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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2019/11/22(Fri)

(No.548)人口減少で日本に何が起こるのか? (2/4)

  .【我々が直面している、静かなる有事とは?】

 

ここで、まず我が国の総人口の現状を確認しておきましょう。2015年発表の国勢調査によれば、総人口は約1億2700万人。5年前の調査に比べて約96万人も減少しています。翌2016年の年間出生数は初めて100万人の大台を割っています。2017年の出生数はさらに減り94万人ほどになると言われます。2019年の今年は90万人を割り込むとも予想されています。

 

戦後の出生数のピークは、団塊の世代と言われる、1949年(昭和24年)の約270万人なので、この70年の間に3分の1近くまで落ち込んだことになります。

 

だが、真に懸念すべきなのは、今からの将来であります。国立社会保障・人口問題研究所の『日本の将来推計人口』(2017年)によれば、出生数はこれから急な坂を転げ落ちる様に減少して行き、45年後の2065年には55万7千人、95年後の2115年には31万8千人程度になると言われています。このように赤ちゃんとして生まれる人が毎年毎年減少してゆくとの推計であります。これでは総人口が毎年のように減少してゆくのが誰が考えても当然であります。

 

これに伴って40年後2060年日本の総人口は、1億人を切って9千万人を下回り、その後百年も経たないうちに総人口が5千万人ほどに減ると予想されています驚くべきことに、現在の総人口の半分以下になるとの予想になります

 

こんな規模で急激に人口が減るのは世界史においても類例がないとのことであります。えっまさか?という一種の驚きであります。ショックであります。血の気が引くような感じさえします。これが真実であれば、非常に残念でありますが、色んな様々な面で多大なる影響が生じるのは仕方のないことだと思います。

 

だが人口減少にまつわる日々の変化は極めてわずかであり、影響を感じにくいが故に危機を感じにくいものかも知れません。しかし、こうして手をこまねいている間にも確実に人口は減少し、真綿で首を絞められる様に国民一人ひとりの暮らしが蝕(むしば)まれて行きます。おそらく10年後、20年後には日本の変化が誰の目にも明らかになり、「少子化とはこういうことだったのか」と思い知らされる事態に陥るのではないでしょうか。

 

我々はいまここで、“静かなる有事”に直面していることを真剣に自覚しなければならないと思います。想像力を駆使して色んな方面から想像して見ると、有事の一面が見えてくるかも知れませんね。

 

一方で「我々の自治体には、若者が東京からたくさん戻ってきている」と胸を張る首長がおられます。しかし世の中は全てがつながっており、自分の所だけ人を増やしても問題解決にはなりません。増え続けてきた東京の人口も、2025年をピークに減り始めるとのことであります

 

私たちが立ち向かうべき課題は、日本全体の人口減少であります。少子化により子供を産める女性の数が大幅に減っている以上、「人口減少は止まらない」という現実を直視する必要があると思います

 

現在の安倍政権は一億総活躍の号令をかけ、高齢者や女性の活用に躍起になっている様です。外国人の受け入れや、AIも推進しています。しかし、それらは「大量生産・大量消費」や「東京一極集中」の発想から抜けきれず、若い男性労働者の代替として浮上したものです

 

政府の政策が、人口が増え、マーケットが拡大していた過去の成功モデルに立脚する限り、これからの変化に対応する根本的な解決策にはなり得ないのではないかと、心を痛めながら考えております

 

(次回に続きます)

 

 

 

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