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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2012/12/01(Sat)

(No.187) 人間の仕事上の貨幣価値には3種類がある(2/4)

前回は、市場価値、社内価値、時間価値の三種類の概念について述べてみました。
今回は関連テーマではありますが、時間に関して勤労の日数や時間の概念に関して、以下のように論点を進めてみたいと思います。
 
そもそも人は一年間どのくらい時間を所有・保有しているのでしょうか?
 
時間的資源は万人共通の資源であります。時間は有限であり、貯蓄不能で再生不能な特徴があります。年間に与えられた時間は365日/年間×24時間/1日 で,760時間/年間であります。みんな平等であります。私が生きてきた人生時間の長さは、約56万時間であります。
 
皆さんも過去の人生時間の長さを計算されてみてはいかがでしょうか。何かの気づきが発見されるかも知れません。本番の人生は二度なしであります。             
 
では次に、年間の就業可能な日数や時間はどのくらいなのでしょうか?一般的なサラリーマンの例で考えて見ましょう。
 
一週間7日で年間は52.14週で年間365日です。世界共通の数字で常識であります。現実には休日や祝祭日のお休みの日がありますので、年間365日からドンドン減少していきます。
 
週休2日として7-2=5日/1週間×約52週として年間の就業可能な日数は260日になります。お正月やお盆休みを考慮したらもっと少なくなるでしょう。             
 
 そのお休みの日以外に祝祭日が、日本には15日あります。世界で一番多い国です。細かく上げれば、元日・成人の日・建国記念日・春分の日・昭和の日・憲法記念日・みどりの日・こどもの日・海の日・敬老の日・秋分の日・体育の日・文化の日・勤労感謝の日・天皇誕生日になります。
ちなみに米国は6日です。エッと驚かれると思います。かつての勤勉な日本人はどこへ行ったのでしょうか?
 
よって年間のお休みの日数計算は、週休2日として52週で年間104日の休日があり、かつ、それ以外の祝祭日15日を加えると合計119日の休日になります。従って年間の就業可能日数は365日引く119日で246日となります。現実はその他に有給というお休みの日が加わりますからもっと減少するでしょう。
 
この様に、年間合計119日の休日というのは、なんと年間の三分の一は休んでいることになります。欧米人は休むために、また遊ぶために働きますから、そもそも価値観が違っていたのですが、日本も欧米と同じようになり、いやむしろ欧米より休んでいる方が多いのかも?と考えても良さそうですね。
 
もともと、欧米から「日本人は働き過ぎだ」と指摘を受けて、土日を完全休みにしてきた経緯が思い出されます。
 
先ほど計算したとおり、年間正味の就業可能日数246日であります。従って時間に換算しますと、年間正味の就業可能時間は8時間/日×246日/年間=1968時間から8時間×約250日として、年間約2,000時間となります。これが年間就業可能時間になります。 
この数値に時間給や時間価値を掛け算すると、ある人の年間の人件費や年収の予測ができることになります。
 
ちなみに法律上では、労働基準法 32条で、1週間で40時間、1日につき8時間までと上限が定められています。法定労働時間と呼ばれています。この枠内で各企業が決定した労働時間を所定労働時間といいます。これを機会に一度は自社の就業規則を確認なさることをお薦めしたいと存じます。
 
(次回に続きます)
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2012/12/08(Sat)

(No.188) 人間の仕事上の貨幣価値には3種類がある(3/4)

前回までの説明で、年間就業可能時間約2000時間と算出できましたが、この数値に、各人の時間給や時間価値を掛け算しますと、ある人の年間の人件費や年収の予測ができることになります。
 
今後の経営計画を練ったり総人件費を算出したり、必要な達成付加価値の計算や労働分配率の計算や労働生産性の計算などをする時などに活用が可能であります。
 
パートさん達の非正規社員の方々の年収は、時間単価(時給)や年間の就業時間がある程度予測できますから年収の計算は簡単でしょう。しかし正社員の方たちは月次の給与があらかじめ決まっているため、時間価値や時間単価の概念が薄いと思いますので、年間人件費を算出の上で時間価値の計算をして行きたいと思います。
 
