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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2014/04/05(Sat)

(No.257) 中小企業の強みや長所は一体何か? (2/2)

  前述しました様に、世間一般にも経営者にも、中小企業は「不利だ弱いのだ」という認識が極めて強いのが現状であります。将来生き残るには、これからの経営者は自身の意識改革をまず行う、という点が最も大事な点ではないでしょうか
 
 そうは言っても、大企業と同じ事をしていたのでは強さは発揮できないでしょう。大企業にはできない何かをつかんで徹底的にやる。間口を狭くして奥行きを深くするなど工夫が必要でしょう。これだけはどこにも負けないというものを持つことが大事になると思います
 
  「深く穴を掘れ、すると穴の直径は自然に広がる」とも言います。専門を絞り込んで勉強を続けていると、そこから多くのものを学べると言う意味です。あまり手を広げすぎてどれも中途半端で終わるより「一専多能」の法則を活用することです。
 
最近は人々の好みやニーズ(必要性)も多様化して多品種少量生産の時代に入っていますし、科学技術の急速な進歩によって商品の寿命が極端に短くなっています。しかもグローバル化・国際化によって市場が世界の隅々にまで広がって来ているといった事を考えれば、中小企業の力が存分に発揮できる時代に入っていると言えるのではないでしょうか
 
またこれからの時代は、昔よりもっと早く大きな発展が可能な時代ともいえるでしょう。なぜなら現在は科学技術が非常に進歩した結果、文明の利器と言われるインターネット関連機器やIT技術などが経営の各方面に駆使活用できるようになって来ました。
 
  情報一つにしても昔とは比べものにならないほどのスピードで、様々なものを手に入れることもできるし、いい商品やサービスを創れば、それが人々の間に知られるのも早くなりました。だから、そういう意味で、現在は昔よりも成功しやすい時代に入ったという見方も成り立つと思います。人それぞれの見方次第でしょうが・・・。

  しかし時代がその様な環境になったから、誰もが成功して継続して成長発展できるのだ、と短絡的に考えたら危険性は高いと思います。ビジネス面で社会的成功をおさめると言うことは、自分より優秀な他人との競争という戦いに勝つことなのです経営とは誰でもできて簡単に成功するほど生易しいものではないのです
 
土俵である環境が変わったと言う点は皆共通なのですが、戦いに勝つには実力が求められるのです。戦う時の相手と比べて身の丈はどうか?力はどうか?など目に見えない経営体質の優劣や強弱が別れ道になります。だから自社の現状を正しく評価して診断し認識することが大事になります
 
  例えば経営者として自分の力の現状や、経営戦略の有無、商品力マーケティング力販売力信用力組織のモチベーション財務体質など会社の総合的な力の現状ということを正しくつかむ必要が大事な点になります
   
  10の力しかないのに過大評価して15と評価したり、10の力があるのに7の仕事しかしてないのも好ましくないし、13の仕事をしているが実際は10の力しかないのも困ります。過ぎても危険だし少なく見てもいけません。
 
  最後に致しますが、現状の力量相当の仕事をする。それが成功のためには不可欠なことだと思います。自分の力を正しく判定し、それをしっかりと把握した上で何事にも対処していくことが、規模に一切拘わらずどんな企業の経営にも必要であると言うことが結論であります。
 
中小企業は有利な面も多々あるし、他社にない強みもあるのだ」「要は考え方とやり方一つなのだ」とまずトップの意識を変革させ、その上で将来の力を付けるためにチャレンジ勤勉努力を続ける必要があることは言うまでもありません。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp

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2014/04/12(Sat)

(No.258) 経営者に欠けているもの、それは自責の念 

  私は職業柄、色んな企業の姿を見てきましたが、刻々と発展していく姿ももちろん多くありましたが、時には行き詰まり困難に陥った姿を見ることも少なくありませんでした。
 
  結局のところは、その企業の経営者自身に全ての責任があると言わざるを得ません。よく話を聞いてみると「社員がこんな悪いことをしたんです」とか「関係先がこうで思わぬ損害を被ったんです」とかの答えが返ってきます。反省を踏まえて、自らの責任を先に口に出す経営者は少ない様でした。
 
  そういうことが行き詰まりの直接の原因になることはよくある事ですが、考えてみれば社員が何か不都合な事をしたというのも、最終的にはその社員を導き監督する立場にある経営者自身責任なのです。
 
  社員というのは経営者の意図する通りに動いてくれるものです。「右へ行ってくれ」と言えば、ほとんどの社員が右へ行ってくれるものです。反対する人はまずいないでしょう。
 
  だから社長が「こうしよう」と決めて、全員がそれに従って働いているにも拘わらず成果が上がらない、行き詰まるということなら、その最終的な責任経営者一人にあります。特に経営者のやりたいことが「打てば響く」ように社員に伝わる中小企業の経営ではなおさらそうです。
 
