2013/05/04(Sat)
(No.209) 激変時代における経営者の必須条件とは?(4/4)
前回、あなたは経営者として有事の際に自責の人で踏ん張れる人か、他責の人で環境のせいにする人かどちらの人に近いのでしょうか?と問いかけを致しました。この件に関してもう少し考えていきましょう。
私が提言したいことは、経営者が普段の無事、平時の時に「有事の際の自己」を知っておくのは非常に重要な事であるということなのです。
と言いますのも平時の際の自己をいかに知っていても、万が一の有事の際に遭遇していざと言う時は全然ものの役には立たないからであります。どうか自己を振り返ってみて、「有事の際の自己」を掴んでおいて下さい。
自責か他責かを頭で単に言葉として理解しているのと、「信念」として自覚して日頃の行動まで出来ている人では180度人間のタイプが分かれて行きます。特に経営者は日頃から「自責の人」を実践していないと、いざと言う時には人間の弱さが出てスッと他責の人にすり替わっていくものです。
今後、万が一会社の経営が苦しくなる様な事が起こったら、それは不況のせいではなく、また他責にするのではなく、全て自分の責任と捉えなければいけないのです。
経営とは、マーケティング(市場開発機能)とイノベーション(革新機能)を起こす事であります。「経営の基本的2大機能」と呼ばれています。
実は、成功する人間というのは、こういう不況時にこそ、前回にも触れました様に心の姿勢面で一番大切である「厳しさ」と「信念」から知恵を発揮し、真のイノベーションを起こすものなのです。
それらを起こす為に、不況時は「不況だから」とか「環境が悪いから」とか「消費が冷え込んでいるから」という「一切の他責」を許さない「信念」をリーダーが持ち続け、組織にそれをルール化し浸透化し意識の大転換をしなければいけないのです。
逆境や不況は組織のこれまでの「人・物・金・時間」の無駄な膿みを吐き出し、新しい進化した組織をつくる為に神様がくれたプレゼントなのです。
「不況なお良し、不況は最大のチャンスなり」(松下幸之助氏) 「逆境は神の恩寵的試練である」等の箴言の真意をしっかりとかみしめたいと思います。
現状の様な政治も経済も経営も世界的な激変時代は、経営者にとって大変なピンチではなく、1世紀に一度の大チャンスなのです。その大きな激変の時代の中でお互いに生きているのです。その環境をピンチとするかチャンスと考えるかその受け止め方一つで、どんなにも変化することが可能であります。
「人生は 受け止め方で どんなにも 変化するもの ありがたきかな」であります。
最後になりますが、今こそリーダーの資質や必須の条件が、切に求められている環境は他にはないと思います。前向きに考えれば、今は最高の時なのだとも考えられます。反論も聞こえて来そうですが・・・。
これを越えた先には、きっと素晴らしい未来が待っていると思います。苦しい時にこそ、積極的な心で前向きでワクワク心で挑む、それが真のリーダーに求められる心の姿勢なのです。