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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2017/08/05(Sat)

(No.428) 真の管理者に求められる使命と役割 戦略シリーズ(その6)

  多くの企業が抱える課題の一つに「マネジメント経営管理の欠如」があります。その主たる原因はマネジメントする側、つまり管理者側にあります。

 

  我々は管理者研修を実施し、マネジメントのイロハについて教育を行なっています。マネジメントとは、人を動かし、成果に結びつけることであります。しかし、管理者の役割について研修参加者に尋ねてみますと、「それは社員一人ひとりを管理することです」という声をよく聞きます。確かにその通りなのですが、それは管理者の最低限の仕事にしか過ぎないのです。

 

  もし「社員一人ひとりを管理すること」が管理者の唯一の役割だとすれば、自己管理(セルフマネジメント)ができる部下が揃えば、そもそも管理者としての存在価値はなくなってしまうでしょう。では管理者の真の役割とは一体何でしょうか? それは「戦略を描き、戦術をつくること」であります。

 

 「戦略とはどの山に登るのか?」ということであり、「戦術とはどのようなルートで登るのか?」ということになります。これを営業活動に例えれば、「A業界を攻める」というのが戦略であり、「飛び込み訪問をして顧客を開拓する」というのが戦術になります。そして「各担当者が毎月の目標件数を訪問する」これが戦闘になります。

 

  もちろん、目標件数を少しずつ増やしつつ提案の質を高めるという方法もありますが、いずれにせよ仮にA業界で飛び込み訪問を3年間実施しても、さしたる成果が出ない場合には、戦略や戦術を見直す必要があると言えるでしょう。

 

  多くの企業は、戦略(A業界を攻める)や戦術(飛び込み訪問)を見直さず、「毎月の訪問件数を増やす」という戦闘面の見直しをすることで打開を図ろうとしますが、これは多くの場合誤りになります。「戦略のミスは戦術ではカバーができない」とよく表現されますが、同様に「戦略・戦術のミスも戦闘ではカバーができない」のであります。

 

  現場の仕事は誰の目にも見えやすく、管理も容易であります。だが、管理はあくまでも手段であって、目標達成することが目的になります。「部下に毎月何件訪問をさせるのか」という管理(手段)が目的となってしまっては本末転倒になるでしょう。

 

  目標訪問件数の100%管理が実現した時には、果たしてその先には一体何が残るのでしょうか? 恐らくそこに残るのは、「現場を管理できている」という管理者の自己満足と、各々のメンバーが疲弊し切った組織が残るだけになることでしょう。最悪の場合は、売上げ目標達成という成果(目的)を求める部下ではなく、「毎月の訪問件数を守ること(手段)」を目指す部下達が育つだけかもしれませんね。

 

  では、問題の「本質」はどこにあるのでしょうか? マネジメント経営管理)に関わる人は、常にそれを真摯に問う必要があります。セルフマネジメントができない管理者は論外ですが、「社員を管理することが管理者の仕事」という発想もまた、管理者としては失格になるでしょう。企業経営者はぜひとも、一人でも多くの“真の管理者”を育てて頂きたいと思います。

 

そこで真の管理者の方々には基本として最低知っておいて欲しいことがあります。それは、経営管理の“本質”には2つあるという点です。“本質”の1つ目は、① 経営管理とは「事前に障害を除去する活動」であるということです。つまり障害や問題が発生する前に、取っ払ったり、除いて除去してしまえと教えるものです。

 

特に重要な考え方は「結果を管理するのではなく計画を管理せよ」という点になります。結果は変えられませんが、計画はどんなにでも変えることができるからです。これは重要で大事な視点ですから、読者の皆さんはぜひとも身に付けて頂きたい考え方になります。「計画を管理することこれを実践するだけでも、即効果が期待されるものです。今日からでも直ちに実践なさって下さい。

 

“本質”の2つ目は 経営管理とは「機会損失を極力減少させる活動」であるということです。経営の究極は業績の実現です。利益の最大化か、損失の最小化になります。「機会損失」のことをチャンスロスとも言います。この機会損失を少しでも減少させるのですよと教えるものです。

 

初めて耳にされた方もあられるかも知れませんが、具体的な事例については、日常の色んな場面で発生しているはずですから、ご説明するまでもないと思いますので省略させて頂きます。