考察をすすめるに際し、4つの分類に分けて、(Ⅰ)パートさん達の非正規社員は年収について、(Ⅱ)新卒者と(Ⅲ)中堅社員と(Ⅳ)役員幹部の3つは年間人件費と時間価値という時間給の算出に区分して見ていきたいと思います。
 
(Ⅰ)パートさん達の非正規社員の年収額の計算について
 
長崎県の最賃は653円ですから、もし仮にフルタイムで働くと仮定しますと653円×2000時間で1306千円となります。実際は週に30時間未満の方が多いと思いますので正規社員の3/4相当1500時間/年間)になり、1306千円×3/4で年収額は約980千円/年間になります。
 
時給700円の場合は700円×2000時間で1400千円×3/4で1050千円/年間になります。所得税がかからない非課税の限度額の壁は1030千円ですからギリギリの額になります。
 
時給800円の場合は3/4相当として、1200千円/年間で、時給850円(東京の最賃に相当)の場合は3/4相当として、1275千円/年間となり、時給1000円の場合は3/4相当として、1500千円/年間となります。
 
時給1000円の場合のこの額は所得税を課税され、妻であれば夫の社会保険の扶養家族からもはずれ(壁は1300千円)国民健康保険と国民年金に加入するため、本人に保険料の負担が発生します。
 
従ってトラブルを未然に防ぐために、総務や経理担当者は対象者に対して税金がかかる年収のラインや年収の見込額を早めに伝えて上げることが大切になるでしょう。
 
(Ⅱ)新卒初任給の年間人件費と時給について
 
仮の事例として180千円/月額とします。12ヶ月で2160千円。プラス賞与や法定福利費等が加算されますから180千円×約4ヶ月分と仮定すれば720千円となり、年間人件費は180千円×約16ヶ月として合計2880千円となります。
 
   当の本人は「エッそんなにもらっていません」と、手取に近い額と年間人件費の差に驚かれるかも知れませんね。実際には本人には見えない人件費が発生しているのです。
 
2880千円÷12ヶ月で240千円/月が毎月発生しているのです。月額給与180千円の1.3倍になり全て会社側が負担しているのです。
 
次に初任給の時給の換算をしますと、2880千円/年間÷2000時間で1440円/時間となります。この額はパートさん達の時給の約2倍に相当します。
 
新卒者の社内価値とパートさん達の時間価値の違いが倍相当に違っているのが分かります。人間の仕事上の貨幣価値の違いとは本質は一体何なのか?このやり方で永続ができるのだろうか?などと考えざるを得ません。
 
「同一労働同一賃金の原則」(欧米ではかなり進んでいますが)という概念がありますが、一時期、法制化も検討されましたが立ち消えになっています。このままの現状で良いのだろうか?などとひっそりと考えたりしています。
 
(次回に続きます)
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2012/12/15(Sat)

(No.189) 人間の仕事上の貨幣価値には3種類がある(4/4)

前回の新卒者の事例で算出されました、この16ヶ月の数値を人件費係数といいます。
聞き慣れない言葉ですので、初めて聞かれた方もいらっしゃるでしょうが、要は月額の給与額の何倍が年間人件費に相当するのかを示す指標であります。
 
各企業によってバラバラで本来決まったものではありませんが、参考のために世間水準の給与を前提に、あえて申し上げれば、合格ラインは19ヶ月前後でしょう。一般企業の水準を示しますと18ヶ月ぐらいの数値が必要になっているようです。驚かれる経営者も多いかも知れません。
 
なぜならば給与の12ヶ月と法定福利費約1.75ヶ月の二つを合わせただけでも13.75ヶ月はすでに決まっています。退職金制度があれば、さらに約1ヶ月を足して14.75ヶ月です。それに賞与を最低3ヶ月を加えただけでも17.75ヶ月になります。それ以外に福利厚生費が全くないというのは考えられませんので、最低で18ヶ月つまり人件費係数18ヶ月分が必要となるからです。
 
