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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2015/09/05(Sat)

(No.331) 「知行合一」の教えに学び実践を (1/2)

経営や仕事の現場では、実践や行動が求められるため、いかに実行力や発揮することが大切であるかと言われ、非常に重視されています。学校現場とはまるっきり求められるものが違っています。古い言葉を使えば“知行合一”(チコウゴウイツ)という考え方になります。本経営コラムでも今まで何回かにわたって知行合一については触れてまいりましたが、改めて考えてみたいと思います。
 
知行合一とは「本当に知るとは、必ず実践実行が伴うものである」ということを意味した陽明学の教えになります。また「いかに、実践行動が難しいものであるか」を示唆している言葉でもあります。実践を伴わない空理空論や単なる美談は一切価値を認めないとの思想になるでしょう。
 
ここで東洋思想全般について、少し振り返りをしておきたいと思います。東洋で代表的な仏教思想は「行ないの哲学」、「行動の哲学」であり「知行合一の哲学」と同じことを説いています。この様に仏教や儒教や陽明学などの東洋思想や哲学は、根本は同じであることが挙げられると思います。
 
さらに東洋思想の大きな特徴としては、欧米思想では頭の中で考えたことと、行ないが一致していると考えますが、東洋ではその様には考えていません。「頭の中で考えを起こすのと、実際に手と足を動かして実行するのとは違う」という見方をします。それは、我々にとっては救いであります。
 
   なぜかというと、頭の中で悪いことを考えただけで悪いことをしたことと同じとなったら、人間にとって逃げ場がなくなってしまいます。そうではなく、東洋は人間が実際に体を動かしてやるか、やらないかの行動を重視しているのです。
 
逆に考えれば、我々にとっては厳しくなりますが、善い行ないについても同じであります。善いことをいくら頭の中で考えても、口先だけで実際にやらなければ、評価は一切致しません。「有言不実行」は認めないのです。まさに東洋思想哲学が「行ない・行動の哲学」であるかの所以(ユエン)になります。
 
そもそも経営というものは、「行動実践科学」であると言われます。頭の中を知識や理論でいかに武装していても、実践し行動が伴っていないと結果も出ないし、一歩も前へ進まないということです。小さな失敗は誰もが体験します。その体験を次に活かし二度と失敗しないようにするのが経営です。つまり経営は「体験科学」でもあるのです。
 
  東洋で昔から行われている人物鑑定法では「聴けばその行う所を観る」との教えがあり、もしその人物が善いことを聞いたならば、それを実行するかどうかを観るようにしなさいとあります。「知行合一」するか、あるいは反しているかを観て人物を鑑定せよと言っています。
 
  日頃、何でも実行するとなると、なかなか難しいものです。反復になりますが、本当に知るとは実践を伴うことを言います。よって実践を伴わないのは本当に知っているとは言い難いのです。知識だけを頭に詰め込んで、頭でっかちになっても実践が伴っていないと認めない評価はしないという態度のことです。

  口だけは達者で良く弁は立つのだが、実践が一向に見えない口先だけの「有言不実行」型の人はダメだということになります。「言うは易く、行いは難し」とは、ほんとによく言ったものですね。
 
  (次回に続きます)
 
 
 
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2015/09/12(Sat)

(No.332) 「知行合一」の教えに学び実践を (2/2)

大脳生理学的に言いますと、理解実在(表面)意識、行動潜在意識が司っているのです。このバラバラの2つを渾然一体となし「知行合一」に持っていくには、坐禅瞑想の力を借りるのが一番早道と言われています。だから昔の達人達は坐禅の修行を常に怠らなかったのですね
 
要するに理解行動一本化することを「知行合一」と言うのです。その言葉の意味するところは「本当に知るということは必ず実践が伴うことである」「学ぶだけでなく行動に移さなければ本当の知恵にはならない」「知は行動の始めであり、行動は知が成立したことである」ということです。次の歌が浮かんできます。
 
「楽しみは 色々あるが 世の中で 書を読むばかり 楽しきはなし」読書家は知識も多い事でしょう。
「読むばかり 実践(活学)せねば 意味はない 知行合一 凄い教えだ」読むだけで、知行合一しないと意味はないぞと戒めの歌でしょう。
 
また先述しましたが「知行合一」に持っていくには、坐禅をするのが一番早道であり、昔の達人達は坐禅の修行を通して心身の統一を常に怠らなかったのでしょう。
 
約2500年以上も前から、昔の達人達は知行合一に至るコツを掴んでいたとは、ただただ驚ろかされるばかりです。やっとそれが現代になり科学的に実証されたのです。我々も修養を通して「知行合一」が実践できる人になろうではありませんか。
 
