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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2015/12/05(Sat)

(No.344) 中期経営計画の必要性と策定ポイント (2/2)

おおよそ経営の根幹的問題で単年度の期間にカタのつくものなどは存在しないでしょう。それだからこそ、変化の激しい企業環境に適応して企業の存続を図るためには、3~5年後に向けて、今どのような手を打っておくべきかを考える中期経営計画が是非とも必要になるのです。
 
前回に述べました様に、中期経営計画は経営構造の改善計画ですから、5年後の売上額や利益額をその究極の目的とはいたしません。この点が単年度の経営計画と決定的に異なるところです中期経営計画の究極の目的は、将来において現在より健全に存続し得る企業体質を作ることになります
 
従ってこの目的に対してわが社は、今何をなさねばならないのかを整理し、そのなさねばならないことについての実行計画を作ることが中期経営計画の策定作業になります。
 
  ところで、この中期経営計画の策定作業に、役員ならびに幹部社員が一丸となって取り組む機会をもつことは、極めて価値の高いことであります。彼等は日頃、本当の意味で全社的立場に立って経営を考えたことがありません。
 
  それ故、3~5年後、わが社はどのような会社になっていたいのか、顧客構成や商品構成やあるいは販路構成はどう改善されているべきなのかについて全役員と幹部がコンセンサスを得て、さらにそのような状態を実現するためには彼等自身と彼等の率いる人材がどのように育成されていなければならないかについて十分な討議をするという機会は、中期経営計画の策定作業の他では見出すことはできないのです。
 
彼等は社長と共に中期経営計画の策定作業に取り組むことによって、その経営者としての能力を錬磨することになります。将来に対する見解を保有し一般従業員に対しても社長の意を理解した上で自信を持って指導できるようになります。
 
反復になりますが、中期経営計画の究極の目的は、決して5年後あるいは3年後の利益額ではありません。たまたま上手く利益がでたとしても、企業体質が強化されていなければなんの意味もないからです。
 
中期経営計画が経営構造の改善計画であり、その目的は企業体質の改善であることを再認識いただいたうえで、早速計画策定に取り組んでいただければと思います。
 
5年後に生き残るためには、単年度の売上利益の数値計画のみでは不足であり、不充分であります。活学実践を期待いたします。
 
★参照 (関連のコラムとして、「5年後に生き残るには、経営をどう考え実践すれば良いのか?」があります。クリックしてご覧下さい。カテゴリー 経営戦略のNo57 58 59です)
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
 
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2015/12/12(Sat)

(No.345) 効果的な管理者人材の育成方法は? 

ある中小企業の社長との会話の中で、管理者育成の話がテーマに上りました。その社長が10年前に独立を果たした時は、従業員は僅かに3名だったとのことです。その後、順調に成長を続けられ、現在では40名弱の従業員がおられるそうです。
 
ところが最近、社長がつくづく悩んでいると言われるのです。よく伺ってみますと「頼りになる管理者が一人もいない」ということでした。顧客企業からコストダウンや品質や納期など、様々な要請を受けても、責任を持ってその要請に応えるという姿勢を持った管理者がいないとのことでした。
 
だから「社長自身が何もかも一人で処理しなければならない」というのが現状である、とのことでした。「今やわが社にとって管理者の育成が急務となっています。是非とも効果的な管理者人材の育成方法をご教示頂けないか」との内容になりました。
 
この様に企業が一定規模に成長していきますと、必ずやこの企業のような事態に遭遇します。そしてその時に企業の経営者がどのような態度をとるかによって、その後の企業の成長が大きく左右される様になります。
 
ここで私が、最初に申し上げたいことは、管理者人材の育成方法についてよりも、管理者人材の育成に当たられる社長ご自身の態度についてであります。今、社長が管理者の不足を嘆いておられるのは、社長ご自身がおっしゃっておられるように、今まで管理者育成の努力を怠ってこられたからです。この結果、この会社では多少とも創造的な仕事や活動は、全て社長ご自身がやらなければ誰もできないと言う状態になってしまっているのです。
 
  では、この状態が意味するところは一体どういうことなのでしょうか?それは、もはやこの会社は、現状のままでは決して成長することはできないということを意味しています。もし今の状態のまま、なお環境に助けられて企業規模が成長拡大を続けますと、必ずや近い将来において破局的事態に陥ることになるでしょう。
 
  企業が自己の保有する経営管理能力を上回る規模に達してしまいますと、不測の事態やアクシデントに対する抵抗力が急激に弱まってしまうからです。それ故に、この会社においては今後取り組まれるべき管理者人材の育成は、企業の成長力を強化するためのものでなければなりません。
 
先ほど説明しましたが、顧客からのコストダウンの要請に応え得る人材の獲得などという当面の課題解決のためであってはならないと思います。その様な観点から管理者人材の育成を考える時、管理者層に対して施すべき教育は、決して知識や技術ではないことに気がつきます。何よりもまず管理者としての自覚であり、また自己の活動によって、この会社を絶対に支えねばならないという意識自覚が必要になります。
 
