った力と考えても良いでしょう。人間的魅力と表現しても良いでしょう。

 受注形態の将来の戦略について(主に下請けを対象として)

 下請けもしくは下請的事業であれば「自社で商品を開発」し「売る体勢」を採ることが戦略的に重要な施策になります。自立です。そうでないと将来、利益を大きくはできません。 将来生き残るために、時間を掛けてでも、ぜひチャレンジしてください。

 次に、危険分散を考えて得意先を散らすことです。1社や2社に依存しているとリスクが高いです。繁盛しているときや、危険な状態になる前に種を蒔くことです。準備することです。潰れるときは依存度の高い得意先に裏切られたり、得意先が倒産したために連鎖倒産することが多いのも事実であります。 ご用心を。

 主なる対象事業や業種は?

 建設 土木 工事施工業 下請け 一般加工業 運輸 給食 注文住宅 印刷 設計 デザイン 部品製造 造船 大型設備機械 重電 PB(自主企画商品)・OEM(相手先ブランドの製造)商品を造る事業 その他受注して仕事をする事業などです。

 最後に繰り返しますが、将来の成長発展の為に、また業績の維持の為にも、ぜひ参考にして頂き、経営実務で活学して頂ければありがたいと思います。

 
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2012/04/20(Fri)

(No.155) “幸せ”と“成功”の関係が180度転換した(1/2)

 幸せとは一体何でしょうか?それは誰もが願ってやまない心の状態であり、受け止め方によっては様々に形を変える、とらえどころのない存在であります。
 
 国境や時代にかかわらず、人間はみな幸せを求めることを行動原理として推移発展してきました。
また、人間とは常に隣の芝生が青く見えるもので、ない物ねだりをしてしまうものであります。

 いつもこうなれば幸せになれるのにという夢や目標や願望を描いて生活しています。
例えば、「よい大学に入れば幸せ」「よい会社に就職ができれば幸せ」「よい結婚ができれば幸せ」「早く出世して収入が増えれば幸せ」経営者であれば「会社の業績が順調で経営が安泰ならば幸せ」などで各人各様でしょう。
 
 この様に今現在、手元にない何かが現実のものとなった時に、幸せが訪れるものだと私たちは信じてまいりました。しかし現実は果たしてそうなのでしょうか?自分の持っていないものが満たされた時に幸せになれるのであれば、何らかの目標を達成した人は全てが幸せになっているはずであります。
 
 ところが難関の試験を突破して、第一志望の学校に入学したり、資格を取得したり、仕事の業績を上げて昇進昇格しても、喜びが持続するのは、ほんのひと時で一瞬にしかすぎません。実際には目標を実現した時点でさらに上の目標が頭をよぎり、もともと手にするはずだった幸せは遥かなる彼方へとどんどん押しやられていくものです。
 
 「のぼっても峠を知らぬ欲の道」「思うこと一つ叶えば、また二つ、三つ四つ五つ、六つかしき(難しき)世や」などの言葉が脳裡に浮かんでまいります。
人間の欲や欲望には際限がないものだということを謳ったものです。「欲が人間を滅ぼす」といわれる“三毒”「とん」(欲)「じん」(怒り)「 ち」(愚痴)の一つであります。
 
 では、幸福感や幸せが、成功によって手に入れるものでないとすれば、私たちはどの様にして幸せをつかむことができるのでしょうか?
その答えをもたらしたのは昨今の脳科学の大発見でありました。
 
 少し話がそれますが、16世紀初めに人類をあっと驚かせた科学者がいました。かの有名なコペルニクスです。
その当時、地球が中心にあり太陽がその周りを廻っているものと信じられていました。“天動説”が世の中の常識だったのです。彼はその説を覆し、事実は太陽が中心にあり、その周りを地球が廻っているのだという“地動説”を提唱し実証し、中世ヨーロッパの常識を180度転換させた人物であります。人類史上の偉業を果たした科学者であります。
 
 話を元に戻しますが、先程の問いに対する答えは、「成功したから幸せになるのではなく、幸せになれば成功する」という考え方でした。今まで「成功さえすれば全ては幸せになる」というのが常識でしたが、逆転の発想で「幸せになりさえすれば、全ては成功する」という考え方にたどり着き、科学的にも証明ができたとのことで、コペルニクスの偉業にも匹敵する脳科学の大発見といわれています。
 
 成功の周りに幸せが集まるのではなく、幸せこそが不動の中心であり、成功はその周りを廻っているにすぎなかったのです。
 コペルニクスの理論に当てはめてみますと、“天動説”で太陽(幸せ)が地球(成功)の周りを廻っているのではなく、“地動説”で太陽(幸せ)が不動の中心であり、地球(成功)が太陽(幸せ)の周りを廻っているのと同じ考え方であります。
 
 何とシンプルでわかりやすく、我々に勇気を与えてくれる論理であります。一種の安堵感と驚きを感じるのは私だけでしょうか?
 
