2009/11/28(Sat)
(No.30) 成長する企業の“3つの技術”と“3つの追求”
企業は潰れるべくして潰れ、伸びるべくして伸びる。それぞれ潰れる条件あるいは伸びる条件を自ら創り出しているということです。零細企業から大企業へと成長した会社は成長する条件を創り出したから成長したのです。それでは、何が“潰れる”あるいは“伸びる”条件となるのかを考えてみると、以下の“3つの技術”と“3つの追求”があります。
(Ⅰ)固有技術とは・・・例えば、一人の男がある製品の製法をマスターして製造し、商品として販売するところから起業したとします。商品が良ければお客様が喜んで買いに来る。作るのが間に合わなくなる。そこで奥さんや親戚が手伝い数人の協力者で生産販売をする。この個人事業が生まれたのは商品を作る固有技術があったからで、固有技術とは世の中の人々が困っていることを解決する技術であります。
(Ⅱ)管理技術とは・・・この固有技術が格別に優れていたり、同業と比べて高い水準ならお客様は殺到します。この弱小企業でも“人・物・金・ノウハウ”が動き出す。収入と支出との差し引き=儲け(利益)があったかどうか成果が数枚の決算書にあらわされる。ソロバンを無視するわけにはいかない。“人・物・金・ノウハウ”をコントロールする管理技術が必要になっていきます。
どんなに固有技術が優秀でも管理技術が付いていかないと、利益はあがりません。経営はあくまでもソロバン採算で成り立ち、係数を土台にして物事を判断し行動に移すものです。
この固有技術と管理技術を備えておけば、売上は伸びて利益は確保されていきます。
(Ⅲ)社会技術とは・・・創業者は何でも自分でやらないと承知しないタイプの人物が多いから、人を信用しないし、人に任せることをしない人が多いようです。その為、優れた部下が育たない。固有技術・管理技術を備えていても小企業でストップしてしまうのが、このタイプの特徴であります。
そこで、社会技術(人の動機付け技術)を身に付け経営者として「人の使い方」の名人になれば企業は組織として成長していきます。働く人を「いかに上手に動かすか」であります。
この3つの技術が、自社と競合他社を差別化するものとなります。つまり、競合他社との競争力の源ということです。 この3つの技術の必要性と重要性を理解して頂いたと思います。
次に忘れてほしくない“3つの追求”についてです。主に社長の経営姿勢に関するテーマです。
(Ⅰ)生産性の追求・・・金・効率・利益優先の経営です。企業を維持する必要条件の一つでありますが、この追求のみでは長続きしません。失敗例が多いようです。
(Ⅱ)人間性の追求・・・人を大切にする経営です。特に人の心を尊重し温かく思いやりの心が重視されます。対象となる人は、社員やお客様だけではなく、地域社会・取引先・銀行など全ての関与者まで広く広く考えるべきです。
最後に最も大事な
(Ⅲ)社会性の追求・・・法令遵守(コンプライアンス)・企業の社会的責任(CSR)です。これを無視した企業は市場から瞬間的に抹殺されます。実例を示すまでもないでしょう。
企業の最大の宝は「社会的信用」です。信用はお金では買えないものです。信用を生み出すのは「義」(正義の心)が必要で経営の芯であるべきものです。心したいものです。(当コラムNo.29を参照)
以上“3つの技術”と“3つの追求”を解説しました。ただ、企業は毎日状況が変わり、それぞれの技術や追求の優先順位をつけて重点的に取り組むことが大切です。また、見極める眼力を備えておく必要もあります。この“3つの技術”と“3つの追求”という視点で自社をチェックされてみてはいかがでしょうか。
(Ⅰ)固有技術とは・・・例えば、一人の男がある製品の製法をマスターして製造し、商品として販売するところから起業したとします。商品が良ければお客様が喜んで買いに来る。作るのが間に合わなくなる。そこで奥さんや親戚が手伝い数人の協力者で生産販売をする。この個人事業が生まれたのは商品を作る固有技術があったからで、固有技術とは世の中の人々が困っていることを解決する技術であります。
(Ⅱ)管理技術とは・・・この固有技術が格別に優れていたり、同業と比べて高い水準ならお客様は殺到します。この弱小企業でも“人・物・金・ノウハウ”が動き出す。収入と支出との差し引き=儲け(利益)があったかどうか成果が数枚の決算書にあらわされる。ソロバンを無視するわけにはいかない。“人・物・金・ノウハウ”をコントロールする管理技術が必要になっていきます。
どんなに固有技術が優秀でも管理技術が付いていかないと、利益はあがりません。経営はあくまでもソロバン採算で成り立ち、係数を土台にして物事を判断し行動に移すものです。
この固有技術と管理技術を備えておけば、売上は伸びて利益は確保されていきます。
(Ⅲ)社会技術とは・・・創業者は何でも自分でやらないと承知しないタイプの人物が多いから、人を信用しないし、人に任せることをしない人が多いようです。その為、優れた部下が育たない。固有技術・管理技術を備えていても小企業でストップしてしまうのが、このタイプの特徴であります。
そこで、社会技術(人の動機付け技術)を身に付け経営者として「人の使い方」の名人になれば企業は組織として成長していきます。働く人を「いかに上手に動かすか」であります。
この3つの技術が、自社と競合他社を差別化するものとなります。つまり、競合他社との競争力の源ということです。 この3つの技術の必要性と重要性を理解して頂いたと思います。
次に忘れてほしくない“3つの追求”についてです。主に社長の経営姿勢に関するテーマです。
(Ⅰ)生産性の追求・・・金・効率・利益優先の経営です。企業を維持する必要条件の一つでありますが、この追求のみでは長続きしません。失敗例が多いようです。
(Ⅱ)人間性の追求・・・人を大切にする経営です。特に人の心を尊重し温かく思いやりの心が重視されます。対象となる人は、社員やお客様だけではなく、地域社会・取引先・銀行など全ての関与者まで広く広く考えるべきです。
最後に最も大事な
(Ⅲ)社会性の追求・・・法令遵守(コンプライアンス)・企業の社会的責任(CSR)です。これを無視した企業は市場から瞬間的に抹殺されます。実例を示すまでもないでしょう。
企業の最大の宝は「社会的信用」です。信用はお金では買えないものです。信用を生み出すのは「義」(正義の心)が必要で経営の芯であるべきものです。心したいものです。(当コラムNo.29を参照)
以上“3つの技術”と“3つの追求”を解説しました。ただ、企業は毎日状況が変わり、それぞれの技術や追求の優先順位をつけて重点的に取り組むことが大切です。また、見極める眼力を備えておく必要もあります。この“3つの技術”と“3つの追求”という視点で自社をチェックされてみてはいかがでしょうか。