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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2011/04/16(Sat)

(No.102) 人生や事業、すべては“志”から始まる (3/4)

 我国の古典で知らない人がいないほど有名な書に、佐藤一斎(さとう いっさい、江戸末期)の「言志四録」があります。40年の年月をかけ88才で没するまで82才の晩年まで書き綴った大作であります。
すべては志から始まる」(易経)

「それ学は立志より先なるはなし」(王陽明)
  (学問をしたいと考えるだろうが、その前に志を立てるより先にあるものはないの意)

志は気の帥なり」(孟子)(気力や気骨つまり精神面で強い心の状態を保持できるのも志があればこそ可能であるの意)
 などの言葉にふれ、触発されて感奮興起し、修養し、一斎自身も

学は志を立つるより要なるはなし」(佐藤一斎)
  (何を学ぶよりも、志を立てることが必要であるの意)と書き残して古典にいそしみ、古典に学び、それを実践して、その当時の時代ではとても長寿である88才まで長生きをなさったのだろうと推察しております。

 つまり、一斎は「肉体も心も健体康心で人間形成や長寿において志ほど重要なものはない。志を高く持つことが極めて重要なんですよ、だから安易に考えず皆さん非常に重要視して下さい」と言いたかったのだろうと思います。

 だから本の書名にも言志四録と“志”の文字を入れたのでしょう。ちなみに四録とは、「言志録」、「言志後録」、「言志晩録」、「言志耋(てつ)録」の四部作で構成されているから命名されたもので、「志の書」とも言われています。

 それでは話を転じて日常の仕事や経営活動や人生において、この“志”というものが、どの様に関係しているのかについて考察をしてみたいと思います。

 まず何事でも同じだと思いますが、基本になる概念というか、「一体自分はどういう人間になりたいのか?どういう人生にしたいのか?何を一体やりたいのか?どういう会社や企業や社会にしたいのか?」などで、俗に言う「目標」(将来実現したい状態)の設定から始まります。

 「ビジョン」と呼んでも良いと思います。「ビジョン」より高い概念が「ミッション」という概念で「使命」といいます。あなたは何にあなたの命を使おうと思っているのかという概念です。(当経営コラム№89参照

 「ビジョン」で生きると、例えば地位が欲しい、収入が欲しい、財産が欲しい、有名になりたい、企業で言うと利益が欲しい、売上の規模がここまで欲しい、社員数がこの規模まで欲しいと願いや欲求が膨らんでいきます(当コラムNo92~No94)。これが一般的な「ビジョン」でしょう。

 しかし、時間をかけて、その立てた目標(ビジョン)がクリアーされたとしますと、人間の気持ちが変わっていくのです。達成した瞬間に心がなえてしまって安心したり安住したりして自分の力を過信して、慢心が発生し成長もストップし、せっかく成長した組織や企業もあとは衰退をまっしぐらに進み、ひどい時は破綻をすることもあります。

 ここで読者の方はお気づきでしょうが、先述しましたように地位や収入や財産はあくまで自己中心で私利私欲の志に過ぎないのです。真の志とは言えないのです。この真の志でないものを目指して生活しますと達成したり実現したりクリアーすると、そこで安心したりホッとしたり満足心が芽生えて気が枯れてしまうのです。もうエネルギーがなえてしまうのです。ここが人間の人生で難しいところでありましょう。

 (次回に続きます) 
 
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