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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2015/01/03(Sat)

(No.296) やる気を引き出す モチベーションとリーダーシップ (2/4)

そもそも、人を動かすモチベーションには3つの基本があります。1つは人間の生存を目的とするもの。2つ目は信賞必罰に基づくもの、すなわち前述の外的にコントロールされた外発的モチベーションです。そして、3つ目が現在、より必要とされているモチベーションでありますが、もっと学びたい、創造したい、喜ばれたい、役に立ちたい、その結果、周りや世界を良くしたい貢献したいと願う個人の内面から湧き出てくる内発的(自発的)モチベーションの3つです。
 
今まで過去数十年にわたって、モチベーションに関しては科学的に解明しようと、米国で様々な実験が行われました。その結果、人は課題に取り組むこと自体から喜びや楽しみが得られ、その事が報酬となって動機づけられる効果があるという、報酬と内発的モチベーションの関連の存在が証明されました。
 
一方それとは逆に、その人が取り組んでいる自発的な行為(内発的に動機づけられた行為)に対して、外的な報酬を与えることによって、自発性が減少低減して、報酬なしには今までの自発的な行為をしなくなり、内発的モチベーションが低下するという実験結果も発表されました。これは「アンダーマイニング効果」(覆す、壊れていくの意)と呼ばれています。簡略化しますと、高い内発的モチベーション+外発的モチベーション(報酬やお金)=内発的モチベーションの低下減少となります。
 
  やさしく卑近な例で説明しますと、今まで達成感や面白さで(内発的モチベーションで)やっていた行為が、お金という外的な報酬をもらったばかりに、次回からは、お金をもらわなければできないと考えて、今までの「やる気」が衰えてしまい、動機が減少してしまう事例などです。
 
この二つの矛盾した結果は、その後大論争になり現在でもその決着はついていません。ただ、内発的モチベーションと外発的モチベーションを対立させるだけでは、何の生産性も得られないことは確かなようです。
 
では、個人の内側から湧き出てくる内発的モチベーションを実際に喚起し、「やりがい」を持って仕事や課題に取り組むにはどうしたらよいのでしょうか
 
  それに関しては、内発的モチベーションに影響を与える要因が2つ存在することが指摘されています。1つは、自分の能力を発揮すれば目標を達成できると認識する「実現可能性」と「有能感」です。もう1つは、取り組んでいる課題について誰からも干渉されず、自らの意志・意思でコントロールできるという「自己決定感」です。この2つのいずれかが欠けても内発的モチベーションは喚起されないと言われています。
 
  例えば、釣りが得意でない人に、その人が好きなように道具と場所を選んでもらうようにしても、そもそも釣りに自信がないので、その時間がその人にとって報酬になるとは考えにくいものです。一方、釣りが得意な人に、場所も時間もターゲットとなる魚もこちらが指定した場合は、その人は思うような環境で釣りができないので、今ひとつ「やる気」が湧いてこないものでしょう。
 
  そもそも、内発的モチベーションが喚起された状態、すなわち「やりがい」を持って物事に取り組んでいる状態というのは、その人が自信を持っているか、あるいは「やればできる」「実現可能性」という手応えがある時です。そして、取り組んでいる時は、その人がやりたいようにできる環境が整っていることが必要不可欠となります。
 
この様に考えると、先ほどの「実現可能性」「有能感」や「自己決定感」を認識するのは本人ですが、これらの認識を他者が、その人に気づきを与えて促進させることも可能なのです。それは褒めるという行為です。「褒め言葉」は、相手の行動を承認する行為です。褒めている内容が「実現可能性」と「有能感」を刺激するものであれば、内発的モチベーションを一層高める効果があるのです
 
従って「褒める」「賞賛する」などの言語報酬は内発的モチベーションをむしろ高める効果があると報告されています。専門用語で「エンハンシング効果」(高める、強める、増すの意)と呼ばれています。簡略化しますと、内発的モチベーション+言語報酬の「褒め言葉」=内発的モチベーションが一層強化されるとなります
 
その「褒め言葉」によって内発的モチベーションを高める点については、欠かせない要素として承認欲求があります。承認欲求とは、人から認められたいという欲求のことです、自尊欲求とも呼ばれています。
 