自己変革 自己革新をしようではありませんか。自分が変われば相手が変わるし、また周りも変わると言われます。環境を少しでも良い方に変えてまいりましょう。
 
  最後にしますが、ここに「本物のリーダーを育てる3要素」というのがありますのでご紹介しておきましょう。7対2対1の経験則のことです。具体的には、経験7割に対して、優れた上司やリーダーの下に付けて感化や薫陶を受けるのが2割、研修で力を付けるのは1割というリーダー育成の効果比率のことです。初めて聞かれる方は少し驚かれたかも知れませんね。
 
講師が居て手取り足取りの研修では、リーダーは育てられないと言う意味です。いかに本人に経験や体験・実践させるかが重要であり、ポイントであるかと言うことです。研修で知識は学べて増えるでしょうが、知識と実践実行はまるで違うと言うことです。「知行合一」の教えと同じです。実践して初めて力が身に付くということです
 
研修だけでリーダーを育てるのではなく、ビジネスの現場が次世代のリーダーを育む場として最適であるということなのです。将来のわが社を担う、次世代のリーダーを育てる為には、新サービス・新事業・新ビジネスモデルの創造など、変革の経験をさせる必要があるのです。
 
そのためには失敗を恐れずに挑戦、つまりチャレンジをさせることが重要になります。ではあなたは、若い人に失敗経験をさせる勇気と度量はお持ちでしょうか?
 
 
 
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2015/09/19(Sat)

(No.333) 社長の敵は意外と身近にいるかもしれない? (1/2)

内部告発が後を絶ちません。インターネット上にいたずら写真や動画を投稿されて窮地に陥る会社も出てきました。また外部の人なら知ることもできないことをネット上に書き込んで、会社を意図的に困らせたり、危機に至ることを狙って内部告発を楽しんでいる人達もある様です。
 
  その結果、「ブラック企業である」との噂が広がり、売上が激減したり、人事面で募集採用活動に影響が出て困っている企業もある様です。しかし中小企業は誰も守ってはくれません。もしかしたら、うちの社員も?・・・。いやいや「うちの会社に限って大丈夫だ」と思っている会社が一番、危ないのかもしれませんね。
 
  世の中でITが進化すればするほど、便利さとリスク、光と影、プラスとマイナスの両面が同時に存在しているということでしょう。大手でも中小でも規模に拘わらずリスクは同じだと言ってよいのかもしれませんね。
 
一般論として申し上げれば、「社員の9割は社長を理解していない」とのことです。これが真実ならば、とてもとても残念なことであります。しかし驚くなかれ、これは事実に近い様であります。(9割は少しオーバーかもしれませんが)。
 
ところで、人の話を聞くよりも、話をする方が、疲れないし気分がいいものです。この点は、話が大好きな売れない営業マンが一番悩むところでもあります。見込み客に対して一所懸命お話をしていますと、話し手である営業マンは、とても充実感を味わうことができるでしょう。自分自身では、営業は成功していると思っているのでしょうが、そのお客さんは、結局、買ってはくれません。
 
見込み客は、営業マンの話を聞くだけなのです。話しを聞く方が、話をするより、何十倍も疲れます。営業マンの話を聞くことに疲れ、仕方なく何かを買うことはあるでしょうが、そんなことは長くは続きません。それとは逆に、売れる営業マンは、見込み客の話をじっくりと聞きます話をしてもらえるような環境を構築していきます。そのための質問も事前に用意しています。そうすれば、見込み客が話す割合が多くなり、見込み客の気分もよくなりますし、結果は明らかであるでしょう。
 
客商売でも同じことが言えます。お客様が何もしゃべらずにお店に入り、店内でも何もしゃべらずに店を後にした場合と、入口で何か言葉を発し、店内でも何か話をした場合とでは、お客様の気持ちがかなり違うものです。客単価が増加することも期待できるでしょう。
 
  最近では、カフェ等でも「いらっしゃいませ」の代わりに、朝なら「おはようございます」、昼なら「こんにちは」と、お客様に声をかけるようにしているところが増えてきました。「いらっしゃいませ」と言われても、お客様は返答できませんが、「おはようございます」と言われれば、つい「おはよう!」とか「おはようございます」と返事することもあるでしょう。この一言がお客様の気分をとてもよくしてくれるものです。
 
  しかし、物事には限度があるもので、お客様にしゃべってもらおうとして、ついつい話し込むのはどうかなと思われます。また、お客様はあまり馴れ馴れしくはしてほしくないもので、その加減が企業努力と差別化になっていくことでしょう。お店の人が話しかけなくても、何らかの仕掛けをして、お客様に話をしてもらうようにすることも今後の大切なテーマになるかもしれません。
 
