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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事
    一般社団法人アジアビジネス連携協議会(ABC) 顧問

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年超
    人間学・経営学など幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2020/09/04(Fri)

(No.588) 易という字には、変易・不易・易簡の3つの意味がある(2/2)

 ★ 易の三義について】


 易という字には「変易」(へんえき)「不易」(ふえき)「易簡」(いかん)の三つの意味があります。これを「易の三義」といいます。ひとつずつ解説して参ります。

.【変易】とは?

 春夏秋冬は時々刻々と変化していきますが、春が突然に夏になるわけではありません。春は緩やかに窮まって夏になり、夏は緩やかに窮まって秋になり、秋は緩やかに窮まって冬になります。すべての物事は春夏秋冬と同じで、時々刻々と変化しています。世の中で変化しないものは何ひとつない、これを「変易」といいます。

.【不易】とは?

 大自然は春夏秋冬と変化していきますが、必ず冬の次に新しい春がやってきます。「冬は必ず春となる」とも言います。そして新しい夏、新しい秋、新しい冬と変化していきます。この「変化の法則は常に変わらない」ので、これを「不易」といいます。

.【易簡】とは?

 もし、この原理原則を私たちの人生や経営に応用したら、とても易しく簡単であると言われます。実は易はとても易(やさ)しいので、「易簡(いかん)」とも言います。一見すると難しく書かれているので難解と思ってしまうのですが、実際は原理原則は易しく、誰もが知っているものであったりします。

 

その原理原則をどのような時にどう使うかについて、その兆しについて「易経」には繰り返し執拗(しつよう)に書かれています。徹頭徹尾、時の変化の法則、その原理原則が最初から最後まで書かれていることに感心してしまいます。

 すべてのものは変わる(変易のこと)、そしてその変わり方には「一定不変の法則」があって、その法則は変わらない。(不易のこと)素直に世の中を、あるいは大自然を見れば、すべてのものが教えてくれています。何ひとつ隠してはいません。

 もし、私たちがその法則を素直に見て、素直にわかろうとしたら、それはとてもやさしいし、私たちの人生や経営や、その他さまざまなものに応用するのはシンプルで簡単だというのです。(易簡のこと)

 別の言葉でいえば、「よーく観れば、ちゃんと見えるんですよ」というような意味でもあります。以上の三つの意味を、この「易」という一文字が表していると言うことであります。このことを「易の三義」と言います。

 

 

 

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2020/09/11(Fri)

(No.589) 「易経」に学ぶ「萌し」と「兆し」の違いについて 

  約5000年前の中国で生まれた書物である『易経』の教えを、現代の人生や、会社経営で起こりうる問題に応用し関連付けながら学ぶことが大事だと思います。

 

今回は、「萌し」と「兆し」の違いについて、考えてゆきたいと思います。それでは「きざし」とはなんでしょうか。易経の中には二つの「きざし」、つまり「兆し」と「萌し」が書かれています。この二つの「きざし」は似ているようですが、はっきりとした違いがあります。

 

まず「萌し」は、とてもわかりやすいもので、注意深く見ていれば大抵の人は気づきます。たとえば、春になる前に春の息吹を感じることがあります。外はまだ寒いけれど、木の芽がほんの少しほころんで色づいてきたような、たまに春を思わせるような一瞬の陽気があります。これが「萌し」です。萌しは現象として目に見えるし、形として見えるものになります

 

また一方の「兆し」とは、目に見える現象にとどまらず、目に見えない本質をも観ることにより、何が起こっているのか、これからどのように対応すべきかを察知することになります。目に見えないものを観ることができなければ兆しを知ることはできません

 

易経における「(かん)」について。実は「(み)」の字は「(しめ)」とも読みます。私たちが目に見えないものを観ることができるようになるのは、現象に顕われていないだけで、すべて観(しめ)されているからです。

 

大自然は何ひとつ隠してはおらず、その本質は観る力があれば誰であっても観ることができるという意味なのです易経の「時の変化の法則」を知れば、冬の次には必ず新しい春が来ると確信して希望をもつことができます。もしその変化の法則を知らなければ、冬を迎えて絶望するよりほかはありません。しかし冬の次には必ず新しい春がやってくるし、夜は必ず明けて朝になります。

 

この法則を自分の人生に摺(す)り合わせてみれば、苦しい現実の中にも希望を見いだすことができるし、この時に何をすべきかが明らかになり、豊かな人生を創り出すことができるでしょう。時々刻々と変化していくこと、その全貌がおおよそ察することができるのではないかと思います。

 

この察するとは「観(み)ること」でもあります。すなわち、ありとあらゆることで「観(しめ)されている」ものから、中心的な原理原則をつかみ取って、これからどのように変化していくのかを読み取ることなのです。

 

企業の経営者や組織のリーダーをはじめ、長たる者、責任を負う者は、「ものごとの本質を観る力を絶対的に養うように」と「易経」には書かれています。そして観る力を一番わかりやすく教えているのが以前にも述べていますが「春夏秋冬の原理原則」です。この春夏秋冬という四季の変化は誰もが知っている当たり前のことですが、私たちは果たしてそれを人生や経営に生かしているでしょうか。

 

実は「易経」には当たり前のことしか書かれていません。だからこそ私たちは読むことができるのです。不思議なことは何ひとつとして書かれていません。当たり前のことをもって、時はこのように変化していくのですよと書かれているのです。ご参考に。

 

 

 

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2020/09/18(Fri)

(No.590) 感性型リーダーの10ヶ条とは? (1/4)

  本物のリーダーというのはどんな人を言うのだろうか?「人間回復の経営学」の著者である、元ベルギー大学のジョセフ・バジールは、統率者の条件について三つ挙げておられます。本題に入る前に、参考のためにご紹介をしておきたいと思います。