 

私の長年の指導体験を通して感じていることは、この①の事前に障害を除去する活動の不足と、②の機会損失のロスが相当あるのが中小企業である、この2点が実務体験としての私の実感になります。

 

この2つの「事前障害除去活動」と「機会損失減少活動」を少しでも改善できれば、つまり「経営管理」の水準を上げ、機能を強化することで、まだまだ業績を向上できる会社や企業が世の中にはごまんとあります。御社もひょっとしたら、そのうちの一社に該当しているかも?知れませんね。

 

この経営管理の“本質”は、今までご説明して参りました経営戦略の構築以前のテーマになります。それほどこの「マネジメント経営管理」というテーマは、会社経営にとっては重要な機能になります。今一度御社の足もとを振り返って見られ、「マネジメント」について診断・チェックをなさって下さい。色んな気づきがきっと発見されることと思われます。

 

  (次回に続きます)

 

 

 

★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp

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2017/08/12(Sat)

(No.429) 経営のバックボーンは整っているか? 戦略シリーズ(その7)

 どこの会社でも、本決算が近づいてきますと、今期の業績の確定に向けて、詰めの最終段階に入るのではないでしょうか? と同時に、将来ビジョンや経営戦略・戦術の確認や再設定、今年度の反省と次年度の課題、来期の重点策づくりといった事柄に、全社をあげて取り組み、来年度の経営方針書としてまとめる段階に入るのではないかと思われます。

  その経営方針について、会社幹部の方々とお話しをしますと、次のような言葉がよく返ってきます。「うちの会社は方針とか計画については、毎年同じ様なものが多くて、内容はあまり変わりませんよ」とか「私は経営計画書を年に数回ほどしか目にすることがありません、幹部としては、これではいけないのでしょうけれども」とか「我が社は実行したのかどうかの評価はしておりません。そもそも具体的に何をするのかが明確になっておりませんから、その評価ができないのです」と言ったことを耳にすることが多いものです。残念で仕方ありません。

 

また「会社の方針があってもなくても、私達がやることは、ちっとも変わりません」という方もいらっしゃいます。何のための経営方針書なのか、なんだかあまり役に立っているとは思えない言葉が多く並んでいて、悲しくなってしまいますね。この様な現実は、意外と中小及び零細企業では五十歩百歩であり、数的には多いのかも知れませんね。御社ではいかがなものでしょうか?

  実は「経営とは、トップの考えを、幹部を通して、社員全員の協力により実現させること」と定義づけされています。その経営トップの考えている設計図を「経営のバックボーン」(背骨)として確立し、整っていなければいけないと私は考えております。その「経営のバックボーン」(背骨)とは、次の通りの6項目に相当すると考えております。まず6項目の全体像を下記に示しておきたいと思います。


【1】グランドデザインの立案と明文化 (経営理念とビジョンを含みます)

【2】経営戦略 このシリーズで数回にわたりご説明を致しました。

【3】目標中期経営計画の立案作成のこと)

【4】組織(戦略を実行する体制づくりのこと)

【5】単年度計画(全社方針を部門方針や個人目標へと落とし込む)

【6】日々の実行と成果マネジメントサイクルによって、計画を確実に実行させ成果を出すこと

以上の6項目になります。これらを企業の背骨として力強く組織の中を貫いて、理念やビジョンを個人の行動計画まで落とし込む必要があるでしょう。それでは上の項目を一つずつ説明を加えながら見てゆくことに致しましょう。

最初に【1】グランドデザインの立案と明文化について、見てゆくことにします。以下に示す様に①から④までを含んだものが、グランドデザインでありますから是非とも4項目すべてを考えてみて下さい。

 

経営理念(経営の目的使命は何か? 何のために経営をするのか?)

ビジョン(どんな会社にしたいのか? 将来の実現したい状態は? 目指すべき姿は何か?)

どんな価値を世の中に提供したいのか?(いかなる社会貢献をなすのか?)