  この様に経営者には「経営のすべては自分一人の責任」という自覚が欠かせません。中小企業の命運は、経営者がどれだけ強く自分の責任を自覚して経営という仕事に打ち込んでいるかどうかにかかっているのです
 
  経営者にそういう徹底した責任感があれば部長に伝わり課長に伝わり、さらには社員一人ひとりにまで浸透するでしょう。その気構えで経営に打ち込めば、間違いなく社員は社長に従っていくもの、ついていくものです。

  その意味で「すべては自分一人の責任」という自覚こそ、いつの時代の経営者にも欠かせない大事なポイントであります。経営者としての基本の基本になる姿勢であります
 
  また一般的な経営管理の原則で言えば「自分の部下がおかしいと思われるなら、そうさせた自分がおかしいのだと思うこと」なのです。責任はすべて上司や社長にあるのです。
 
  苦しい時に「不況だから」「経営環境が悪いから」「幹部や社員に能力がないから、やる気がないから」と理屈ばかり並べて責任を他者に転嫁して他責(他己責任)にする人が多いものです
 
  自ら意志決定し、長期にわたり全社の舵取りをしてきたにも拘わらず、自分の責任は棚上げにして「原因は全て自己にあり、当然、結果責任も自己にある」という自責の念が全くない人が多いものです。
 
  人間は苦しい時こそ、物事を自責(自己責任)にしなければなりません。そうでなければ強くはならないのです。自責の念は苦しい時だからこそ大切なのです順境の時は全てうまく進展するため、自責も他責も意識しないものでしょう。しかし一旦、逆境になり苦しくなると一般的にみんなが他責にしがちなのです。人間の弱さがもろに露呈するのです。
 
有事の時こそ自責の念で踏ん張る人が一流の経営者なのです。他責には絶対してはならないのです。自責の念はトップリーダーの必須条件の一つであります
 
  そのためには平時の時に 「有事の際の自己を知ること」が必要でしょう。その理由は平時の時の自己をいくら知っていても、万が一の有事に遭遇して、いざという時には全く役に立たないからです。どうか自己を振り返ってみて、想像力を使って有事の際の自己を掴んでおいて下さい。
 
  自責か他責かを頭で言葉として理解しているのと、信念として自責の念自覚して行動できている人は、180度人間のタイプが別れていきます。だからトップリーダーは自責の経営を信念もって実践している人でなければいけないのです。頭で知識として分かっている人は、いざという時、弱さが出てスッと他に責任転嫁してしまい他責の人になってしまうのです
 
  経営は常に流動的であり、いつまでも成長し続ける保証はどこにもありません。予想しなかったことが起きても全て自責なのです。「私は関係がない」とは言えないのです。だから体質を強化して「何が起きても社員や顧客や取引先がショックを受けない会社をつくる」それが社長の最大の仕事であります。全て自責、有事を想定して体質の強化を常に図ることです
 
  最後に致しますが、さてあなたは自己を振り返ってみて、深く己を見つめれば、自責の人か他責の人か、どちらのタイプの人間に近いのでしょうか?もし他責のタイプに近いのであれば、今からでも決して遅くはありません。自責の経営者に変革なさることを提言したいと存じます。
 
 
 
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2014/04/19(Sat)

(No.259) トップリーダーに必要な器量と度量とは? (1/2)

  そもそも組織とは強大な力を発揮するものです。しかし組織は一人で動くものではなく、それを運用する人間が必要になります。人間次第、つまりトップやリーダーで組織はどうにでもなるもので、その人次第で組織もまた変化し、良化し悪化し崩壊もします。これに気づかない人が多い様です。それは組織への過信であります。
 
トップリーダーは、経営をうまく運営することは当然でありますが、そのためには人の能力をうまく引き出さなければいけません。よってリーダー大きな役割の一つは、組織構成員の能力を引き出すことであります。社員や部下の能力を引き出してこそリーダーなのです
 
  その結果として業績や目的を達成していくのです。経営理念の遂行、使命観に基づく行動と実践、成長シナリオである経営戦略の立案実行など、全てがリーダーのリーダーシップの良し悪しで結果が異なっていくのです。
 
事業は一人をもって起こり、一人をもって滅ぶ」「人で始まり人で終わる」「人により栄え、人により滅ぶ」とは良く言ったものであります。人とは社長やトップリーダーのことを示唆しています。その次に構成員の社員一人ひとりの力を引き出して能力をつけ、かつ満足させねば組織は活性化しないのです
 
