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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2014/06/07(Sat)

(No.266) 「徳」の上で「才」を運用するとは? (1/2)

の上で「」を運用しないと、何事も役に立たないとの教えです。「徳」という基本ができていないと、人間関係もうまく行きません。仕事も成功しません。事業経営も成功しないものです。歴史が教えています。才能の「才」は“わずかに”の意味があります。「徳」を合わせて初めて、そのわずかな「才」も生きるということです。才とは「才能」のことです。
 
の補足をしますと、一般的に世間が人間を見る目は、とかく表面的な才能(知識・技術・資格・学歴・肩書き地位)だけに注がれ易いものです。枝葉末節ばかり見て根本を見ないから、根本や本質は見えないものだからです。             
                                                       
の補足をしますと、徳の教育の大切さは昔から言われています。人間学といいます。人間力仕事力に通じ、業績や成果に通じるものです。人間教育は現在の学校教育に期待するのは難しいと言われます。知識・技術・偏差値などに偏重されがちで、どうも人間的大物を育成しにくい様です。
 
その結果である現状を眺めてみれば、各界のリーダーの頽廃・堕落を嘆き憂えているのは私だけなのでしょうか?社会に出てから学んでも決して遅くはありません。この教えは人間社会の真理であります。             

  リーダー育成の教えの中に「富貴利達の人は、徳を愛するを顧  (カエリ)み得ず」(呻吟語)とあります。この教えは、金儲けや立身出世ばかりを考えてる人は、社会や人のために尽くすという「徳」を愛することがない、これでは本当の指導者リーダーとは言えないとの意味です
 
世間一般の「」と言われる「貧しさ、低い身分、老いること」を「恥じる」と考えるのではなく、自分だけの栄誉や富を求める姿を恥じて正せと言うことです。現代は恥を取り違えているリーダー達が多い様です。現代の恥の概念は「貧・賤(低い身分)・老」の取り違いと言われています。
 
ではリーダーや指導者達に求められる「」とは一体どの様なことを言うのでしょうか?以下の3点になります。
                                                       
世のため人のために尽くす徳業がないこと(事業の根本思想は利他の心) ②優秀な人材を活用しない、また人を大切にしないこと(事業の根本は知識や金でなく人) ③親孝行をしないこと(現在あまり重視する様な話は聞いたことがありませんが、親孝行は全ての道徳の根本と言われます)             
                                                       
リーダーや指導者や社長たる者は、この「三つの恥」がないかどうかを己を振り返って常に反省しなければなりません。では標題の「徳の上で才を運用する」について話を進めてみたいと思います。4つのケースに分けて考えてみました。
 
【1】のケース                            
人間の本質的要素である の基礎の上で、付属的要素であるを運用すると良いのです。徳は建造物なら基礎であり基礎が深くないと上に伸びないのと同じ原理です。「徳は事業の基なり」(菜根譚)と言います。事業を発展させる基礎になるのはその人の徳です。「基礎がグラグラしているのに建物が堅固であったためしはない」との教えです。社長やリーダーにとっては決して無視できない教えです。

【2】のケース             
人間力・人格・人間性というの基礎の上で、仕事力経営力・知識・技術・資格・肩書き地位というを運用すると良いのです。才は人生や仕事の道具にしか過ぎないのです。いかに素晴らしい才や道具を揃えていても、才を使う本人が人間として立派でないと絶対に良い仕事はできないからです。いつかは本質が表面に出てばれるものです。ここのところが理解できていない人が多いみたいですね。残念です。
 
この様な人物には相手やお客様が毛嫌いして依頼しないし信用もしないのです。販売や受注契約は難しいでしょう。お客様は人間関係を結ぶのを嫌がり拒否するものです。「」(人間としての正しい道)がないから「」が生まれないのです。「信は商売の原点」です。また企業の最大の宝である「社会的信用」の創造も難しいでしょう
 
【3】のケース             
(正しい道)を弁え、そのの基礎の上で勇敢に行動するを運用すると良いのです。「義を見てせざるは勇なきなり」と言います。義に立脚した勇気でないと意味がない、真の勇気は義の裏付けがないとダメだという意味です。
 
