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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2016/09/10(Sat)

(No.384) 役割を全うする (その10)

  「社員にやる気を持って仕事をして欲しい」そう願われる経営者はほとんどの方々であり、大勢おられます。しかしどこの会社でも「やる気のない」社員は結構いるものです。これが現実の姿でありましょう。

 

やる気とは「未来に気が通ること」と定義されています。「気が出ている」と言っても良いと思います。つまり「やる気がある」とは未来に気が通っている状態であり、「やる気がない」とは気が通っていない状態ということになります

 

  ひとことで「やる気がない」と言っても、大きく分けて二つあります。一つは、もともと採用の時点から「やる気」がない場合です。もう一つは、もとは「やる気」があったのに、現在何かのきっかけで失っている場合です。やる気が見られないという点では同じであっても、その意味は完全に異なっています。

 

  前者の場合、その姿勢は本人の仕事観、もっと言えば人生観に基づいたものになりますから、研修やトレーニング等で容易に、簡単に変えるということは至難の業になります。だから数年前や数十年前の、その本人の最初の採用の時が一番重要であるということになります。

 

  後者の場合、やる気を失った原因が何かしらあるはずです。それを改善することで、またやる気が出てまいります。その原因は様々でしょうが、その一つが「期待に応える」という考え方があります。

 

  経営者であれば、社員に期待することが沢山あるはずです。それを言葉にして伝えている方も多いでしょう。しかし、社員が「期待に応えよう」とすればするほど仕事は上手くいかなくなります。なぜなら、その「期待」は常に変化しているからです。ゴルフに例えますと、目標としているカップが固定されていなく、常に動いているようなものになるでしょう。

 

  期待をよせる人が多くなればなるほど、その「期待」は複雑なものになります。十人いれば十人の期待があり、総ての期待に応えることなどは不可能になるでしょう。それにもかかわらず、人は「期待に応えよう」としてしまうのが世の常なのです。

 

  したがって、二代目・三代目の若い経営者の方々は特に大変だと思います。彼らの相談を受けますと、必ずこの問題が出てきます。二代目の彼らが「私は周囲の期待に応えたいと思っています」と言われると、私は「期待になど応える必要はありませんよ」と答えてあげます。この私の、意に反した様な返事に例外なく相手は驚いた顔をなされます。

 

  そして次に私が「期待に応えるのではなく、自分の役割を全うなさって下さい。それには、まず自分の役割を正しく知ることが大切なのですよ」とお話しをします。たとえ多くの人々の期待にそぐわなかったとしても、自分の役割を全うすれば自然に結果は出るものです。逆に期待に応えようとすればするほど、結果が出なくなるものなのです。

 

  この様な話をしますと、彼らの表情はホットされるのか、途端に晴れやかな表情になります。「期待に応えよう」とする考えが不要なプレッシャーになっているからなのでしょうね。

 

  経営者は、社員に対して会社(あるいは部署)の全体像を示し、その上でその社員の役割を明確に伝えることが必要になります。そして役割を全うしたら正しく評価してあげることが大事になります。

 

  しかし、多くの会社や組織は「役割」を明確に示さず、「期待」という曖昧なものしか示していません。従って、正しい評価ができません。社員からしてみれば、マラソンでゴールを目指して一所懸命に走って来たのに、いつの間にかゴールの場所が変わっているということになります。それでは社員の努力は報われませんし、やる気をなくしてしまって当然になるでしょう

 

  社員一人一人が自分の役割を正しく知り、まっとうできる会社は、未来に気が通っています。先述の「気が出ている会社」になるのです。

 

  この様に5年後、10年後の自分は、周囲からの「期待」によって決まるのではなく、組織における、あるいは世の中における「役割」によって決まってくるのです。

 

  これを広く「人生」として捉えれば、昔から「天命を知る」とか「自分の使命は何かを知れ」と言われるように、天から与えられた役割を正しく知るということになるでしょう。

 

  我々は、みなそれぞれに、この世へ封書を持って生れてきているのです。だから封書を開けて見ないと自分の役割や使命は分からないのです。我々は自分の意志と力によってこの地上に生まれた人は一人もいないのです。遅くとも40歳前後までには、封書を開けて己の天命と使命を知りたいものでありますが・・・?

 

その結果、天命と使命を知った人は、人生にが通っていきます。「気が出ている人生」となるでしょう。 最後に短歌を一言。「天命と 与命と使命 知命して わが運命を 立命をせよ」です。活学実践を。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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