誰のために自社は存在するのか?(存在意義は何か?) 以上の4項目です。

 

これらを明文化したものがグランドデザインになります。トップの経営哲学が含まれたものになります。組織というものは全て、このグランドデザインが原動力であり、組織構成員一人ひとりの結束力、すなわち全社の組織力もこのグランドデザインなくしては決して生まれることはないのです。大事なものであります

 

  普段の経営活動において、トップが目先のことや損得や売上高や利益ばかりを追求していますと、上の4項目がなかなか浮かんで来ないものでしょう。これを機に一所懸命考えてみて下さい。経営者としても人格的にも一段と見識が向上してゆくものです。ああでもない、こうでもないと何回も何回も反復して文字にしてみて下さい。時間がかかっても自分のものになるまでやってみて下さい。きっと何かが見えてくると思います。

 

 一般的に、企業や会社というものは「年商や利益やシェアなどの数値目標と、それを達成するための経営戦略や戦術さえあれば上手くゆき、順調に推移するものである」と勘違いをなさっている経営者が非常に多い様です。それは大きな間違いであります。少し驚かれたかも知れませんね。

 

やはりトップの理念や哲学が含まれていて、ブレルことのない信念がないと企業経営は簡単には進まないし、長くは続かないのだとお考え下さい。つまり、その企業の根幹グランドデザインがあるかないかによって、組織全体の働きはまるで変わってゆくものなのです。当然ですが業績も変わるものであります

 

  まとめますと、会社経営というのは、第一ステップとして、まずこのグランドデザインが土台にあり、それに基づいて第二ステップとして、経営戦略・戦術の順に上に組み立ててゆくものなのです

 

  これを機に、御社にはグランドデザインに相当するものが有るのか無いのか?足もとを振り返って見られたらいかがなものでしょうか。

 

(次回に続きます)

 

 

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・人間学  ・経営学  ・経営戦略  ・人材育成  ・組織運営 

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2017/08/19(Sat)

(No.430) 中期経営計画を持って目標は明確か? 戦略シリーズ(その8)

前回は「経営とは、トップの考えを、幹部を通して、社員全員の協力により実現させること」と定義づけしました。そのトップの考えている設計図を「経営のバックボーン」(背骨)として確立していなければいけませんよと述べてきました。その6項目あるバックボーンの中でも、一番根幹に相当するのが【1】グランドデザインであると説明致しました。今回はその他の項目の説明に入りたいと思います。紙面の都合で【3】を中心において説明をしたいと思います。

 

【2】経営戦略

  勝つための方向性と成長シナリオ、競争優位の確立などでした。このコラムのメインテーマであるため数回にわたってご説明してまいりましたので、ここでは省略させて頂きます。


【3】目標中期経営計画の立案作成のこと)

中期事業発展計画書と名付けておられる企業・会社もあります。なぜ中期経営計画なのかと言いますと、単年度の「売上利益数値計画」だけでは計画としては不十分であるからなのです。3~5年間を対象にした計画が是非とも必要になるからです。その理由は、経営の改善と言うものは、経営体質の強化改善になるため、半年や1年そこらで解決できる問題はほとんどないからなのです。

 

体質を改善してゆくには、大きなテーマばかりで6項目もあるために、最低3~5年は時間が必要なものばかりなのです。従って「経営体質改善計画」である「中期経営計画」(経営戦略も含まれています)が是非とも必要になると言うことなのです。単年度の計画だけでは、経営体質の改善は、時間が不足していて無理なのだと考えて下さい。

 

では、「経営体質の6項目とは一体何を意味しているのでしょうか? 経営体質を構成する6項目の関係を簡単に説明しておきましょう。ここでは大テーマに関する所のみであり、詳細については割愛させて頂きますので、ご了解を頂きたいと存じます。

 

商品力の強化 (目的

営業構造の改善 目的

経営陣の経営能力向上 手段

管理者の管理能力向上 手段

一般社員の帰属意識能力向上 手段

財務体質の向上 結果

 

①と②が、[目的]であり3~5年計画で実現してゆきます。この2つが、ライバルより相対的に勝っている時は、どなたが経営しても当面の成長発展が続きます。

 

次の③④⑤は“”に関するテーマで、[手段]となります。人材の質の向上を目指す人材戦略になります。時間が非常にかかるテーマになります。総社員数が多い程、時間が必要になります。戦略シリーズ(その5)で触れてきた人材育成のことになります。「人材育成は経営戦略の一部である、人材育成なくして戦略の実現はあり得ない、人づくりには短期ではなく長期的思考が必要である」などの言葉を思い出してほしいと思います。

