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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2014/08/30(Sat)

(No.278) トップリーダーは決断力を身につけよ 

前回のコラムで、トップリーダーにはトータルな人間力が必要だと述べました。具体的には頭、心、腹、足腰、目、耳、鼻、口、手、腕などからだ全体の能力が必要になる話を致しました。
 
今回はその話に関連して進めてみます。会社や企業が危機や有事に直面した時に、特に重要なものがあるとするならば、それは「」であると思います。腹とは前回にも述べましたが正しい判断に基づいた「決断する力」のことです。
 
  もし状況が順調で平時であれば、トップリーダーの決断力はそれ程は必要とされないでしょう。決められた手順に従って淡々と物事を進めることができるでしょう。「みんなで仲良くやって行きましょう」という調整型のリーダーであっても仕事はできるでしょう。
 
しかし、危機が発生し、企業存亡の時期に突入した時など、つまり有事の状況になると話は変わってきます。例えば火事が発生したとします。どうやって対処するかについて、皆で話し合って多数決で物事を決めていたら、あっという間に火が燃え広がり取り返しがつかないことになります。
 
トップリーダーの決断力は、こうした有事の時こそ不可欠になります。火事で言えば出火の被害を最小限に押さえるために、機を逃さずに迅速かつ大胆に決断をすることが重要になります。組織が決断を下さなくてはいけない時、それができるのはトップリーダーだけです。どんなに優秀なナンバーツーでも決断はできません。これがナンバーワンとナンバーツーの決定的な違いです。
 
  例えば昔の戦国時代で言えば、豊臣秀吉には竹中半兵衛や黒田官兵衛、徳川家康には本田正信といった優れた軍師・参謀がおり、軍略を練る上で彼等は大いに力を発揮しました。しかし決断に際しては最終責任者であるトップリーダーが自分で下すしかありません。
 
  優秀な部下が上げてきた情報や進言はたしかに参考になります。しかし、だからといってトップリーダーは、目や耳や頭を使うことを部下に任せてしまう訳にはいきません。秀吉も家康も最後は自分で決断をしたでしょう。最終的な決断をする権限や責任は、ナンバーツー以下には与えられていないからです。
 
  この決断をする時に大切になるのが、腹が据わっていることです。腹が据わっていなければ、勇気度胸覚悟を持って決断することができません。もしかして腹が据わってなくて決断をした後では、あれこれと迷いが生じ、組織を迷走状態に陥らせることになるからです。
 
  一般的には、誰でも間違わない覚悟で決断されると思います。しかし神ではないので、全てを見通した上で決断ができるわけではありません。その時点ではどんなに考えても分からないこともあるし、見えないこともあります。
 
  こんな時に一番やってはならないことは決断の先送りです。それはトップリーダーの判断の遅れが重大な結果を招来することがあるからです。経営はある意味においては戦いです。戦国時代であろうが現代の経営であろうが、組織のトップリーダーの役割は共通なテーマで同じものです。
 
  この様に決断力は、社長やトップリーダーに絶対に欠かせない能力であります。ただし決断力はそれ自体が単体で独立した力ではなく、情報収集力分析力思考力責任感使命観などをベースにして成り立っていることが分かります。結局のところ求められるのはトップリーダーの「五体」の力の総和になるでしょう。
 
  その他にも必要なものは色々とあります。教養も必要でしょう。歴史、哲学の勉強もしなければなりません。それらによって養われる大局観と言うか、状況を上から眺め俯瞰(フカン)して見る力や歴史観などが決断のベースになるでしょう。
 
  当然ですが社会の動きや流れ、環境の変化なども知っていなければなりません。この様に考えれば、厳しく表現しますと中途半端で生半可な人間は組織のトップリーダーなんてやらない方が良いし、やってはならないのでは不適任者では?と言えるのかも知れませんね。それはトップリーダーが組織の命運を握っているからです。
 
  さて、私を含めて我々は生半可な人間ではないのでしょうか?生半可な人間に該当するのではないでしょうか?ご一考を。



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