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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事
    一般社団法人アジアビジネス連携協議会(ABC) 顧問

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年超
    人間学・経営学など幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2014/11/15(Sat)

(No.289) リーダーよ君子の道を進め (3/4)

2.天に任せること 「任天」という考え方  
 
  「任天」とは「天に任せる」「運を天に任せる」ということです。何か上手く行かないことがあったとしても、「これは天が判断したことだから、クヨクヨすることはない」と考えることです。ただし、何も努力しないで天に任せても上手くは行かないでしょう。あくまでも自分のやるべきことを精一杯全力投球でやった上で、あとは天に任せる、運に任せるという考え方になります
 
論語」には「死生命あり、富貴天にあり」とあります。これは、生きるか死ぬか、これは天の命である。金持ちになるか、地位のある尊い人になるか否かも天の配剤である。よって全て天に任せて精一杯の努力を尽くす。それが成功すれば感謝をし、仮に思うような結果が得られなくても「それは失敗ではない。その方がむしろ良かったのだ」と考えればいいとの教えです。

  天がそれで良いのだと判断してもたらされた結果なのだと思えば納得もでき、余計なストレスが発生することもありません。「全て我が身に起こることは、何事も絶対最善であると思いなさい」と言われていますが、この考えと同じだと思います。
 
天命を 信じる故に 楽しむの その心境で 憂いなくなる
天命を 歓喜感謝で 受け止めよ 天を恨まず 人を恨まず
 
天命は いかなることも 意味がある 天に棄物や 無駄はないのだ
意味があり 必要だから 生じたの 気づかないなら 真理つかめず
天命は 恩寵的な プレゼント 天の配剤 試されている」などの教えが思い出されます。
 
3.本当の自分をつかむこと 「自得」(ジトク)
 
  人間はまず本当の自分、絶対的な自己をつかまなければいけないと思います。「論語」には「修己知命」(己を修めて、命を知る)とありますが、この「自得」と同じだと考えて良いと思います。
 
  また、私淑する安岡正篤師は「人間は自得から出発しなければいけない。人間色んなものを失うが、何が一番失い易いかというと自己である。根本的・本質的にいえば、人間はまず自己を得なければいけない。人間はまず根本的に自ら自己を徹見する、把握する。これがあらゆる哲学、宗教、道徳の根本問題である」とおっしゃっておられます。
 
  自分のことは、分かっている様で案外分かっていないものです。そうでなくても、人生や人間世界は分かっていると思うことより、分かっていないことの方が圧倒的に多いものであります。私なんぞも、まだまだ分かってないことばかりであります。
 
老子」にも「人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり」とあります。人を知るのは智者に過ぎないが自分を知るのは最上の明であると言っています。それほど自分を知るのは難しいということです。西洋ではソクラテスが「汝自身を知れ」、ゲーテは「人生は自分探しの旅である」と言っています。自分自身を知ることがいかに難しいことなのか、またそれがいかに重要なのか古今東西を問わず先人は説いているのです。この様に「自得」(自分を知ること)は人間にとって非常に大事なことなのだと思います。
 
中庸」には「君子は其の位にしてい、(中略)君子入るとして自得せざるなし」とあり、「素行自得」(ソコウジトク)という言葉が生まれました。君子はどういう立場にあろうと、その立場なりに自分の地のままに処していく、自分の天命が何かが分かっていたら、立場に関係なく天命を達成するためにコツコツと努力・修養していくしかないのだと教えているのです。
 
(次回に続きます)
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