今回の事例で使用している16ヶ月という数値は業績が厳しい企業という前提で使っております。不況という環境を考慮しての数値でありますのでご了解願いたいと思います。
 
では本題にもどり、前回のパートさん達や新入社員の年間人件費や時給の説明に続いて残り2つを見ていくことにします。
 
(Ⅲ)中堅幹部役職者の時給について  何段かに分けて見ていきましょう。
 
月額200千円の人は、人件費係数を16ヶ月として年間人件費は3200千円となります。
時給に換算すると÷2000時間で1600円/時間になります。 
月額300千円の人で年間人件費は4800千円となり、時給では2400円/時間 になります。
 
月額400千円の人は6400千円となり、時給では3200円/時間になります。
月額500千円の人は8000千円となり、時給では4000円/時間となります。
 
この様に月額給与が上がれば上がるほど時給額が上昇するのが理解されたと思います。当然といえば当然です。ここで大事なのは、それだけの時間コストが発生するのなら、どれだけの付加価値売上高を達成しなければいけないのかをつかんでいることが大事なのです。
 
ただ何となくの感覚では厳しい時代を勝ち残るのは厳しいでしょう。中堅幹部であるなら全員が理解するべきテーマであります。
ここでは事例研究として、月額300千円(年間人件費4800千円)の方を取り上げ必要な付加価値や売上高の計算の方法を示しておきたいと思います。
 
労働分配率を50%と仮定しますと、必要付加価値は年間人件費4800千円を0.5で割算して9600千円/年間になります。次に限界利益率(流通業なら粗利率)が30%と仮定すれば、必要な売上高は9600千円/年間÷0.3で32000千円の年間売上高が必要になります。
 
  この計算方法を活用なさって実務でご利用下さい。各個人用・部門別・全社用などに応用してみて下さい。全社の数値ができあがれば売上利益計画が半分以上できあがります。ただ注意点は労働分配率と限界利益率は実際の自社の数値を使って下さい。なお売上利益計画書の作成については当経営コラムNo159をご参照下さい。
 
(Ⅳ)役員幹部の年収と時給について
 
  年収9000千円の人は(賞与を含んだと仮定して)時給に換算すれば、9000千円÷2000時間で4500円/時間になります。
 
年収が1,000万円の人は、時間給は2000時間で割れば5000円/時間になります。1日8時間として4万円/日がコストとして発生していることになります。これ以上に見えない人件費まで加算すれば、もっと上昇する可能性が高いでしょう。
 
最後にまとめとして整理したいと思います。
 
全ての社員の総人件費とは、給与、役員報酬、賞与、法定福利費と退職引当金その他の福利厚生費を含む総額の数値になります。この総人件費を月次の給与総額で割ってみて下さい。その数値が先述しました会社全体の人件費係数になります。
 
  この数値は経営者にとって重要な数値ですから、ぜひ算出なさり自社の人件費係数を押さえておいて下さい。過去数期間の決算書からご自身で表をつくり過去の数値と比べながら自社の人件費係数の推移を把握して下さい。
 
  ここ数年人件費係数が下降している様なら社員に対して社長の役割を果たしていないということになります。長い間デフレが続いていますので下降している企業の数が多いと考えられます。
 
  理想的には毎年0.1でも0.2でも人件費係数を上げて処遇を高めることでありますが、係数が上がるということは、社員数が同じなら人件費総額がもろにアップするという、シビアな反面があるということを意味しています。
 
  人件費の総額の膨張が、いつの間にか事業の手かせ足かせとなっていたではすまされない時代になっています。これからの社長は人件費を明確な意図でもって管理しなければなりません。
 
  つまり社長は総人件費を会社が繁栄する方向へ意図的にコントロールする人でなければなりません。よって社長は自社の総人件費をコントロールするために人件費係数を明確に把握する必要があるのです。
 
  この件は社長の専権項目であります。社長本人の人間観・経営観・経営哲学が繁栄されますから非常に大事な社長業になります。ぜひ実務への活用をなさり、今後発展なさることを心から期待したいと思います。
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2012/12/22(Sat)

(No.190) 松下幸之助氏のリーダーシップスタイルの変貌に学ぶ (1/2)

松下幸之助氏は大正7年(1918年)に23才で創業され、94才(平成元年1989年)で亡くなるまで、約70年に及ぶ経営活動をなされた人で「経営の神様」と呼ばれた人です。その長い経営者人生で3回ほどタイプの異なるリーダーに変貌したと言われています。
 