承認欲求とは、もともとは、かの有名な心理学者であるAHマズローが提唱した、「欲求5段階説」を形成する欲求の中の一つです。その欲求5段階説は5つの階層から成っています。第1の階層は、生理的欲求(生存の欲求ともいう)であり、生きるための基本的な欲求がこれにあたります。第2の階層は危機を回避したいという安全の欲求です。
 
第3の階層は人とつながっていたいという社会的な欲求(親和の欲求ともいう)で、第4の階層が人から認められたいという前述の承認欲求(自己顕示の欲求・自我の欲求ともいう)です。そして、第5の階層に自らの可能性を追求したいという自己実現の欲求があります。自己実現の欲求は成長動機と呼ばれ、欲求が満たされることなく求め続けるもので、他者からコントロールされることはありません。(欲求5段階説については当経営コラムNo93をご参照下さい
 
一方、その他の4つの欲求は欠乏動機と呼ばれ、欠乏すれば満たすことができて、他者によって満たすことも可能です。つまり、「褒め言葉」による承認欲求は他者によってもコントロールできるものであり、それが満たされることは個人にとって大きなインパクトをもたらすのです
 
唯一注意すべき点があるとすれば褒め方でしょう。たしかに褒められて気分を害する人はいないと思います。ただ、どのような褒め方をするかによって、承認欲求の充足度合いが左右されることがあるのも事実の様です。
 
(次回に続きます)
 
 
【執筆者より、新年のご挨拶】
新年明けましておめでとうございます。
当週刊経営コラムも早いもので7年目に入りました。読者の皆様の温かいご支援のおかげと、心より感謝しております。
感想や励ましのお言葉や感謝の言葉などを賜り、この場を借りて厚くお礼を申し上げます。
本年も一心不乱の気持ちで執筆させて頂きますので、ご愛読をよろしくお願い申し上げます。
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2015/01/10(Sat)

(No.297) やる気を引き出す モチベーションとリーダーシップ (3/4)

この様に他人から認められ、褒められることで、個人の内側から湧き出る内発的モチベーションが喚起されていきます。よって、職場では上司が部下を褒めたり認めたりする行為は部下のモチベーション(やる気)を高めることが可能になります
 
承認されることによって、内発的モチベーションだけではなく、自信を持つことを意味する自己効力感(やればできるという自信)や挑戦意欲、組織への貢献意欲、組織への一体感、評価・処遇への満足感、評価に対する信頼感といった外発的モチベーションに関連する事柄や、組織と個人の関係強化といったプラスの側面が指摘されています。
 
ただその反面、承認の副作用も指摘されています。具体的には「褒められなければならない」とか、「期待に応えなければならない」といったことが外的拘束の意識となり、プレッシャーとなり、外的な報酬が内発的モチベーションを低下させる結果を招きかねないのです。
 
前述の「アンダーマイニング効果」(覆す、壊れていくの意)の心理現象のことです。前回の反復になりますが簡略化しますと、高い内発的モチベーション+外発的モチベーション(この場合はプレッシャー)=内発的モチベーションの低下減少となります。
 
  それを回避するには「褒め言葉」に代表される、上司によるフィードバックのあり方が重要となります。効果的な褒め方として「誠実に褒める」「特定の行為を具体的に褒める」「努力したことを褒める」「肯定的なフィードバックを与える」などの注意点が考えられます。いずれの視点も褒める対象となる人物の行動をきちんと観察していないと、できないものばかりであり、ただ褒めればいいという簡単なものではありません
 
外発的モチベーションはもちろんのこと、内発的モチベーションにおいても、程度の差こそあれ、第三者とりわけ上司に代表されるリーダーによる働きかけが鍵を握ります。組織や職場において個人がモチベーションを高めるには、リーダーによる働きかけが重要ということです。リーダーにとっても、外発的と内発的の双方のモチベーションをバランスよく喚起させていくことが鍵を握るといっても過言ではありません。
 
  組織としてメンバーのモチベーションをいかに喚起し維持させるかということは、経営管理にとって重要な課題です。経営管理論の原点でもあり、過去の科学的管理法では、給与に代表される外発的な報酬にモチベーションの源泉を求めていました。
 
