FC2ブログ
  • プロフィール

    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

  • 検索フォーム

  • QRコード

    QRコード
  • FC2カウンター


2014/10/04(Sat)

(No.283) 経営で最強の成功ツールは「グランドデザイン」 (2/2)

前回は「その気」を作る第一ステップとして、グランドデザイン作成の必要性について述べました。続けていきましょう。
 
会社経営というのは、まずグランドデザイン経営理念は当然含みます)が土台にあり、それに基づいて第二ステップとして経営戦略戦術の順に組み立てていくものです。戦略とは勝つための方向性と成長シナリオであり、年商などの数値目標も含まれます。戦術とはもっと具体的な行動レベルのテーマになります。
 
第一ステップであるグランドデザインは、右脳イメージ力で将来の絵を描いたものです。それは「想いもしないことは、決して現実化・実現化はしない」と言う脳のメカニズムがあるからなのです。だから私が是非ともグランドデザインを描いて下さいと言う理由になります。
 
次の第二ステップの戦略戦術は、理屈脳と呼ばれる左脳の働きを利用する作業になります。右脳で描いたイメージを左脳で「どうすれば達成できるのか?課題は何か?」と分析し、徹底的に実行策を詰めていく作業になります。
 
この様に徹底的に詰めていくことをしない経営者は成功できないのです。なぜならば、この作業をしないならば、せっかく作ったグランドデザインが単なる誇大妄想になってしまうからです。大きなグランドデザインは人を「その気」にさせる大事な第一ステップなのですが、これだけでは具体性に欠けるため、人を動かすことができないのです。要するに経営とは、右脳と左脳の共同作業ということになります。
 
この様に企業を大木に見立てれば、グランドデザインは「」に相当するもので、「何のために経営するのか?」という「経営の目的」が土台にない会社が大きく成長することはないのです
 
数値だけ 戦略だけで 動かない 原動力は グランドデザイン
目指すべき 将来ビジョン 土台なり 土台なければ 上には伸びず」なのです。
 
グランドデザインが木の根なら、経営理念は根の種類になります。桃や栗や柿の木にはそれぞれ桃や栗や柿の実がなるように、社長の志や哲学を入れた経営理念によって会社組織のあり方も決まっていくのです。
 
話変わりますが、それにしてもなぜ経営にグランドデザインが必要なのでしょうか?少し専門的になりますが、その理由は大脳辺縁系の中にある扁桃核(感情脳)の「」を強化することに他ならないからです。「」とは、扁桃核が肯定的感情・肯定的思考・肯定的イメージになっている状態のことです。
 
  もち論、売上高目標だけでも組織は動くでしょう。しかし業績が伸びている間は達成感があり、やりがいも感じられるでしょうが、一旦業績が思うように伸びなくなったり、また成績が悪化したりすると、達成感だけを求めて仕事をしている人達は、面白いように仕事への情熱を失ってしまいます
 
なぜならば、目標の達成状態をイメージすることで得られる「達成感」は、確かに脳をヴィゴラス状態にする要素の一つですが、大きなピンチにも揺るがない「その気」を維持するには、どうしてもそれ以外の「喜び」である脳の栄養が必要になってくるからです
 
ビジネス(経営)は 小さな枠に おさまると それ以上には 発展しない」ものなのです。
 
  正常な脳を持っている多くの人は、物事がうまくいっている時は肯定的プラスに、逆にうまくいっていない時は「もうダメだ」と否定的マイナスの感情イメージに支配されます。当然ですが、大きく成功するためには達成すべき数値目標の設定はいつも必須条件にはなります。
 
しかしその達成目標も、心をワクワクさせるようなビジョン経営の「目的」というものに支えられていなければ、人を強力に動機づけし「その気」にさせることはできないのです。これらが脳の栄養になるからです
 
最後にしますが、どんなピンチにも揺るがない「その気」を維持するために、つまり経営者を含めて一人ひとりの脳に栄養を与えるために、是非グランドデザインを作成されることを、切に提言したいと思います。
 
 「ビジネス(経営)は グランドデザイン まず作れ 最終ゴール トップの理念(望み)
 「まず作れ グランドデザイン 不可欠だ 人と己を その気にさせる」のです。活学を期待します。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
Home | Category : 経営学 |  Comment  |  Trackback
2014/10/11(Sat)

(No.284) 経営者として真の成功とは? (1/2)

経営者にとって真の成功とは、社会的な成功人間的な成功の両方を獲得する事にあります。それが、経営者が目指さなければならない最終目的地なのです。いくら社会的に成功しようとも、人に嫌われ人とのつながりのない人間は、優越感や達成感はあるでしょうが、真の幸福感を味わうことはできないでしょう。その様な人は「一見、幸せそうに見えますが、実は不幸な人」と言えるでしょう。
 