では変貌したその3回のリーダーシップのスタイルはどの様なものだったのかを、執筆された書籍や彼を取り囲んでいた側近達の言動を通して考察してみたいと思います。まず晩年のリーダーシップから。

   彼の晩年のリーダーシップのスタイルは、一般的に思われています部下や組織を引っ張って行くのではなく、部下が自然と付いていく一風変わったリーダーシップで、「羊飼い型」のスタイルとも呼ばれています。
 
「独裁的」スタイルでありがちな、「俺の後に黙って付いて来い」と命令するのではなく、むしろ群の後ろから目的地に向かって羊たちが正しく歩んでいるかを見守り、道をはずしそうになったら注意を促し、羊たちがきちんと歩んでくれていることに感謝するスタイルだったそうです。
 
このことは彼の言葉で「従いつつ導いていく」とご自身が語っておられる通りです。
優れた羊飼いであるためには、何よりも羊の本質を知っていなくてはなりません。その意味でも事業経営を通して、まさに人間の本質を常に研究追求しておられたのだと思われます。
 
では彼の若かりし頃のリーダーシップはどの様なものだったのでしょうか。
 
彼は23才でわずか3人で創業しています。「零細企業を何が何でも立派な企業に育て社会の役に立つ様にしなければならない」という強い意志がありました。リーダーシップや統率は、無から有を生み出すスタイルで、歴史上の人物になぞらえれば、いわば織田信長の様に、「俺にだまって付いてこい」方式の狩猟隊長型の指導者であった様です。
 
恐らく人には言えない苦しい時もあったのではと思われますが、それ以降事業は順調に推移し成長を続けていきました。
 
 それが終戦後しばらくして昭和30年代後半になり、年齢も60才代に入り事業に一つのめどがついた時点でリーダーシップのスタイルを変えて豊臣秀吉型に変わったと言われます。事業を整理整頓して次代に引き渡していく事業承継の活動展開を始められています。
 
 彼はさらに、事業環境が高度成長から成熟期に入り年齢も70才代になって、再び脱皮してリーダーシップのスタイルも徳川家康型に変わったと言われます。企業経営者としてだけではなく、この国のあるべき姿についても思いを深めていかれました。
 
 この時期の彼の人物像は、温かく誠実で筋を通しながらも情けのあるという、人間的に丸みのある魅力的なリーダーであったと側近の方々が語っておられます。彼のリーダーとしての人格的成長やリーダーシップスタイルの変貌を、現代の経営者に対しての教訓として考えてみますと、やはり会社の量的規模や社員の人間的・質的要素によって経営者は自己変革に努めて、変わって行かなければならないと言うことでしょう。
 
「人を変えようとするなら己から変えよ」と言いますが、人間学で教えている「修己治人」を実践された方だったのでしょう。
 
逆に考えますと成長に応じて人員の規模が徐々に拡大し、リーダーシップのスタイルもそれに応じて自ずと変えて行かねば組織の統率は難しいのだ、と言うことでしょう。3回の変貌がその事を如実に示していると思います。
 
また彼の変貌を通して見て私なりに気づいたことがありました。それは中国古典の「易経」の「革(かく・あらためる)」で教えている次の二つの教えでした。それは有名な教えですが次の言葉です。
 
「大人虎変」社長やトップが思い切って古い因襲的態度、思想、行動などを改めること)と
 
「君子豹変」(トップを補佐する顧問とか重役の人達が、「よかろう、それならしっかりやりなさい、俺も協力する」とトップの「大人虎変」に応じそれに同調し準じて新体制をとること
 
の二つであります。ひょっとしたら幸之助氏は「易経」を学び実践されていたのかも知れませんね?
 