その昔、ダグラス・マグレガーが提唱したY理論では、人間は仕事嫌いなのではなく、目標のために進んで動くもので、管理者や上司次第で積極的に仕事に取り組み、創意工夫をこらし、組織の目的に積極的に貢献することができると指摘しました。このY理論の主張は、個人の内側から湧き出す内発的(自発的)モチベーションの必要性や議論に通じます。 

  また経営管理者が部下のモチベーションに対して、強く影響を及ぼす存在であることも確認できます。要は、Y理論は企業の目標と個々人の欲求を一致させることができれば、企業は目標を達成することができると示しているのです。
 
  次に、リーダーシップとマネジメントの違いについても触れてみたいと思います。この違いを知ることは、経営者・管理者の行動と部下のモチベーションの関係を理解する上で参考になると思います。
 
リーダーシップとは方向性を示し、人心を統合してモチベーションを高めることをいいます。それに対してマネジメントとは、計画し予算化し人員を配置し、機会損失を最小にすることで、最大の成果を出すようにコントロールし問題解決をすることなのです。両方のキーワードの言葉を比較しますと、方向性と計画人心の統合と人員配置モチベーション(動機づけ)とコントロールが特徴的な差だと思います。
 
  リーダーシップとマネジメントは、代替的なものではなく補完的なものであり、組織を維持発展させていくためには両側面が必要不可欠なものです。その間にモチベーションという行為が共通して関係しているのだと理解して良いと思います。
 
  モチベーションの観点からみると、リーダーシップは主に内発的モチベーションに影響を与えます。マネジメントの方は、外的な報酬によってもたらされる外発的モチベーションに影響を与えるものと考えられます
 
この様に部下のモチベーションを向上させるために、経営者及び管理者はリーダーシップマネジメントの両側面からアプローチしていかなければいけません。そのためにはまず、リーダーシップにおいては、ビジョン(将来展望や目標)の果たす役割が大きくなります。初回のモチベーションの定義で述べましたが、モチベーションを構成する3つの要素の1つである方向性に将来展望が関連しているからです。
 
(次回に続きます)
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
 
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2015/01/17(Sat)

(No.298) やる気を引き出す モチベーションとリーダーシップ (4/4)

モチベーションにおける方向性は個人的なものです。ただ、組織としての方向性はビジョンにあたりますので、ビジョンが共有できれば組織と個人の目的が統合されて、モチベーションの向上に影響をもたらすのです。この様に個人と組織の両側の方向性が確定して初めて行動を立ち上げ、維持しようとしてモチベーションが喚起されるのです。
 
ビジョンとは、組織にとって望ましく、実現可能な未来のイメージを思い描けて、現実的で信ぴょう性があり、魅力的な未来を明確に伝えるものです。ビジョンが明確に示されることで、組織のメンバーは理想と現実のギャップを埋めることが本人にとって魅力的なものであればあるほど、取り組むべき仕事の「やりがい」が生まれ、内発的モチベーションが喚起されていくのです。
 
組織の運営のコツとして、ビジョンとして全社的な方向性を示し、同一の価値観として社内共有を促すことが大事です。一方で、直接接する部下には承認欲求を満たす様に、「褒め言葉」や成果に対する適切なフィードバックをすれば、さらに内発的モチベーションが向上することになります
 
もち論、この関係の基礎には、成果に対する適切な報酬、あるいは昇進といった外発的な報酬が担保されていることが条件となります。そうでなければ、組織との信頼関係が成り立たず、安心して仕事をすることはできません。リーダーシップを発揮できる土壌には、マネジメントがしっかり機能していないと成り立たないのです。この点に関しては、当経営コラムNo232の「動機付け衛生要因理論」をご参照下さい
 
やる気」についての考察を締めくくるにあたり、「やる気」を出す側と促す側の双方に求められる心構えについて触れてみたいと思います。
 
米国発祥のサーバント(奉仕者・奉公人)・リーダーシップという新しい考え方があります。日本でも少しずつ認知が進んでいる様です。これは、従来の支配型・権力型リーダーシップではなく、リーダーは奉仕の精神をもって組織の目的に仕え、部下に対しても同様の心構えで接することによって支援型リーダーシップを発揮するという考え方です。さらには、奉仕の精神を持ったリーダーを受け入れる部下に対しても、上司と同じく奉仕の精神を持って組織の活動の遂行が求められるという考え方です
 