 自分中心に考えれば、自分自身が幸せ感や幸福感を感じ、幸せの状態にあるならば、その周囲に成功が実現し次から次へと成功が続き、成功が次々と集まってくると考えれば、とても楽しくなりワクワクする考え方でありますね。

(次回に続きます)
 
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2012/04/28(Sat)

(No.156) “幸せ”と“成功”の関係が180度転換した(2/2)

 この考え方を少し冷静に立ち止まって考えてみましょう。
一般的に考えても、人間は落ち込んだり悲観的な思いにとらわれているときなどは、知らず知らずのうちに間違った選択ばかりをしてしまったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
後ろ向きで消極的な精神状態の時は思考の幅が狭くなり、幸せから遠ざかるように自分自身を追い詰めていくものです。
 
 ところが人間は幸福感を味わった途端に、自分でも信じられないような力を発揮するものです。心身ともに充実してバランスがとれていれば創造性は豊かになり、やる気が後押しして能率も上がり、結果的に物事がうまくいくものです。
 
 つまり「人間の脳は前向きな気分の時に最もよく働くようにできている」この論理こそが何千という科学的研究によって実証された成功と幸福感との本当の関係を示す真髄でありました。
 
 この幸せに関する一つの有名な研究があります。要点だけを述べますと、「日々喜びあふれる内容を日記に綴っていた人々は、不満ばかりを書き連ねていた人々よりも十年以上も長生きしていた」という研究データがあります。
このことは、「健康と長寿には幸福感が深く関わっている」ということが実証された研究成果の一つであります。
 
 私達は「努力すれば成功し、成功して初めて幸せが訪れてくるもの」と思い込んできました。実はそれが勘違いである(完璧に間違いとは断定できないのです)とわかったのです。
 
 幸せの感度を上げて、今ないものに焦点を合わせるのではなく、今ある恵みに目を向ける。半分しか水が入ってないコップを見て、半分しかないと思うのではなく、まだ半分もあるじゃないかという意識や考え方を常に持ち続ける。その様に今の環境の中にある幸せを味わっていれば成功は自ずとついてくるというものです。
 
 今ある環境に幸せを見出すとは、問題や困難から目を背けることではありません。感謝に気づく力がある限り、幸せの種はどんな厳しい状況の中にも存在しています。

 どんなに平凡な生活の中にも、考え方一つで次から次に幸せの種を見つけることができます。あまりにも当たり前すぎて幸せに気づかないだけなのです。
 
 日常の些細なことに喜びや幸せを見出していると心は感謝で満たされ、ゆとりも生まれます。すると他の人のために、小さなことでも貢献したい、他の人と喜びを分かち合いたいという思いが湧き上がってきます。

 その様に幸せの連鎖は個人の枠を超えどこまでも限りなく広がっていきます。
利他喜他(他の人に利を与える、利を施す。他の人に喜びを与える、喜びを施す)の思いから生まれた行動の積み重ねは深い所で人の心を満たし、どんな不幸と思われる状況にあっても幸せを見出す力を生み出します。

 つまり、「ないものを嘆くのではなく、あるものを喜ぶ」「失ったものを嘆くのではなく、まだ与えられている恵みを数え上げる」と整理できます。仏教で教えている「吾唯足るを知る」「知足」と同じ思想であるでしょう。
 
 従って、いつか訪れる幸せを願わずに、今この足元にある幸せを感じながら、一歩一歩生きていけばよいとなるでしょう。その結果、成功は自然とついてくるということだと思います。
 この考え方を日頃の生活や仕事、ひいては経営活動などに活かしていきたいものであります。そして周りの人々に伝えていきたいものであります。
 
 最後にひと言。ちなみに幸せになる一番簡単な方法があります。それはニコッと笑うことであります。ニヤッと笑う、大声でワッハッハと笑うことでも当然ですが幸せになれます。

「幸せでもないのに笑えない」と言わないで下さい。「笑わないから幸せや幸福が来ない」のであります。
 
笑う→幸せ→成功」この順番をぜひ身に付けましょう。きっと、すべてに通じると思います。
そうです「笑う門には福来たる」のことわざの通りであります。
 
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