  社会的成功だけを目指して経営に全力投球で邁進してきた人の心身は、ある意味では幸せとは正反対の状態に置かれることになります。つまり優越感の欲求だけで成功した人達は、商売で成功し豊かになっているのに、社員さんや取引先さんには嫌われ、家庭では配偶者や子供達に尊敬されておらず、独りよがりな経営者でしょう。成功を一緒に喜んでくれる相手がいないから寂しくて孤独であります。先述の「幸せそうで不幸な人」の特徴なのです。
 
しかも優越感は優秀な他人との競争で得られる相対的なものですから、自分が何時かは追い越される危険性が常につきまといます。だから勝ち続けなければならない人間は、いつしかストレスを感じて苦しめられていくのです。
 
ストレスは人から幸福感を奪っていきます。そして幸福感を感じない「不快」な脳の中では、潜在意識の中にいつも不安があり、イライラして怒りっぽく他人と衝突しやすいものです。家庭の中では間違いなく愛情が薄らいでいくでしょう。
 
  さらにストレスが大きくなると、無意識のうちにそこから逃げようとします。すべてを投げ捨てるような大ばくちに出たり、バーンアウトして(燃え尽きてしまい)事業欲をなくしたり、病気になったりして突然寝込むのもストレスで疲れ切った無意識の仕業であります。潜在意識がそうさせるのです。
 
これが経営者として、真の成功をつかむ人間と、つかみ損ねる人間の違いになります。だから冒頭に申し上げた、経営者の真の成功とは、「社会的成功と人間的成功の両方を実現すること」が重要になるという理由であります。
 
真の成功者とは「幸せそうで幸せな人」になることです。「幸せそうで幸せな人」のタイプとは、商売にも成功し、物質的にも豊かになり、社員さんや取引先さんにも信頼され、家族にも尊敬されている経営者になります。
 
しかし、現実にはこの理想のタイプの経営者は非常に少ないのです。実は非常に多いのが、先述しました「幸せそうで不幸な人」なのです。このタイプは不況や不景気に遭遇して、いざと言う時、社員も家族も付いて来てくれない孤独な経営者になって行くのです。この様に世の中には色々なタイプの経営者がいらっしゃる様であります。
 
ここまで、①「幸せそうで 幸せな人」 ②「幸せそうで 不幸な人」 の2タイプを述べてみましたが、厳密に言えばその他にも、③「不幸そうで 幸せな人」(商売は上手くいってないが、社員・得意先・取引先に好かれ、家族に大切に思われている人) ④「不幸そうで 不幸な人」(最悪の経営者?)の4タイプに分けられます。さて、あなたはどのタイプの人間に近いのでしょうか?
 
真の成功に関して、表現を変えて言うならば、経営者の究極の成功とは、損得抜きで社会に貢献し、自分の稼ぎを多くの人と分かち合いたいと本気で願う「積極的無欲」の境地であると思います。
 
(次回に続きます)
Home | Category : 人間学 |  Comment  |  Trackback
2014/10/18(Sat)

(No.285) 経営者として真の成功とは? (2/2)

経営者というものは、商人に始まり商人で終わる」という言葉があります。どういう意味かと言えば、人望のある経営者と呼ばれる成功者は、みんな共通して必ず「商人から経営者へ、そして経営者から教育者へ、そして最後は教育者から大商人へ」と変化・進化を遂げていくものという事を表した言葉なのです。
 
どう言うことかといえば、最初商人としてスタートして成功すると、社員が増え、取引先が増え、お客様が増える。すると社会的責任というものが発生し、これを果たすために経営学や戦略戦術を学び、組織学を学び、商人は経営者に成長する。
 
さらに経営者としてさらに大きく成功しよう、さらに大きく儲けようとすると必ず教育者へと変貌していく。なぜならば人の育成なくして事業を発展させることはできないからです。昔から「経営で最高の財産・資源は人財である」とか、「経営は人に始まり人で終わる」と言われる通りなのです。
 
  ここで重要なことは、経営者から教育者へと変貌を遂げる過程で、自らの欲求の質にも変化が起こることです。則ちこれまで商売をやるモチベーションがすべて「自分のため」だったものが、自分以外の「世のため人のため」へと、経営の目的と想いが進化・純粋化されていくことです。
 
自分を喜ばせるための頑張りが、「他人を喜ばせる」ことによって「自らの喜びを得よう」とし始めるのです。私が常々口にする「自喜喜他」(自喜とは喜他をいう、他を喜ばせることが自らの無上の喜びであるとの意)の哲学まで昇華していくのです。それはなぜか?その理由は人間が創造性を発揮してイキイキと働くためには、相手の欲求を充足してやらねばならないからです。
 
  自分が儲けるため、自分が成功するため、自分が一番正しいのだから、周りは自分の言うとおりに動けばよいのだという自我欲求の充足にとらわれていては、経営は絶対にうまくは行かないのです。だから成功する経営者は、意識して外的コントロールから内的コントロールへと自らを変えていくのです。
 
人を育て導き、さらに大きな成功を果たすことで、最初は「儲けたい」「金持ちになりたい」という利己的な自我の欲求で、ひたすら他人を喜ばせ人を操ってきた商人が、最後はお客様や社会への恩返しが優先順位の一番となり「積極的無欲のエネルギー」によって「己のための商人から、皆さんのための商人」いわば「大商人」へと上り詰めていくのです。
 