(次回に続きます)
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2012/12/29(Sat)

(No.191) 松下幸之助氏のリーダーシップスタイルの変貌に学ぶ (2/2)

大企業のことなんか興味ない、もう過去のことで時代も違うし役には立たないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、そうではないと思います。日本を代表する経営者の人物と歴史を通して学び、現実の経営実務に応用実践していく姿勢が大切だと思います。
 
「企業や会社はトップの器以上には大きくならない」また「器以上に大きくしてはならない」などの教訓があります。その理由はその人の人間観以上には人は成長できないからです。連動して企業も成長できないからです。また「中小企業と腫れ物は大きくなったら潰れる」とも言われています。
 
このことを彼に当てはめて考えますと、幸之助氏は人間的にも器量(才・知識・技術)や度量(徳・人間性・価値観)が企業の成長・発展と同時に大きくなり、人間力経営力のバランスが取れていたからこそ、あそこまで引っ張って来られたのだろうと推測しております。「人間観の確立をすることは経営者にとって一番大切なことである」と断言もされております。
 
彼の言葉を引用しますと、「百人程度なら社長が率先垂範、先頭に立って命令したら動いてくれます。ところが千人二千人になったら同じ命令するにしても、単に命令だけでなく、どうぞやって下さいという心を添えることが大事です。もっと大きくなって五千人から一万人になると今度は頼みますという心根が必要になります。それ以上さらに大きく五万人という大集団になれば、拝む心が必要になり、頼みますよ、お願いしますよという祈る気持ちがいります」と述べておられます。
 
人間力の深さと太さがにじみでている言葉であります。規模の小さな中小企業であっても経営者の方々には参考に出来る言葉だと思います。
 
 話は少し飛びますが、彼がもし生きておられたら我が国の企業経営者の現状をどう思われるでしょうか?恐らく経営者に対しては原点に戻りなさい」といわれるでしょう。「お金儲けではなく多くの人に喜ばれる経営を心がける」という原点にです。生前、彼は常にこの言葉を口にしておられたとのことです。
 
一般的に人間には「身体のもどり場所」として家庭があります。が、「のもどり場所」としての信念・理念を持っている人は少ない様です。けれど「経営のもどり場所」としての確たる経営哲学や方針を悟りとして信念として秘めている経営者はもっと少ない様です。
 
だから金儲けの話や即効性の高い経営テクニックの話があると、すぐに飛び付く人が多いと言われています。これはお互いに耳が痛い言葉ですね。上の3つのもどり場所の、身体と心と経営は経営者の原点になるでしょう。やはり我々は原点に戻る必要がありそうです。
 
反復しますが、お金儲けではなく、近い従業員やその家族は当然であり、顧客や消費者の「多くの人に喜ばれる経営を心がける」と言う原点に戻る必要がありそうです。

    目には見えない要因である、心の豊かさや理念が問われる時代になっています。お互いに心を磨いて人間力を高めて行こうではありませんか。
 
最後に、彼の経営者としての特徴についても少し触れておきたいと思います。それは経営方針が非常に明確だったことと言われています。
 
「会社は何のために存在するのか?我々は何のためにどの様な方針で仕事をするのか?」という確固たる経営理念があった人です。ご自身で考えに考えた上の一種の悟りの様な言葉が残っています。詳細は省きますが、経営学の本の中に書かれている様な気の利いた言葉を借りてきたものではありません。  
日頃から様々な問題について真剣に考え思索していたからこそ、何事にも判断が早く即断即決が出来たのでしょう。
 
いつも感謝の気持ちを持ち続けた人、他人に対して優越感を持とうとしなかった人、つまり謙虚な人柄など人間としてのすばらしさが彼の人となりを表したものであります。つまり確固とした人間観の確立が出来ておられ信念として持っておられたのだと思います。
 
人間観の確立を実現できれば人間を見る目がガラッと変わるものです。経営方針も変わっていくものです。もちろん成果も良化していくものです。私が常々口にしている様に、会社というものは社長の見識次第で良くも悪くもどうにでもなるものであります。
 
その当時の会社の組織風土には、「命令・支配・管理・従属・服従・無責任・画一といった単語はなく、対極の相談・協力・協調・自主・責任・個性という雰囲気が充満し濃厚だった」と昔の側近の方々の証言が残されています。
  何と素晴らしい組織風土(当経営コラムNo66 No67 No68 No69 No70参照)を造られた人物だったのですね。 

【執筆者よりのご挨拶】
 今年も1年間、お読みいただき誠にありがとうございました。来る2013年があなたにとって,良い年でありますようにお祈り致します。どうか良い年をお迎えください。
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