サーバント・リーダーシップに関しては次の10の特性が明記されています。具体的には、話を積極的な姿勢で聞く「傾聴」、相手の立場になって気持ちを理解する「共感」、ストレスを与えない「癒し」、ヒントを与える「気づき」、理解を促す「納得説得」、分かりやすく説明する「概念化」、見通しを示す「先見力」、自分の利益より利他と喜他の実践で喜びを感じ、信頼関係を構築する「奉仕役」(まさにサーバント)、相手を伸ばそうとする「成長への関与」、真の協力関係を構築する「コミュニティづくり」の10項目です。まさにWin-Winの精神そのものです。
 
どれも響きが心地良い言葉ばかりですね。言葉の裏側に流れている、人間性や人格の高さと徳性が感じられます。人間学や人間力を追求している質の高い集団が想像できます。
 
奉仕の精神とは何かに仕えることです。それに加えて、関係する全ての人々が目的を共有するコミュニティのメンバーとして、お互いの存在を承認することが必要不可欠となりますリーダーに限らず全てのメンバーがサーバント・リーダーシップを発揮すれば、一体感があり内発的に動機づけられた組織が生み出されるという考え方です
 
この様な関係は理想に過ぎないと思われるかもしれません。しかし、目的を共有しお互いを尊重するメンバーで支え合えるコミュニティとしての組織運営を目指す気持ちは、いかに時代が変わろうとも、リーダーであろうがなかろうが、立場にかかわらず全メンバーが常に持っている必要がある、この上ない最高の価値観素晴らしいリーダーシップの哲学と言えるのではないでしょうか。
 
長いコラムで専門的な難しい言葉が多いコラムでしたが、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
 
 
補足】 後日整理して、振り返りができるように、キーワードを挙げておきます。
 
「やる気」=モチベーション(動機づけ)
「目標に向かって行動を立ち上げる・方向づけ・支える力」(モチベーションの3要素)
「欲しいという欲求」「動因と誘因」・・・(行動に影響する2つの要因)
「ご褒美と報酬」「罰と恐怖」「アメとムチ」「信賞必罰」・・・外発的モチベーション 
「好奇心」「興味」「達成感」「面白さ」「使命観」「志」・・・内発的モチベーション
 
「やりがい」と「自信を持つ」「自己効力感」(やればできるという自信)「実現可能性・有能感・自己決定感」・・・(内発的モチベーションに影響する要因)
「褒めると褒め言葉」「言語報酬」「承認欲求に答える」・・・(内発的モチベーションを更に高める) 
「欲求5段階説」(AHマズロー)の「成長動機と欠乏動機」
 
「アンダーマイニング効果」(覆す、壊れていく)・・・高い内発的モチベーション+外発的モチベーション(報酬やお金やプレッシャー)=内発的モチベーションの低下減少
「エンハンシング効果」(高める、強める)・・・内発的モチベーション+言語報酬の「褒め言葉」=内発的モチベーションが一層強化
 
「Y理論」(ダグラス・マグレガー)と内発的モチベーションの必要性・・・個人の欲求と組織の目標の一致
リーダーシップとマネジメントの違いと関係 「ビジョン(将来展望・目標・方向性)の大事さ」
サーバント・リーダーシップ「奉仕役」・・・支配型・権力型リーダーシップと支援型リーダーシップの違い 最高の価値観 Win-Winの精神
 
 
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2015/01/24(Sat)

(No.299)  自己効力感とモチベーション (1/2) 

今まで数回にわたりモチベーション(動機づけ)について述べて参りましたが、それに関連したテーマである「自己効力感」について触れてみたいと思います。皆さんの日常生活や仕事面、経営や人の教育指導・育成面で参考にして頂ければありがたいです。
 
自己効力感とは少し聞き慣れない言葉でしょうが、心理学で良く用いられている言葉です。語源はSelf-efficacyセルフ エフィカシー で効能・効果・効力の意です。自己効力感は、カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラによって提唱された概念です。
 