この会社の社長が、現在の順調な社業の中に問題を見出し、危機感を抱くことができるのは、自分がこの会社を支えなければ誰も守ってはくれないという強烈な自覚があるからでしょう。この強烈な自覚は、自分が会社を守り社員を幸せにしてやらねばならないという使命感につながっているでしょう。
 
  もし、管理者諸氏が会社や部下に対する真の使命感を感じて仕事に向かえば、ほとんどの企業において解決しない課題は存在しないと言っても良いほどです。そこで、管理者諸氏に対して実施すべき教育の最初のものは、自分の現在の管理者としての仕事の仕振りが、いかに甘いものであるかを知らしめることでなければなりません。
 
ほとんどの管理者諸氏は、自分なりに努力していると一人合点しています。しかし、それが上司や部下から見るといかに不充分な存在であるかということを痛烈に知らしめなければなりません。その上で上司や部下が、彼に対していかに大きな強い期待を抱いているかを分かってもらう必要があるのです。
 
私たちYMCグループでは、その様な教育プログラムをLSI研修(リーダー向け自己革新プログラム)と呼んで用意致しております。YMCグループのホームページに載せております。
 
概要を簡単に説明しますと、各人の生きがいについて徹底的な討議を行ないます。そして、各人が真に生きがいのある人生を送るためには、会社や部下に対する使命感に燃えた日々を送ることが最も効果的であり、それが物心両面における幸せを手にする近道であることに気づいてもらいます。その結果、彼等は昨日までの自己に別れを告げて、新たに自己の変革に取り組む決意をなさり、自己革新のプログラムを自ら作って行くという内容になります。
 
過去の実績から言えますことは、凄く効果性の高い管理者人材の育成方法のひとつであります。ご参考までに。
 
 
 
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2015/12/19(Sat)

(No.346) 人はどうすれば成長するのか? (1/2)

いかなる教育であっても、逆境から学べるものに比べたら、敵カナウものはありません。つまり逆境が最高の教育になるのです」と、英国首相であったベンジャミン・ディズレーリが語っています。有名な文章であります。
 
その他にも、似たような古い教えが残されております。「艱難辛苦カンナンシンク、汝を玉にす」とか「逆境は神の恩寵的試練である」(逆境は試練に違いないが、お恵みでありプレゼントなのですの意)などの言葉が浮かんでまいります。
 
  今回は、これらの文章が私たちに何を示唆しているのかについて、私なりに考えたことを述べてみたいと思います。教育とは?人づくりとは?人の成長とは?周りの環境との関連は?などの視点で考えてみたいと思います。
 
まず教育に関して最初に申し上げたいのは、いつも触れていますが、「知行合一」の教えになります。「本当に知るとは、必ず実践実行が伴うものである。よって実践を伴わないのは本当に知っているとは言いがたい」ということです。また「いかに実践行動が難しいものであるか」を示唆した言葉でもあります。「言うは易く、行いは難し」とはよく言ったものであります。
 
人間は成長しようとして勉強します。本を読み、知識を覚え溜め込んでいきます。記憶したかどうかを測定する為に学校現場ではペーパーテストをします。その人の記憶力、もしくは記憶した量を、又は正しく記憶できているか否かを評価します。
 
しかしながら、膨大な知識を頭に詰め込んでも、日常の生活や実務で活用されずに実践しなければ全く役に立ちません。それは太陽の下で灯すローソクの火と同じであり役には立たたないということになります。
 
「楽しみは 色々あるが 世の中で 書を読むばかり 楽しきはなし」 読めば読むほど知らないことがわかっていきますから、読書家の人は楽しいばかりでしょう。しかし
 
「読むばかり 実践せねば 意味はない 知行合一 凄い教えだ」 と言うことなのです。小学生中学生には厳しいかもしれませんが、社会人になればなるほど、実践や行動が求められる為にピンとくる言葉になるでしょう。
 
次に言えることは、「人間は自分の得にならないことをやらなければ、成長はできないということです。もちろん自分の得になることも大事ですが、それ以上に自分に何等得にならないことにも励んでいただきたいのです。
 
それは「益はなくても意味がある」といわれている通りです。無益なことは必ずしも無意味ではなく、必ず意味があるということなのです。要するに「厳しい環境が人を育てる」という理由から、又「苦が人を育て、成長させる」という理由でそう言われているのです。苦しみが大きければ大きいほど、困難が多いほど人間は成長し進化していくのです。自分で納得のいかない苦しみが己を磨いてくれるのです。
 
つまり、誰であっても苦や困難なことはできれば避けたいでしょうが、それらは自分を成長させてくれるチャンスになるのです。だから万が一、苦しい現実に遭遇した時は、逃げることをやめて、自分をいたわった上で辛さをじっくりと味わうこと、辛抱することが大切なのです。
 
