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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2014/02/22(Sat)

(No.251) ドラッカーの「5つの質問」に学び実践で活用を (1/3)

今は亡き「経営学の父」「経営を発明した男」と称されたピーター・F・ドラッカー博士が残してくれた貴重な教えがあります。それは「経営者の貴方に5つの質問」という経営やビジネスに携わる人々なら、知らない人がいないほど世界的に広く普及して、経営者やビジネスマンを開眼させた箴言の教訓であります。
 
私の35年間の体験では、この「5つの質問」に正しい答えを出せる経営者は、実のところほとんどお見かけしたことがありません。この問に答えるためのプロセスは実に苦しく骨の折れることです。しかし、この問いに答えずしてマネジメントや経営を行なってはいけないとまで言われた教えであります。
 
ところで、我々の生活している現在は、どんな時代に位置しているのでしょうか?ずっと先々になって現在はどんな時代であったと言われるのでしょうか?
 
長かったバブル後のデフレ不況が続いていますが、最近なんとなく風向きが変わってきたと感じている人もおられるのではないでしょうか。またその一方で現実は苦しく二極分化であると感じておられる人もいらっしゃるでしょう。
 
しかしそれは全てマクロ経済的な捉え方に過ぎません。我々中小零細企業においては、この環境下において自分達が本当に考えるべきことは何であるのか?やらなくてはならない事は何であるのか?を決定するのがトップリーダーの仕事であります。そういう理由で「ドラッカーの5つの質問」を今回のテーマに選んでみました。何十年も時間は経ってますが本質を突いたものであるため現在でも決して陳腐化しているものではないからです。
 
  現在の経営者や幹部の方の中には、今までチャンスがなくて触れておられない方もいらっしゃるかも知れませんので、今後の経営をどう進めて行けば良いのか?について何かの参考にして頂くために考察を進めて行きたいと思います。
 
まず最初に「5つの質問」の体系を示しておきたいと思います。
 
1.われわれの事業(使命)は何か? 
2.われわれの顧客は誰か?
3.顧客は何を価値と考えるか?
4.われわれの成果は何か?
5.われわれの計画は何か?        以上の5つです。一つずつ説明して行きたいと思います。
 
1.(第一の質問)われわれの事業(使命)は何か? 
 
  当社は何屋さんであり、今後は何屋さんを目指すのか?という質問です。一見分かりきった問いのように見えます。一般的には業種や業界を考えて、電気製品の販売業ですとか、花屋をやっていますとか、飲食業を営んでいますとか、建設リフォーム業ですとか、コンビニエンス業ですとか、医療介護サービス業です、などと答えられると思います。
 
  「われわれの事業は何か?」と問うことは「われわれの使命は何であるか?」ということに対する答えになっていなければなりません
 
「われわれの事業は何か?」という問いを発し、その問いについて十二分に検証し正しく答えることこそ社長やトップマネジメントの第一の責任であります
 
  そのためには自社の歴史を振り返り、整理してみることが大切になります。創業者の想い、たくさんの商品サービスの変遷、開発の試行錯誤、そして何よりも顧客との関係についてなど、自分達が何のために何を思って働いてきたのか?を考えて見ることが第一歩になります。
 
  しかし「われわれの使命は何か?」の正しい答えは過去の中にはありません。「我々の使命は」我々の組織が未来の社会において理想と思う理念やビジョンに基づいていなくてはならないのです。
 
我々の使命」は我々の組織が理想と思う理念経営哲学に基づいてなければいけません。有名な例では「世界から貧困をなくすこと」「全家庭にとって充分な情報をもつ購買代理者になること」などがあるでしょう。
 
会社や企業は顧客が我々の組織の商品・サービス・活動を必要とし、求めてくれるからこそ我々は存在するのです。よって「我々の使命」は顧客ひいては社会から見て意味・意義・価値のあるものとなっていなくてはいけないのです
                                                                  
2.(第二の質問)われわれの顧客は誰か?
 
  第一の質問である「我々の事業・使命は何か?」を知るための第一歩は「我々の顧客は誰か?」という問いを発することです。現実の顧客・潜在的な顧客は誰か?顧客はどこにいるのか?顧客はいかに買うのか?顧客にいかに到達するのか?を問うことであります。
 
この問いの中には、顧客を奪い合うことよりも「顧客を創造すること」を教えてくれたドラッカーの知恵が詰まっています。顧客を決定する時、私達は事業の有り様を決定することになります
 
  例えば同じ婦人服メーカーであっても、顧客を選択する時、若い勤め人の人か、主婦の人か、お嬢様なのか、セレブの人なのか、安くて流行に乗った物を欲しい人か、などで品揃え、縫製・製造、企画・宣伝方針、サービス、店舗設計、流通チャンネルなど、何から何まで違ってしまいます。
 
まさに「顧客が事業を決定する」のです。つまり「顧客の選定が事業を決定する」ということになります。その意味でも事業使命の決定と顧客の選択は連動していなくてはいけないし、ちぐはぐでは成功は出来ないのです。
 
(次回に続きます)
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