例えば、よく部下とお酒を飲みに行き、自分ではコミュニケーションがとれていると思っていたのに、よくよく振り返ってみれば、ほとんど自分だけが話をしていたということはありませんか。社長の話を一方的に聞かされている部下は、うんざりしているかもしれません。そしてだんだんと、社長から離れていき、社長のことを理解しなくなっていくものです
 
  これは社長の責任になります。このことに気がついていない社長のほとんどは、全く逆になりますが、社員が自分のことを理解していると思っている様です。しかし、これが現実の姿なのですこの社長と社員の相互間の理解のズレが会社を弱体化させているのが最大の課題になります
 
  前述しました「社員の9割は社長を理解していない」という表現もまんざらではないかも知れませんね。ここまでのお話しの中で、社長は何か一つでも思い当たることがあられるのではないでしょうか?
 
社長がどんなに真剣に経営をしていても、残念ですが、社員の心は社長のベクトルとは違っていくものです。社長からすれば、一番ショッキングなことになるでしょう。「うちの社員はよその会社とは違うのだ」と話をしている社長ほど、その傾向があるかもしれません。
 
逆に、「自分は社員からどうも理解されていない様だ」と謙虚な姿勢の社長ほど、案外、社員からの理解があるものだし、社員の話をよく聞いている様であります。中国の故事で有名な「黄金の耳」を所有された社長になられるでしょう。
 
(次回に続きます)
 
 
 
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2015/09/26(Sat)

(No.334) 社長の敵は意外と身近にいるかもしれない? (2/2)

社長の地位にある人が、経営者セミナーを受講し、社長業の本を読み、それをそのまま、まねをする、いわゆる経営ごっこをしている人は、社員からの信頼を得られていないものです。経営者向けのセミナーでいくら勉強をしていても、経営ごっこをしていては、社員の心をつかむことはできないからです。勉強熱心な社長には申し訳ありませんが、残念ですが社長は、このようにして社内にをつくってしまうのです
 
経営ごっことは、少し言葉がよくないかもしれませんが、振り返って見れば、私にも若い時代にその経験がありました。社長はこうすべきだ・・・と人から聞き、本を読んで、その通り実践しても、なぜ、その様なことをするのかといった核心を考えずに、又十分に理解もできてなく、わからないままに実行しますと、社員はあきれて「また、始まった」とこうなるでしょう。反省することばかりが思い出されます。
 
  話は転じますが、経営理念を作成する場面において、他社の経営理念を参考にするのはいいことだと思います。が中には本当の意味もわからずに、そのまま真似をしている社長もおられます。
 
よくありますが「地域社会に貢献する」という言葉も、どういうことで、どういう行動で貢献していくのかは、社長一人ひとり意味や中身が異なっているものです。
 
  商品を提供することそれ自体で貢献することだけではなく、地域の教育面で役に立つとか、環境の浄化や循環に役立つ等、様々なことが考えられるでしょう。
 
  取り扱っている商品やサービスは手段に過ぎません。それ自体が目的となることももちろんあるでしょうが、その商品やサービスを手段として提供し、たとえば、人を教育したり、環境保全をしたりしていくものもあるでしょう。
 
地域社会に貢献する」ことを経営理念に入れないで、「社員に貢献する」と書いている会社もあります。社員は地域に住んでいますので、目の前の社員に貢献することが、ひいては地域社会に貢献することになるのだと考えているからです。
 
漠然として抽象的な言葉である「地域社会」よりは、目の前にいる社員達に、どのように貢献していくのかを考えた方がより現実的で具体的であります。また行動もしやすいはずです。社員達に、それが伝わればモチベーションも上がり、仕事へのやりがいもぐんと喚起されることでしょう。
 
経営理念は全社員に浸透させなければならないと経営セミナーで聞き、社長が朝礼で毎日、経営理念を自らが言い、また、社員に順番に言わせている会社もあります。ただ、漠然と言っているだけであり、その意味を考えずに終わっていることもあるでしょう。それでも毎日続けることが大切だと社長は考えて、満足しているからやっているのでしょう。
 
その経営理念の中に、信用・信頼安全・安心という言葉を使っていても、信用と信頼違いや、安全と安心違いも理解していないことも多いものです。また、どうすれば信用・信頼につながるのかの検討を行い、その活動を社内外できちんと行っているところも案外少ない様であります。行動指針のようなものを作成して社員に渡し、ちゃんと読んでいるかと言っているだけなのです。
 
これでは、社員は社長のことを理解できませんし、社長自ら、社内にを作っているようなことになるでしょう。当コラムのタイトルのように、社長の敵を社長が自ら作り出しているために、社長の敵は意外と社長の身近にいるのではないでしょうか?組織の中は、社長を中心にして、全員味方で固めたいものでありますが・・・。お互いに十分に気を込めて、注意いたしましょう。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
 
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