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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2014/02/15(Sat)

(No.250) 全てに成功するヴィゴラス脳に至るステップとは? (4/4)

イメージ力の偉大さ」の次にもう一つの事例をご紹介しましょう。ヴィゴラス脳に至るステップ1で目標という言葉が出て参りました。そこで、この目標目的は根本的に違うことに触れておきましょう。目標と目的はよく似ていますが、全く異なるものなのです。天と地ほどの大きな違いがあります。
 
  今後皆さんが、今回のテーマである「ヴィゴラス脳」を目指して自己革新なさる時や、リーダーとして経営改善や経営戦略・経営計画立案などの時に参考になさって下さい。
 
まず目標について理性で考えたもので、将来実現したい状態や目指す地点等に重点があり、具体的数値で表現したものです。短期的であり自己中心的なものです。常に変わるものであります。企業経営で言えば売上や販売計画などの目標は常に変わっていきます。目標設定する場合は、いつまでに達成するのかという「必ず期限を設定する」ことが必須の条件であります。
 
  目標には欠点も指摘されています。それは数値の目標だけでは人の心をワクワクさせ得ないからです。心や感情に訴えないしピーンと感性に響かないからです。一般的には本来なら目標にしかならない数値を目的と取り違えやすい欠点があるのです
 
  だから会社の業績が落ち込んでしまうと、日頃、目標をクリヤーする達成感を求めて仕事をしている人達は仕事への情熱を失ってしまうのです。やる気が損なわれた人達では組織の活性化や業績の発展は望めなくなって行くでしょう。
 
次に目的について。理性でなく感性から湧きだしたものであり、抽象的であり哲学的で「何のために・・・」という不動のものが根幹にあります。内容に重点を置いています。長期的であり他己中心利他主義が特徴でしょう。原則として不変のものです。
 
企業経営で言えば企業の目的である経営理念などは不変のものになります。個人の場合では「生きる目的」は不変のものであり、それを具現化するための目標はその時々の状況に応じて変えていくものなのです。
 
目的の長所をあげれば、目的には人を共感させたり夢中にさせたりします。目標にない不思議な力があります。またその目的が自らの利益(利己)を越えた利他の精神によるものであればあるほど人は共感し引き付けられて共に闘う、共に活動するという特徴もあります。
 
  では、あなたの会社の経営理念は人が共感し人を引き付ける魅力あるものになっているのでしょうか?もし機会があれば自社の経営理念を振り返って見られるのも何かの気づきが得られるかもしれません。
 
ちなみに経営の現場では、よく英語の言葉でビジョンやミッションと言ったりもします。ビジョンは目標に近い概念でしょう。ミッションは目的とか使命とかを意味する言葉として用いられている様です。今後、経営計画立案の際には、この目的目標を明確に意識なさって明記されることを提言したいと思います。
 
目標についてもう少し補足しておきたいことがあります。それは目標をはるか遠くにずっと先に置くということです
 
  事例を示しますと、かの有名な大リーグのイチロー選手を彼の高校時代にメンタル指導した豊田教授(聖泉大学)の話によりますと、彼に将来の夢を尋ねると「プロ野球の選手になる」と答え「ただなるだけでなく、皆にうらやましがられる選手になりたい」と答えたとのことです。
 
「心理学的には目標値の手前にくると集中力が切れるものだが、彼は仮想ゴールを目標のずっと遠くに置いているので淡々と通過していける」と豊田教授は話をされています。
 
高校生イチローの目標は、でっかく、遠くにあってそして具体的ではないポイントはそこにあります目先の成績目標ではなく、はるか先に熟達目標(練習に練習を積み重ねて上手になること)を設定しているからこそ、イチローにとっては甲子園やプロでの一軍昇格は単なる「通過点」に過ぎず途中で息切れしないのです
 
  そして明確でないからこそ、一つ一つの失敗で「何でダメだったのか」と自分を苦しめることがない。小さな短期の目標にがんじがらめにならなくて済むのです。彼が毎年200本安打を続けて来られたのも、彼の目標が年間200本安打にはないからです。全ては過程で視線ははるか先にあるからです。と述べておられます。
 
  彼には目標の定め方の違いがあったのです。目標をはるか先に置くことで、目の前の目標への重圧がなくなり、好結果を生むことができるという教えなのです。私達もこの考え方を多いに参考にして日頃の経営活動や人生に生かして行ければ良いなぁと思います。
 
一般的にいって、目先の数値目標や業績目標にがんじがらめになり、達成ができなかった時に一喜一憂して悩んだり悔やんだりしてはいないでしょうか?「不動の目的さえしっかりと強固なものを持っている限り、目標は具体的でなく抽象的なものでも良いのだ」と言うことを教えてくれています。イチロー選手だけでなく我々全てに活用・応用できる考え方であります。
 
最後に致しますが、実務の経営では身の丈に応じた、最低限の単なる通過点になるような売上高目標や利益目標を掲げる必要はあると思います。イチロー選手の成功で決して見逃してはならない点は、練習に練習を重ねての熟達目標を持っていた事です
 
経営者だけでなく我々全ては、日頃の切磋琢磨の勤勉努力日常の習慣の二つを決して軽んじてはいけないと考えます。この二点は必ず成功するための必要十分条件だと思います。楽をして大成する人は世の中には一人も存在しないのです。
4編の長いコラムになりましたが、皆様の活学実践を心より期待いたします。
 
 
 
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