もし社長やリーダーが勇敢であるが義がない人間であれば、部下は反乱を起こします。逆に部下が勇敢であるが義がない場合は盗みをしたりウソを付くものです。義とは「正義」「大義」「道義」のことを言います。
          
【4】のケース             
」つまり思いやりという、その基礎の上では仁徳がにじみ出るし、その人の言葉も立派に活きるものです。この仁徳の上でを運用すると良いのです。人格言葉・挨拶・表情・まなざし・態度すべてに現れます。意識せずとも自然ににじみ出るものです。
 
徳のある人の言葉には、説得力があり人は感動するものです。人格が高い人は同じ言葉でも相手に与える印象が違います。一言ひと言に温かみや優しさがあるものです。部下もついて行きます。 逆に人格が備わっていないと、何をやっても相手に良く伝わらないのです。
 
巧言令色すくなし仁」(お世辞やつくり笑い、口先だけでハートや誠実さが無いの意)と論語は教えています。
 
(次回に続きます)

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2014/06/14(Sat)

(No.267) 「徳」の上で「才」を運用するとは? (2/2)

今回は、「」と「」の相対的なバランスで「人間を四分類」したものを解説して行きましょう。要は徳や才の量の大きさではなく、両面のバランスが大切だと言うことになります。
 
成徳達材」という有名な言葉があります。これはを高め大成させること、これを成徳と言います。能力を錬磨し上達させること、これを達材といいます。人は皆、天から徳と材(のこと)を与えられて生まれてきます。その授かったと能力()を発揮し、それぞれの運命を高めていくことこそ、人としてこの世に生を受けた全ての人に課せられた使命なのです。
 
人間の四分類は「聖人・大人君子・小人・愚人」の四つのタイプに分類されます。それぞれ説明を加えて行きたいと思います。
 
【1】のタイプ 聖人とは?             
 
(付属的要素)が大きくて、同時に(本質的要素)も大きい人を指しています。徳にも才にも優れた人で完全で完璧な人のことです。世の中にはほとんどいないでしょう。このタイプは我々凡人は目指さないで良いと思います。             
             
【2】のタイプ 大人(タイジン)君子とは?               
 
才は小さいが、相対的に徳が大きい人を指したものです。図示すると土台(徳)が安定している形で正三角形をしています。社長や指導者的立場の人やリーダーには是非目指して欲しいタイプです。特徴としては、以下の通りです。
             
①徳が才よりも優れている人。徳がある人。他者中心的愛念の強い人は徳が高いものです。             
②自分の才能を他の人々のために尽くすことができる人。才を私物化しない人です。             
他者協調協力しながら、共に仲良く生きて行こうとする人です。共存共栄相互依存関係の重要さを知っている人です。             

④自分の私利私欲よりも他の人をどうやって幸せにするかを考える人です。             
⑤私利私欲を捨て道義を重んじる人。公的精神で「世のため人のため」にと大きな志を抱く人です。
⑥常に人を愛し人を敬する心を持つ人です。      

⑦学徳に優れた立派な人物、又そういう人物を志し日夜努力している人で高い地位にある人です。上記のような為政者・経営者・指導的立場にある人のことを君子と言います。
最初から徳が高い人はいません。人間学の学問を通して人間修養の結果、が高まるのです。
社長やリーダーは大人君子を目指すべきです。そうでないと企業は成長発展は難しいでしょう。若い諸君が将来リーダーに育っていかないからです。             
 
【3】のタイプ 小人とは?             
 
才が大きくて相対的に徳が小さいタイプの人です。図示すると土台(徳)が不安定で逆三角形の形です。特徴としては、以下の通りです。
 
①才知・才弁・才能が勝った人です。自己中心的我私欲の強い人は徳が低いと言われます。
②自分のことだけしか考えず、他のために尽くすことができない人です。自分勝手私利私欲の人です。

③自己の物質的な生活を優先し、まず他から恵みを受けることだけを考える人です。             
④才で仕事はできますが、徳の上に立って運用されないと物事全体が上手く運びません。
             
⑤一人で仕事をやれる人がいても、部下を付けると上手くやれない人がいますが、それはその人の徳性が低いためです。実務ではすごく多い様です。恐らく部下がついてこないでしょう。それではリーダーシップが発揮できません。管理職やリーダーに抜擢するときは要注意です。
             