 

その中でも③の経営陣の経営能力が一番重要になります。意志決定の権限を保有しているためです。また組織においてはトップやリーダーの存在が如何に重要であるかを示しているからです。

 

最後の⑥の財務は、[結果]としての目標になります。①~⑤の活動の結果として売上の向上、利益の向上、B/S(バランスシート)の改善、好不況の波に左右されない盤石な財務体質をつくることが目的になります。

 

ここまでが中期経営計画の骨格に相当する項目になります。簡単な説明で申し訳ありませんでしたが、経営体質を形成している6項目の説明でありました。

  読者の中で、企業を思い切って成長発展拡大させたいと念願されるのであれば、是非ともこの中期経営計画を立案なさってチャレンジして下さい。必ずやびっくりされるほどの効果がありますから、きっと驚かれることと思います。だまされたと思ってやってみて下さい

  毎年毎年、単年度の売上利益の数値計画だけを立案する経営体質であれば、残念でありますが横ばいの業績が毎年続いてゆくだけであります。将来の成長拡大は望むべくもありません。

  
もし中期経営計画を持たずに、ビジョンや戦略が不明確な企業であれば、目先の業績が中心の行動となり、企業体質そのものを変えていくという発想が不十分となってゆきます。それが単年度経営の弊害であり、目指すべき企業像へ体質改善強化させていく力、将来の業績のための行動がとれていない状態の企業になってしまうからであります。

【4】組織(戦略を実行する体制づくりです)詳細は省略させて頂きます。

 

【5】単年度計画(全社方針を部門方針個人目標へと落とし込む)単年度の「売上利益数値計画」も含めて良いと思います。詳細は省略させて頂きます。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2017/08/26(Sat)

(No.431) マネジメントサイクルは機能しているか?戦略シリーズ(その9)

経営のバックボーンの最後の項目のマネジメントサイクルについて説明してゆきたいと思います。

【6】日々の実行と成果マネジメントサイクルにより、計画を確実に実行させ成果を出すことです)

 そもそも経営管理には「6つの機能」があり、マネジメントサイクルと呼ばれています。プランドゥーチェックアクションとかプランドゥーシーとも言われております。

 

では早速、マネジメントサイクルの説明に入ってゆくことに致します。次の「6つの機能」を含めた概念になります。6つの機能とは、①目標 ②計画 ③組織 ④実施 ⑤統制 ⑥調整の各機能のことになります。この機能は、仕事の流れや、時間の流れを示したものであり、マネジメントサイクルと呼ばれています。サイクルですから、一通り終われば、また最初に戻り、何度も何度も循環してゆきます。では①から⑥までを一つずつ見てゆくことに致します。

 

目標機能

将来の実現したい状態を「定量的」に数値で表現することを言います。経営は、ほとんど数値で表現することができます。数値以外の表現だと抽象的になり他の人に伝えることが難しく、意志統一ができないからです。言葉や文章は抽象的ですが、数値であれば具体化して他人に伝わりやすいからです。

 

計画機能

これも重要な経営機能であり、社長や経営陣の大切な仕事になります。一般的には弱い機能でもあります。最終的には、「WH」まで落とし込んで下さい。計画は最後は行動計画までブレイクダウン(具体化)する必要があります。「定量的」よりは、むしろ「定性的」領域になるでしょう。具体的には、目的と手段の連鎖体系表を作成することもあります。

 

組織機能

計画を達成するための役割を明確にする機能のことです。社内の組織図を作成することではありませんから注意して下さい。役割分担を明確にすることを言います。

 

実施機能

組織を動かす、部下を動かす、人間を動かす、人間を知る、“ 素晴らしいリーダーシップ ”を発揮する機能のことです。管理者の本領発揮の「他動性」の機能です。「自動性」ではありません。部下からの視点では“ 私に強い動機付け(モチベーション)をして下さい ”ということになります。「リーダーシップ」や「モチベーション」を十分勉強していなければ、なかなかすぐには力の発揮は無理かも知れませんね。

 

 人を自由自在に動かすことぐらい難しいものはありません。性別・年齢・育った環境・思想・仕事観や価値観などが一人一人全く異なったものだからです。簡単そうに見えますが一筋縄ではいかないでしょう。リーダーを悩ませるものばかりなのです。

