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    山口一道

    Author:山口一道
    山口経営コンサルタント事務所 代表
    YMCグループ 代表理事

    長崎大学経済学部卒
    経営コンサルタント業歴35年
    リーダーシップをはじめ幅広いテーマに対応 
    リーダーのあり方に警鐘を鳴らし、若手経営者の育成に力を注いでいます。

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2020/05/29(Fri)

(No.575)不安で勇気が欲しい時、必ず役立つ5つのこと (5/5)

  森繁久彌(もりしげ ひさや)という有名な俳優さんがいました。彼は、こんなことを息子さんに質問します。「広場でたくさん人がいたとする。そこにお前がまぎれ込んで、どちらの方向が空いているのか、自分が行きたい方向がどちらなのかがわからない。こんな時、お前ならどうするか?」と。

 

息子さんは、「皆の行く方向についていく」と答えます。森繁さんは、こう教えます。「いいか。もしそこに、みかん箱が一つあったとして、それに乗れば頭一つ上に出るだろ。すると周りがよく見えるよな。どの方向が混んでいて、どっちが空いているのか、行くべき方向がよく見えるだろう。そのみかん箱が『知識』というものなんだよ」と。知識があれば、行くべき方向が見えるのだよ・・・。なるほど。

 

よく、「広い視野を持ちなさい」と言われることがありますよね。「広い視野」を持つには、少しだけ高い所から、ものごとを見渡せばいいのです。視点や視座を高くして俯瞰(ふかん)して上から下を見ることです。

 

箱ひとつ分、高い場所から物事を見れば視野は広がり、進むべき道が見えてくるものです。その箱が、知識です。では知識は、どうやって得ればよいのでしょうか もっとも簡単で、時間も場所も限定されない方法が、読書です。なぜ、読書がいいのでしょうか? まず第一に、行ったこともない場所に、連れて行ってくれるからです

 

例えば「アマゾン河の水がひくと、場所によってはあちこちに沼の残るところがある。こういう沼やアニンガ(水草)の生えたところを シャベルで掘りおこすと、泥の中から30~50センチくらいの大きさの化石のような、よろいをきた魚がたくさん獲れる。化石にしては動くので気味が悪い」(『アマゾン河』著者・神田錬蔵氏)とあります。他にも、馬をのみこむ蛇の話や、船を走らせているだけで、魚が船に飛び込んでくる話などが、書かれています。もちろん、実話です。この様に行かなくても、南米のアマゾンの環境がよく分かりますよね。

 

それから第二番目に。読書は会ったことのない人に、会うことができます。「織田信長は対談するとき、だらだらした前置きを嫌い、また、身分の低い人とも親しく話をした」「誰であろうと、武器を持って信長の前に出ることは許されなかった」「豊臣秀吉は優秀な騎士であり、戦いに熟練していたが、気品に欠けていた」(『完訳フロイス日本史』より)との内容が記されています。

 

戦国時代、日本にやってきたイエズス会の宣教師が実際に見聞きした、織田信長豊臣秀吉の様子です。行ったことのない場所に行き、会ったことのない過去の人や、未来にも行くことができる。これが、読書です。そして、こういう読書を通して、知識を得ます。どうですか皆さん、楽しいでしょう。

 

さらに活字の本には、知識習得以外にすごい効果があります。それは、想像力を持てる、ということです。川端康成の小説、『伊豆の踊子』。ヒロインの踊り子の名は、薫(かおる)。もしドラマや映画なら、薫(かおる)は若き日の吉永小百合さんとか、美しい女優が演じますから、役者さんのイメージになります。漫画やアニメでも、そうですよね。

 

でも、活字の本なら、あなただけの薫(かおる)を想像できます。あなただけの主人公(学生)を想像できます。活字の本は、人物や風景を自由に想像することができます。これは、あなただけが、見ることのできるものなんですよね

 

さらに、あなただけの情景の中で、なぜ薫(かおる)は主人公に好意を寄せたのか、主人公は、薫のどんなところを好きになったのか、その切ない気持ちを感じることが出来ます。歴史を見ていると、想像力が欠けたために失敗をおかすことがとても多いのに気がつきます。もしこんなことをすれば、相手はどう思うのか。その結果、どんなことが起きるのか。

 

相手の気持ちをろくに考えもせず、相手の実力を小さく見て、大失敗するのです。逆に、想像力があったから、素晴らしいものを発明したり、人の気持ちがわかるから、人に優しくできて、おかげで友だちをたくさん持つことができます。この様に読書によって、正しい知識と、豊かな想像力を得れば、人生は本当に豊かになるでしょう

 

最後にしますが、今までのコラムを振り返って、まとめをしたいと思います。1回目は、「自分以外の世の中のために」と思えば、時間のムダが省けることを。2回目は、どうしたら「自分以外の世の中のために」なんて気持ちになれるのか、それは、「善い心」の選択をすれば良いのですよ、と申しました。3回目は、人が困った時に、困ったことに便乗しない。「善い心」を発動してほしいと。

 

4回目は、失敗してもいいミスをしない人は何もしない人だ、という話でした。そして成功の秘訣は「最後の5分間のふんばり」と、述べました。最後の5回目。広い視野を持つため、知識という名のミカン箱を持つこと。それから想像力を持つこと。この2つを実現するもっとも容易な方法として、読書を紹介しました。

 

どこからでもいいです。まずは、この中の何かを、やり始めて下さい。その結果、みなさんの未来と、私達の国、日本の未来が、希望に満ちたものになります様に願ってやみません。今まで長編のコラムを真面目に読んで頂きまして、本当に、ありがとうございました。みなさんを心から応援していますからね。どうか活学を。

 

 

 

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