⑥社長でも、社員数が数十人を越えると統率ができなくなる人がいます。このタイプが多い様です。
⑦自分で評価してみて、自分はこの小人タイプだと気づけば君子を目指して努力することが大切です。意識を変えて下さい。今日から、今からでも遅くはありません。難しく考えなくてもよろしいです。
 
ただ自分で自分を掘り下げ、自己を見つめて自己を知ることが避けられないでしょう。恥ずかしながら、私は常に一人静かに瞑想することを通して、少しでも君子に近づく様に努力中の身であります。意識と思考を変えるだけでも、徳性がアップし君子に近づくことができます。努力あるのみです。
          
【4】のタイプ 愚人とは?             
 
才が小さくて、かつ徳も小さいタイプの人です。このタイプの人は一番教育がし易いとも言われます。バランスは取れていますが、あまりにも極小過ぎている状態の人です。今後の育成が必要でしょう。
 
育て方にもよりますが、その人が将来、小人になるか君子になるかは、指導者やリーダーがどのタイプの人物かによって別れて行くと言われます。指導者にとっても相手にとっても、考えて見ればとても恐いことであります。器量(陽の力)ではなく、度量(陰の力)でないと人は育てられないと言うのも頷くことができるものです。(器量・度量については、当経営コラムNo260をご参照下さい
 
従って指導者やリーダーは是非とも君子であらねばならない理由が分かるというものですね。リーダー・トップリーダーの方々は少しでも君子をめざして切磋琢磨したいものですね、私を含めて。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
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2014/06/21(Sat)

(No.268) 衰退の兆候を見逃してはいけない 

日本経済全体が成熟・飽和し、供給量が需要量を上回る中で、ビジネスモデルの再構築を迫られる企業が増えていると思います。
 
  とくに注意が必要なのは、戦後の経済成長に応じて数十年かけて順調に成長してきた地場の中堅中小企業であります。それらの企業は、地場では一定以上のポジションに位置し、優良顧客からなる安定顧客基盤を保有しており、地域や商品の柱を拡げることで順調に成長して来たと思います。そのために「まさか自社において衰退などあり得ない」との考えに陥ってしまう危険性があります。
 
 その様な企業において、症状として見られるのは、特徴的な次の3点があります。
 1.売上高が横ばい傾向(または減少)であり
 2.利益率(限界利益率・経常利益率)が減少傾向であり
 3.棚卸し資産や売り掛け資産などが増加し、その結果資金繰りが悪化傾向であります。
 
この様な衰退の症状が見られる企業は、経営の原点に返り、単に売れているから良いのだと思ったり、逆に売れていないからダメなのだと考えるのではなく、「自社はお客様のお役に立っているのか否か?」「自社はお客様にとって新たな価値を創造しているのか否か?」という視点や反省活動が大事になります。
 
 「ビジネスとは、お客様に感動を与えることである」とか「ビジネスとは、世のため人のためになり、ひいては自分のためになると言うことをやれば必ず成功する」などと先人達が勉強になる教訓を残してくれています。
 
  売上高はお客様への貢献高であり、利益はお客様が感じる自社への価値になります。即ち自社の商売・商品サービス・営業活動が「このままでは世の中に受け入れられなくなりつつある可能性が高い」と捉え、真摯に自社の存在価値を再度見直すことが重要であると思います。
 
では自社の価値を見直すに当たっての着眼点は何でしょうか?考えて見たいと思います。
 
  1.現在陳腐化しているかも知れない、従来の強はないか否か?を探索してみることです。
現在の自社の強みは何であり、それは現在の顧客ニーズと一致しているのかどうか?を検討することです。
 
 2.「わが社の本当の商品○○である」と再定義をし直すことです。
業界において明確な特徴を生み出すポイントを再定義することになります。例えば食品関連なら「食育文化提案提供業」、医療介護福祉スポーツ関連なら「健康生活提案提供業」、映画館やシネマは「娯楽提案提供業」などでしょう。
 
 3.もしくは将来の強みを生み出せる戦略を立案実行することです。中長期の競争力を今から準備して創造することです。
 
 4.自社の経営資源の投入(経営資源の配分)を再設計し直すことです。例えば、何もないところから今の人員・資金・土地などを使って創業するならば、どのように組織づくりするのか?などを想像してみるのも何かの参考になられるかも知れません。
 