 

また「経営の改善は人の改善であり、人の改善とは人の意識の改善である」と言われます。また「その意識の改善とは、潜在意識の改善である」ことを意味しています。いかに実在(顕在)意識ではなく、その人の潜在(深層)意識まで切り込まないと、意識の改善は難度が高くて、リーダーにとっては部下の意識の改善は、難問中の難問であるということを示しております。

 

人間とは能力の差はあるが、どんなに大きく開いても五倍ほど、だが意識の差は百倍にも広がる」と言うのもこのことを示唆しています。当然、意識とは潜在意識のことを指しています。意識を変えれば何でも可能なんだよと教えています。

 

普段の実務での実施機能は、地位や肩書きや権限などの力で部下を動かそうとする「ヘッドシップ」型が多い様です。それは相手に恐怖を与えることによって人を動かそうとするもので、恐怖のモチベーションといいます。部下にとっても、いつもこの方法で実施を迫られるのであれば、いやになることでしょう。

 

また、上司が保有している知識や技術だけでは部下はついていかないものでもあります。上司に対して「信頼と尊敬」が基本にないと素晴らしいリーダーシップを発揮することは難しいでしょう。

 

 リーダー本人の人間性・生き様・理念・経営そのものの姿勢など、目には見えない魅力や品格・徳性が人を引きつけるものであります。「経営学」よりいかに「人間学」が大切なのか、つまり、「経営力」より「人間力」の方が根幹の力であり、影響力が大きいのかが痛感されます。また言うまでもなく、「志と礼節」がリーダーには必要であり、上司やリーダーには、究極的には人間的魅力が求められているのです。

 

 経営は、リーダーによって業績の差が当然の如く発生します。特にトップのリーダーシップという格差や力量の差が業績に反映していきます。「企業は人に始まり人で終わる」と申します。1にも2にも3にも「人財」なのです。また「企業の格差は人財の格差である」とも言われますが、実は「経営者の格差」が本質を突いた核心の原因になります。「社長の器以上に、企業は大きくはならない」とは良く言ったものであります。

 

統制機能

計画通りに実施がなされているか否かを、部下と一緒に振り返りをする機能のことです。「レビュー機能」とも言います。 もし計画通りに実行されていない時は、その理由や原因を部下と一緒に考えてあげて、もし部下の考え方が未熟で醸成されていない時は、部下を温かく見守ってあげて、部下の成長を祈って、愛情を持って指導する行為になります。大きく捉えると、人を育てる、人材育成のことであり大切な機能になります。

 

調整機能

企業が成長して従業員数が増えて少し規模が大きくなりますと、この機能が必要になってゆきます。 他部署との調整をする機能のことで、管理者の大事な仕事の一つになります。 ある程度規模が大きな組織では、会議体系を整備することで解決することができます。現状の会議体系を表にして見て、自社の現状をチェックなさって下さい。必要な会議や、逆に不必要な会議などが発見できることと思います。

 

今までの6つの各機能の説明を読まれて、自社のマネジメントサイクル「6つの経営管理機能」の現状を正確に認識なさって下さい。もし弱い機能や改善すべき点が発見されたならば、早速、強化改善をして下さい。きっと従来にない成果が得られると思います。それは管理機能の水準のレベルが向上するからなのです。

  繰り返しになりますが、
マネジメント(経営管理)のテーマは、戦略構築をする以前の基礎的なテーマになります。マネジメントなくしては、戦略なしです。マネジメントが基礎で戦略は応用になるでしょう。

 

また、マネジメントサイクルは、問題発見や問題解決の道具や物差しにもなります。もし業績が低迷していたり、問題が生じているならば、6つの物差しに当てはめて下さい。すると現状は、どの機能がどの様な水準なのかが、明らかになってゆきます。その水準を向上させたり、機能を強化するだけで、容易に問題解決、引いては業績の向上につながってゆくものです。恐らくその効果に驚かれることと思います。

 

最後になりますが、戦略シリーズも、この回でおしまいにしたいと思います。戦略という大きなテーマから、即実践ができる日常の仕事の仕方まで、一通り触れられたのではないかと思います。最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。実務で何か一つでもお役に立てて頂ければ嬉しく思います。活学実践を心から期待したいと存じます。

 

 

 

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