自己効力感とは、自分が行為の主体であると確信していることや、自分の行為については自分がきちんと統制しているという信念のことで、自分は外部からの要請にきちんと対応していると考えることなどを指しています。自己に対する信頼感や有能感のことを言います。やさしく表現すれば自信力のことです。自己を信じる勇気のことです。この自己効力感を通して、人間は自分の考えや感情・行動をコントロールしていると言われています。
 
簡単に言うと、何かの行為に対して「自分はちゃんとできる、やれている」といった感じで「自分ならできる」といったセルフイメージのことです。思考や感情やイメージ力を含んだ概念です。自己効力感とは「自分には、ある目標に到達するための能力がある」という感覚です。「やればできる」という自信を自己効力感といいます。似ていますが、自尊心という言葉とは少し違います。自尊心とは、その本人自身の価値に関する感覚のことです。
 
この自己効力感は、人が行動を起こす際に影響を及ぼします。人が何か行動を起こそうとする時は、その行動を自分が「できそうか否か?」を考えます。そこで「できそう」であれば行動を起こしますが、「できそうもない」と考えればなかなか行動には移れません。
 
つまり、同じ事柄に対しても、自己効力感が高い人は「できそうだからやってみよう」と行動に移すことができます。反対に、自己効力感の低い人は「どうもできそうにない、無理だ」と思ってやる気も出ず、なかなか行動に移ることができないという傾向があります可能思考をするか不可能思考をするか、肯定的か否定的かで行動が180°変わっていくのです
 
では、自己効力感についてもう少し具体的に考えてみましょう。何か行動を起こそうと思った時、人はまず行動に対して自己効力感というフィルターを通して「できそうか?否か?」を判断します。
 
例えば日常茶飯事の「今、座っているイスから立ち上がる」行為に対してすら「立ち上がることができない」と思えば立ち上がろうとはしないし、できないはずです。「自分は立ち上がることができる」と思っているからこそ、その行為を行うわけです。
 
「絶対に できると思え 決意せよ 希望と 目標を持て」    可能思考のみ
「できないと 思えば何も できはせぬ 信念すれば 何でもできる」 不可能思考厳禁       
「何事も 思うことなら 実現す 信念すれば 必ずできる」 切なる思いは実現す思いが事を為す
「思うこと 思えばすべて 実現す 思わなければ 実現しない」 脳のメカニズムなのです
 
などと言われている通りなのです。この様に、こうした日々の簡単な行為から、あるいは人生をかけた大きなチャレンジに至るまで自己効力感は影響を与えるのです。
 
この自己効力感が低くなると「自分はきっとうまくできない」という不可能思考・否定的思考が強くなり、やる気(モチベーション)がなくなって行動を起こす気力もなくなっていきます
 
「自分はきっと人とうまく人間関係が築けないかも?」「自分はきっと仕事ができない人間かも?」「どうせまた失敗するかも?」などと不可能思考で低い自己効力感を持っているとやる気も起こらず、またそういった気持ちで臨むと結果もその通りになってしまうものです。
 
以前にも触れましたが、「かもの法則」通りです。否定的でも肯定的でも、悲観的でも楽観的でも、「全てのかもは実現する」のです。どちらであっても、それなりの脳のメカニズムが働くからです。
 
逆に、自己効力感の高い人は「できそうだ、おれならできるかも?」と考えているため活動的で、積極的ポジティブな気持ちで行動し努力するので結果も良くなる確率が高まります。成功すれば、また自己効力感という自信力が高まるので、やる気が出てくるといった正のスパイラルが発生しやすくなります。好循環していきます。
 
つまり、自己効力感をいかに高めていくのかが、モチベーション(動機づけ)の向上から人生の成果までをも決めていく出発点といっても過言ではないでしょういかに積極的な可能思考が重要なのかが良く分かります。復習になりますが、以前のコラムで触れました「思考の五則」の大切さが理解されると思います。
 
思考とは 前向きプラス 積極で すべて肯定 可能思考だ」の通りです。日頃の思考習慣を変えることが自己変革のポイントになるでしょう。習慣は第二の天性と言われる通りです。
 
(次回に続きます)
 
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2015/01/31(Sat)

(No.300) 自己効力感とモチベーション (2/2)

では、実際に自己効力感を高めるにはどうすれば良いのでしょうか?
自己効力感は、主に下記の4つの項目によって形成されると言われており、それらがプラスの影響を与えることで自己効力感が高まります。
 