 

★ 名リーダーになるための三つの条件 ①・・・・・仕事の知識と技術

 

一つは、仕事の知識があり技術を習得していること。でも、知識や技術は百のうち25%もあればいいと言っています。百%習熟していなくても人の上には立てますよと言っています。このように仕事の知識や技術に百%習熟していなくても、名統率者、名リーダーになれるということです。逆に、名プレーヤーが必ずしも名監督にはなれないという例もよく見られると思います。

 

★ 名リーダーになるための三つの条件 ②・・・・・創造的な行動力

 

二番目に挙げてあるのが行動する力です。ただし、闇雲な行動では人を動かす力にはなりません。創造的な行動力が人を動かすとバジールは言っています。「喜働」という言葉があります。働きが喜びになるのは、人間が創造的になった時です。人間は創造して意欲に満ちている時が一番幸せなのです。それが喜びになるからです。

 

同じ様なことを、ロシアのゴーリキーも言っています。「働きが喜びになったらこれ以上の幸せはない。そのかわり、働きが苦痛になったら地獄である」と。しかし、この創造的な行動力も、上と同じく25%に過ぎないと言っています。

 

★ 名リーダーになるための三つの条件 ③・・・・・感性のダイナミズム(活力、力強さ)

 

では三番目ですが、残りの50%を占めるリーダーの条件とは一体何なのでしょうか?それは感性の開発ができる力、感性のダイナミズム(活力)と言っております。 人の悲しみを自分の悲しみとして感じ、人の喜びを自分の喜びとして感じとる。さらに、自分の喜びを人の喜びとして感じ取らせる情けの強さが必要だとバジールは言っています。そうなのです、今回のコラムのメインテーマであります感性であります。

 

これについては米国の鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの墓石に刻まれた言葉が有名であり、象徴的であります。「己より優れた部下を持ち、共に働ける技を知れる者、ここに眠る」とあります。この言葉は指導者の条件を示す最高の教えだと思います。リーダーは秀才である必要はない。自分よりはるかに優秀で有能な部下たちと共に喜び、共に悲しめることが大切であるということを教えています。だから感性の鈍い人間には人の上に立つ資格はないということなのです。私もそうだと思います。

 

今まで万古不易のリーダーの条件ということで三つ挙げましたが、これからのリーダーは感性型のリーダーでなければいけないと思います。理性型のリーダーは支配と命令と管理という力で皆を引っ張っていこうとします。ひと昔前の近代の縦型社会ではそれでもよかったのですが、今の実世界の倫理観は「支配=悪」という方向に変わってきています。

 

ですから、感性を根本原理とするこれからの社会は横型社会に変わっていくと思います。そして、現在及び将来の横型社会においては、リーダーは愛と対話とパートナーシップの3つで人を率いていく力を持たなければならないでしょう。

 

どちらが上か下かというのではなくて、お互いに役に立ち合うという形でしか人を活かすことができないからです。それは感性型のリーダーシップと呼んでも良いと思います。

 

(次回に続きます)

 

 

 

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2020/09/25(Fri)

(No.591) 感性型リーダーの10ヶ条とは? (2/4)

では本題の【感性型リーダーシップの10ヶ条とは?について述べてゆきたいと存じます。

 

リーダーには教育力あるいは活人力がなくてはならない。

二、リーダーには、魅力的な個性あるいは人望がなくてはならない。

三、リーダーには、勇気ある行動力がなくてはならない。

四、リーダーには、先見力がなくてはならない。

 

五、リーダーは、仕事の意味、価値、素晴らしさ、凄さを情熱を持って語らなくてはならない。

六、リーダーは、自分の生き方を支える哲学を持たなくてはならない。

七、リーダーは、人間としての成長意欲を持ち続けなくてはならない。

 

八、リーダーは、創意工夫への努力をし、変化を恐れて拒否してはいけない。

九、リーダーは、文化力を身につけなくてはいけない。

十、リーダーは、人間性の豊かさをつくらなくてはいけない。 以上の十項目になります。

 

一つずつ、順番に見ていきたいと思います。

 

まず一番目に挙げた教育力と活人力について。教育力の見本は本田宗一郎さんで、活人力の見本は松下幸之助さんが有名です。

 

本田さんは小学校の六年までしか学校に行っていませんが、ホンダという大企業をつくりあげました。本田さんは自分の技術力に自信を持っていましたから、社員を自分の技術力の水準にまで育て上げるという教育力で高い技術水準を維持する組織をつくったのです。

 

一方の松下さんは小学校四年までしか行っていないし、体も弱かった。そこで「助けてもらわないとやってはいけない」と考えて、雇った人間の力を引き出して育てていく活人力で大会社をつくったのです。松下幸之助さんが人物教育のためにとった方法というのがあります。これは本当に実力のある強い意志を持つ社員をつくるやり方です。

 

本物の社員を育てようと思ったら、命令して仕事をさせるのではなくて、「どうしたらいいだろうか?」と質問をして、答えさせる。そして、その社員が言ったことを「やってみようか」とやらせてみて、失敗しても責めずに「今度はどうしたらいいと思う?」とさらに質問をして考えさせる。それで、うまくいくまでやめさせないやりかたです。

 

これは子供の教育でも同じでしょう。子供でも「勉強しなさい」といってやらせるのではなくて、親が質問して子供から教えてもらって「ああ、そうだったの。すごいね」と、子供の話に感動してやると勉強するようになります。大人でも子供でも、教えたら教えたことしかしないからです。

 

このように、リーダーはこの教育力か活人力かの、いずれかを持っていなければなりません。自分に勝る力を持った部下を育てるというところに、人を活かす個性の時代の経営者の姿があると思うからです。

 

(次回に続きます)

 

 

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