5.異業種交流会や経済メンバー交流会(外部のつながりネットワーク)などで知り合った経営者をパートナー企業として外部に求め、自社とパートナー企業の相互の強みを合わせて活かすために、連携・提携し協業して新たなビジネスモデルを構築することなどが考えられるでしょう。今後の経営ではパートナーシップは命運を左右するキーワードになることでしょう。
 
最後に、現在は変化が激しくて、先が見通せない時代であり大変な時期だからこそ、自社の将来を再度見直しする時間と機会を是非作っていただきたいと思います。 
 
 
 
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2014/06/28(Sat)

(No.269) 事業に必ず失敗する人 12か条とは? (1/2)

第1条
トップリーダーが「従来の方法が一番よい」と信じて、一向に改善や改革をせずにいること。このやり方では、時間が経てば何でも陳腐化していきます。世の中は凄いスピードで変化しています。変化に対応・適応できない企業は自然に衰退していきます。革新(イノベーション)機能が全然働きませんから変化に適応することができない企業です。
 
第2条
トップリーダーが「今のビジネスモデルは、ずっとこのまま通用する」と自惚れていること。将来の危機感がない人です。今日では多くの業界で劇的な破壊的変化が起きています。ご存じのようにネット社会グローバル社会が到来し各業界で様々な変化が生じています。
 
どの企業も既存の事業を破壊しかねない、新たな脅威に敏感であるべきです。この大変化の時代にあっては、「5年後遅くとも10年以内には、ほとんどの業界で今のビジネスモデルが通用しなくなる」恐れがあります。
 
ビジネスとは現在、非常識と思われることを常識に変化させることだ」とこの様な意識意欲を持っている人達が、創造性を発揮して革新(イノベーション)を実現させ、無から有を生み出して行くのです。
 
第3条
   トップリーダーが「暇がない」といって本を読まないこと。読書や学問を放棄している状態で怠慢な姿勢の人です。学ぶ姿勢と意識がない人は何事も成長させることはできません。「修己治人」と言って人を治め統率する根本は、まず己自身を修めることがスタートであるとの意味で、人間学帝王学の根本の教えです。もちろん経営学(経営力)にも通じるものです。
 
 IT時代と言って、いくらスマートフォンで情報収集しても人間学(人間力)というのは身に付きません。やっぱり紙の本と向き合って、体験を重ねながら時間を掛けて学ばなければならないと思います。とりわけ古典を読むことが大事になるでしょう。この点は今のリーダー全般に不足している様な気が致します。
 
第4条
   トップリーダーが「不景気のせいだ、環境が悪いのだ、社員に能力がないからだ」と理屈ばかり並べて責任を他者に転嫁すること。経営者としての基本的な姿勢ができていない人です。全てを他己責任にする人で、自己責任の観念がない人です他力本願の人です。自力本願・自助努力・自主自立の精神が大切なのです。経営者には最低「すべては自分一人の責任」という自覚が欠かせないのです。
 
第5条
   トップリーダーが「稼ぐに追いつく貧乏なし」と、むやみやたらと骨を折ること。豊作貧乏といいます。売上ばかり追いかけて、いつも忙しそうにしているが利益が上がらない、利益を考えないこと。「考え五両、働き一両」と言って、手足より頭を使えば五倍の差が開くのに残念でなりません。「段取り七分、仕事三分」とも言われます。これは準備で成果がほぼ決まること教えています。
 
第6条
トップリーダーが「よいものは黙っていても売れる」と独りよがりで安心安住していること。消費者や顧客のニーズは常に変化有りで、ニーズの多様化を知らない人です。消費者や顧客の心はコロコロと常に変化するものです。よって顧客の心理を読んだり、知る努力をすることが大切なのです。そのために顧客と接触することです。現場に足を運ぶことです。
 
顧客志向マーケティングの眼目です。「お客様の都合を自社の都合に合わせること」これではうまく行くはずがありません。本当はこの反対で「お客様の都合に自社の都合を合わせること」で外部の条件に内部条件をピタット合わせるのがビジネスなのです。顧客を中心に置いて、全ての経営機能をその中心に合わせることがポイントになります。
 
 
(次回に続きます)

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