苦難こそ 成長の鍵 チャンスなり 苦難を避けず 逃げずに向かえ」なのです。さらに加えれば、
苦に会えば ただちに変えよ 感謝して 喜びにして 受け止めること」です。ピンチはチャンスだ、ありがたきかなであります。考え方、とらえ方一つなのです。
 
(次回に続きます)
 
 
 
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2015/12/26(Sat)

(No.347) 人はどうすれば成長するのか? (2/2)

  一般的に人は皆、己の成長を望むはずです。自分の成長を本気で求めるならば、楽な道を選んではいけません。より困難で厳しい道を自ら選ぶことが大事になります。また、困難で厳しいからと決めつけて、失敗を恐れて諦めて何もしないことの方がよほどいけません。誰であっても、人間ですから失敗することもあるでしょう。しかしその失敗が成功のエネルギーになっていくのです。信じられないでしょうが。
 
失敗は 他人ヒトから見れば 見えるだけ 私にすれば 成長過程 失敗経験は己にとっては欠くことのできない成長のプロセスなのだと、なんとも心の強さを感じる、前向きでプラス志向の考え方ですね。
 
「迷ったら 困難な道 選ぶのだ 楽は後から 苦を先にせよ」 とあり、先苦後楽の教えです。
 
「困難は 解決策を 連れてくる 迷ったときは 困難選べ」といわれます。また、
 
「困難は 幸福の門 有り難い 禍い転じ 福となるのだ」 禍福は糾アザナえる縄ナワの如しとか、「人間万事塞翁が馬」(中国の故事)と言われ、何が禍で、何が福かは誰も予測ができないとの意味です。
 
「苦難には それと同じか それ以上 大きな恵み 含まれている」 目先では感じられませんが、時が過ぎれば感じられるものです。「あっ、あの時の体験で今の俺は作られたのだ」などです。
 
一般的に、苦難や災いは避けるものであって忌み嫌うものです。だがマイナスの裏には必ずプラスが同時に存在しています。つまり、苦難や災いは人生最良の師になり、艱難は世の中の経験を積んでない人々に対する良薬になるのです。だから昔から「楽は苦の種、苦は楽の種。若い時の苦労はお金で買ってでもせよ」と言われているのです。
 
「苦難避け 進んでいけば 楽だけど 先に天国 後には地獄」とも言われています。天国がずっと続けばラッキーで幸せでしょうが、後できっと地獄が待っているのだとの怖い教えです。意外に順境の時につまづきの芽が発生することや、もし運良く成功しても決して傲慢にならずに、常に謙虚であれと教えているのです。
 
さらに付け加えるなら、「人間は、楽な環境に身を置いている間は、決して成長することはない」とも言えます。補足をすれば、自分の能力を遥かに越えた能力が求められる環境に身を置いた時にこそ、初めて人間は成長するということなのです
 
必ずしも逆境であるとは言えないでしょうが、これは成長の第一条件になります。早速ご自分の現在の環境を振り返って見てみましょう。将来の自分の姿が見えてくるはずです。
 
もう一つの成長の第二条件は、覚悟」をして「決断」をすることです。これら二つの条件が揃えば、あなたは、将来飛躍的な成長を遂げることができるでしょう。逆に何の覚悟も決断もしない人であれば、残念ですが、いつまで経っても成長できないままで終わるでしょう。
 
だからリーダーやトップリーダーの方々が部下や相手の成長を望まれるならば、その人に覚悟をさせて、決断をさせることがポイントになるということです。その人に何をどのように覚悟させ、何をどのように決断させるかは、人によって凄く個人差がありますので難しいテーマになるでしょう。人間力か仕事力か経営力かその他のテーマかなどに分かれていくことでしょう。
 
将来ああなりたい、こうなりたいという願望だけでは、人は成長しないし実現することはないということです。「俺はこうするのだ」と腹を決めて決意した時に、世の中のものの見方や情報のキャッチの仕方など全てが違ってくるものなのです。その人自身の魂の中に成長の種が芽生えてくるのです。もしあなたがリーダーならば、「リーダーは願望ではなく決意しろ」ということになるでしょう。
 
人生は失敗すること、負けること、挫折すること、苦悩することが圧倒的に多いものです。それがあるからこそ我々は成長することができます。また強く逞しく生きていけるのです。
 
冒頭のベンジャミン・ディズレーリは自分の体験を通して、これらを逆境という一言の表現にまとめて教育を語っておられます。「逆境が最高の教育になるのです」と。彼は波乱万丈の人生を体験し、首相まで務めた人ですから、「人はどうすれば成長するのか?」を自分の体験を通して、また周囲のたくさんの人達の状況を観察しながら確信されていたのでしょう。私の考えや思想哲学と相共鳴する人物であります。
 
 
 
★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp
 
 
 
 
【執筆者よりのご挨拶】
今年も1年間、お読みいただき誠にありがとうございました。来る2016年があなたにとって,良い年であります様に心からお祈り致します。どうか良い年をお迎えください。
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