1.自分の(人間の)未知なる潜在的保有能力(潜在能力)は無限大にあるということを、まず信じき
ことが大切です。無限の保有能力が、たまたま発揮されていないだけなのだと考えることです。
 
「人間の 潜在力は もの凄い 不可能なんて 決めつけはだめ」
「人間の 潜在力は もの凄い 勇気をもって 信じ切ること」
「思うこと 信じ切ること ひたすらに 無限の力 潜在力を」 これがスタートになります。
 
教育は英語でエドュケーションと言いますが、語源はラテン語でエデュカーレと言います。その意味は「引き出す」と言うことです。教育の本質は押しつける事ではなく、潜在能力を引き出してあげることで、教育とは正にこのことを指しています。人間の本質を知る、将来の能力である可能性を信じる、自身の人間観を確立することが必要になるでしょう。
 
2.達成体験
最も重要で強力な要因でありますが、自分自身で過去に成功したとか達成したという体験のことです。この成功体験が最もその人の自己効力感を増加させると言われています。実際に行動して成功体験を持ち積み重ねることが必要になります。知識ではなく行動や実践を通した体験の重要さです
 
できるかできないか効果的かどうかなど、頭で考えるより先に、まずやってみることが大切でしょう。もし、失敗したとしても、それまでの努力を無駄にするものではありません。それどころか新しい発見のもとになる貴重な体験になるのです。
 
3.代理的体験 疑似体験
自分以外の他者が達成している様子を観察することによって、「自分にもできそうだ、できるかも?」と感じることです。先述の「かもの法則」通りです。自分が実際に行動するのではなく、他人の行動を観察することをいいます。他人と言っても特に自分と似た立場の人や同じ様な目標を持っている人の場合にその効果は顕著に表れます。
 
4.言語的説明説得
他者から自分に能力があることや、達成の可能性があることを言語で繰り返し説明・説得・暗示されることをいいます。外発的モチベーションに当たります。他者、特に専門性に優れ信頼できる人によって評価された場合には、自己効力感は強化されます。
 
しかしその反面、言語的説明・説得のみによる自己効力感は短期的で消失しやすいと言われています。その自己効力感をいつまでも維持し持続するには、どうしても自発的で内発的モチベーションが必要になっていきます。 ( モチベーションについては、当経営コラムNo295をご参照下さい
 
以上のことを踏まえますと、自己効力感を高めるために考えられる具体的なアクションは次のようなものが挙げられるでしょう。
 
1.小さな目標をクリアしていくこと。小さくても成功体験や実践を積み重ねることで自己効力感を積み上げていくこと。
 
2.憧れの人などを目標にして自分も成功者になったつもりで行動すること。(その人を演じてみる等)
 
3.家族や先生、上司などに褒めてもらう。もしくは自分で自分自身を褒めること。「褒め言葉」の大切さ言語報酬の効果です。
 
4.「自分ならきっとできる」「もうすでにできた」と自己暗示をかけること。言葉の暗示力・感化力・同化力はもの凄い力ですから活用することです。消極的で否定的な観念が一杯たまっている潜在意識の大掃除をして更改をすることです。
 
「人間は プラスの暗示 少なくて マイナス暗示 あまりに多し」 マスメディアの影響も多い
「潜在の 意識変えれば 何事も 実現するし 成功もする」   自己変革・経営革新の第一歩です
表面意識は5%、潜在意識は95%行動を左右するからです
 
自己暗示 潜在意識 大そうじ 常に実践 自己の変革」   やればやるほど効果があります
「消極の 潜在意識 大そうじ 肯定的で 積極にせよ」    潜在意識の更改と呼びます
 
「意志力が あるかないかで 決まるのよ 積極心が ないと出せない」 意志力と積極心の関係
「意志力は 心積極 ならば出る 潜在意識 改善強化」
 
自己暗示に関しては当経営コラムNo241  No242をご参照下さい。ここでは、マイナスの潜在意識をプラスに改善する具体策を述べています。
 
最後にしますが、今回のコラムは経営者であってもなくても、老若男女に関わらず活用できるテーマであります。日常の生活や仕事、引いては管理活動や経営の実践で応用範囲は広いと考えられます。活学実践を期待いたします。
 
 
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