  教育は英語でエドュケーションと言いますが、語源はエドュカーレと言って“引き出す”の意であります。リーダーの役割と教育の役割は本質では全く同じであります。リーダーシップとは、指導者たること、指導力・統率力を指した言葉ですが、リーダーには知識だけでなく経験と尊敬と信頼がより求められるのです。
 
企業の成長は、社長やトップリーダーの成長にかかっています。だから「社長の成長なくして企業の成長なし」と言われます。また「社長トップの器(ウツワ)以上に企業は大きくならない、よって器を大きくせよ」「社長の器以上に大きくしてはならない、大きくなると破綻する」などとも言われるのです。
 
我ら、経営に携わる者は今一度この言葉の重みをかみしめたいものですね。大黒柱を太くせずして家を拡げれば家は傾くのと理屈は同じなのです。ところでとは器量と度量の2つの力を合わせたものを意味しています。
 
  だからこそトップリーダーにはこの2つの力が求められ必要になるのです器量と度量は車の両輪の関係であり、どちらが欠けても組織はうまく機能しないのです。将来の成長発展は望めないと言うことです。
 
 (次回に続きます)

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2014/04/26(Sat)

(No.260) トップリーダーに必要な器量と度量とは? (2/2)

前回、トップリーダーには器量と度量の2つの力が求められ、必要であると述べました。では2つの力それぞれの説明に入ることに致します。
 
器量とは才と呼ばれ知識・技能のこと、経営学・経営力の領域で、仕事の遂行力・対処能力のことです。の力です。度量とは心の広さや人間性・人格のことで人徳人望のことです。人間学・人物学・人間力の領域になります。人を活かし人を育てる力になります。の力になります。
 
  この陽と陰の力が融合され調和され統一されて、初めて事業経営や人生を創造進化(造化)させることが可能になるのです。東洋思想の根本の教えになります。「陰陽相対(待)性原理」と呼ばれます。
 
  また度量とは、その人の価値観や哲学をも含んだ概念です。価値観は人間観・人生観・世界観・使命観・経営観などに別れていきます。それぞれは自分自身の経験などから築き上げた価値観や哲学の領域になります。例えばその人が自己中心的人間観を持った人か、他己中心的人間観を持った人かで大いに異なっていきます。私的精神か公的精神かどちらが強いかどうかで人間が別れていきます。
 
人間的成長、つまり度量を高めるという点で忘れてはならない大切なことは「その人の人間観以上には、その人の人間的成長は得られない」「その人が持っている人間観以上には人間は成長しない」という点です。それほど人間観とは非常に大きな影響力を持った価値観なのです。
 
同様に松下幸之助氏は「経営者で一番大切なことは、まず人間観を確立することです」と語っておられます。彼の人間観のベースは「人間はダイヤモンドの原石と同じであり磨けば必ず光る。人間の能力や可能性は限りはない、無限である」と言うものでした。
 
つまり人間的成長とは肉体や体格ではなく、心の世界に関することです。だから心の世界が観えるようになることが人間的な成長につながっていくのです。よって人間的な成長とは心を高め、心を磨くことで人間力を高めることなのです。
 
現在の実業界では、実績主義に重きが置かれているため器量型 のトップが多いと言われています。しかし器量だけでは部下や人は社長に心底からついていかないものです。古い言葉で表現すれば「面従腹背」(顔や表面では従っている様だが腹の中では背いている状態)の部下が多いものです。

  知識技術テクニック中心で教科書やマニュアル通りの理性型リーダーの指示命令だけでは人は動かない様です。理性は冷たく温かみがないからです。(当経営コラムNo148 なぜ感性は力なのか?をご参照下さい
 
それよりも感性型リーダー、つまり度量型リーダーの方が、温かみを感じられるため尊敬され信頼されて部下も動きやすいのでしょう。この状態を「心服随従」(心底からリーダーに従っている状態)と言います。
 
この様に人間力を養成する人間学(度量)があらゆる学問の一番根本であり一番難しいと言われます。人間学つまり人間教育が一番大事で根本でであり本質的要素になり、それ以外はで枝葉末節になります。
 
よって経営学(器量)は末で付属的要素になります。「ものには本末あり」と言われ、本と末がバランスよく統合されて初めて、そのものが成り立つと言うことです。よって経営学だけでは不十分という事になります。「人間学と経営学は車の両輪、どちらが欠けても前には進めない」と言われる所以であります。
 
最後になりますが、組織や会社は社長やトップリーダー次第です。成長も業績も破綻さえも全てトップ次第です。組織の成果はトップの能力に比例するものであります。どうかトップの立場にあられる方々は、今日からでも遅くはありません、この2つの力「器量と度量」をバランスよく磨かれることを提言したいと存じます。時間を掛けてでも、一歩一歩コツコツと勤勉努力あるのみです。
 
 
 
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