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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2015/01/10(Sat)

(No.297) やる気を引き出す モチベーションとリーダーシップ (3/4)

この様に他人から認められ、褒められることで、個人の内側から湧き出る内発的モチベーションが喚起されていきます。よって、職場では上司が部下を褒めたり認めたりする行為は部下のモチベーション(やる気)を高めることが可能になります
 
承認されることによって、内発的モチベーションだけではなく、自信を持つことを意味する自己効力感(やればできるという自信)や挑戦意欲、組織への貢献意欲、組織への一体感、評価・処遇への満足感、評価に対する信頼感といった外発的モチベーションに関連する事柄や、組織と個人の関係強化といったプラスの側面が指摘されています。
 
ただその反面、承認の副作用も指摘されています。具体的には「褒められなければならない」とか、「期待に応えなければならない」といったことが外的拘束の意識となり、プレッシャーとなり、外的な報酬が内発的モチベーションを低下させる結果を招きかねないのです。
 
前述の「アンダーマイニング効果」(覆す、壊れていくの意)の心理現象のことです。前回の反復になりますが簡略化しますと、高い内発的モチベーション+外発的モチベーション(この場合はプレッシャー)=内発的モチベーションの低下減少となります。
 
  それを回避するには「褒め言葉」に代表される、上司によるフィードバックのあり方が重要となります。効果的な褒め方として「誠実に褒める」「特定の行為を具体的に褒める」「努力したことを褒める」「肯定的なフィードバックを与える」などの注意点が考えられます。いずれの視点も褒める対象となる人物の行動をきちんと観察していないと、できないものばかりであり、ただ褒めればいいという簡単なものではありません
 
外発的モチベーションはもちろんのこと、内発的モチベーションにおいても、程度の差こそあれ、第三者とりわけ上司に代表されるリーダーによる働きかけが鍵を握ります。組織や職場において個人がモチベーションを高めるには、リーダーによる働きかけが重要ということです。リーダーにとっても、外発的と内発的の双方のモチベーションをバランスよく喚起させていくことが鍵を握るといっても過言ではありません。
 
  組織としてメンバーのモチベーションをいかに喚起し維持させるかということは、経営管理にとって重要な課題です。経営管理論の原点でもあり、過去の科学的管理法では、給与に代表される外発的な報酬にモチベーションの源泉を求めていました。
 
その昔、ダグラス・マグレガーが提唱したY理論では、人間は仕事嫌いなのではなく、目標のために進んで動くもので、管理者や上司次第で積極的に仕事に取り組み、創意工夫をこらし、組織の目的に積極的に貢献することができると指摘しました。このY理論の主張は、個人の内側から湧き出す内発的(自発的)モチベーションの必要性や議論に通じます。 

  また経営管理者が部下のモチベーションに対して、強く影響を及ぼす存在であることも確認できます。要は、Y理論は企業の目標と個々人の欲求を一致させることができれば、企業は目標を達成することができると示しているのです。
 
  次に、リーダーシップとマネジメントの違いについても触れてみたいと思います。この違いを知ることは、経営者・管理者の行動と部下のモチベーションの関係を理解する上で参考になると思います。
 
リーダーシップとは方向性を示し、人心を統合してモチベーションを高めることをいいます。それに対してマネジメントとは、計画し予算化し人員を配置し、機会損失を最小にすることで、最大の成果を出すようにコントロールし問題解決をすることなのです。両方のキーワードの言葉を比較しますと、方向性と計画人心の統合と人員配置モチベーション(動機づけ)とコントロールが特徴的な差だと思います。
 
  リーダーシップとマネジメントは、代替的なものではなく補完的なものであり、組織を維持発展させていくためには両側面が必要不可欠なものです。その間にモチベーションという行為が共通して関係しているのだと理解して良いと思います。
 
  モチベーションの観点からみると、リーダーシップは主に内発的モチベーションに影響を与えます。マネジメントの方は、外的な報酬によってもたらされる外発的モチベーションに影響を与えるものと考えられます
 
この様に部下のモチベーションを向上させるために、経営者及び管理者はリーダーシップマネジメントの両側面からアプローチしていかなければいけません。そのためにはまず、リーダーシップにおいては、ビジョン(将来展望や目標)の果たす役割が大きくなります。初回のモチベーションの定義で述べましたが、モチベーションを構成する3つの要素の1つである方向性に将来展望が関連しているからです。
 
(次回に続きます)
 
 
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