稼ぎの大きさや、企業はトップの器以上には大きくならない」とも言われますが、ボチボチの成功ならば人望や人格がなくても、経営センスがあり、戦略戦術をしっかり立てる小利口な経営者でも可能であります。しかし大きな成功を手に入れようとすれば、人間的な成長なくしては不可能であると言うことなのです。「経営力プラス人間力」という力の合算が不可欠になるということです。
 
  例えば、たまたま時流に乗って大儲けをしても、そのうち、ものの見事に墜落するのは目に見えています。事例には事欠かないでしょう。この社会はそういう風に仕組まれていると言うことなのでしょう。なぜならば、私達は社会的動物だから、社会的に強く大きく必要とされなければ本当に成功することなどは決してできないからです。
 
最後にしますが、「経営力と人間力は車の両輪、どちらが欠けても前には進まない。よって、どちらもバランス良く身に付けよ」と言われる所以であります。経営力が社会的成功人間力が人間的成功への原動力になるのは言うまでもありません。二つ合わせて、お互いに真の成功を目指しましょう。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
Home | Category : 人間学 |  Comment  |  Trackback
2014/10/25(Sat)

(No.286) 資金繰り損益分岐点売上高をつかんで経営を 

どの様な経営者でも「損益分岐点売上高」や「損益分岐点数量」などの意味や公式はご存じであります。その「損益分岐点売上高」の意味は、「赤字を避けるために稼がなければいけない売上高」ということです。この売上高や数量をクリアすれば、ひとまず赤字は避けることができます。この時「損益分岐点売上高をクリアすれば本当に安全なのだろうか?」と考えることはないでしょうか? 

  実は、資金繰り面を考えれば、損益分岐点売上高や数量をクリアするだけでは不十分と言うことになります。なぜなら、多くの会社は資金調達を銀行の借入金で賄っているからです。つまり、毎月元金の返済が発生することになります。この返済額は現金流出を伴うことになりますので、本来の売上高は、返済額をカバーできる額だけ増額にならなければいけないことになります。
 
ちなみに、皆さんご承知の「損益分岐点売上高」の公式は以下の通りです。
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率(粗利率)
 
その他には「損益分岐点比率」と言う指標もあります。公式は損益分岐点比率=固定費÷限界利益(付加価値)です。100%以下なら黒字状態であり「経営安全率」と言います。答えが90%ならば現状より10%売上が減少しても赤字にはならないと言う意味です。安全率が10%と表現します。

  もし100%以上なら赤字の状態です。その時は「売上必要倍率」と呼びます。もし120%であれば、あと1.2倍つまり20%、現状の売上より売上高が必要な事を示しています。その結果やっとトントンの状態になります。これらの指標は経営者が業績を判断する時の大事な指標ですから、万が一ご存じなく余り活用されていないなら大いにご活用なさって下さい。
 
これらの式には、貸借対照表(B/S)の数値は含まれずに、損益計算書(P/L)の数値のみで計算しています。そこで、次の計算をしてみて下さい。計算するのは「資金繰り損益分岐点売上高」(収支分岐点売上高のこと)であります。B/S(バランスシート)の数値が必要です。計算式は以下の通りです。 

  資金繰り損益分岐点売上高=【固定費+銀行借入金の年間返済額+繰越支払手形-減価償却費】  ÷限界利益率(粗利率)
                
赤字を回避するための売上高が「損益分岐点売上高」であるならば、次は何を目指せば良いのでしょうか?その答えは、現金が減らないための売上高であり、「資金繰り損益分岐点売上高」の考え方が必要になります。
 
 「勘定合って銭足らず」とはよく聞く言葉ですが、キャッシュフローを重要視する考えから言えば、貸借対照表(B/S)の数値も計算式に入れなければ不十分と言うことなのです。  

  資金繰りを考慮しないで商売や経営をすれば、いよいよの時は、店や会社をたたまなければなりません。損益計算書(P/L)だけを見て損益が黒字やトントンになっても、つまり「損益分岐点売上高」をクリアしていても、「資金繰り損益分岐点売上高」を達成していなければ現預金が減ることになります。いかに黒字を毎期続けていても、何時かは銀行から運転資金の調達をしなければならなくなっていきます。ご注意下さい。
 
 もっと厳密に言えば、借入金の年間返済額に加えて、税金支払いのキャッシュアウトも考えるべきなのです。上の計算式の分子に税金支払い額を加えれば良いだけなので、ぜひ一度計算していただきたいと思います。2014年4月から消費税増税(5%から8%へ)があったため、税金支払が増加している可能性があるからです。
 
 何を判断基準にするのかが重要であり、重要指標の一つに「資金繰り損益分岐点売上高」を加えてみてはいかがでしょうか?言うまでもなく、企業存続には資金面の安定経営が必要不可欠だからです。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
Home | Category : 経営学 |  Comment  |  Trackback
Home Home | Top Top