fc2ブログ
  • プロフィール

    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事
    一般社団法人アジアビジネス連携協議会(ABC) 顧問

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴40年超
    人間学・経営学など幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

  • 検索フォーム

  • QRコード

    QRコード
  • FC2カウンター


2017/11/25(Sat)

(No.444)「般若心経」に学ぶ 心を鎮め悩みと迷いを解放する教え (1/3)

  日本で最も広く読まれているお経が、「般若心経」(はんにゃ しんぎょう)だと言われています。孫悟空が登場する西遊記でおなじみの三蔵法師のモデルといわれる玄奘(げんじょう)が訳したものが有名でしょう。約2500年前に、お釈迦様が説いた教えになります。八世紀頃に日本に伝わったと言われています。

 

わずか三百文字足らずの短い文章の中に、とても深遠な教えが詰まっています。仏教の教えの全ての内容が含まれていると言われています。その教えを一言で言えば、「」(くう)ということに尽きると思いますが、「」の立場が理解できれば、様々な苦しみから逃れることができると言われています。この「空」についての具体的な説明は後にゆずりたいと思います。

 

この般若心経は、時代を超えて、今も多くの人々の心を魅了し続け、心の拠り所とされているものです。ポピュラーなお経で宗派を超えてたくさんの人々に親しまれています。各種の法要はもとより、在家の人々の朝夕の経文読誦(どくじゅ)や写経はもちろん、ネクタイやペンダント、書や工芸品に至るまで般若心経は広く用いられています。

 

お経ですから全て漢字で書かれていますので、簡単に漢字を読むだけでは誰もその意味や内容を理解することが出来ないと思います。しかし長い時代を越えて分かりやすく解説した文章が残っていますから、現代の日本人でも意味を理解することが可能になっています。とてもありがたいことであります。

 

ところでビジネス界においては、誤りの許されない経営判断や企業間の競争、その他には社員や家族の幸福の追求など、社長やトップリーダー達は、寝ても覚めても会社を強く思う多忙な日々が毎日続いております。経営の道を歩まれる社長であれば、誰しも悩みや迷いが尽きることはないと思います。

 

そこで今回は、社長や経営幹部のこころを鎮め、悩みや迷いから解放してくれる教えであります般若心経の教えに学んでゆきたいと思います。今回はこの般若心経の心を学び、私達の日常生活を根本から問い直してみて、毎日をこころ豊かに生きる術を研究してゆきたいと思います。

 

その前に般若心経の意味について触れておきたいと思います。実は三千種類以上あると言われているお経の中でも、非常に有名なのがこの般若心経と言っても良いでしょう。文字数にしてわずか三百文字足らずのコンパクトなお経ですが、日蓮宗と浄土真宗の二つを除いた、その他の多くの宗派で読まれています。日本の多くの仏教徒や国民に広く愛読されている経典になります。

 

一般的には、「般若心経(はんにゃしんぎょう)と言っていますが、詳しくは「摩訶般若波羅蜜多心経」(まか はんにゃはらみた しんぎょう)と書いてあります。略して短くして呼んでいるだけです。意味を説明しておきましょう。「摩訶」(まか)とは大きいという意味ですから、全体は短い経典ですが、その内容は極めて大きく重要なものであると理解して良いと思います。

 

次に「般若」(はんにゃ)という言葉は、般若湯(はんにゃとう)でご存知の通り、お酒の隠語として使われていますが、智慧という意味になります。次の「波羅蜜多」(はらみた)は色んな訳が考えられますがここでは、完成という意味に捉えておきましょう。最後の「心経」(しんぎょう)は中心で心髄、つまり根本のお経であることを示す言葉になります。

 

よって、この10文字の「摩訶般若波羅蜜多心経」(まか はんにゃ はらみた しんぎょう)を略して「般若心経(はんにゃしんぎょう)という4文字のタイトルが意味するところは、「偉大なる智慧が完成された根本を述べたお経」もしくは「偉大なる真実に目覚める智慧の教え」となることでしょう。

 

(次回に続きます)

 

 

 

★ みな様のご意見・ご質問・ご感想をお待ちしております。 yamacon@har.bbiq.jp

 

★ 経営コラムのカテゴリーの種類は以下の通りです。カテゴリー別に御覧いただけます。

・人間学  ・経営学  ・経営戦略  ・人材育成  ・組織運営 

 

★ 山口一道 経営コンサルタントのホームページ


Home | Category : 人間学 |  Comment  |  Trackback
Home Home | Top Top